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3月21日 毎日新聞3月21日付朝刊によると、世界の航海規則を決める国連の専門機関「国際海事機関(IMO、本部ロンドン)」の林基沢事務局長が毎日新聞のインタビューに応じ、船舶が排出する温室効果ガスを削減するための新たな国際ルールを策定する方針を明らかにしたという。それによると、全世界の一定の大きさ以上の船舶に燃料消費量などの航海データを報告させる「燃費報告制度」の年内の合意を目指すとともに、排出量に応じた課金や排出量取引などの市場メカニズムの導入も検討するという。国際海運から排出されるガスは大半が二酸化炭素であるが年間約8億トン(2012年)で、ドイツ一国の二酸化炭素排出量に相当し、世界全体の2.1%を占めるという。IMOでは、現状のままでは2050年に排出量が最大20億トンまで膨らむ恐れがあると警告している。複数の国の利害がからむ国際海運や国際航空分野での排出削減ルールの調整は難しく、昨年12月に採択された20年以降の地球温暖化対策の世界的枠組み「パリ協定」でも両分野に関する規定は見送られた経緯がある。ちなみに、航空分野では、国際民間航空機関(ICAO)が10年に、「2020年以降は排出量を増加させず、50年まで毎年燃費を2%改善する」との目標を設定しているという。
3月6日 毎日新聞3月5日付朝刊によると、政府は4日、経済界の代表と意見交換する会合「官民対話」を開き、新たな観光戦略や農業振興策などを示したという。訪日外国人客をさらに増やすため、政府は、国立公園に大型商業施設などを誘致できるよう規制を緩和する方針を明らかにしたという。全国には国立公園が32カ所あり、政府は「訪日客向けの有望な観光資源」と見ているという。国立公園での大型施設の建設は、環境保護の観点から厳しく制限する規制が設けられており、所管する環境省は「訪日客が満喫できる環境が不十分」と分析しているという。このため、政府は、5公園程度を指定し、大型の商業施設や会議場を誘致できるよう、自然公園法の改正も含めた規制緩和を検討するという。一方、地熱発電所の国立公園内建設も、以前より規制が緩和されてきたが、依然厳しく、同様な規制緩和を期待したい。地熱発電は昨年決定された国のエネルギーミックスのなかで、原子力発電を代替できる電源として、設備容量を2030年までに約3倍にすることとされている。これを実現するには、有望資源の多い国立公園内での地熱発電所の建設が望まれる。この際、大型商業施設だけでなく、地熱発電所の建設にも規制緩和を広げてほしいものである。
3月5日 毎日新聞3月4日付夕刊によると、政府は4日、国内の温室効果ガス削減を進める指針となる「地球温暖化対策計画」の案を、環境、経済産業両省の合同審議会に示したという。「2030年に13年比26%減」という日本の目標を達成するため、30年までに、「新車販売に占める電気自動車など次世代自動車の割合を50~70%にする」、「住宅やオフィスの照明をすべてLEDなど高効率なものに切り替える」などの具体的な目標を盛り込んでいる。昨年末に採択された地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」批准に向けた国内対策の基盤になるとみられている。地球温暖化対策のため、省エネルギーあるいはエネルギーの高効率利用が重要であることは言うまでもないが、再生可能エネルギーに携わるものとしては、長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)で目標とされている数値目標(地熱発電においては、2030年までに、現在よりプラス100万kW、累積で150万kW)を実現することが課せられている。これはチャンレンジングな目標であるが、現在、その達成を目指して、課題の整理と対策の方向が議論されている。
3月2日 毎日新聞3月2日付朝刊によると、気象庁は、1日、今冬(昨年12月~2月)の国内の平均気温が、0.6~1.4℃高く、2008年12月~09年2月以来7年ぶりの暖冬だったと発表したという。平均気温は、特に関東甲信と東海で1.4℃、近畿で1.3℃、それぞれ平年を上回った。福島県会津若松市や名古屋市、京都市など13地点で史上最高を記録したという。また、降雪量は九州北部で平年の約2倍となった一方、東日本で平年の5割、北日本で7割程度にとどまったという。なお、当所(埼玉県狭山市)では、2012年5月8日以来、敷地内で1m深地温の毎日観測を行っているが、今冬の地温は、過去3年に比べて、1月中旬まではいずれも高く(1.5℃程度)、1月下旬~2月中旬は、過去3年間とあまり変わりはなく、2月中旬以降、過去3年より、高くなっている(1℃程度)。地温変化は単調ではなく、興味深い。なお、当所では、現在、関東地方を中心に(秋田市、つくば市2地点、狭山市、藤沢市)1m深地温の毎日観測を継続しているが、3月中を目途に当面の取りまとめを行う予定である。
