地熱情報研究所

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『東京、大阪、名古屋で夏日 今年一番の暑さ』 毎日新聞4月23日付朝刊はこう報じている。日本列島は22日、高気圧に覆われて西日本を中心に晴れ、気温が上昇したという。高知県四万十市と大分県日田市で30.2℃を記録し、沖縄県を除いて全国で初めて30℃以上の真夏日になったという。東京、名古屋、大阪でも今年初めて25℃以上の夏日となるなど今年一番となる観測点が続出したという。気象庁によると、東京都心部で25.6℃、名古屋市で28.4℃、大阪市で27.6℃を観測し、3大都市圏はそろって汗ばむ陽気となったという。なお、本研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日以来、所内の敷地で1m深地温の観測を継続しているが、今冬も2月中旬に今季最低地温(14日に9.46℃)を迎え、その後、数日間程度の変動を繰り返しながら上昇のトレンドにあったが、4月14日に極小地温(12.50℃)を迎えた後、単調に上昇を続け、本日23日は、今季最高地温15.09℃を記録した。この間、最寄りの気象庁観測点所沢の平均気温は変動を繰り返しながら、22日には18.5℃と今季最高を示した(なお、22日の最高気温26.3℃を記録している)。すなわち、地温は、気温に比べ、安定した変化を示し、長期的温度変化を議論するとき、気温より有利な面があると考えられる。なお、1m深地温は地表面から流入する熱量(日射による熱量)と地表面から流出する熱量(地表面からの渦拡散熱量、地表面からの蒸発熱量、長波放射による地表面からの熱量)の収支から決まるものであり、気温と相関はあるがやや意味するところは異なり、ヒートアイランド現象や地球温暖化をモニタリングにはより有効な観測量と考えられる。
『「安全でない」道路再開抗議の辞任 草津白根山 防災協委員の教授』 毎日新聞4月21日付朝刊はこう報じている。東京工業大学の野上健治教授が、自治体関係者らでつくる草津白根山防災協議会の委員を辞任したという。本人が20日、共同通信の取材に明らかにしたという。協議会は、群馬県草津町と長野県を結ぶ観光ルートの志賀草津道路(国道292号)について安全対策を条件に全線開通を認めたという。野上氏は「安全とは言えないと指摘したが、開通ありきの会議だった」などと理由を語ったという。野上氏は草津白根山を調査してきた地球化学の専門家。群馬県は協議会決定を踏まえ、同道路の一部区間(約8.5㌔)の通行止めを解除。例年の冬季閉鎖を終える19日に開通させた。気象庁は草津白根山の白根山(側?)の噴火警戒レベル2(火口周辺規制)を維持し、火口から半径1㌔圏内で大きな噴石への警戒を呼び掛け中だという。道路の一部は半径1㌔に入る。野上氏は取材に「通行中に(噴火の)兆候が出たとしても、逃げる時間的余裕があるとは限らない。私からすれば開通すべきではない」と指摘。「道路直下で噴火が起こる恐れも否定できない」と述べた。⇒当該研究者は前回噴火後の活動推移や諸観測データ、他の火山の例などを総合的に判断して、安全側の判断をしたものと思われる。一方、目先の経済問題(観光客の誘致)からのみ考え、科学的成果を理解しない、地域の圧力団体の意見が強く、町・県は、「安全」よりも「当面の経済(観光客の誘致)」の論理に押し切られたのだろう。極めて、日本的事象だ。もし噴火があったら被害を受けるのは観光客や地元の人だ。もちろん、このまましばらくは噴火が発生しない場合も十分考えられるが、この火山の状況を最も理解している研究者の指摘を十分理解せず、地元圧力団体の目先の利益に引っ張られ、誤った政治的判断をした防災協議会の責任は問われるだろう。日本人は災害問題だけでなく、各種の社会問題において、非科学的な論理が先行する。おそらく、これは日本の長年の教育に根ざすものと思われ、「信頼できるデータに基づき、合理的な推論を行う」ことへの国民的理解を強める必要があるだろう。
『貴重な四季折々を楽しみたい』 毎日新聞4月20日付朝刊「みんなの広場」で15歳の中学生が自然に対する豊かな感性を披露しているので紹介したい。『僕たちが住んでいるこの日本には、春夏秋冬の四つの季節があります。「春はあけぼの」などと記した「枕草子」を学ぶことで全ての季節のそれぞれの良さを知ることは、とてもよいことなのではないかと思います。四季の変化を知るには、何をどうすればいいのでしょうか。それはおそらく、日々の変化に目を向けることが大切だと思います。気温や周りの植物、人々の衣服など、さまざまなものの移り変わりに注目すべきでしょう。そうすると、自然に季節の変化を感じることができると思います。世界には、はっきり四季がある国はそう多くはないらしいです。この貴重な四季折々を感じながら、一日一日を過ごしてみてはいかがでしょう』⇒みずからの自然観察を研ぎ澄ませながら、人々への提案までしている。⇒近年、小中学生は学校での勉強以外に、宿題、塾、習い事などで大人以上に忙しくしている面もある中で、何とゆとりのある考えができるものだ。見習いたいものである。特にこの投稿が筆者(江原)の注意を引いたのは、以下のような背景もある。当研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日以降、所内の敷地で1m深地温の観測を行っているが、この観測を通じて、地温は、変動を見せながら、全体的には、滑らかに正弦的に年周変化をしているが、詳しく見ると数日間程度は直線的であり、これ(数日間程度の線分)が集合して、全体として年周変化となっているのに気づく。数日間程度で地温が変化していくことは、中国で考案された「二十四節季」ではなく、日本で細かく改定された「七十二候」によく合っていることに気づく。このようなことから、1m深地温の観測を通じて、筆者は季節の変わり目に天候・草花・動植物を日々注目するようになっているが、還暦以降のことである。中学生でも季節の変化の機微に気づき、落ち着いて日々の豊かな生活を過ごしていることに驚く。
わが国の地熱発電所新設のニュースです。4月19日 新設(本年1月29日営業運転開始)の本格的地熱発電所「松尾八幡平地熱発電所(岩手県八幡平市)、岩手地熱株式会社」の開所式・安全祈願祭・祝賀会に出席した(外部からの地熱関係者・県及び市・地元関係者の出席者は80名を超え、当該企業関連の参加者を含め100名を超える盛況であった。前日の雨も晴れあがった青空の中、5合目以上には雪が見られる八幡平火山がくっきり見え、天も祝福しているようだった)。わが国における大規模地熱発電所としては22年振りということで、今後のわが国の地熱発電所建設に大いに刺激を与えるものと考える。長年にわたる関係者の御苦労・御尽力に心から感謝を申し上げたい(筆者江原の個人的思いであるが、教え子の九大地熱研究室出身の技術者が重要な貢献をしたことも特に喜ばしく思っている)。本地熱発電所はフラッシュ式で、発電出力7499kW、送電電力7000kW(一般家庭15,000世帯の電気供給に相当)、タービン入口圧力0.35MPaGである。なお、気液比は3~4:1で熱水に比して、蒸気が多い性状である。生産井(3本)の深度1801~2050m、還元井(2本)の深度900~1316m。タービンは国産で三菱日立パワーシステムズ(株)製。蒸気は余裕があるようで、今後長期にわたって安定した発電「持続可能な地熱発電」を実現してほしいものである。若い技術者も新規発電所の立ち上げに立ち会えてみな誇らしく見えた。安定発電を続けるとともに、次の発電所建設に向かってほしい。
