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6月18日大阪北部に発生したM6.1の地震被害の実態は各種報道でも多くなされているが、一つの大きな印象は、マグニチュードはそれほど大きくなかったが、都市型固有の災害が多発したことだ。やがて、各機関で報告書がまとめられると思われるので、詳細は、今後それらを見ることにして、当面は新聞の見出しをフォロウすることにする。 毎日新聞6月19日付朝刊では以下のように報じている。 1面は、「大阪直下 機能まひ 死者4人 負傷307人 震度6弱 初観測 揺れの加速度806ガル(1995年の兵庫県南部地震の891ガルと同程度)」。2005年3月20日に発生した福岡県西方沖地震(M7.0、最大震度6弱、死者1人、負傷者1000人以上、被害家屋1万戸近く)に比べると死者数は多く、負傷者数が少ない。また、水道管の破裂なども目立っている。もともとの都市構造の性格が反映されているようである。今後、都市型地震災害を事前に予測する上で貴重な教訓が多いように思われる。 3面総合は、「都市防災 もろさ露呈 交通・水道に大打撃 活断層集中 揺れ誘発も」。 26面社会は、「帰れない 大都市混乱 駅に人あふれ 生活にも影響 電車が脱線」。 27面社会は、「追いつかぬ塀の安全 通学中 巻き込まれ 高槻市 高さ基準超え」。 実に痛ましい事故もあり、いろいろな課題があるようだ。今回の地震災害事故の経験を、予想されている、「南海地震」や「首都直下地震」の事前防災対策に生かすことが、被害者の御冥福を祈ることになると思われる。同じ轍を踏むことは許されない。担当者がテレビで頭を下げるだけでは何の解決にもならない。
『大阪 震度6弱 M6.1 3人死亡 壁倒れ 女児下敷き』 毎日新聞6月18日付夕刊はこう報じている。 18日午前7時58分ごろ、大阪府を中心に強い地震が発生し、大阪市北区、大阪府高槻、枚方、茨木、箕面の各市で震度6弱を観測したという。気象庁によると、震源地は大阪府北部で地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.1と推定される。大阪市などによると、市内の高齢男性と高槻市の女児が死亡し、茨木市でも80代の男性が死亡。負傷者も相次いでいる。津波は起きなかった(内陸地震で当然)。地震発生直後、マグニチュード5.9と発表された割には、大きな揺れを起こした地域が広く、もっとマグニチュードMは大きいのではないかと訝ったが、案の定6.1と修正された。更なる修正があるのではないか。気象庁は18日午前10時から松森敏幸・地震津波監視課長が記者会見し、「今後1週間程度は最大震度6弱ぐらいの地震に注意してほしい」と、身の回りの安全を確保するよう呼びかけたという。大阪府内で震度6弱を観測するのは、記録が残る1923年以降初めてという。気象庁によると、今回の地震は「有馬-高槻断層帯」のごく近くで発生した。同断層帯では1596年にM7.5の慶長伏見地震が起こっており、今後30年以内に0.1%未満の確率でM7.5程度の地震が発生すると評価されていたという。規模からいっても、長期予測されていた地震とは全く別であり、「今後30年以内に0.1%未満」という予測は、そのまま維持されるのだろうか。被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げたい。
『命つなぐ、再び 沖縄』 毎日新聞6月18日付朝刊はこう報じている。 大規模な白化現象が起きた日本最大級のサンゴ礁・石西礁湖(沖縄県)のサンゴに復活の兆しが見られているという。一部のサンゴの産卵が確認され、先端から精子と卵子の入った「バンドル」と呼ばれる直径0.5㍉ほどの卵を放出。新たな命が無数に漂っているという。世界自然保護基金(WWF)ジャパンが運営するサンゴ礁保護研究センターの鈴木倫太郎センター長らが5月30日夜、撮影したという。石西礁湖は2016年夏、地球温暖化と見られる海水温の上昇で、広い範囲で白化現象が起き、多くのサンゴが死んだという。だが、今は少しずつ回復している姿を確認でき、非常にうれしい」と話しているという。石西礁湖のサンゴは約350種あり、順調に続けば、産卵は9月ごろまで見られるという。なお、当研究所(埼玉県狭山市)では、2012年5月8日から所内の敷地で1m深地温の連続観測を行っているが、大きな傾向として、2012年から15年にかけて地温は上昇を続けたが、2015年から18年にかけては下降を示している。1m深地温は「太陽の日射による大気から地中への熱の流入」と「表層地層内での地中から地表に向けての熱の大気中への流出」のバランスにより決まるので、近年は浅層地中から熱が流出傾向にあり、地温が低下傾向にあると考えられる。滑らかに変化する地温は最近の地球の熱的状況のトレンドをよく反映しているのではないかと思われる。すなわち、サンゴの消長と地温の変化はよく対応しているのではないか。
