2025年11月7日(金)14:00~18:00 、Japan Climate Initiative (JCI)主催の「気候変動アクション日本サミット2025」にオンライン
参加した(日英同時通訳)。参加者は、現地会場(千代田区イイノホー
ル)およびオンライン参加者合わせて1600人以上であったという。こ
の種の会議の参加者数としては、最大規模であると思われる。日本で
再生可能エネルギーに関与するNGOの多数の方が参加された。当研
所「NPO地熱情報研究所」はJCI会員として参加した。
海外からの招待者も多様で、世界の再生可能エネルギー拡大の現状総
総括的な基調講演を行ったシェリー・マデーラ氏(CDP CEO チー
フエゼクティブオフィサー、女性)を始め、マイク・マッテラ氏(ア
カマイ・テクノロジーズ コーポレート・サステナビリチィ部長 兼
ESG担当責任者)、リッチー・メルジアン氏(豪 クリーン・エネル
ギー・インベスター)・グループ最高経営責任者)等と多彩であった。
日本からは、末吉竹次郎氏 JCI気候変動イニシアチィブ共同代表、同
じく加藤茂夫氏(リコー)、さらに基調講演のモデレーターとして、国
谷裕子氏(ジャーナリスト)が参加された。
3つのパネルデスカッションがセッション形式で行われた。内訳は、
セッション1「気候変動はどれほど深刻なのか」、セッション2「逆風
下の」再生可能エネルギ―調達:先進企業の挑戦と展望、
セッション3 「世界そして日本が進むべき脱炭素の道筋」。
各セッションではそれぞれの分野の国内及び国外の専門家から、実際
の経験に基づいた興味深い事実・技術、現象の紹介および解析が紹介
された。
司会・進行はいずれもJCI等組織の若手(国谷氏はベテランである
が)の研究者・事業者で気候変動に強い関心の方々で、女性も多く
く、好感がもてた。
多くの課題が議論されたが、ここでは小生が特に興味をもった2点
を紹介したい。
1)地球温暖化(気候変動)が実際に生じていることを科学的に証明す
るために、イベント・アトリビューション的に解析し、統計的に
も科学的にも厳密に定量的に示し、多くの人々に温暖化の事実を
納得してもらう上で、極めて有効・有用な解析的手法であることを
明示的に示した件。
2)従来、石炭や天然ガス等の化石資源に恵まれ、それらを大量に生産
し、日本を含む世界への輸出国であったオーストラリア国が、国家
が最重要課題として、地球温暖化対策のため、それを減少させ、自
国の電源も再生エネルギー化させ、現在、世界でも有数の再生エネ
ルギー大国となっていること。それに関して、国の関与の見事な決
断と実行があった。⇒地球温暖化対策の受容性を十分認識し、思い
切ったエネルギー転換を果たすことが実現している。
一方、日本政府は、エネルギー転換が決断できずに、古い体制から
転換できずに、依然として、再生可能エネルギー後進国から抜け出
せていない。世界は日本に絶望せず,期待の目を向けているのが現
状だ。日本政府はエネルギー政策を早急に転換すべきだ。今からで
も遅くない。日本政府は今年ブラジルのCOPにおいて、不名誉な
「化石賞」を受賞を続けている。日本は再生可能エネルギー後進国
だ。
一方、日本は再背エネルギー大国を実現できるのだ。現在、自民党
は衆参院選挙で敗北し、大変な苦境に立っている。この際、可能な
限り多くの野党と協議し、全会一致で、再生エネルギ―大国へ展開
するのだ。これができない限り、自民党はじり貧になり、消滅政党
になりかねない。自民党が消滅を避けるためには政策を修正し、再
生可能エネルギー大国を目指すことが最も望ましと思われる。