『火山灰審査やりなおし 美浜、大飯、高浜3原発 規制委』 毎日新聞4月18日付朝刊はこう報じている。関西電力の美浜、大飯、高浜3原発(いずれも福井県)について、原子力規制委員会は17日、火山の噴火によって敷地内に降る火山灰の想定を、従来の「厚さ10㌢」から引き上げることに決めたという。3原発の計7基は新規制基準に基づく規制委の審査に合格済みだが、火山灰対策についての審査をやり直すという。原発に想定を超えた火山灰が降ると、非常用発電機のフィルターの目詰まりなどの恐れがある。大飯3、4号機と高浜3,4号機がすでに再稼働済みだが、規制委は「噴火の緊急性はない」などとして、原子炉の停止までは求めないという。3原発の降灰はこれまで、約200㌔離れた大山(鳥取県)が噴火した際のシミュレーションなどを基にいずれも厚さ10㌢と想定され、規制委は関電の対策を妥当と判断していた。しかし、約8万年前の大山の噴火の際、京都市で厚さ30㌢の降灰があったとする新たな研究が発表され、規制委は昨年12月に関電に再評価を指示したものである。これを受けて関電は、降灰を最大で高浜21.9㌢、大飯19.3㌢、美浜13.5㌢とする報告書を提出。一方で、この規模の噴火が起こる確率は低いとして再審査は必要ないと主張していたが、規制委の更田豊志委員長は「(評価から外すほど)頻度の低いものではない」と退けたという。関電の担当者は「真摯に対応していく」と話したという。⇒規制委の対応は妥当と考えられるが、3.11後の原発に対する国民の考え方を考慮すれば、関電は新しい火山灰データが出た段階で、「それに対する対応も検討する」という積極的な姿勢を見せ、規制委の指示を待たずに、検討するなどの対応が望まれたと思われる。関電は原発の置かれた状況をよく認識すべきだ。自らの立場を危うくするような姿勢は望ましくないだろう。
『3Dプリンターで「心臓」世界初 血管なども再現 テルアビブ大』 毎日新聞4月16日付夕刊はこう報じている。イスラエル・テルアビブ大学のタル・ドビル教授らの研究チームが、人間の細胞や生体物質を使った人工心臓を3Dプリンターで試作したと、同大が15日発表したという。実用化に向けてなお開発が必要だが、将来の心疾患治療への応用が期待されるという。3Dプリンターで血管や心房などが備わった人工心臓が作られたのは「世界で初めて」(同大)という。試作品は小型で、ウサギの心臓ほどの大きさ。研究チームは今後、血液をスムーズに送る仕組みなどの開発を進める計画だという。重度の心疾患では心臓移植が不可欠になるケースも多いが、ドナー不足が深刻だという。人工心臓に患者自身の細胞や生体物質を使えば、移植時の拒絶反応を抑制できるメリットもあるという。ドビル教授は「我々の手法が有効かつ実用的であることを証明したい。10年後、世界各地の優れた病院の臓器プリンターで(人工臓器作製や移植の)作業が日常的に行われるかもしれない」と強調したという。この研究が実用化されれば、ドナー不足に悩まされることがなくなるので、患者にとって大きな朗報だろう。数年前に開発された3Dプリンターが臓器の作成もできるとは技術の進歩は急速だ。更なる進展を期待したい。
『阿蘇山・中岳で小規模噴火 警戒レベル2は継続』2019年4月16日 18:41の毎日新聞のWeb newsはこう報じている。気象庁によると16日午後6時28分ごろ、熊本県の阿蘇山の中岳第1火口で、ごく小規模の噴火が発生したという。噴煙は火口から約200㍍まで達し、北西に流れたという。噴火位警戒レベル2は継続しており、空振は観測されてないという(⇒爆発的な噴火ではなく、噴煙の噴出力が一時的に強まったためか)。中岳第1火口からの噴火は、2016年10月8日以来という。火山性微動の振幅は、増減を繰り返しているという。火山活動に伴う大きな地殻変動は確認されていないものの、下降から概ね1㌔の範囲に影響を及ぼすような噴火が起きる可能性はあるという。気象庁は、噴石や火砕流、火山ガスの飛散に警戒を呼び掛けるとともに、自治体の指示に従い危険な地域には立ち入らないよう注意を促している。⇒大規模な地殻変動は観測されておらず、大量のマグマ上昇は考えにくく、さしあたって大規模な噴火は想定されないが、火山性微動の増減が続いている中、火口に近づくことはやめるなど、火山活動への注意を引き続き続けるべきだろう。気象庁の火山カメラによれば現在でも(午後8時前)第1火口からは白い噴煙が上昇しているのが見られる。
『4400年前「生き生き」壁画 エジプトで発見』 毎日新聞4月16日付朝刊はこう報じている。エジプト北部(⇒カイロ南方)サッカラで約4400年前(日本史で言えば、縄文時代の後期に当たる)の貴族の墓が見つかり、墓室に描かれていた色鮮やかな壁画(カラー写真掲載)が13日、報道陣に公開されたという。牛を解体し、肉を運ぶ人々のダイナミックな姿などが生き生きと描かれており、考古省(⇒さすがは古代文明の発祥地エジプト国である)によると、保存状態がここまで良好なのは珍しいという。墓は今年3月に発見されたという。紀元前25~24世紀ごろにエジプト古王国を統治したファラオ(王)のジェドカラー・イセシのピラミッド付近に位置しており、この時代の貴族だった「クウイ」という人物の墓という。砂漠の地下墓室に至る狭い急斜面を降りると、石造りの部屋の壁いっぱいに赤、白、黄色など鮮やかな彩色が施された壁画が広がっていたという。現地で記者会見したアナニ考古相は「サッカラでは新発見が相次いでおり、さらに発掘を進めたい」と意気込みを語ったという。この壁画の詳細な研究により、当時の人々の暮らしが再現され、エジプト考古学に大きな貢献をすることだろう。歴史をきちんと記録し、残すことは後世の人々にとって、豊かな財産を残すことだ。これは現代にも通じる。重要な歴史はきちんと記録し、後世に引き継ぐことが必要だ。歴史を忘れてはならない。 本日4月16日、早朝より、インターネットやテレビでは、フランスの世界文化遺産「ノートルダム寺院」が火災となり、尖塔が崩壊したと報じている。歴史的遺産がまさに灰塵に帰したことになり、現代人だけでなく、将来の人類にとっても誠に残念なことである。