『国立大学 民間資金獲得で増額』 毎日新聞6月15日付朝刊はこう報じている。 国立大学の基盤的運営費として配分する運営費交付金について、政府は、民間から得た研究費が多いほど額を増やし、少なければ減らす仕組みを今年中に作ることを決めたという(⇒究極の愚策である。何とも夢がない話である)。大学間競争を促し外部資金の獲得増につなげる狙いというが、格差拡大につながる可能性があるという(⇒当然だろう)。15日に閣議決定する統合イノベーション戦略に盛り込むという。現行でも政府が国立大の目標達成度などを査定して運営費交付金を増減する仕組みがあるが、新たに民間資金の獲得状況を評価指標に加えるという(⇒6月13日の本欄でも掲載したが、このような学術政策の結果が、「日本の科学の国際的地位を低下」させたことの反省がない。政府・文科省は一体何を考えているのか。国際的には、科学技術予算が大きく増えているのに、わが国はほとんど増加していない。今回のような愚策はこれまでの学術政策失敗のカモフラージュか。また、同戦略では、代表的な公的研究費である文部科学省の科学研究費補助金(科研費)を若手に重点配分するという(⇒これは良いだろう)。受け取れる若手研究者の数を1.5倍にし、40歳未満の研究者の半分程度(約3万人)の採択を目指すという。いずれにしても、若手研究者が意欲を持って研究に専念できる環境を作ってもらいたいものである。政府・文科省は学術政策を十分練ってもらいたい。小手先の安易な政策ほど税金の無駄使いになることを認識すべきである。
『日本の科学 国際的地位低下 政府、白書で指摘』 毎日新聞6月13日付朝刊はこう報じている。 政府は12日、2017年度の科学技術白書を閣議決定したという。人材力、知の基盤、研究資金といった科学技術・イノベーションの「基礎力」に多くの課題を挙げ「わが国の国際的な地位のすう勢は低下していると言わざるを得ない」と指摘しているという。近年の日本の研究力の低迷ぶりを如実に示す内容になったと指摘している。各国の政府の科学技術関係予算の伸び具合を00年と比べると、中国が13.48倍(16年)、韓国が5.1倍(同)、米国が1.81倍(17年)になったのに対し、日本は1.15倍(18年)とほぼ横ばいとなっている。博士課程への進学者も03年度の約1万8000人をピークに減り始め、16年度に1万5000人を割ったという。海外へ派遣する研究者の数は00年度(7674人)をピークに15年度は4415人と減っているほか、国際共著論文の数も伸び悩むなど、国際性の低下も問題になっている。新たな分野への挑戦不足も指摘。注目度の高い研究分野への参画度合(14年)では、米国91%、英国63%、ドイツ55%に対し、日本は32%と低迷しているという。各種の統計指標あるいは外国科学ジャーナルの指摘等から見ても残念ながら「日本の科学の国際的地位低下」は確かなことだろう。研究者個人は日々健闘していると思いたいが、各種の調査からも研究に集中する時間が足りないようである。シニア研究者の研究時間確保、若手研究者の将来への明るい展望の確保は欠かせないだろう。本欄でもこの問題については何度も指摘したが、問題の根底には、文部省の、「明確な展望のない猫の目に変わる施策」にあるのではないか。研究者は疲弊している。その割には成果が上がらない。政府は白書で、「低下」関して種々の記述をしているようであるが自らの責任に関してはどうなのか。文科省の学術政策の失敗は明らかであるのに、それに少しも気づいていない方が問題である。。
