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『インド・ニューデリー 気温 48.0℃ 6月の最高記録』 毎日新聞6月11日付夕刊はこう報じている。 連日、気温45℃前後の熱波に見舞われているインドの首都ニューデリーで10日、6月としては史上最高の48.0℃を記録したという。これまでの最高は2014年の47.8℃だったという。ニューデリーでは例年4、5月に酷暑となり、6月には降雨の影響でやや気温が下がるが、今年は1998年5月に記録した最高記録48.4℃に迫る勢いという。ラジャスタン州では1日に50.6℃を観測し、16年5月の国内史上最高気温51.0℃に迫るなど、インド北部を中心に記録的猛暑が続いているという。地元メディアは、既に数10人が暑さのため死亡したと伝えているが、インドには貧しい路上生活者も多く、死者はさらに増える恐れがあるという。保健省は3日、熱中症を予防するため屋外での活動や、利尿作用のある茶、コーヒー、アルコール飲料の摂取を避け、水分や塩分を頻繁に補給するよう呼びかけているという。⇒日最高気温が50℃を超える状態は想像を絶する。日本でも40℃を超えることが稀にあるが、さらにそれを10℃を上回る気温とは如何なるものか想像を超えている。
『「日傘男子」じわり増』毎日新聞6月11日付朝刊はこう報じている。 列島を襲った昨年の猛暑を受け、官民が連携して紳士用日傘の利用拡大に乗り出しているという。環境省は日傘が暑さ対策に役立つとのポスターを作成し、日本百貨店協会などと手を組んで「日傘男子」の普及啓発に進めるという。大手百貨店は早くも今春から日傘の販売を相次いで開始。16日の父の日需要も相まって、日傘商戦が過熱しているという。環境省の調査では、気温30℃、湿度50%と言った一定の条件で、日傘を使って15分の歩行運動をすると、帽子のみの場合と比べ汗の量が約17%減るとの結果が出たという。松屋銀座では、4月中旬から紳士用日傘の取り扱いを開始すると、気温が高い日が続いたことも影響し、5月末までに62本売れたという。一部商品が品薄になるなど好評で、近く売り場を拡大するという。価格は5000~1万2000円程度でいずれも晴雨兼用。前年同期の販売はわずか4本で、バイヤーの木村麻里さんは「今年は想像以上の売れ行きで父の日のギフト需要も期待できる。日傘への男性の抵抗感が少なくなってきている」と話しているという。そごう・西武は、日傘を選ぶ際に重視するポイントについてアンケートを実施。男性840人の回答では「UV(紫外線)カット率」(21.0%)、「暑さ軽減(遮熱)」(8.2%)と続き、これまで重視されてきた「重量」(4.4%)などを上回ったという。店舗では日傘の品ぞろえを拡大して販売を強化する考えだという。⇒確かに昨年の夏は暑かったが、猛暑日には対応は困難であり、帽子だけでなく、日傘ということになるのかも知れない。温暖化問題もCO2排出量削減だけでなく、進行した温暖化に対応するために各種の適応法が検討されているが、人体への身近な適応法としては、日傘は手っ取り早いと言えるだろう。筆者自身(江原)はどうかというと、しばらくは帽子対応を考えているが、温暖化(日射量の地中への流入量の増加=身体への熱の流入の増加)がさらに進行すれば、日傘派にならざるを得ないかもしれない。
『傘の花 満開 関東梅雨入り』 毎日新聞6月8日付朝刊はこう報じている。気象庁は7日、関東甲信、東海、北陸、東北南部地方が梅雨入りしたとみられると発表したという。関東甲信と東海は平年より1日、北陸と東北南部は5日早いという。東京都新宿区の神宮球場前では、ヤクルトの応援にちなんだ傘のアート展示があり、色とりどりの傘が開いたという。広島、山口、島根3県の一部は激しい雨で土砂災害警戒情報が出たという(⇒近年は西日本の集中豪雨が多発しているようだ)。先月運用を始めた5段階の防災気象情報で、上から2番目の「警戒レベル4」に当たり、出されたのは初めてという。⇒レベル4は全員避難であり、果たして何%の人が避難したのか。結果として、特に被害は出なかったようだが、関係機関・自治体は検証しておくべきだろう。