『宇宙生活で遺伝子変化 NASA・双子調査』 毎日新聞4月13日付夕刊はこう報じている。 国際宇宙ステーション(ISS)と地上に分かれて1年間過ごした双子の飛行士(55)の体を調べると、宇宙では免疫に関する遺伝子や腸内細菌の構成などに変化が見られたとする分析を、米航空宇宙局(NASA)のチームが12日付の米科学誌サイエンスに発表したという。微小重力では骨密度低下などが起きることが知られているが、チームは「長期の宇宙滞在による大きな健康影響はなかった」としているという。調べたのは一卵性双生児の飛行士スコット・ケリーさんとマークさん。同じ遺伝子を共有しており環境変化による体への影響を比べるのに適しているという。スコットさんは2015年3月から340日間、ISSに滞在。チームは滞在前後を含めて血液や尿を採取し、地上にいたマークさんと健康状態を比較した。スコットさんで変化した遺伝子や腸内細菌の構成は、地球帰還の半年後には元に戻った。一方、染色体の末端にあり老化と関連する「テロメア」と呼ばれる構造が短くなるなど未解明の点も残ったという。NASAは月への有人飛行や往復で3年近くかかる有人火星探査を構想中。今回のデータを飛行士の健康維持対策に生かすという。⇒今後の長期間の宇宙滞在時、宇宙飛行士の健康維持は欠かせず、このような機会をとらえ、データを収集しておく必要があるだろう。今回の結果は、1年間の宇宙滞在が、健康に大きな影響を与えなかったこと、および、生じた微小な変化は帰還後元に戻ったことは幸運だったと言えよう。
『科学研究の状況「悪化」 現場「日本のレベル低下」文科省調査』 毎日新聞4月13日付朝刊はこう報じている。 日本の科学研究の状況がこの3年間で悪化したと考える研究者が多いことが、文部科学省科学技術・学術政策研究所が12日発表した調査結果で明らかになったという。 政府は科学技術を経済成長の原動力としてとらえ、予算の「選択と集中」などの施策を進めているが、近年、中国などの台頭で論文のシェアなどか低下している(⇒Natureでも度々紹介されている)。研究現場の実感も、日本の衰退を裏付けた形だ。第5期科学技術基本計画が始まった2016年度から毎年、大学や公的機関、産業界などの研究者約2800人に、アンケート調査を実施し、回答の変遷をを調べている。この3年間で評価を上げた回答者と下げた回答者の差を取ると、「国際的に突出した成果が出ているか」(マイナス29㌽)、「基礎研究の多様性が確保されているか」(同22㌽)など、基礎研究に関連する項目で大きく評価を下げていた」という(⇒当然であろう。文部省が大した検討もなく、数年ごとに、猫の目のように変わる、短期的視点で耳触りの良いプロジェクトばかり進めていては、若手研究者がじっくり取り組めず、短期間で成果をあげることばかり求められ、長期的視点が持てない中で、ただ疲弊と不安感を持たせている現状は改められなければならないだろう)。「女性研究者が活躍するための人事システムの工夫」(2㌽)など一部で評価を上げた項目もあったが、評価が下がる傾向がうかがえた(⇒筆者江原が関わる地熱エネルギーの研究・開発の分野でも、近年、女性研究者・技術者が増えてきているのは明確で、研究者の中には管理的分野にも登用される人材が見られるようになってきたことは喜ばしい)。自由記述では「日本の基礎研究はすべての分野・レベルにおいて急速に衰退しつつある」「国際会議等における日本の研究者のプレゼンス(存在感)がより低下している」などの声が寄せられたという(残念なことであるが、Natureなどの指摘を待つまでもなく、事実に近いであろう。研究の主体になる若手研究者の身分不安定の心配・短期的に成果を求められ続けることおよび研究指導者の学内外の事務的仕事等で研究本来に時間が使えてないことを改めないと改善は難しいだろう)。また、「特定の分野や大学に研究資金が偏っている」など「選択と集中」を批判する意見もあったという(⇒当然だろう。文科省及び政府の誤った「選択と集中」政策に誤りがあることは確かである。確かに「選択と集中」が必要なものもあるが、それと同等以上に重要な「科学の基礎部門」を、しっかりとした政策の中で、長期的視野の中で位置づけるべきだろう)。同研究所の伊神正貫室長は「早急な対応が求められる」と話しているという。すなわち、やるべきことは分かっている。短期的視点から長期的視点への転換、それを如何に政策判断の責任者に納得させるかその努力が必要だろう。「文科省科学技術・学術政策研究所」に求められているのは、報告書をまとめるだけでなく、それが実行に移せるように行動することであろう。
『(埼玉県)秩父で芝桜まつり開幕』 毎日新聞4月13日付朝刊(埼玉県版)はこう報じている。秩父市の羊山公園で12日、「芝桜まつり」が開幕したという(後方の山にはうっすらとした積雪が見えるが、なだらかな丘に見事にピンク色の芝桜が咲き乱れている。写真掲載)。1万7600平方㍍の丘に40万株以上植えられた芝桜は最近の寒さでまだ2~4分咲き。市観光課は「天気次第だが、見ごろは20日前後」と予想する。16日から最終日の5月6日まで、午前8時~午後5時の間は入園料(一般300円)を徴収する。会場で茶の屋台を出している同市の高山敏克さん(48)は「芝桜に満開のソメイヨシノ、残雪の武甲山、ウグイスの鳴き声が重なり、珍しい。芝桜が大型連休まで持ってくれれば」と期待していたという。日本の春は、山の景観、野の花、山里の鳥と一気に活気付き、季節の巡りを感じさせてくれる宝物のようである(唱歌「菜の花」の歌詞は日本の春の夜を見事に描き出している。日本語の表現の豊かさ・美しさをひとしお感じる)。
『人工クレーター (4月)25日観測 はやぶさ2』 毎日新聞4月12日付朝刊はこう報じている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウでの衝突実験で作った人工クレーターを、25日に上空1.7㌔から観測すると発表したという。事前に撮影した衝突地点付近の表面写真と照合し、クレーターの位置や大きさなどを特定する。飛び散った岩石などの分布を確認し、着陸して岩石のかけらを採取できるか判断するという。JAXAによると5日の衝突実験は、探査機から分離した装置をリュウグウの上空約300㍍で起爆。銅の塊を撃ち出し、目標地点から数10㍍以内に衝突させた。はやぶさ2は、爆発で飛び散る装置の破片やリュウグウの岩石が当たらないよう、起爆前に退避。その際、小型カメラを切り離して衝突の様子を撮影した。岩石や砂が飛び散る様子を捉えており、5日明らかにした画像より鮮明なものを11日に公開している。⇒予定通り、クレーターを確認し、破砕されたリュウグウ内部の新鮮な岩石を持ち帰ることを期待したい。