『東京都心など初の真夏日 きょうからは台風に警戒』 毎日新聞6月10日付朝刊はこう報じている。  関東地方を中心に9日は高気圧に覆われ、各地で今年一番の暑さとなった。気象庁によると、群馬県館林市で今年最高となる34.6℃を記録するなど、気温30℃以上の真夏日は全国で182地点に上がった。東京都心と千葉市(32.0℃)、横浜市(31.3℃)は今年初めての真夏日になった。一方、大型の台風5号の影響で、10日の関東地方は気温が大幅に下がる見込み。10日の東京都心の最高気温は20℃と予想されている。台風5号は9日、日本の南の海上をを発達しながら北東に進み、10日に沖縄・大東島地方に接近。11日にかけて関東甲信や東海地方を中心に1時間に30㍉以上の大雨になる恐れがあり、気象庁が警戒を呼び掛けている。
『母なる海へ 奄美・サンゴ産卵』 毎日新聞6月7日付夕刊はこう報じている。 鹿児島県・奄美地方の海域でサンゴの産卵が始まった。放たれた無数の淡いピンクの卵が夜の海中を浮遊し、幻想的な光景を作り出している。産卵は9月ごろまで続くという。鹿児島県奄美市の自然写真家、興克樹さん(47)が2日午後10時半から1時間、奄美大島の南にあるか加計呂麻(かせろま)島の実久(さねく)集落沖で産卵の様子を撮影したという。10種のサンゴが一斉に産卵、興さんは「ピーク時は卵で前が見えないほどだった」と語る。奄美地方のサンゴは2000年ごろから、大幅に減少したが、08年ごろから徐々に回復に向かっているという。サンゴ礁の消長は地球温暖化の一つの指標であり、サンゴの卵が海底に無事着床してサンゴ礁の復活に寄与してもらいたいものだ。
『気候変動適応法成立 温暖化被害軽減へ対策』 毎日新聞6月7日付朝刊はこう報じている。 地球温暖化に伴う農作物被害や気象災害などを軽減するため、その対策を後押しする「気候変動適応法」が6日の参院本会議で可決、成立したという。年内にも施行される見込みという。今後の温暖化への備えとして、政府が2015年に初めて策定した「気候変動適応計画」をもとに、新たな適応計画を施行までに作成。これを基本に、自治体独自の適応計画作りを努力目標にしているという。また、地域ごとの具体的な適応策作りと実行のため、温暖化の課題と対策を探る研究拠点「地域気候変動適応センター」を、地元大学などを中心に作り、国と自治体が連携する「広域協議会」も発足させるという。また、環境相は、5年ごとに温暖化の影響評価を公表。温暖化の進行度合いや将来予測など、適応計画の具体策作りで基礎となる情報の収集と自治体への助言を、国立環境研究所(茨城県つくば市)の業務として盛り込んだという。この法律が真に機能するためには、温暖化進行状態を適切にモニタリングし、広く国民に公開周知、そして個々の温暖化適応策実施の効果をモニタリングし、広く国民に公開周知することが必要であろう。温暖化の進行と適応策の効果を国民が肌で感じることが必要と思われる。CO2排出削減と実効性のある適応策実施に関し、環境省の断固たる決意を期待したい。
『アジサイうっとりと 関東梅雨入り 文京・白山神社』 毎日新聞6月6日付夕刊はこう報じている。 気象庁は6日、近畿、東海、関東甲信地方で梅雨入りしたと見られると発表したという。アジサイの名所として知られる東京都文京区の白山神社では、隣接する白山公園と合わせ約30種3000株のアジサイが見ごろを迎えたという。境内では雨露にぬれる青や紫の花を、傘を差しながら楽しむ人たちが見られたという。優雅な風情である。季節は確実に移りゆく。9日から17日まで文京あじさい祭りが開かれるという。
『グアテマラ 噴火死者62人に 50人負傷 3200人以上避難』と毎日新聞6月5日付夕刊は報じている。 中米グアテマラの災害救援当局者は4日、首都グアテマラ市の南西約40㌔に位置する活火山フエゴ山(3763㍍)の噴火による死者が少なくとも62人に達したと明らかにしたという。地元メディアが報じたという。日本大使館によると、383人の在留邦人が巻き込まれたとの報告はないという。グアテマラ政府によると、周辺住民170万人以上が溶岩や火山灰などの影響を受け、3200人以上が避難。50人近くが負傷し、死傷者はさらに増える可能性が高いという。グアテマラ全国コーヒー協会によると、主要作物であるコーヒーの農園約2800㌶に被害が出ており、全国での収穫の0.9%の損失が見込まれているという。グアテマラでは4日朝、太平洋沖を震源とするマグニチュード(M)5.2の地震が発生したが、死傷者などは伝えられていない。今回の噴火では、民家の近くまで、溶岩・火砕流が流下しており多くの人が逃げ遅れたようだ。木曽御嶽火山、草津白根火山、霧島火山、ハワイ火山等、それぞれタイプの異なる火山が噴火し、異なるタイプの噴火災害が生じている。死傷事故等防げたのではないかという噴火もある。火山あるいは地震について、基礎的な知識は小学生レベルから教えていく必要があろう。