『関東地方梅雨入り』 毎日新聞6月7日付夕刊はこう報じている。気象庁は7日、関東甲信、東海、北陸、東北南部が梅雨入りしたとみられると発表したという。関東甲信と東海は例年より1日、北陸と東北南部は5日早いという。前線を伴った低気圧の影響で8日朝まで大雨や雷が予想されており、気象庁が土砂災害などへの注意を呼び掛けているという。なお、同紙面には、神奈川県横須賀市の「横須賀しょうぶ園」の咲き誇る鮮やかな群青色と白のしょうぶの花のカラー写真が掲載されている。⇒梅雨の季節はしょうぶの季節でもあるということか。小生宅(埼玉県狭山市)の家庭菜園では、ミニトマト、ピーマン、ゴーヤ、スイカの苗が勢いよく育っている。収穫が待ち遠しい。山桜桃(ゆすらんめ)の季節は終わったばかりだ。
『海洋プラごみ量集積 政府、国際枠組み提案 G20会合で』 毎日新聞6月7日付朝刊一面トップ記事としてこう報じている。国際的に対策が急務の海洋プラスチックごみについて、政府は主要20ヵ国・地域(G20)の会議で、各国・地域のプラごみの海洋流出量など基礎データを集積するための枠組み構築を提案するという。世界規模での発生や海洋循環のメカニズム解明を進める考えという。今後、海洋プラごみの排出が多いとされる東南アジア諸国にも同様の取組みを求めるという。⇒近年、海洋プラごみ対策は重要な課題となっており、G20で議論することはまことに適切である。しかし、ここで忘れてはならないことがある。今回のG20ではCO2排出量の大幅削減がメインの課題であった。しかし、この削減対策ではわが国は、石炭火力発電の増設・海外輸出、消極的な削減量目標などで世界から指弾されており、G20の議長国として、リーダーシップが取れない苦しい状況にあった。そこで急きょ考え出されたのが「海洋プラごみ」キャンペーンである。この問題に、これまでわが国は特別な行動を取ってきたこともなく(日本列島からのプラごみの海洋流出量さえも明確につかんでいないようである)、突如言いだしたのは強い違和感がある。今回は実績に基づいた議論をするのではなく、単に枠組みを提案するだけであろう。これでG20をやり過ごす姿勢のようだ。これによって、CO2量削減問題を中心課題からはずす思惑であろう。目先のことしか考えないわが国政府の典型的な姿勢の表れである。G20における議長国としてのわが国が「CO2量削減問題」と「海洋プラごみ問題」をどのように扱うのか注目しよう。議長国として、世界に恥をさらさないためにも。
『鬼界カルデラ噴火。広範囲に津波』 毎日新聞6月6日付朝刊はこう報じている。 鹿児島県薩摩半島の南方沖に約7300年前に発生した鬼界カルデラの噴火で、カルデラから約560㌔離れた和歌山県で最大4㍍の津波が襲来していたことが、信州大や東京大の研究グループのコンピューターシミュレーションでわかったという。研究グループは「この噴火で西日本のかなりの広範囲に津波が到達していた可能性がある」と分析しているという。鬼界カルデラは、直径約20㌔の海底のくぼ地。大規模噴火で大量のマグマが噴出し、カルデラが形成された。これに伴って、火山灰や岩石が高温ガスと一体化した火砕流は九州南部まで、火山灰は東北地方まで達し、薩摩半島沿岸では最大30㍍の津波が押し寄せたとされている。研究グループは、大分県、徳島県、和歌山県の海岸近くの湿地で、鬼界カルデラ噴火によるとみられる津波堆積物を採取。現在の地形に当てはめて津波の規模のシミュレーションをした。その結果、最大で徳島県で7.3㍍、和歌山県で4.0㍍、大分県で4.3㍍の津波が到達した可能性があることがわかったという。津波で砂が運ばれて形成された砂層は火山灰の直下に堆積しており、火山灰の到達前に津波が来ていたとみられる。信州大の山田昌樹助教(堆積学)は「長期的に見ると、カルデラができるような大規模な噴火が起きる可能性は今後も十分ある。そのリスクを検討するのに貢献できるデータだ」と話しているという。⇒川内原発までは直線距離100㌔程度であり(火砕流到達地域でもある)、原発リスク評価はどうなるのだろう。