『ブラックホール初撮影 一般相対性理論を証明 日米欧など研究チーム』 毎日新聞4月11日付朝刊はこう報じている。 世界で初めてブラックホールの影を撮影することに成功したと、日米欧などの国際研究チームが10日、発表したという。ブラックホールの存在は約100年前にアインシュタインの一般相対性理論によって予測されたが、強大な重力で光さえも外に出られないため、観測が難しかった。研究チームは高解像度の電波望遠鏡を利用してブラックホールのごく近傍のガスが発する電波を精密に観測し、影絵のようにブラックホールを浮かび上がらせたという。一般相対性理論の正しさを証明するとともに、銀河の中心にあると考えられてきた巨大ブラックホールを直接確認した成果という。ブラックホールの影の大きさから質量などを算出し、銀河の起源や進化を解明する重要な手がかりとなるという。チームは2017年4月、おとめ座の方向にあり、地球から約5500万光年離れた楕円銀河「M87」の中心にあると考えられていた宇宙最大級のブラックホールを観測。南米チリにある「アルマ」をはじめハワイ、南極など世界6カ所にある8台の電波望遠鏡の観測データを約2年かけて慎重に解析したという。その結果、ブラックホール周辺部のガスがリング状に輝き、中心が影のように暗くなっている画像が得られた。リングの直径は約1000億㌔で、そこからM87の中心にあるブラックホールの質量は太陽の約65億倍だと推定できるという。プロジェクトには約200人の研究者が参加。日本の研究者の代表を務める本間希樹・国立天文台教授(銀河天文学)は「だれもその姿を見たことがなかったブラックホールの姿を撮影でき、アインシュタインの一般相対性理論を裏付ける結果となった。過去100年にわたる物理学的、天文学的な問いに対する明確な答えだ」と話したという。⇒アインシュタインという1つの巨大な頭脳が理論的に考え出したものが、観測・解析の高精度化により目に見える形となったものと言えるだろう。100年にもわたる人間の思考が間違っていなかったわけで、人類の科学は非常に確かなものであることが改めて証明されたとも言える。近年の天文学や物理学は巨大サイエンスで共同研究者も世界にまたがり、数100人以上規模のものも少なくない。個々の科学者の貢献感と満足度はどんなものだろうか。個別サイエンスに関わる者として興味がある。
『満開の桜 雪まとう 秩父で積雪』 毎日新聞4月11日付朝刊はこう報じている。寒の戻りで(埼玉県)秩父地方は10日未明から雪が降り、積雪2㌢を記録した。熊谷地方気象台によると、秩父市の4月の雪は一昨年4月11日以来2年ぶり。午後7時現在、最低気温も0.5℃と3月中旬並みの寒さだった。同市西部の高台にある「秩父ミューズパーク」はソメイヨシノが満開で薄いピンクの花々が一斉に白い綿帽子をまとった。同パーク内の音楽寺には横瀬町の高沢洋次さん(69)らアマチュア写真家が訪れ「カメラ仲間では見ごろの桜に降る雪を『桜隠しの雪』と言い、それを狙いに来た。最高だね」と声を弾ませシャッターを切っていたという。なお、当研究所のある埼玉県狭山市でも、昨日午前中はこれまで見たこともないような大粒の牡丹雪が降った。
『関東で真冬並みの寒さ』 毎日新聞4月10日付夕刊はこう報じている。 低気圧と強い寒気の影響で、10日の関東地方は真冬並みの寒さとなった。午前11時の気温は東京都心で5.7℃。山梨県富士河口湖町や栃木県日光市では4~6㌢の積雪を観測し、東京都青梅市でも雪が舞った(当研究所のある埼玉県狭山市でも大粒の牡丹雪が降った)。気象庁によると、10日の予想最高気温は東京都心7℃、さいたま市と宇都宮市5℃、前橋市4℃など真冬並みのところが多い。11日にかけて関東北部や甲信地方で山沿いを中心に大雪の恐れがあり、関東北部の平野でも局地的に大雪の恐れがある。11日午前6時までの予想降雪量は多いところで、群馬県南部と栃木県北部で20㌢、山梨県で15㌢などと見込んでいるという。当研究所が2012年4月に開設されて以来、このような4月の雪と低温は初めての経験である。この影響が、当研究所で2012年5月8日以降、所内の敷地で継続されている、1m深地温の観測にどのような影響を与えるのか興味あるところである。
『「脱火力へ原発増設」経団連・中西会長が提言 再エネ支援も』毎日新聞4月9日付朝刊はこう報じている。 経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)は8日の記者会見で、日本の電力システムの再構築に向けた提言を発表したという。2011年の東日本大震災以降、電源の8割を二酸化炭素(CO2)を排出する火力に頼る現状を問題視し、原発の再稼働の推進や新増設・建て替え(リプレース)の必要性を訴えたという(⇒時代錯誤ではないか)。政府がエネルギー基本計画で主力電源化を打ち出した再生可能エネルギーについては有効活用に向けた送電網の整備を求めたという。経団連のエネルギー政策に関する提言は17年以来という。今回は原発メーカーの日立製作所出身の中西会長が主導したという。提言は、大震災から8年が経過しても原発再稼働が停滞し、再エネ利用拡大のための環境整備も進まない中、火力依存度が高止まりしている現状を懸念したという。「日本の電力システムは危機に直面している」と強調したという。その上で、エネルギーの安定供給や温暖化対策の進展に向けては、原子力を継続的に活用する必要があると指摘したという。安全性が確認された原発の再稼働を進めるほか、最長60年となっている既存原発の延長(これまで40年であったものが近年60年まで認められる場合があることになったばかり)や安全性・経済性に優れた新型炉の開発について、技術的検討を行うべきだとしたという。再エネに関しては、太陽光などで発電した電気を電力会社が一定価格で買い取り、その分を電気代に上乗せする固定価格買い取り制度(FIT)について「国民負担が増大している」と指摘し、制度の見直しを求めたという。政府には、事業者が投資しやすいように電力システムの将来像を明示すべきだと注文したという。再エネ有効活用に向けた送電網増強への財政投融資の活用も提案したという。中西会長は「社会が受け入れるなら(⇒とても受け入れられないだろう)(温暖化対策には)原発比率を高めるのが一番現実的だ」と語ったという。これまでの経団連の考えを改めて露骨に表明したに過ぎないと言える。今更述べることではなく、むしろ経団連・電事連が一体となって、再生可能エネルギー推進に全力を尽くすので、それに国が支援してほしいという提言をした方が良かったろう。そうすれば大阪で6月開催のG20でもわが国の恰好なアピールになるし、2050年~2100年に向けた世界の二酸化炭素削減計画にも大きな影響を与えることができるだろう。
『環境をめぐる世代間倫理』について、毎日新聞4月8日付夕刊の文化欄の「論の周辺」で大井浩一氏の論説が紹介されている。・・・・「令和」の時代を展望する議論が盛んだが、「環境」はキーワードの一つになるだろう。何を今さらと言われそうだ。公害の多発などにより1960年代から深刻化した環境問題には「昭和」のイメージさえある。そして温暖化などの地球環境問題は「平成」を通じ、ホットな議題だった。しかし、刊行中の「加藤尚武著作集」(全15巻)の第7巻「環境倫理学」を読み、環境はこれからが正念場のテーマだと痛感したという。加藤さんは生命倫理や環境倫理の研究を主導してきた哲学者で、鳥取環境大の初代学長も務めた。この本は世界情勢の転変を如実に映し出す。収録された「環境倫理学のすすめ」が出たのは東西冷戦が終結したばかりの91年。「地球環境をどうやって破壊から救うか」が「世界の基本問題」として浮上した背景に、イデオロギーの対立の終わりがあった。続編の『新・環境倫理学のすすめ』(2005年)は、温室効果ガス削減を先進国に義務付けた京都議定書(97年採択)の発効直後、国際的な認識が深まるとともに解決の困難さが明らかになる中で書かれた。