『隕石衝突数年で生命復活 国際チーム 3万年後には生態系再生』 毎日新聞6月4日付夕刊はこう報じている。  約6600万年前の恐竜の絶滅を引き起こした巨大隕石の衝突地点付近では、わずか数年で微生物が復活し、約3万年後には多様な生物による生態系が復活していた可能性があるとの分析結果を、国際研究チームが英科学誌ネイチャーに発表したという。これまでは衝突の熱で地球の岩石から海中に有害な金属が溶け出し、生態系回復の環境が整うのに少なくとも30万年かかったと考えられていたという。研究チームは、直径約10㌔の隕石が衝突したメキシコ・ユカタン半島沖約30㌔で、海底下500㍍から1300㍍までをボーリング調査。衝突後6年以内と分析された地層から全長約0.1㍉の有孔虫と呼ばれる微生物の化石が多数見つかり、複数の生き物が海底をはった跡も確認したという。同様に衝突から約3万年後の地層には60種類以上の有孔虫や、より大きな生物が生息していた痕跡もあり、多様な生き物の生態系があったと推測されたという。チームは、衝突直後の環境が予想以上に生物の生息に適していたと結論付けた。生物は海流により他の地域から流れ着き、定着したと考えられるという。チームの山口耕生・東邦大准教授(宇宙生物学)は「生物にとって有害な環境だったことを証明しようと調査したが、正反対の結果になった。次の生命進化のきっかけとなった可能性がある」と話しているという。仮説と反対の結果が出るのも科学の魅力の一つと思われる。今後思わぬ展開になるのかも知れない。生物は案外強いものかもしれない。微生物の、一種の移住であるとも言える。現在の地球上では、移住(移民)の問題が大きく取り上げられているが、移住(移民)は人類にとっても問題解決に資する面もあるのではないかと思われなくもない。もちろん人道に反するものは受け入れられないが。
『Topics 纏向遺跡の種 年代測定を巡って 100年の幅いかに限定 他分野連携を含めた研究の必要性』 毎日新聞5月28日付夕刊はこう報じている。この記事は、同新聞5月14日付夕刊及び5月15日付朝刊に掲載された記事のフォローと思われるが、依然と十分理解せず記事にしているようである。以下に、そのまま紹介したい。「邪馬台国の最有力候補地とされる(そうとは言えない←当所のコメント)纏向遺跡(奈良県桜井市)で出土していたモモの種について、同市纏向学センターが14日公表した放射性炭素(C14)年代測定の結果が議論を呼んでいる。「西暦135年~230年に実った可能性が高い」という分析は卑弥呼(248年ごろ没)の活動時期と重なるが、約100年の幅は残った。自然科学が導き出した年代の意義と今後の課題は何か。「残念ながら、あまり考古学や歴史学の役に立たない」。20日に大阪市内で開かれた講演会で、大阪府立近つ飛鳥博物館の白石太一郎名誉館長(考古学)は今回の結果に厳しい見方を示した。「もし2世紀前半であれば卑弥呼は生まれてすらいませんからね」。時期をもっと限定せねば意味がない、という考えだ。■ ■ なぜこれほど幅が出たのか。C14年代測定は、死滅した動植物の体内では3種類の炭素原子(C12,C13,C14)のうちC14だけが時間と共に減っていく特徴を利用する(放射性元素の自然崩壊を利用した年代測定法の一種←当所のコメント)。しかし、空気中のC14は一定ではなく、太陽活動などの影響で刻々と変化するために実年代に補正する必要がある。1980年代以降、実年代の分かる樹木の年輪を調べる研究が本格化(年輪年代法←当所のコメント)。炭素年代ごとに対応する実年代を図示したのが「較正曲線」と呼ばれる補正用のグラフだ。測定した炭素年代を縦軸に取り、(較正用)グラフと交わる部分の実年代(横軸)を調べる。グラフはジグザグに折れ曲がっており、炭素年代によっては幅が出る(今回適用の場合はC14の炭素年代が約100年にわたってフラットなグラフになっており、感度が極めて鈍い区間になっている。したがって、年代幅を狭めようとしても本来無理がある←当所のコメント)。測定にあたった中村俊夫名古屋大学名誉教授(年代分析学)も歯がゆい思いをしているようだ。一方、大阪大の福永伸哉教授(考古学)は「意義ある成果」と受け止める。