2月25日 毎日新聞2月24日付朝刊によると、再生可能エネルギーの「固定価格買取制度(FIT)」で経済産業省は、太陽光発電の買取価格を引き続き下げる一方、風力や地熱の価格を据え置く。新規参入が太陽光に偏る現状を是正する狙いであるが、風力や地熱は地元同意の取り付けなど価格以外のハードルが高いことを報じている。地熱発電に関して言えば、現在、経済産業省資源エネルギー庁内に「地熱発電の推進に関する研究会」を立ち上げ、課題の整理と対応策について検討が進んでいる。平成28年度以降、エネルギーミックスにおける数値目標(2030年までに、現状よりプラス100万kW、累計150万kW)に向けて、種々の対応が順次はかられていく予定である。
2月14日 毎日新聞2月14日付朝刊によると、日本列島は13日、日本海側にある、前線を伴った低気圧に向かって南から暖かい空気が流れ込んだ影響で各地で気温が上昇し、3月中旬~6月上旬並みの暖かさになったことを報じている。四国地方では南風が強まり、高松地方気象台によると、高知県・室戸岬で最大瞬間風速24.6メートルを記録。同気象台は、四国地方で、今年全国で最初になる「春一番」が吹いたと発表した。14日は、低気圧が急速に発達しながら、東に進むため広い範囲で強風と雨が見込まれ、各地で「春の嵐」になる恐れがあり、気温も上昇する見込みという。四国地方の春一番は昨年より9日早いという。気象庁によると、13日の各地の最高気温は以下の通り。仙台市15.7℃、横浜市20.3℃、大阪市18.1℃など、いずれも今年最高。岩手県山田町では、平年より、14.5℃高く、2月の気温として観測史上最高の19.9℃まで上昇し、6月上旬並みの暖かさになったという。当所では2012年5月8日以降、1m深地温の毎日観測を行っているが、2月3日頃、最低地温を記録した後、ゆっくりとした上昇に転じ、今朝の地温は前日より明瞭(9.66℃⇒9.84℃)に上昇した。
2月12日 毎日新聞2月12日付朝刊によると、アインシュタインが100年前に存在を予言した「重力波」について、米大学などの国際実験チーム「LIGO(ライゴ)」が、二つのブラックホールが合体したときに放たれた重力波の観測に成功したことが11日分かったと報じている。正に世紀の発見である。現代物理学理論の正しさが改めて確かめられたことになる。日本でも、昨年ノーベル賞を受賞した梶田教授らのチームも岐阜県飛騨市で観測装置を設置して近く観測開始の予定であり、先を越された感があるが、重力波の出元を突き止めるには複数の場所で観測する必要があるため、わが国も重要な貢献が期待される。地震観測の場合、一点の観測点でも震源等を決定できるが多数の観測点による観測が得られると精度良い震源が決まるだけでなく、多様な情報が得られる。これと似た状況かもしれない。「重力波」が観測されたことで地熱開発に直接結びつくわけではないが、現代物理学が観測した宇宙線のミューオンが地下構造を精密に決定できる手段の一つになっており、また、地熱地域の地下構造決定のため重力観測が一般的に行われていることもあり、地熱に関して重力に関わっておられる方には特に興味があるのではないか。
2月10日 毎日新聞2月9日付朝刊によると、丸川環境相は8日、林経産相と会談し、全国で相次ぐ大型石炭火力発電所の新設計画について、温室効果ガスの排出規制を導入することで合意したという。発電効率の悪い石炭火力発電所の新設を認めず、電力業界全体に排出削減の仕組みを求めることなどが柱。これまで政府の削減目標達成が難しくなるとして、環境影響評価法に基づいて、石炭火力発電所の新設を「是認しがたい」としてきたが、対策強化を条件に受け入れることになった。合意によると、経産省は省エネルギー法の告示を改正し、発電効率の低い石炭火力をできるだけなくする方針。さらに、電力会社に対し、総発電量に占める再生可能エネルギーや原発などの非化石燃料の比率を44%以上とすることを義務付けるという(まさに、政治的妥協の産物と言える。