関連する13編の論文では、11年の福島原発事故後に執筆されたものが注意を引くという。とはいえ、全体から受ける印象は変化よりも、むしろ一貫した視点だという。『環境倫理学のすすめ』で加藤さんは、この学問が提示する「三つの主張」を挙げている。1)「人間だけでなく、生物の種、生態系、景観にも生存の権利がある」とする「自然の生存権」、2)「現在世代は、未来世代の生存可能性にたいして責任がある」という「世代間倫理」、3)地球の生態系は閉じていると見る「地球全体主義」、すなわち世界の有限性---である。そのうえで自然科学や経済学の知見を参照しつつ、正義、自由、近代化、進歩と保守といった概念をめぐって考察を掘り下げていく。世代間倫理を例にとると、石油などの化石燃料を現在世代が使い切ってしまうことは、未来世代からの使用の可能性を奪う「一種の犯罪」であると著者は指摘する。それは「近代社会の作り上げた倫理的決定システム」に関わっていると論じたうえで、次のように続く。「放射性の廃棄物を未来世代に残す。(中略)(この問題でも、世代間の関係を組み込まない近代的な)システムのなかでは環境汚染の被害者となるかもしれない未来世代からの同意を取り付けることができない」。原子力は、温暖化の原因となる化石燃料に代わるエネルギーと捉えられる面があるが、世代間倫理から見れば、石油などの資源と放射性廃棄物は同じ「構造的な欠落」を抱えているわけだ。持続可能性という言葉が浸透した後にかかれた続編で、加藤さんは「枯渇型資源への依存および廃棄物への累積そのものから脱却する可能性を追求するという技術開発の先頭に立って、世界をリードしていくことが日本の健全な未来目標である」と提唱した。原発事故を受けた論文「エネルギー問題への環境倫理学からの提言」では、「先進国はすでに所得の格差を拡大することなしには経済成長を達成できない社会体質に達している」と述べ、こう呼びかけている。「『何のための豊かさか』を見直す中で、(中略)経済性の成り立つようにして再生可能エネルギーへのの転換を進めなくてはならない」 求められるのは脱成長の社会であり、「専門性の壁」を超えた環境問題への挑戦である。これはおそらく元号で測られる時間の枠には収まらない。けれども、「『化石燃料の燃焼によるによる地球の温暖化は嘘だ』と信じている大国の大統領がいる」(著者解題)中で、現実に解決の道筋をつけるのが政治・外交以外にないのも確かだ(⇒今後数年で歴史から姿を消す、特別に異常な大統領をあまり論じる意味はないと思うが)。⇒加藤さんの視点はおおよそ理解できるが、必ずしも、個別の技術の中身には、立ち入っていないようで、観念的なもののよう名気がする(哲学者の限界かとも思える)。それから、新聞記事を書いている人(大井浩一)は、加藤氏の著書から、「環境はこれからが正念場のテーマだと痛感したと書いている」がそうではなく、環境は時代を超えた、永遠のテーマだと考えるべきと思う。筆者(当研究所代表江原幸雄は、再生可能エネルギーのうち、地熱発電を科学および工学的観点から研究することをテーマとしており、その中で、自然環境との共生、地域との共生さらに地域への経済的波及など社会・経済的側面をも取り入れながら研究を進めており、また、持続可能な地熱資源の開発の技術的解決等に関しても論考しているので)は、これらの問題は改めて論じたいと思っている。
『炉辺の風おと 南の風3(梨木香歩)』 毎日新聞4月7日付朝刊日曜クラブはこうエッセイを紹介している。先週の続編である。・・・・・沖縄の街を歩いていると、そこここに拝所があることに気づく。土地の起伏のある木立、曲がり角、大樹の根元、等々に、ささやかな信仰のしるし(線香をたくなど)が目に入ってくる。もっと大きな、御嶽と呼ばれる聖所などを含めると、おそらく島全体にそういう場所が無数のネットワークのようにあって、人間の体で言えば、経絡のように連関しあい、有機的な営みで全体性を保っていたのだろう。けれど今、その聖所の多くが連関を断ち切られている。例えば普天間には、普天満宮という昔からの琉球古神道を芯にした神社がある。首里城方面からそこへ参るため、350年前から、参道とも言える、普天間街道があったが、戦後、基地によって分断された。見事であったと伝えられるリュウキュウマツの並木も、戦時中日本軍の塹壕建築材料として切り倒され、見る影もない。さらに、島全体の主要部分に、米軍基地がしっかりく食い入っている(カーナビでの地図は当然ブランクになる)。同じく人間の体に喩えれば、まるで内臓をごっそり取られたような状況で、「寄り添いたい」と言われても、まずどうやって健やかに生きていけるのか、その方法を教えてほしいと言いたくなるだろう。丸木夫妻の「沖縄戦の図」を沖縄で展示するため、左喜眞道夫さんは奔走するが、美術館建設用地として理想的な土地は基地の中にあることが多かった。ご先祖が残した土地の多くも基地内にあった。改めて確認していくと、フェンスに面しているご自分の土地の一部が美術館建設の条件とぴったりと合う。運命的なものを感じた佐喜眞さんは、那覇市の防衛施設局に出向き、そこで土地返還を申請し、手続きの説明を受ける。「一番下に申請者の私がおり、その上にいくつもの会議が続き、最後は日本政府の外務大臣、防衛庁長官(現在は防衛大臣)とアメリカの国務長官、国防長官が決定するというものでした。(略)年に4~5回、施設局に出向いて進捗状況を確認すると、返答はいつも、『佐喜眞さんの要請は米軍に伝えてありますが、米軍は返還を渋っています』というものでした。ほぼ3年間、同じ返答を聞き続けたある日、『この件は今、どの段階の会議で話し合われているのですか?』と聞きました。『東京都の連絡会議にかけるところです。今回は議題が多くかけられませんでした。次にかけます』『つぎはいつですか?』『3か月先です』。防衛施設局が全く仕事をしていないことに私はやっと気が付きました」(アートで平和を作る)佐喜眞道夫著・岩波ブックレットより) 「米軍は返還を渋っている」というのは、明らかな嘘だった。伝えることはおろか、会議にすらかけていなかったのだ。その後、佐喜眞さんは地元の宜野湾市を通し、在沖縄米国海兵隊基地不動産管理事務所のポール・ギノザ所長に直接会うことができた。要望を述べると、ミュージアムができれば宜野湾はよくなる、とすぐに設立の意義が認められ、快諾される。「私は唖然としました。(略)沖縄のささやかな願いを長期間邪魔し、屈服させようとしていたのは米軍ではなくではなく日本政府だったのです」(同)。⇒知識も能力ももなく、またやる気のない下級官僚(日本の官僚の基本的通性である)の無作為と限りない嘘はまず非難されるべきだが。根本には沖縄戦の歴史を学んでいない、日本国民(特に為政者、官僚)に責任があると言えるだろう。歴史を忘れてはならない。歴史の忘却は現状認識までも誤らせる。安倍首相は辺野古移設問題において、口では「沖縄県民に寄り添って」というが、その実、「圧倒的多数の沖縄県民の声を一顧だにしない」。歴史を全く認識していないリーダーは失格だ。今からでも遅くない。戦中~戦後の沖縄の歴史を正確に学ぶべきだ。無知は恐ろしい。