「今回重要なのは、全てのモモの下限年代がほぼ一線で3世紀前半に収まったこと」。これまでの考古学研究の成果も踏まえ「纏向遺跡の(モモの種が見つかった穴近くの)大型建物が3世紀前半の『卑弥呼時代』に重なることを示すと同時に、後続する箸墓古墳の年代にも重要な手がかりを提供する」と評価する。←しかしこの見解は誤りと思われる。推定された「西暦135年~230年」はかなり幅があり、かつ、推定年代の確率分布のピークは2カ所、1つは、210年~260年の幅(中央値は約235年)にあり、もう1つは、280年~340年(中央値は約310年)にあり、これらは2つの別の意味を持った年代を示しているというべき。で、平均を取る意味はほとんどない(むしろ、平均すると意味不明の年代が出てきてしまい、混乱を引き起こすことになる。炭素年代は235年ごろと310年ごろの2つがあると言えるのではないか。310年ごろとすると卑弥呼の死後(248年あるいは249年)からかなり経過していることになる。235年ごろとしても、卑弥呼は高齢で、すでに政治の実権から離れている可能性が強い⇒当所のコメント)また、上述の福永教授はこれまでの考古学研究の成果も踏まえ「・・・・・『卑弥呼時代』に重なる重要な手がかりを提供すると評価している」ようだが、魏志倭人伝に記載されている、構造物(楼観や敵の侵入を防ぐ柵。一方大型建物とあるが、魏志倭人伝には記載されていない)や遺物(中国鏡(三角縁神獣鏡ではなく)、鉄鏃)などは北九州特に福岡県に多量に認められるが、近畿特に奈良県にはほとんど出土しないことを、どのように考えられるのだろうか。これまでの考古学成果を正しく判断してもらいたいものである。文系の歴史研究者によくあるタイプだが、年代データ等科学的データと言われるものに関して、自己の説に都合よければ、数値データがどのようにして得られたか、批判なしに結果だけを取り入れる傾向あるいは自己の説に都合悪ければ無視する傾向があるようだが、注意したいものである。今回のモモの種の年代データは、決して畿内説を強めるものではなく、むしろ畿内説は首の皮1枚つながっただけに過ぎないと思われる。2つの年代のうち、280年ごろ~340年ごろ(中央値約310年)が意味あるとすれば、近畿説は成り立たないことになる。⇒⇒⇒「事実を無視した恣意的な解釈ではなく、信頼できる客観的なデータに基づいて、科学的合理的な論理を展開すべきだろう。古代史学が科学ならば」。新聞も一歩踏み込んで議論する必要があるだろう。ただ、今回毎日新聞が5月14日及び15日のようなセンセーショナルな記事だけでなく、本日夕刊のようにフォロー記事を掲載したのは評価できる。しかし、もう一歩踏み込んだ考察をして欲しい。5月14日~15日の記事だけだと読者をミスリードする可能性が高い。
『昨年より11日早く 九州南部梅雨入り』 毎日新聞5月27日付朝刊はこう報じている。気象庁は26日、九州南部(宮崎県、鹿児島県の本土と種子島・屋久島地方)が梅雨入りしたと見られると発表したという。平年より5日早く、昨年に比べ11日早いという。気象庁によると、26日の九州南部地方は前線の影響で雨が降り、向こう1週間も雨や曇りの日が続く見込みという。平年の梅雨明けは7月14日ごろで、昨年は同13日ごろであったという。今年は各地で桜の開花日等も1週間~10日程度早まっているのと連動しているのか。当研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日から1m深地温の連続観測を行っているが、日本独自の72候は地温の変化によく対応しており(同じ候は地温上昇率がほぼ一定の傾向にある)、今年の早めの72候の変化に、地温変化が対応するか興味あるところである。
『全国的に暑い夏 6~8月予報』 毎日新聞5月26日付朝刊はこう報じている。気象庁は25日、6~8月の3か月予報を発表したという。日本付近は高気圧の張り出しが強く暖かい空気に覆われやすくなり、全国的に気温が高くなる見込みという。降水量は沖縄・奄美で平年並みか少なく、水不足になる恐れもあるという。気象庁によると、偏西風が平年より北寄りになり、太平洋高気圧やチベットの高気圧の張り出しが強くなるという。東日本(関東甲信、東海、北陸)の太平洋側と西日本(近畿、中四国、九州)では6月は降水量が平年並みか多く、7月は平年並みか少ない見込みという。当研究所(埼玉県狭山市)では所内で1m深地温の連続観測を2012年5月8日以降行っているが、今冬は例年になく地温が低く、その後急上昇、また低下後上昇し、現在ほぼ平年並みである。今冬~今春~初夏にわたって、異常な地温変化が続いているが、今夏は果たしてどうか。