このあたりが不透明である。再生可能エネルギーにシフトすると明言できないものか。数日前に、オバマ大統領は一般教書のなかで、再生可能エネルギーにシフトすることを明確にしたという。ただ、大統領任期末の政策では迫力に欠けるが。政治は妥協とともに、理念が必要と思われる)。これを踏まえ、大手電力や新規参入する電力事業者計36社は8日、二酸化炭素の排出削減計画を管理する団体を設立した。電力業界は30年度の温室効果ガス削減量を13年度比で1kWhあたり、35%削減する自主目標を掲げており、新団体が、各社に二酸化炭素削減計画や実績値の提出を求め、進捗状況を毎年確認し、経産省に報告するという。これらに関し、地熱発電を推進する立場から言えることは、現在全国各地で進められている地熱発電所建設のスピードをあげ、確実に新規発電所建設を進め、エネルギーミックスに掲げられている目標値(2030年度までに、現在よりプラス100万kW)を確実に達成することであろう。
2月7日 毎日新聞7日付朝刊によると、オバマ大統領は5日、ホワイトハウスで記者会見し、風力や太陽光などクリーンエネルギーの研究開発に対する連邦政府の投資額を2020年までに倍増させると発表したという。9日に議会に提出する17会計年度(16年10月~17年9月)の予算教書に盛り込む。オバマ氏は、「原油安はいつまでも続かない」と指摘。今のうちに、原油に依存しない環境に配慮した街づくりを進めることが重要との認識を示したという。米国は二酸化炭素などの温室効果ガス排出量が中国に次いで、世界で二番目に多い。オバマ政権は、石油会社から1バレルあたり10ドルの新税を徴収し、環境に配慮した次世代交通網の整備に充てることも計画しているという。新税を交通網整備に充てることはともかく、再生可能エネルギーに重点置くというエネルギー政策としては正しい判断であろう。わが国も、今後、石炭火力を伸ばすのではなく、再生可能エネルギーにシフトしていくことを明確に打ち出すべきであろう。
2月2日 日本経済新聞2月2日付朝刊によると、経済産業省は本年4月から、地熱発電の大規模化を促すための新しい補助金制度を創設すると報じられている。まず、国が2万5000kW以上の地熱発電計画に対し、環境配慮等一定の条件を満たせば、重点開発地域に指定し、掘削に対して、補助金の割合を3/4までアップする予定という。2014年以降、新規地熱発電所が日本各地で運転開始しているが、いずれも中小規模(数10kW~5000kW)であり、一方、政府は地熱発電を原子力に代わる電源の一つに位置付け、2030年までに設備容量を現在の3倍(累積設備容量150万kW)にするという目標を掲げており、普及に向けた法整備をするため研究会を立ち上げている。
1月30日 毎日新聞1月30日付夕刊によると、環境省の地球温暖化に関する有識者会議(座長 大西隆・日本学術会議会長)は30日、2050年までに温室効果ガスの排出を8割減らすとする政府の長期目標について、発電部門からの排出量をほぼゼロにすることなどを求める提言書をまとめるという。国内では、東京電力福島第一原発事故以降、二酸化炭素を多く排出している石炭火力発電の新設計画が相次いでおり、化石燃料への依存を強める電力業界をけん制する狙いがあるという。提言書は、電力部門の温室効果ガス排出量が全体の4割を占める現状を踏まえた上で、「化石燃料への依存を限界まで減らす必要がある」と強調している。そのためには、化石燃料に税金をかける「炭素税」の導入によって、コスト面の優位性を引き下げるとともに、再生可能エネルギーなどの非化石燃料へ切り替えることも求めている。なお、日本は、温室効果ガスの削減目標として、「30年までに13年比26%減」を国際公約し、50年までの目標として80%減らすことも閣議決定している。すなわち、上記の目標値をさらにチャレンジングな数値に高めることを提言するものと言える。
1月29日、平成27年度新エネルギー等導入促進事業調査(地熱発電の推進に関する調査)地熱発電の推進に関する研究会から、公表資料「地熱資源開発に係る現状と対策について」が公表された。なお、同研究会は、昨年7月に作成された長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)において、原子力を代替できる電源として設備容量を2030年度までに約3倍にするとされていることを受け、地熱資源開発の更なる導入拡大を図るため、各方面の関係者からなる研究会として立ち上げられたものであり、地熱資源開発に係る諸課題の整理及びその解決法の模索を行うものである。詳細は、経済産業省資源エネルギー庁HPまで。