『地中から告げる春 東京うど栽培』毎日新聞4月7日付朝刊はこう報じている。 暗闇にカメラのフラッシュを光らせると、白く細長い物体が浮かび上がった(カラー写真掲載)。「室(むろ)」と呼ばれる地下の穴蔵で栽培される東京都の伝統野菜「東京うど」。立川市が生産量1位で、春を告げる野菜として人気があるという。同市の宮野英仁さんは、地下3㍍にある「室」でウドを育てる。四方に伸びた横穴はそれぞれ、奥行き約4㍍、幅約1.5㍍、高さ約1㍍。根を埋め1か月ほどで出荷する大きさに伸びるという。光と風が当たらないため、山に自生するものに比べて白く柔らかい。あくも少なく、独特の香りを楽しめるという。「狭い空間の作業は大変だが、この方法が一番いいウドになる」と宮野さん。出荷は4月末まで続くという。当研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日以降、所内の敷地で1m深地温の観測を継続しているが、2月中旬以降、変動は繰り返すが、基本的に上昇のトレンドにある。ウドのある地下3㍍深では、日変化はなく、数日程度の短周期変動もなく、単調な増加のトレンドにあるだろう。そうすると、最低地温を迎えた後の、安定した地温上昇の時期がウドの生育に適している可能性がある。そこで、生産者は気温が年最低を示した頃を狙って、ウドの根を埋めるのだろうか。おそらく、生産者は経験的にこのようなことを知っているのではないか。
『福島原発事故の処理、廃炉は何年かかる? 40年前の米TMI事故炉の廃炉も未着手』 京都大学大学院経済学研究科 再生可能エネルギー経済学講座のコラム連載(20019年4月4日掲載 竹内敬二 戦略研究所シニアフェロ-による)は次のように述べている。福島第一原発事故の8周年が過ぎ、廃炉処理に何年かかるのか、費用はどこまで高騰するのかが改めて問題になっている。政府と東電は、廃炉作業は30~40年で完了し、事故の総費用は21.5兆円(廃炉には8兆円)との数字を示しているが、このほど民間シンクタンクが「35兆円から81兆円」という大きな数字を出したという。より多くかかるとした主な理由は、見通しのつかない汚染水処理だという。過去の原発大事故を見ると、40年前に起きた米スリーマイル島原発事故炉では廃炉作業は未着手であり、ウクライナ・チェルノブイリ原発事故(1986年)の処理には今後100年が必要とも言われている。原発事故は、驚くほどの時間と費用がかかるケースが多い。・・・・・スリーマイル島原発は燃料を一部残し、廃炉未着手・・・・・・チェルノブイリの処理は「100年事業」・・・・。⇒さて、福島第一原発事故はどう見られているだろうか。福島は汚染水が難題で、「30~40年で完了は疑問であるとしている。経済産業省による2013年12月の試算では、事故の総費用は総額11兆円(廃炉2兆円)だったが、3年後の16年12月の試算では総額21.5兆円(廃炉8兆円)に跳ね上がった。中でも廃炉の見積もりが、一気に4倍になった。それほどに予測が難しいことの裏返しである(詳細な見積もりの内訳を書いた試算例が掲載されている)。東京電力は福島第一原発の廃炉に関する工程表をつくり、逐次改定している。その特徴は「30年から40年で廃炉が完了する」という「短さ」だ。完了時期は2040年~50年代になる。また、主な工程としては、「使用済み核燃料の取り出し」「燃料デブリの取り出し」「汚染水対策」「廃棄物対策」と並んでいるが、しかし、デブリの取り出し、汚染水の処理、廃棄物の最終処分などは見通しが立っていない。溶けた燃料が炉心の底に留まっているのは、チェルノブイリ事故と似ている。大きく異なるのが、地下水だ。福島の原発3基の壊れた炉心は、地下水の流れの中にあり、常時汚染水を生み出している。福島では汚染地下水を減らす方策として、常に電気で氷の壁を維持する「凍土壁」が建設されたが、水の遮断性においては信頼性が低く、失敗とみられている。今年3月、民間シンクタンク「日本経済研究センター」が、事故の対応費用は「35兆~81兆円にのぼる」という試算を公表した。大きな部分を占めるのが廃炉・汚染水処理などで最大51兆円とした。そのほか賠償で10兆円、除染で20兆円だったという。今後、どんな処理法を選ぶかによって、費用は大きく異なるとしている。「溶けた燃料を取り出さず、廃炉を当面見送って「閉じ込め・管理する」いわゆるチェルノブイリ方式だと、2050年までの総費用は35兆円になるという。汚染水の処理や汚染土を最終的にどう処分するかを決めなければ、事故処理にはどの程度の時間と費用が掛かるか分からないという。「30年~40年で完了」は事故直後に、当局が掲げた希望的な数字の意味合いが強い(⇒ほとんど根拠の乏しいでたらめな数字と言えるだろう)。日本経済研究センターは「デブリの全量回収は可能で被災者はいずれ全員帰還できる」という楽観シナリオだけでなく、悲観的なシナリオも含め、その根拠も含めて示すべきだ」と、現実性のある事故処理、廃炉シナリオで議論すべきとしているという。⇒全く当然至極な提言である。このような状態にもかかわらず、原発の再稼働・新設を言い続ける、政府(特に官邸・経産省)・産業界(特に経団連・電事連)は恥を知るべきだろう。このまま福島第一原発事故に議論の波風を立てずに、頬かむりを続け、やがては、「廃炉はできない」と言い出すのではないだろうか。もっとも危惧するところである。福島第一原発の状況(特に国の方針)は監視を忘れてはいけないだろう。著者竹内氏のコラム全体は長いので、本欄では端折ったが、不十分と思われる方は、京大のコラムを読むことを勧めたい。京大再生可能エネルギ-経済学講座のWeb siteをご覧いただきたい。
『脱炭素社会へのエネルギー戦略-2050年CO2排出ゼロの日本へ-』 を 自然エネルギー財団は2019年4月4日にWeb siteで公表した(本文及び概要版)。大部なので、本文は、自然エネルギ財団のWeb siteから直接ご覧いただきたい。なお、参考のために、概要版(全15ページ)の章名を以下に紹介する。 第1章 脱炭素化で日本の未来を拓く・・・・・・・・・・・・・ 第2章 2050年CO2実質ゼロを目指す5つの戦略・・・・・・・・ 第3章 脱炭素社会への社会・制度イノベーションの展開・・・・