『気温予報 12日間に 気象庁19日から』 毎日新聞6月5日付朝刊はこう報じている。 気象庁は予報期間を現在の7日先から12日先まで伸ばす気温予報を19日から始めるという。同庁のホームページ(HP)で毎日午後2時半ごろに公表するという。より早めの熱中症対策、農作業や旅行の計画作りに役立ててもらうのが狙いだという。12日先までだが、気象庁は「2週間気温予報」と呼んでいる。昨年導入したスーパーコンピューターの活用で可能となったという。新しい気温予報は全国版や国内約70地点を選択可。過去7日間と7日先までの最高・最低気温のほか、5日間平均で予測した8~12日先の最高・最低気温が新たに示されるという。最高・最低気温が平年に比べて「かなり高い」日は赤、「高い」日はオレンジ、「低い」日は水色、「かなり低い」日を青色で表示し、用心した方がいい度合いを一目でわかるようにするという。⇒短期の予報だけでなく、より長期の予報ができることは望ましいが、より長期の予測の精度が問題だ。気象現象の本質性からして、初期条件が大きく影響し、予測精度は時間と共に落ちてくる。従来の天気予報も4日目以降の予測程度は低いとされていたようだが、はたして、今回の手法ではどうか。予測値と実測値の丁寧な比較検討が必要だろう。
『熱中症搬送1251人 関東3県で死者 消防庁・1週間集計』 毎日新聞6月5日付朝刊はこう報じている。総務省消防庁は4日、熱中症のため5月27日~6月2日の1週間に全国で1251人が搬送されたとの速報値を発表したという。5月では記録的な猛暑になった前週に比べて802人減ったが、茨城、群馬、埼玉3県で各1人、計3人が死亡。消防庁は気温上昇への注意と、こまめな水分補給を呼び掛けている。集計によると、3週間以上の入院が必要な重症は29人、短期の入院が必要な中等症は423人という。⇒まだ夏の入り口である。当研究所(埼玉県狭山市)では所内の敷地で、2012年5月8日以降、1m深地温の観測を続けているが、1m深地温も確実に上昇している。1m深地温は、地表面から地中に流入する熱量(日射量)と地表面から流出する熱量(渦拡散による熱量、蒸発による熱量、地表面からの長波放射による熱量)の収支によって決まる。夏に向かって、浅層地中の熱が蓄積を続けていることを示している。
『3万年前のまま オオカミ頭部 シベリア永久凍土で発見』 毎日新聞6月4日付夕刊はこう報じている。東京慈恵会医大とロシア科学アカデミーなどのチームは3日、北東シベリアの永久凍土の中から約3万年前のオオカミの頭部を発見したと発表したという。骨だけでなく、脳や筋肉、毛皮や眼球が冷凍保存され、ほぼ完全な状態で見つかったという。コンピュータ断層写真(CT)で頭部を調べた鈴木直樹・慈恵医大客員教授は(古生物学)は「まるで生きているようだ」と驚く。3歳前後の成体の頭で、体長は推定1㍍前後と現生のオオカミより小さい。今後は組織やDNAを調べ、生態や現生のオオカミとの関係を明らかにする予定だという。また、同じ地域の永久凍土からは、約1万年前に絶滅したホラアナライオンの子供の死骸も見つかったという。発見は同チームが2017年に発表した3体に続き4体目。今回は約3万年前のもので、子宮のような臓器があったという。メスとみられる。はたして、前回発見の3体の遺体からは何が明らかにされたのだろうか? 新聞記事はそこまでは迫ってほしいものである。単なる発見では、それ以上の意味が感じられないが。