1月23日 毎日新聞1月22日付朝刊によると、NASAゴダート宇宙飛行センターの気象学者、ジェイ・ズワリー氏らのチームは、昨年10月、1本の論文を専門誌に発表し、地球温暖化が進行する中で、「南極の氷が増えていること」を発表したという。氷が解けたり氷山になったりして、流出した量より、新たにできた氷の方が多かったという結論である。この結果は、2013年、IPCCの作業部会が出した「過去20年間、グリーンランドと南極の氷床の質量は減少している」と指摘したことと矛盾している。このような食い違いは、地上の観測から氷床全体の増減を知ることの難しさを示している可能性もある。また、南極の地域ごとに、氷床の増減が異なっており、広域の変化を正確に評価することの難しさもあるだろう。現在両機関の推定は異なっているが、複数の研究機関がそれぞれ独自に数値を出していくことは学問的には重要であろう。それとともに、両者の算出方法による結果の違いも十分検討してもらいたいものである。今後も引き続き注目したい。
1月23日 毎日新聞1月21日付夕刊によると、米大気海洋局(NOAA)と米航空宇宙局(NASA)は20日、2015年の世界の平均気温が観測記録の残る1880年以降で最も高かったと発表したという。いずれの分析でも、産業革命が進行した19世紀(記録があるのは最後の約20年分)の平均気温を初めて1℃以上上回った。NOAAの分析では、世界の平均気温は14.8℃で、これまで最高だった2014年を0.16℃上回った。NASAの分析でも14年に比べ0.13℃高かった。なお、日本の気象庁も昨年末、2015年の世界の平均気温が平年を0.4℃上回り過去最高になると発表していた。
1月13日 毎日新聞1月12日付夕刊によると、昨日12日午前3時55分頃、東京都心で初雪が降ったという。平年より9日、昨年より29日遅かったという。また、横浜市でも午前5時50分頃、平年より5日、昨年より18日遅い初雪を観測したという。関東などの上空に寒気が流れ込んで気温が下がり、雲が広がったことによるらしい。東京のこの日(12日)の朝の最低気温は1.9℃(午前6時34分)でこの冬一番の冷え込みになった。横浜でも今冬最低の3.1℃(午前7時5分)を観測したという。当所では、敷地内で1m深地温の測定を2012年5月8日から毎日継続しているが、昨日12日は今冬最低で12.2℃、今日13日はさらに下がり、12.1℃と今冬の最低地温を更新した。朝起きてみると、窓外のあたり一面うっすらと白く、雪と見まごう一面の白い霜降りであった。しかし、2016年1月の地温そのものは、2013年~2015年に比べ、1.5~2.0℃程度高くなっている。当所の地温観測結果は、厳冬期に向かい低下しながらも、近年の温暖化の傾向も示している。
1月6日 毎日新聞1月6日付夕刊によると、昨年2015年12月の平均気温は東日本を中心に全国19地点で同月として統計開始以来最高を記録したという。1月に入っても暖かさは続き、5日は東京・千葉・埼玉などで、最高気温が15℃を超えるなど各地で3月下旬から4月上旬並みになっている。なお、これに関連する記事に関してはすでに本欄でもたびたび報告している。
1月6日 毎日新聞1月6日付朝刊によると、地球温暖化が進んで干ばつなどで河川の流量が減り、また、冷却用の河川水や海水の温度が上がると、冷却水を必要とする火力発電所・原子力発電所・地熱発電所の稼働に、水力発電所以上に影響が出るとの試算結果を、欧州の研究チームが4日の英国科学誌ネイチャー・クライメート・チェインジ電子版に発表したという。今世紀末には、火力・原子力・地熱の発電量が20世紀末と比べ、最大で約2割落ち込むという(記事では、火力・原子力について記述されており、地熱に関する詳細な説明はない)。地熱を含め、火力・原子力発電では、発電の効率を上げるためには、冷却塔出口の冷却水温度を下げることが必要だが、この温度が上がることにより、発電効率が下がってしまうことによる。地熱発電の場合、冷却水は、海水や河川水を使わず、地下から生産した蒸気の凝縮水起源の冷却水によりタービン出口側の蒸気を冷却しているので、火力や原子力ほど地球温暖化の影響が直接効かないと思われるが、地熱の場合、熱的落差が小さいので、一定の影響を受けるだろう。現在でも、夏と冬では熱効率が異なり、夏の発電量は冬の発電量より小さいが、将来的には、地球温暖化による発電効率の低下も考慮する必要があるということか。