『はやぶさ2 クレーター形成 世界初 小惑星で成功』 毎日新聞4月6日付朝刊はこう報じている(一部、昨日の本欄でも紹介)。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウに銅の塊を高速で撃ち込み、人工クレーターを作る実験に成功したと発表した。銅の塊が着弾した際、探査機から切り離した小型カメラが小惑星の表面から飛び散る砂やちりなどの放出物を撮影した。宇宙空間の衝突実験はこれまでに彗星や月での例はあるが、小惑星では世界で初めて。JAXAによると、同日午前10時56分、リュウグウの上空約500㍍で、銅の塊を発射する衝突装置を機体から分離。40分後の午前11時36分、タイマーで起爆し、目標の赤道付近に向けて銅の塊を打ち出した。発射に伴って飛び散る装置やリュウグウの破片に当たらないよう、探査機はリュウグウの影に退避。途中で小型カメラを切り離し、衝突の1~2秒後、放出物が飛散する様子を撮影した(写真掲載)。放出物は高さ70~80㍍まで舞い上がり、JAXAはクレーターが形成された可能性が高いとみている。衝突装置の分離以降は自動で実行された。津田雄一プロジェクトマネージャーは記者会見で「繰り返しのきかない運用だったが、すべて計画通りにいった。これ以上望むものがない成功だった」と胸を張ったという(⇒すべて計画通り、完全にうまくいったようだ。⇒米国のアポロ計画でも、月面到達-帰還の一連のプロセスが後に多方面で活かされた経験から、今回のミッションで活かされて技術(ハード・ソフトを含めて)は今後の科学技術の発展に大きな貢献をするだろう)。実験は、太陽風などによる風化の影響が少ない地下の岩石を露出させ、上空から観測したり、太陽系誕生時の状態をとどめる可能性のある岩石を採取したりするのが主な目的。クレーターの形状などから、他の天体と衝突を繰り返す小惑星の成り立ちにも迫りたい考えだ。4月下旬に探査機本体が上空から観測し、クレーターの形状などを確認する。さらに周辺に着陸して岩石の採取が可能かどうか判断するが、起伏が激しいため、安全面から着陸を見送る可能性もあるという。⇒粉砕されて、表面に露出した岩石の採取ができることを期待したいが、はやぶさ2が地球に帰還しないといけないので、慎重を期してほしい。フレッシュな岩石試料が得られれば、ほぼ100%成功した技術面から、太陽系の形成、生命の誕生など科学的解明の段階に入る。確実にこの段階に至ってほしいものである。
『新たな技術頼みは危うい 「脱炭素」への長期戦略』 毎日新聞4月6日付朝刊はこう報じている(本欄でも数日前、その問題点について、批判的に論じた)。パリ協定に基づく地球温暖化対策の長期戦略策定に向け、政府の有識者懇談会が提言をまとめたという。温室効果ガスの排出が実質ゼロとなる「脱炭素社会」の実現を目指すことを求めている。パリ協定の理念にのっとっており、妥当な指摘だという。しかし、提言は、実用化のめどが立っていない新技術(⇒決して新技術ではない。研究はすでに10年以上経過しているが、実現の見通しは立っていないのが現状)の活用に大きな期待を寄せている。回収した二酸化炭素(CO2)から燃料や原料を生み出す技術など(⇒CO2地下貯留含む)だ。実用化に失敗すれば、戦略が狂う危うさをはらむ(⇒その通りである。おそらく、高齢の”有識者”には成否を見届けるのは困難だろう。すなわち、失敗に終わることを見届けないで済む。したがって、無責任な提言だ。経産省官僚が書いた文章をその通り追随しただけだから、有識者の責任は薄いとは言えるが同じ穴のムジナである)。政府は6月に大阪で開く主要20ヵ国・地域(G20)首脳会議までに戦略をまとめる(⇒日本が世界が納得する明確な戦略を持って、議長を務めるのならよいが、有識者会議の提言程度ならば、それは困難であろう)。議長国として議論を主導するなら、より野心的で、しかも地に足のついた戦略が必要だ(⇒全くその通り)。パリ協定は、締約国に2050年までの長期的な温室効果ガス削減戦略を求めている。その骨格作りのため、安倍晋三首相の指示で、学識経験者や経済団体代表などが委員となった(⇒経産省による委員選考が不純で、政府の政策実行に都合のよい委員だけを選んでいる)。国連の専門家組織は昨秋、地球の平均気温の上昇を1.5℃程度に抑えることが望ましいとする報告書を公表している。そのためには、50年ごろに「実質ゼロ」にする必要があり、欧州を中心に施策作りが進む。提言も、1.5℃の実現に向けて日本の貢献を示すとした(⇒これも経産省官僚の作文だ)。残念なのは、「50年に8割削減」する現行目標は示さず、実質ゼロの時期も「今世紀後半のできるだけ早期に」とあいまいにしたことだ(⇒すなわち、経産省・政府はやる気はなく、当面のG20をやり過ごすことしか考えていない。これは中身のない、政府トップの「地球を俯瞰する外交」の結末だ。本質的なことを一切議論せず、当面の経済的利益だけ考える政策の行き詰まりだ)。また、技術革新を前提に、CO2排出量が多い石炭火力発電の全廃も見送った。CO2排出に価格を設けるカーボンプライシングに及んでは、「議論が必要」としただけだ(⇒これも、首相を忖度した経産省官僚の作文だ)。いずれも、産業界への配慮が透けて見える。しかし、目先の痛みを回避し、将来の技術開発に頼ってばかりで、安倍首相が言う「環境と経済の好循環」が生まれるだろうか(⇒これも、首相得意の二枚舌で、首相はそんなことを微塵も思っていないだろう)。省エネ技術や蓄電池技術など既存の技術を低コスト化し、広く普及させる施策が重要だ(⇒政府は題目だけを唱えるだけだ)。カーボンプライシングは、企業に排出削減を促すだけでなく、新たな技術開発に投資を呼び込む効果が期待できる。野心的な長期目標を掲げつつ、今できるあらゆる施策を総動員する。政府がそうした姿勢を示してこそ、国民も、危機感を持って温暖化対策に取り組むことができるはずだ。⇒このままの状態で、G20に臨めば、議長を務める首相は議論を主導することができず、世界の笑いものにならざるを得ないだろう。世界の批判に耐えうる、日本の施策を考え出すことができる、若手官僚はいないのか。提案が採用されなければ、官僚を辞めて、外で(むしろ、活躍の場は多いのではないか)温暖化対策をけん引する意欲のある救国の若手官僚はいないのか。
『衝突実験が成功 世界初、小惑星にクレーター作る』毎日新聞の4月5日のWEb site はこう報じている。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、探査機はやぶさ2が世界初となる、小惑星にクレーターを作る衝突実験に成功したと発表した。はやぶさ2は同日午前、小惑星リュウグウへ衝突装置をぶつける実験に挑んだ。はやぶさ2から分離された小型カメラが撮影した画像が地球に届き、リュウグウの表面から岩石などが砕けたとみられる物質が飛び散る様子が写っていたという。はやぶさ2は5日午前11時ごろに衝突装置、続いて小型カメラを分離し、爆発の影響から身を守るため、リュウグウの裏側へ退避した。衝突装置にはタイマーが付いており、分離から40分後に爆発し、ソフトボール大の銅のかたまりをリュウグウ表面へぶつけた。JAXAによると、退避は計画通り実施され、探査機の状態は正常だという。小型カメラは、はやぶさ2から分離された後、リュウグウから約1㌔離れた宇宙空間に浮かんだ状態で、衝突装置が爆発し、銅のかたまりがリュウグウ表面に衝突する様子を1秒に1枚のペースで撮影した。分離後は、カメラの方向やシャッターを切るタイミングなどは調節できないため、衝突の様子を撮影することは難易度が高いとみられていた。カメラには、リアルタイムでデータを送信するためのアナログカメラと、科学的な分析のため宇宙での衝突実験をより鮮明に記録するデジタルカメラの2台が搭載されたという。⇒困難な実験を実に見事にやりきった。リュウグウの内部のフレッシュな岩石が観察されるとともに、岩石試料を持ち帰ることができれば、初期太陽系に関する情報は飛躍的に上がるだろう。最大限の祝福を送りたい。なお、毎日新聞4月5日付夕刊によれば、『はやぶさ2は2014年に打ち上げられ、昨年(2018年)6月にリュウグウに到着。今年(2019年)2月には着陸に成功し、表面の岩石を採取できたとみられる。今年(2019年)11月~12月にリュウグウを出発し、20年末に岩石の入ったカプセルを地球に帰還させる予定という。』