『iPS細胞使い肝炎再現 非アルコール性、薬開発期待』 毎日新聞6月3日付夕刊はこう報じている。人工多能性幹細胞(iPS細胞)から「ミニ肝臓」をつくり、仕組みがよく分かっていない非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の症状を再現することに成功したと、東京医科歯科大や埼玉大などのチームが発表したという。脂肪性肝炎の仕組みや効果的な薬を探すのに役立つとしており、東京医科歯科大の武部貴則教授は「3~5年以内に薬の臨床試験に結び付けたい」と話しているという。最近、大量に飲酒しなくても肝臓に中性脂肪がたまるNASHの患者が増えているという。進行すると肝硬変や肝臓がんを引き起こすが、動物の細胞でNASHを再現することは難しく、仕組みは分かっていないという。チームはiPS細胞や胚性幹細胞(ES細胞)から、肝臓を構成する複数の種類の細胞でできた立体的なミニ細胞を作ったという。初期の段階で特殊なたんぱく質を加えることで細胞を作り分けた。このミニ肝臓に脂肪酸を加えると、中性脂肪がたまったほか、肝硬変につながる線維化や炎症が起こり、再現できたという。⇒iPS細胞の多様な活用法の一端か。患者(特にアルコールを飲まないのに発症した患者)には特に朗報であろう
『雲仙・普賢岳大火砕流28年 在りし日思い追悼』 毎日新聞6月3日付夕刊はこう報じている。死者・行方不明43人を出した長崎県雲仙・普賢岳の大火砕流から3日で28年を迎えた。被災地の同県島原市では慰霊碑などに献花所が設けられ、朝から遺族や市民らが花を手向けた。市が「いのりの日」と定めるこの日、地元は終日、慰霊の思いに包まれる。噴火災害で家を失った被災者らの移転先となった同市の仁田団地にある「災害犠牲者追悼之碑」前の献花所では、大勢の市民らが犠牲者の冥福を祈ったという。大火砕流に巻き込まれて行方不明になった森本長衛さん(当時55歳)のいとこの宮崎健さん(80)は「農業を頑張っていた姿を思い出す。遺体を見ておらず気持ちに区切りがつかない」と目を伏せたという。古川隆三郎市長は「多くの方が犠牲になり、家や田畑も失われた。令和の時代に入り、平成での災害の教訓を後世へ残していかなければならないという思いを強くしている」と語ったという。普賢岳は1990年11月17日、198年ぶりに噴火した。大火砕流は91年6月3日午後4時8分に発生。消防団員や報道関係者ら43人が犠牲になった。ふもとの地域では、その後も土石流などで大きな被害が出た。96年6月3日に噴火活動の終息宣言が出された。⇒1995年10月11日大分県の九重火山が水蒸気噴火し、噴出した火山灰の中には新しいマグマ物質が含まれていなかったが、同年12月の2度目の噴火では、新しいマグマ物質がより多く見られたことをよく記憶している。雲仙火山は、1回目の水蒸気噴火では新しいマグマ物質は見られず、2回目の水蒸気噴火で多くのマグマ物質が見られた後、噴火活動が長期間継続し、さらに大災害が発生したことを鑑み、九重火山でも2回目の噴火後、緊張感が続いたが(筆者の江原は当時、九州大学在職中で、九重火山の調査研究に長く携わっており、噴火発生後、国立大学合同観測班の一員として、研究室挙げて観測研究に携わった)、翌年2月に有感地震の頻発、山体の膨張が確認され、警戒を続けたが、幸運にも火山活動は特別な被害を起こすこともなく低下した。その後特に異常な活動は見せていないようである。
『温暖化で豪雨増 「100年に1度 最大1.4倍」 国交省 治水見直し』 毎日新聞6月1日付朝刊はこう報じている。国土交通省の有識者検討会は31日、地球温暖化によって将来の豪雨時の降水量が全国平均で1.1倍になるとの試算を示し、これを国管理の河川の治水計画に反映すべきだとする提言骨子案をまとめたという。これまで河川整備計画は、各地域で過去に起きた最大の豪雨を基に、河川の系統ごとに作られてきたが、気候変動の将来予測を取り入れる方法に転換するという。昨年の7月の西日本豪雨など、近年、大規模水害が頻発していることなどを受け、検討会は気候変動の影響があっても安全が確保できるように議論を進めてきた。今夏にもまとまる提言を基に、国交省は河川整備計画を見直していくという。政府は現在、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に基づき、産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑えることを目標に温暖化効果ガス排出削減に取り組むという(⇒取り組みの方向は良いが、世界の潮流は2℃から1.5℃に入っていることを認識すべきだ)。