『国家機能不全』 財務省、文科省、防衛省・厚労省等に関する連日の報道は実にひどい。国家機能が正常に機能していない。しかしそれでも、国家破綻までには至ってはいない。やや皮肉ではあるが、官僚機構が平常業務はこなしているということだろう。しかしながら、財務省はひどい。国会証人喚問では必要なことは拒否し、必要ないことを断言する。国家公務員が国民を見て仕事をしていない。また、事務次官の対応にはあきれる。国民目線と言うものが全くない。さらに、官僚を任命し、指導、監督すべき大臣に至っては、何の判断もできず、事態を混乱するに任せている。挙句の果ては国民無視の放言である。いずれも税金泥棒である。さらに問題は総理大臣である。状況を正しく把握できず、何ら明確な判断を示さず、膿を徹底的に出すとしか言わない。当人が膿なのに。まさに裸の王様である。税金泥棒と裸の王様には速やかに退陣してもらいたい。
『「再生エネ100%目指す」慎重環境相が一転 庁舎の電力調達』 毎日新聞5月23日付朝刊はこう報じている。 発電時に二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーでの電力調達について、地球温暖化対策を所管する中川雅治環境相は22日の記者会見で、これまでの慎重姿勢から一転し「環境省として再エネ100%を目指したい」と話したという。他省庁に再エネ導入を働きかけるなどリーダーシップをとるとともに、再エネ100%を推進する国際的な企業連合「RE100」への加盟も検討するという。中川氏によると、当面は東京・霞ヶ関にある環境省と厚生労働省がはいる合同庁舎で、再エネ由来の電力調達を目指すという。2021年末に庁舎移転を予定するビルについては「再エネ100%を象徴するビルにしたい」と意気込んだという。再エネ導入を巡っては、河野太郎外相が15日の会見で、外務省としてRE100への加盟を目指す考えを示したという。一方で、中川氏は18日の会見で「実務的には難しそう」などと消極的な発言に終始していたという。中川環境相の本音はおそらく18日のもので、22日の発言は、官僚からの指示であろう。いずれにしても再エネ導入は望ましいことで、強いリーダーシップを発揮してもらいたいものである。「自らの庁舎」という小さなことではなく、「2050年のわが国の電力供給を再エネ100%で!」くらいのメッセージを発出してほしいものである。
『噴火から初めて 住民1人が重傷 ハワイ島』 毎日新聞5月21日付夕刊はこう報じている。  米ハワイ州ハワイ島キラウエア火山の噴火活動は20日も続いたという。溶岩流の噴出地域が広がっており、3日の噴火から初めて住民一人が重傷を負ったという。当局は避難命令の対象地域を拡大、孤立した住民らをヘリコプターで救助したという。キラウエア火山は世界最大級の活火山。噴火口以外にも山腹や道路などにできた20カ所以上の亀裂から溶岩流が流出。ハワイの火山観測所によると、溶岩は島南部の太平洋に流れ込んだという。有毒な成分が海水と混ざり合い、大気汚染による健康被害を引き起こす恐れがあるという。溶岩流は住宅地にも達し、40戸以上の住宅などに被害が出たという。地元当局によると、重傷を負った住民の男性は自宅バルコニーで溶岩のしぶきが足にかかったという。当局は、キラウエア火山は今後も新たな爆発を起こす可能性があるとして、注意を呼び掛けているという。周辺では地震も続いているという。山体の膨張がわからないが、マグマは上昇を続けているのだろう。
『サンゴ白化続く 沖縄・石西礁湖「良好」状態1%のみ』 毎日新聞5月21日付夕刊はこう報じている。日本最大のサンゴ礁が広がる沖縄県の石西礁湖や周辺海域で、サンゴが過去の大規模な白化現象の被害から回復しておらず、良好な状態を保つ場所は1%程度にとどまるとする調査結果を環境省がまとめたという。白化は地球温暖化に伴い深刻になると懸念されるため「監視を続け、保全策を検討する」としているという。環境省は、人工衛星で2017年に撮影した画像や現地調査を基に全体的なサンゴの分布域を確認した上で、サンゴの状態を場所ごとに詳しく評価したという。