1月5日 毎日新聞1月5日付朝刊によると、昨年2015年12月の北日本と東日本の降雪量が、統計がある1961年以降、最少を記録したことがわかったという。東日本では、12月の平均気温も46年に統計を取り始めて以降、最も高かったという。気象庁によると、月平均気温は平年に比べて東日本で1.9℃、北日本で1.6℃高く、宇都宮、甲府、静岡、横浜などでは過去最高を記録した。降雪量も少なく、北海道は平年比48%、東北が同23%、関東甲信は3%、北陸と東海は2%にとどまった。気象庁は、エルニーニョ現象や北極周辺の大気の流れの影響で、偏西風が日本列島付近で北に蛇行して寒気の南下が弱まった結果、気温が上昇し、降雪量も少なくなったと見ている。いろいろな現象が、温暖化を示し、また、その時期が早まっているようである。身の回りの諸変化にも注意深くありたい。
1月4日 毎日新聞1月4日付朝刊によると、寒気が南下せず暖かい空気が南から流れ込んだことなどから、日本列島は3日、広い範囲で気温が上昇し、東京で平年より6.1℃高い、16.2℃を記録するなど、各地で3月下旬から4月上旬並みの暖かさになったことを報じている。気象庁によると、東北から中国・四国地方にかけての22カ所の観測点で、1月としては統計を取り始めて最も高い気温を更新した。なお、当所では敷地内で1m深地温を2012年5月8日以降、毎日継続観測しているが、2015年12月27日以降、2016年1月4日まで、順調に地温は低下している。なお、2016年は、同期間において、2013年、2014年、2015年に比べ、いずれも地温は高温となっている(0.6~1.2℃程度)。
2016年1月1日 毎日新聞1月1日付朝刊によると、2015年は1年を通じ高温が続き、大型エルニーニョの影響と指摘している。気象庁によると、12月中旬の平均気温は、北日本で3.4℃、東日本では3.3℃それぞれ平年より高く、1961年の統計開始以来最高値を記録したという。札幌市は、12月26日にやっと最高気温が0℃未満の真冬日となり、1876年の観測開始以来最も遅かった。2015年は、年間を通じても、西日本が2年連続で冷夏になったのを除けば、全国的に平年より高温となった。2015年の日本の平均気温は、平年より0.63℃(速報値)高く、1898年の統計開始以降で4番目の高さ。地域別では、平年に比べ、北日本で1.1℃、東日本で0.8℃、西日本で0.3℃、沖縄・奄美で0.5℃高かった。こうした傾向の一因として、気象庁は地球温暖化に加え、14年夏から続く、エルニーニョ現象を挙げる。実際、同現象は世界規模で影響を及ぼしたという。2015年の世界の年平均気温は平年より、0.4℃(速報値)高く、1891年の統計開始以降過去最高になる見込み。世界の年平均気温が、過去最高を更新するのは2014年に続いて2年連続で、同現象の発生期間と重なる。気象庁気候情報課の竹川元章予報官は「2015年はエルニーニョ現象の影響が大きく働いた1年だったといえる」と話している。なお、当地熱情報研究所では、所内の敷地で、2012年5月8日から、1m深地温を毎日継続観測しているが、年最高地温は、年々上昇し、かつ、最高に達する時期が年々早まっている傾向を見出している。また、12月中旬の地温に関して言えば、2015年は、2012年、2013年、2014年のいずれの地温より高温であり、最近の気温の上昇を反映していると考えられる。
12月31日 毎日新聞12月30日付朝刊によると、全国の都道府県の8割以上で、過去10年に米や果樹に地球温暖化の影響と見られる品質低下などの被害が確認されていることが、見日新聞のアンケートでわかったという。一方、被害軽減策の「適応計画」を策定済みか、策定予定の自治体は約半数しかなく、対策が遅れている実態が明らかになった。
12月25日 毎日新聞25日付朝刊によると、政府は来年度(平成28年度)予算案を決定したと報じられている。地熱発電において、掘削などの調査費補助が100億円に拡大した(前年度80億円)。なお、再生可能エネルギー全体では、前年に比べ、138億円増の1363億円になっている。