既に世界の平均気温は約1℃上昇しており、大規模水害が頻発している(⇒したがって、2℃対策ではなく、1.5℃対策だろう。対策は1.5℃でやるべきだが、異常予測は2℃で高めにしておくのはよいだろう)。このため検討会は、2℃上昇したと想定して「100年に1度」の頻度で起きる豪雨の降水量を試算し、全国平均で現在の1.1倍になると予測。温暖化対策を全くとらない場合は4℃上昇するとの想定でも試算し、降水量は1.3倍、地域別では1.1~1.4倍になるなどとしている(⇒大事なことは予測するだけでなく、こまめに実測値と予測値を比較検討し、その結果を公表し、精度を検証しながら、広く国民に、予測が実証性の高い科学的な予測であり、温暖化ガス削減対策が必要であることを国民に絶えずインプットしていく必要があるだろ。一般に、この種の予測は、事後対応がなく、言いっぱなしが多い。公表者はそれで満足かも知れないが、真に国民のためにはなっていない)。骨子案は、2℃上昇の降水量予測に基づいて河川流量を算出し、河川整備計画を変更するよう求めたという。また、4℃上昇の試算も考慮し、堰などの施設設計をするように提言している。河川整備計画を見直すと、堤防の設計やダム計画、排水設備などの変更が必要になる。検討会委員の山田朋人北海道大准教授(河川工学・水文学)は「今後は将来予測を含めた治水計画が必要だ」と話したという。⇒近年、観測開始以来初めての高気温、高降水量などの異常気象が頻発しており、「経験値」が簡単にクリアされている、過去のデータと共に、温暖化による予測を考慮することは全く当然なことだろう。
『火山対策強化命令へ 関電3原発 想定超降灰も 規制委』 毎日新聞5月30日付朝刊はこう報じている。 原子力規制委員会は29日、鳥取県の火山、大山の噴火で関西電力の大飯、高浜、美浜の3原発(いずれも福井県)に想定を超える火山灰が降る可能性が判明したとして、原子炉等規制法に基づき、関電に3原発の対策強化を命じる方針を決めたという。最新の科学的知見を反映する同法の「バックフィット」制度で、適用するのは初めてという。この制度は、2011年の東京電力福島第1原発事故後に同法が改正されて導入されたものである。以前は安全審査の合格後は、必ずしも最新の安全対策を取り入れる義務はなかった。規制委は今後、関電の主張を聞いて命令を出すかどうか最終決定するという。大山は活火山ではなく(⇒わが国の基準では過去2000年以内の活動を基に定義されているが、国際的には過去1万年以内が想定されており、大山火山では1万年前以前の活動も指摘されている。安全側に考えていくべきである)、切迫した状況ではないため、再稼働した大飯原発3,4号機、と高浜原発3,4号機の運転停止は求めないという。原発に想定を超えた火山灰が降ると、非常時に原子炉を冷やすための発電機のフィルターの目詰まりが起こる可能性があり、フィルターの交換頻度を上げるなどの対策が必要になる。関電の3原発は安全審査に合格した際、噴火時に敷地に積もる火山灰を10㌢程度と想定していた。しかし、過去の噴火が想定より大規模だったとする新たな論文が発表され、規制委は昨年12月、関電に噴火の影響の再評価を指示した。(⇒その結果)関電は3原発の降灰予測を21.9~13.5㌢に改めていた。規制委の方針を受け、関電は「適切に(各原発の)設置変更許可の申請を行いたいと考えている。今後も規制委の審査などに真摯に対応したい」とのコメントを発表したという。⇒規制委も3.11原発事故の経験を踏まえた改正法を適切に生かしているようだ。