沖縄県の石垣島と西表島の間にある石西礁湖では、生きたサンゴが50%以上を占める良好な状態の場所は分布域全体の1.4%だけだった。同様の調査をした1991年は14.6%、08年は0.8%だったという。90年代後半から白化現象が複数回起きており、サンゴが死ぬ被害が出た後、回復が進んでいないと見られるという。良好な状態の場所は石垣島周辺でも全体の1.5%、西表島周辺は0.1%にとどまっていたという。サンゴは、海水温が高い状態が続くと、栄養分などを供給する植物プランクトンの一種「褐虫藻」が体内から抜けて白化するという。最近は16年に大規模に発生し、多くのサンゴが死んだという。本欄でもこれまでサンゴの石西礁の白化についてたびたび紹介してきたが、依然回復していないようだ。ということは海水温の上昇が止まらないことを示している。
『エネルギー計画の見直し 比率変えないかたくなさ』 毎日新聞5月19日付朝刊はこう報じている。政府が、エネルギー基本計画の改定案(改定案ではなく、固定案?ではないか)をまとめたという。柱になる2030年度の電源構成比の目標は原発、再生可能エネルギーとも3年前の決定と変わっていない。こんな改定案を作ってみても、ごく一部の保守主義者以外はだれも評価しないだろう。将来に向かった明確なビジョンもなく、国際感覚にも全く欠けた、政治家・官僚ではもうどうしていいのかわからないのだろう。 失敗を顧みず、かつ過去の失敗を認めることができず呆然と立ち止まっている政治家・官僚にはすぐにでも退陣してもらいたいものである。
『ハワイ・キラウエア爆発的噴火』 毎日新聞5月19日付朝刊はこう報じている。 米ハワイ州ハワイ島のキラウエア火山で17日午前4時15分(日本時間同日午後11時15分)ごろ爆発的な噴火が起きたという(写真掲載)。米地質調査所によると山頂からの噴煙は高さ約9100㍍に達したという(最近の霧島連山新燃岳噴火の最高噴煙は4500㍍程度であるから倍以上の高さということになる)。さらに激しい爆発が起こる可能性があるという(マグマ上昇を示す、山体膨張があるのか?)。3日に始まった噴火活動では、周辺に約20カ所の亀裂が発生。住宅地などに溶岩が流れ、住民2000人が避難。人的被害の情報はないが、当局は爆発的噴火に伴う噴石の飛来や降灰などに注意を呼び掛けているという。
『「選択と集中」目立つ批判 国立大アンケート 運営費削減 独立失われ』 毎日新聞5月17日付朝刊「科学の森」欄はこう報じている。 大学が疲弊している現実が如実に示されている。本欄でもしばしば論じてきたところだ。改善に一番良いのは、日替わりメニューよろしくころころと数年ごとに新規企画を始めては失敗し、また新たな企画を出し続ける文部省の大学政策にあることは明らかだ。文部省の官僚は学問の何たるかをよく感じるべきである。それには高齢になってから事務官として大学に出向するのではなく、若いときに研究者として出向するなりの体験を自らに課すべきであろう。
『原発増設議論先送り エネ基本計画改定案 目標達成遠く 再エネ日本で遅れ』 毎日新聞5月17日付朝刊はこう報じている。経済産業省の有識者会議が16日とりまとめた「エネルギー基本計画」の改定案は、再生可能エネルギーの主力電源化を打ち出したものの、2030年度時点の再生エネや原発の電源構成は従来の目標を維持。一方で、目標の達成に必要とされる原発の新増設や建て替えの判断は先送りされるなど実現性に乏しい内容となり、会議の委員からも失望の声も上がったという。内閣が変わらない限り、前進は難しいだろう。ここでは2人の識者のコメントのみを記す。名古屋大学大学院教授(国際法・環境法)の高村ゆかり氏はこう述べている「2030年度の電源構成は温室効果ガス削減の国際目標と結びついており、容易に変更できないことは理解できる。ただ、原発の新設コストが上昇する一方、再生可能エネルギーのコストは低下すると見られ、経済性の観点から構成比の見直しが課題となるだろう。再生エネを「主力電源」にする意思を明確にした点は評価できるが、今後どの程度増やすのか、具体的な規模感を示した方がよかった。残念だったのは温室効果ガスを多く排出する石炭火力発電所の規制への言及が不足した点だ。建設計画は全国でなお40程度に上がり、電源構成と整合していない。石炭火力を減らすという方向性を明確にすべきだった」。また、東京理科大学教授(エネルギー産業論)の橘川武郎氏はこう述べている「今回のエネルギー基本計画見直しで、電源構成を維持したのは間違いだ。