『3億㌔先に職人の技 うまく外れる溶接 はやぶさ2 あす人工クレーター実験 極薄のステンレス』 毎日新聞4月4日付朝刊はこう報じている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」が5日、小惑星リュウグウに金属の塊を発射しクレーターを作る実験に挑戦する。前例のない実験の主要な装置は、福島県内の地元企業が技術を結集し、試行錯誤して完成させたという。社員らは3億㌔離れた一発勝負のミッション成功を待ち望む。実験では探査機から切り離した衝突装置を起爆し、銅製の丸い板を発射すると同時に爆薬の力で球形に変形させ、秒速2㌔の高速で小惑星にぶつける。開発で鍵になったのが、衝突装置内にあり爆薬を収める円錐形のステンレス製ケースとその下部に取り付ける銅板との溶接だという。「溶接は普通、二度と外れなくする作業。うまく外れるのを要求されることめったになく、難しかった」という。郡山市の溶接会社「東成イービー東北」の堀田秀樹工場長(46)は振り返る。当初、銅板とケースはねじ留めの予定だったが、真空環境の試験で宇宙空間では爆薬の揮発性成分が漏れてしまうことが判明。急きょ溶接が必要となり、種類の異なる金属を溶接できる同社に白羽の矢が立った。最新鋭の電子ビーム溶接機で挑戦したが、銅とステンレスでは溶ける温度が大きく異なり、均一に混ざらないなどの問題に悩まされた。電子ビームを何度も調整し、時に深夜まで作業を続け、約半年かけて求められる性能を達成したという。一方、ステンレスの大きな塊から、ケースの形に削り出すのにも苦労したという。作業したのは精密部品加工の「タマテック」(鏡石町)だ。最初の設計はアルミ製だったが、銅との溶接が難しく変更になった。アルミより重いステンレスで軽くするにはケースの厚さを当初の3㍉から1㍉にする必要があった。「経験したことがない厚さで、やってみないと分からなかった」(吉田武副社長)が、誤差を100分の5㍉以内に抑えた。開発の中心的役割は弾薬メーカー「日本工機」の白河製造所(西郷村)が担った。粘土のようなプラスチック爆薬を、円錐の上部の小さな口から内部に均一に詰める難しい作業をやり遂げた。装置は5日午前11時ごろに探査機から切り離され、40分後に起爆する予定だという。⇒実験の成功を大きく期待しているが、実験成功の裏には、いくつもの超精密な技術的が関わっていることを忘れてはいけないだろう。超高性能の工作機器があるだけでなく、それを技術と工夫で活かしていく職人的なわざがなければ目的には達しない。最新の科学と最新の技術と高精度の職人のわざが一体にならないと今回のミッションは成功しない。実験の成功を望むが、仮に失敗しても再挑戦を期待しよう。日本の「科学」・「技術」・「わざ」の1つの到達点を目指して。
『国会改革を持ち越すな』毎日新聞4月3日付夕刊の「熱血! 与良政談(専門編集委員 与良正男氏による)」はこう論じている。 ・・・・・ 安倍晋三首相が「国書からの出典」に強いこだわりを示した新元号「令和」の大報道が続く。だがそんな中で大事な話が先送りされそうだという。「国会改革だ」という。自民党の小泉進次郎氏ら超党派の議員が「平成のうちに衆院改革実現会議」を設立したのは昨年6月。期限を設けたのがミソだったと思うが、各党の意見が一致せず、議論が進まないようだという。振り返れば、平成の前半は衆院への小選挙区比例代表並立制導入を中心に、政治改革をめぐって激動が続いた時代だった。目指したのは、まっとうな野党を育てて政権交代を可能にするとともに、官僚支配を脱して官邸の機能を強化することだったという。持っている権力はフルに行使するということなのだろう。安倍首相はそれを都合よく利用したと言っていい。人事を武器に(⇒人の中身ではなく、人の弱みに付け込んでいる)自民党議員も官僚も抑え込んで官邸の力は当初想定した以上に肥大化。逆に政府を厳しくチェックする機能は薄れる一方となった。昨年の森友、加計両学園問題といい、今回の厚生労働省の統計不正問題といい、衆参両院が持つ国政調査権が名ばかりになっている光景はもはや常態化している。国会を軽んじているのかと問う・・・・・(⇒首相は自らの頭脳に、何もなく、野党との議論に耐えられないことをよく自覚しており(論理性も正確な知識もないことを自覚)、議論を避け、採決だけで法案を通したいようだ。始末の悪いことに、議論せず、多数決で決めることを民主主義だと思っているようだ)。そもそも議論が嫌なのか(⇒前記で指摘)。・・・・・まともな答弁をしようとしない安倍首相が姿勢を改めれば状況は相当変わる(⇒前記で指摘したが、論理性も正確な知識もないので、どうしようもない状態にあると思われる)。党首討論の時間を大幅に延長し、国民が視聴しやすい夜に開くなど、与野党が合意すれば、すぐ実現できる工夫はいくらでもあるはずだ・・・・・(⇒自民党国対は首相の内実をよく理解しているので、とても党首討論の時間大幅追加には応じないだろう)。・・・・・衆参両院の役割分担をどうするかという長年の課題も、ほとんど手つかずのままだ。かねて、私は、もし憲法を改正するなら、国会改革が最優先だと考えているが、首相も自民党も興味はなさそうだ(⇒首相はすでに裸の王様であり、自民党議員の大方は、首相の実態を理解しており、自民党国対は十分な忖度をするだろう)。最近、「中国のように事実上の1党独裁の方が政策決定は早く、経済の国際競争力が増す」と真顔で話す人が若い経営者らに出てきているという。議論に時間のかかる国会など非効率だからいらない? そんな声を国会議員は今、どう聞くだろう。私が民主政治の危機だと再三訴えているのはこのためでもあるのだ。新年度予算が成立し、与野党の関心は統一地方選や参院選に移っている。だが平成が終わるまでまだ時間はあるし、国会の会期も十分残っている。もっとこだわってもらいたいと与良氏は結んでいる。・・・・・⇒与良氏の指摘はいちいちもっともである。広く国民を対象とした紙面なので、オブラートに包んだ表現となっているが、内容ははっきり言って相当辛辣である。なお、本日4月4日、国会議事堂正門前での、作家の澤地久枝氏提案の「アベ政治を許さない」集会に参加した。集まった参加者は少なくなく(200名程度か)、声を張り上げたり、デモ行進こそしなかったが、国会議事堂正面に向けて、各自が準備した「アベ政治を許さない」と書かれた各種プラカードの文面を国会議事堂正面に向けて、高く掲げた。同様な考えを持つ人々が少なくないことに日本国民も捨てたものではないと感じた。アベ政治が続くことは、日本国民にとって禍い以外の何物でもない。早期の退陣を促したい。
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