『熊本活断層大地震恐れ 16年震源に近接 最後から数千年』 毎日新聞5月29日付夕刊はこう報じている。2016年の熊本地震の震源地に隣接する活断層の「日奈久断層帯」中心部分では、マグニチュード(M)7級の大地震が2000~3000年置きにあったとみられるとの調査結果を、産業技術総合研究所などのチームがまとめたという。最後の地震から数千年たっており、危険が高まっている恐れがあるという。熊本地震で動いたのは断層帯北東部の「高野-白旗区間」。政府の地震調査委員会は、中心部分「日奈久区間」では大地震が3600~1万1000年置きだったとしており、予想以上に大地震が活発に起きていた可能性が示されたという。日奈久区間だけがずれ動くとM7.5程度の大地震が起きると考えられている。調査した、産総研の宮下由香里研究グループ長は「次の地震が切迫しているかもしれない」としている。調査によると、日奈久区間では「4800~1100年前」と「7300~7000年前」の地震が、大地震に伴う断層の動きでずれていたという。大地震が起きる平均間隔は日奈久区間は2000~3000年と算出。その南の「八代海区間」は2100年、高野-白旗区間は2300年としている。⇒「日奈久区間」で大地震が迫っているとすると、可能な準備をしておくべきだろう。一連の熊本地震での断層の動きが、当該断層を動きやすくしたかどうか、最近の断層近辺の地震活動が低下していないか、当該断層近辺に井戸があれば地下水位変化の観測をはじめるなどである。これらは、いずれも2005年3月20日に発生した福岡県西方沖地震(M7.0)および余震でで観測されたものである(筆者江原は九州大学在職時、それらの解析を行った)。
『世界最小 質量分析計 島津製作所が販売 田中さんのノーベル賞技術活用』 毎日新聞5月29日付朝刊はこう報じている。島津製作所は、田中耕一シニアフェロウ(59)が2002年にノーベル化学賞を受賞した際に理由になった質量分析の技術「MULDI(マトリックス支援レーザー脱離イオン化法)」を使った、世界最小の質量分析計を29日販売するという。タンパク質のような高分子の分析が可能で、バイオ医薬品などの研究での活用が期待されるという。京都市中京区の同社で28日、発表記者会見に臨んだ田中さんは「『こんな装置が欲しいな』とぼそぼそ言ってたら(部下が)うまく作ってくれた」と話したという。田中さんを所長に03年に発足した同社の質量分析研究所が開発した機器では初の製品化で、名称は「MULDImini-1」。大きな高圧電源などが不要となる独自の技術で、従来は冷蔵庫のサイズだった質量分析計を設置面積がA3サイズ、重さ25㌔に小型化。分析するサンプルを挿入してから5分で測定が可能で、難易度の高い分析を何回も繰り返せるという。田中さんは「研究者が手元において確認と発見ができるのでモチベーションも上がると思う」とアピール。昨年のノーベル賞を受賞した本庶佑・京都大特別教授からも「質量分析は基礎研究になくてはならない。これからは医療現場で使えるように」と激励されたエピソードも披露したという。価格は1台3000万円(税抜)で、販売目標は国内外で年間10台という。⇒基礎的・原理的研究は応用範囲が広いということか。研究者個人がそばにおいて、マイ機器として研究の進展に大いに活躍しそうだ。期待したい。
『「基礎研究もしっかり」科技白書、初の特集』毎日新聞5月29日付朝刊はこう報じている。政府は28日、2019年版の科学技術白書を閣議決定したという。白書は論文数の減少や研究力の国際的地位低下など近年の傾向を受け、すぐに実用化に結び付かない独創的な「基礎研究」の重要性を指摘する特集を組んだという。1988年以降、テーマを設定して特集を掲載しているが、基礎研究を取り上げるのは初めてという。白書は、「応用だけをやると大きな問題が生じる」(本庶佑・京都大特別教授)、「先の分からないから面白い」(大隅良典・東京工業大学栄誉教授)などと、基礎研究の大切さを訴えるノーベル賞受賞者の言葉を紹介したという。その上で「短期的な成果の有無のみにとらわれることなく、息の長い取り組みを継続していくことが重要」と強調したという(⇒当然の指摘だが、このような状態に至ったのは、本来、学術研究政策に責任のある文科省自身にあることに気づかず、他人事の指摘である。文科省がまず反省すべきだ)。また、国全体の基礎研究費のうち政府と大学が支出する割合が、先進各国と比べ低いとするデータも示したという(⇒閣議で何か議論があったか? 記事にないので、おそらく文科相を含めて何もなかったのだろう)。