12月22日 毎日新聞22日付朝刊によると、気象庁は21日、今年の世界の平均気温が平年値を0.4℃上回り、1891年の統計開始以降、過去最高になる見通しだと発表したと報じている。日本の平均気温も平年を0.63℃上回り、1898年の統計開始以降、4番目の高さになった。気象庁は、温室効果ガスによる地球温暖化や、南米ペルー沖で続くエルニーニョ現象が原因と分析している。世界の平均気温が過去最高を更新するのは、2014年に続き2年連続。100年当たりでは世界は0.71℃、日本は1.16℃上昇しているという。この差の一定部分はヒートアイランド現象によるものがあると思われる。その差は0.45℃と世界の平均気温の上昇分より小さいが、それは日本全体で見るからであり、東京などの大都市地域ではヒートアイランド現象による気温上昇の方が高い可能性が十分考えられる。当地熱情報研究所では、気温上昇を反映した1m深地温の観測を関東地方を中心としてはじめているが、そのあたりも明らかにしたい。
12月16日 毎日新聞12月16日付朝刊によると、経済産業省の有識者会議は15日、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の見直し案をまとめたと報道されている。それによると、太陽光発電で目立っている、高い買取価格で国の認定を受けたまま発電しない事業者の認定を原則として取り消す。今後新制度では、高めの買取価格で認定を受けたまま、電力会社と契約していない事業者の認定を取り消していくことになる。また、家庭用以外の大規模太陽光発電の価格決定では、入札制度を導入するという。適正な太陽光発電の導入と適正な買取価格を目指すものと言えよう。一方、太陽光に比べ時間がかかる風力や地熱などは、2~5年先の買取価格を示すという。事業者があらかじめ買取価格を予想しやすくして新規参入を促す。地熱発電の場合、リードタイムの比較的短い中規模(数千kW級)あるいは小規模(数十~数百kW級)の場合は、妥当とも思われるが、リードタイムが10年以上と長い大規模(万kW級)の場合、現状では4年程度の環境アセスの半分程度への短縮化を進める等の支援策の強化も必要である。世界3位という屈指のポテンシャルを持つ、わが国に恵まれた地熱資源である。質的貢献だけなく、量的貢献も行うためには、大規模地熱発電導入のための効果的な施策が必要であろう。
12月13日 毎日新聞12月13日付朝刊によると、パリで開催中のCOP21において、1997年京都議定書以降18年ぶりに、温暖化対策の新枠組み(パリ協定)の合意が採択される見通しという。さらに、本日午後7時のNHKニュースではすでに合意されたと報じている。新枠組みの主な骨子は以下の通り。(1)産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑える。さらに、1.5℃未満になるよう努力する。(2)できるだけ早く世界の温室効果ガス排出量を頭打ちにし、今世紀後半に実質ゼロにする。(3)2023年から5年ごとに世界全体の削減状況を検証する。(4)全ての国に削減目標の作成・提出と、5年ごとの見直しを義務付ける。(5)温暖化被害軽減のための世界全体の目標を設定する。(6)先進国に途上国支援の資金拠出を義務付けるが、他の国も自発的に拠出することを勧める。(7)先進国は現在の約束よりも多い額を途上国に拠出する。以上、法的強制力を含む強い合意とはならなかったが、先進国・途上国・新興国間で意見の違いがあったが、ともかく、参加全196カ国・地域が合意したことは価値があろう。問題は、合意の今後の実効性である。わが国は、さらなる削減目標の上積みとともに、途上国支援の増額を求められている。日本の地熱関係者にとっては、新規の地熱発電所の、より早期の、確実な建設が要請されているといってよいだろう。
12月9日 毎日新聞12月9日付夕刊によると、パリで開催中のCOP21において、新興国(途上国の中でも経済成長が著しく、温室効果ガスの排出が増えている中国、ブラジル、南アフリカ、インド、メキシコなどの新興国)も途上国の温室効果ガス削減対策費を分担する可能性が出てきたという。これまで、新興国は、自国への投資も必要なため、途上国支援の余裕はないとしてきているという。新興国の意図がどこにあるにせよ、途上国側への支援が増えるのは歓迎すべきことだろう。また、もう1つの焦点になっている、各国の削減目標を5年おきに見直す際の検証制度の義務付けについても、議長国のフランスは楽観的な見通しを持っているという。毎年モニタリングを確実に行い、削減目標実現が見込まれない場合は、早めの勧告をする体制が必要であろう。問題は罰則を科すことではなく、確実に削減を実現していくことである。
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