そもそも現行の見通しは原発の比率が高すぎ、再生可能エネルギーの比率が低すぎる。前回改定後のエネルギー情勢の変化も反映しておらず、2050年を見据えた長期戦略とも整合していない。50年に再生エネを「主力電源化」するとしつつ、30年度の比率を引き上げていないためだ。原発も50年時点の「選択肢」とするなら建て替えが必須だが、(判断を)先送りした。一部の原発は最新の炉に建て変え、それ以上のペースで古い原発の廃止するのが現実的で、可能な限り原発依存度を低減するとする国の方針とも矛盾しない」。将来的に原発の選択はないと思うが、2人の識者の見解は概ね妥当と言えよう。望ましい方向に変えていくには、内閣のトップが変わるしかないだろう。
『新燃岳がまた噴火』 毎日新聞5月15日付朝刊はこう報じている。  噴火活動が続く宮崎と鹿児島県境の霧島連山・新燃岳、1421㍍)で14日午後2時44分噴火があったという。噴煙は4500㍍まで上がり、噴石は観測されなかったという。噴火は4月6日以来。気象庁は、噴火警戒レベル3(入山規制)を継続し、火口から約3㌔の範囲で大きな噴石、約2㌔の範囲で火砕流への警戒を呼び掛けている。噴煙高度は4500㍍と高くなっており、爆発圧力も高まっているようであり、引き続き注意深い観測が必要だろう。
『2020年ヘリ、火星へ打ち上げ NASA飛行可能性検証』 毎日新聞5月14日付夕刊はこう報じている。 米航空宇宙局(NASA)は、地球以外の惑星で飛ぶ初めてのヘリコプターを2020年に火星に向けて打ち上げると発表したという。21年に到着させ、地球よりもはるかに薄い火星の大気中でも、飛行が可能かどうかを検証するという。火星の重力は地球の3分の1で、この点は飛ぶのに有利だが、大気の密度が100分の1と小さいため、羽を回転させて機体を浮かせるための揚力を確保するのが難しいという。このためNASAは羽の回転数を10倍に上げるなどの工夫を凝らすという。ヘリコプターの重さはソフトボールほどで2㌔弱の重さ。羽は太陽電池の電力で動く。地球からの直接の操縦は難しいため、指令の電波を送信すればそれに従って自律的に動く仕組みだという。1か月の実験期間中に、最長で90秒の連続飛行を目指すという。最近、月や火星への現実的な調査計画が発表されているが、数年後にも実現する可能性があり、大いに期待したいものである。
『卑弥呼も食べたモモの種?  奈良・纏向遺跡 土器付着物も2~3世紀 測定した教授「集大成」 「使い物にならない手法」批判バネに精度向上』 毎日新聞5月15日付朝刊はこう報じている。昨日夕刊の同種記事の続きである。「邪馬台国畿内説」では、従来恣意的な年代評価が援用されていたが一歩前進と言える。しかし、これで「邪馬台国畿内説」が確定的になったわけではなく、識者の見解も分かれている。石野博信・兵庫県立考古博物館名誉館長の話によると「今回の分析の結果は、纏向遺跡が4世紀以降だという主張は成り立たないことを示している。邪馬台国の問題では科学的分析による歴年代での議論も必要で、貴重な資料が加わった。分析の100年の幅が今後狭まっていくことを期待したい」。一方、高島忠平・佐賀女子短大名誉教授(考古学)の話によると「纏向遺跡の土器を北部九州のものと比較すると、纏向遺跡は3世紀末から4世紀前半のものと言える。モモの年代が100年近くの幅まで限定できたことは大切だが、遺跡の年代や邪馬台国の所在地問題とは全く関係ない」。今後、恣意的でない、科学的・合理的な議論が展開されることを期待したい。
『邪馬台国 高まる「畿内説」』 毎日新聞5月14日付夕刊はこう報じている。  邪馬台国の最有力候補地とされる纏向遺跡(奈良県桜井市)の中心的施設跡で出土した大量のモモの種について、放射性炭素(C14)年代測定で「西暦135~230年の間に実った可能性が高い」との分析結果が出たという。遺跡は邪馬台国より後の4世紀以降とする異論もあるが、卑弥呼(248年ごろ没)の活動時期と年代が重なる今回の分析は、遺跡が邪馬台国の重要拠点であったとする「畿内説」を強める画期的な研究成果と言えるという。従来、「畿内説」を唱える研究者は、恣意的な年代推定を援用していた状態からは一歩前進したと思われるが、邪馬台国畿内説が確定したわけでなく、議論すべきことはまだまだ多いと言える。
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