政府は近年、特定分野に研究資金を重点配分する「選択と集中」を進め、産業化を見据えた応用研究を重視している(⇒それが失敗したことは明白で、政府・文科省は十分反省し、政策の転換をすべきだ)。白書も13年以降、5回にわたって「イノベーション」をテーマに特集を組んできた(⇒失敗隠しだ)。白書をまとめた文部科学省企画評価課は「応用研究も大切だが、研究力の低下を受け、『知』を創出する原点の重要性を広く知ってもらう必要があると考えた」としているが、文科省の「主体性のない学術政策」にすべての原因があることをまず認識すべきだ。文科省はほんとうに自らの責任に気付いていないのか? この方がよっぽど問題だ。
『まだ5月(⇒埼玉県)熊谷で猛暑日』毎日新聞5月27日付朝刊埼玉県版はこう報じている。熊谷地方気象台は26日、最高気温が35.0℃以上の「猛暑日」を熊谷市で今年初めて観測したと発表したという。同気象台によると、統計を始めた1897年以降(5月13日)、1993年に次いで2番目に早い猛暑日となった。26日の県内の最高気温は、8カ所の観測地点全てで今年最高を記録。熊谷市35.0℃、鳩山町35.8℃、越谷市35.1℃、寄居町34.8℃、秩父市34.8℃、久喜市34.1℃、所沢市33.0℃、さいたま市34.2℃-と3カ所で猛暑日となり、鳩山、越谷、久喜、さいたまの4地点は5月の観測史上最高を更新した。熊谷市消防本部によると同日午後3時現在、熱中症の疑いで2人が搬送された。同気象台は、水分を小まめに補給するなど暑さ対策を呼び掛けている。なお、当研究所では2012年5月8日より所内の敷地で1m深地温の観測を継続しているが、5月22日18.42℃、23日18.43℃、24日18.42℃、25日18.43℃とほぼ変化がなかったが、26日18.58℃、27日18.82℃と急激に上昇し、地表面から地中に入る熱量と地表面から流出する熱量の差が急激に増大していることを示している。
『53地点(⇒全926地点中の約5.7%)で猛暑日 北海道39.5℃ 過去最高 全国で575人救急搬送』毎日新聞5月27日付朝刊はこう報じている。全国的な猛暑となった26日、北海道(⇒東部のオホーツク海に面した)佐呂間町午後2時過ぎ、39.5℃を記録したという。道内の年間を通じての最高気温と、5月の最高気温の全国記録をともに更新したという。道や東北、関東甲信を中心に53地点で最高気温が35℃以上の猛暑日となった。気象庁によると、全国的に高気圧に覆われて晴れたほか、北日本では上空約1500㍍付近に平年より15℃以上高い真夏を超える暖気が流れ込んだことが影響したという(それにフェーン現象も発生したか)。北海道帯広市でも午後1時過ぎに38.8℃と、観測開始の1892年以来最も高い温度となったという。⇒100年に1度の異常高温である。背景には、地球温暖化があるか? 27日も各地で厳しい暑さが続く予想。なお、共同通信の取材の結果、熱中症による死者は北海道と宮城県で計2人、救急搬送されたのは全国で575人になったという。
『北海道で全国の5月史上最高気温39.5℃ なぜ北で?』 5月26日インターネット情報(産経デジタル 2019/05/26 15:40)はこう報じている。この数日間、全国的に気温が上昇したのは、西から進んできた移動性高気圧の速度が遅く、晴れの日が継続したことが影響したという。気象庁によると、26日午後2時過ぎ、北海道佐呂間町(⇒北海道東部のオホーツク海沿岸)で5月としての全国の観測史上最高気温となる39.5℃を観測。北日本では上空に暖気が入り、季節はずれの高温となったとみられるという。気象庁によると、移動性高気圧は23日から26日にかけて、本州の南を時速20~30㌔の遅い速度で進んだ。26日正午現在も関東地方の南沖にとどまっている。高気圧によって全国的に晴れの日が多く、日中は気温が上昇。東京都心で3日連続で最高気温30℃以上の真夏日を観測するなどした。さらに、東北・北海道には大陸から暖気が入り込んだ。札幌市の上空1500㍍では26日午前9時、平年より15℃高い21.4℃を観測。高気圧で晴れたことに加えて気温を押し上げる要因となったという。北海道東部で5月としての全国の史上最高気温を記録したのは「フェーン現象」による影響も考えられるという。これはは山の斜面に気流が当たって上昇し、山頂を越えて反対側斜面を加工すると暖かく乾いた空気になる現象。西風が北海道中央部の山岳地を越え、東側で気温を上昇させた。気象庁天気相談所は「フェーン現象はどこでも起こりうるが、北海道東部でこれまで気温が上がるのは珍しい」としている。⇒これも地球温暖化に伴う極端気象現象か。
『大分で猛暑日 今年、全国初』 毎日新聞5月26日付朝刊はこう報じている。日本列島は25日、各地で今年一番の暑さとなり、気象庁によると、大分県竹田市で最高気温が35℃を記録し、今年初めての猛暑日になった。列島は広い範囲で高気圧に覆われ、京都府舞鶴市で34.6℃、愛媛県大洲市で34.5℃、岐阜県多治見市で34.5℃など、約140地点で5月の観測史上最高を記録したという。また、札幌市では31.5℃を記録。東京都心や大阪市など全国420地点(⇒全国926地点の約45%)で30℃以上の真夏日となった。26日も全国で気温が上がり各地で真夏日となると見込まれることから、気象庁は北海道、東北、関東甲信、東海、近畿の各地方に高温注意情報を出し、熱中症への警戒を呼び掛けている。一方、熱中症とみられる症状で25日に緊急搬送された人は、共同通信の全国集計で計460人に上ったという。搬送者の内訳は埼玉県37人、愛知県36人、東京都33人、大阪府30人、京都府26人、神奈川県24人、千葉県23人、福岡県と大分県がそれぞれ19人など。⇒関東南部、東海、近畿、九州北部で特に多いようだ。
『学校行ってる場合じゃない 地球守れ 世界180万』 毎日新聞5月26日付朝刊はこう報じている。若者が学校を休んで気候変動の危機を訴えるデモが世界各地で行われたという。主催者団体によると、日本を含む世界125カ国2350都市で学生以外も含めて約180万人が参加したという。「学校ストライキ」はスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさん(16)が昨年夏に一人で座り込みを続けたことがきっかけ。各地でデモが連動したのは3月15日に次いで2度目。ブリュッセルのデモに参加したケイトリンさん(17)は「世界を変えられないと考えるのは間違いだ」と話したという。⇒今後も増加していくだろう。街頭デモのアピール力は強いが、より多くの若者が気候変動問題を学び、考えるようにしていく方向に進むことを期待したい。
『冥王星の「海」 凍らぬ謎解明 メタンハイドレート 断熱材の役割 北大チーム』 毎日新聞5月26日付朝刊はこう報じている。なお、本件は本欄5月21日に、インターネット情報に基づいて、詳細に紹介したので、そちらをご覧いただきたい。
『行き場のない「核のゴミ」 国内最終処分 議論も始まらず』 毎日新聞5月25日付朝刊はこう報じている。原発保有国の課題である高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分について、政府は各国の知見を共有する会議の設置方針を明らかにしたという。日本では1万6000㌧以上の最終処分が必要となると想定されているが、処分の議論も始まっていないのが現状で、政府は各国との研究協力を進めたい考えだという。⇒いよいよ時間切れになりそうだが、自国だけではどうすることもできないということか。切羽詰った判断のようだ。期限内に、適切な解決策が見出されるかどうか?
『東京初の真夏日 週末も高温注意』 毎日新聞5月25日付朝刊はこう報じている。24日の日本列島は広く高気圧に覆われ、各地で気温が上がった。高知県四万十市では34.0℃を記録し、観測史上5月の最高値を更新。東京都心部でも31.0℃を観測し、今年初めて30℃以上になった。全国926観測点のうち174地点が真夏日となった。また、気象庁は24日、今週末から月曜日の27日の間、西日本から北日本にかけて35℃以上の猛暑日になる地点も出てくる恐れもあるとして注意を呼び掛けている。5月としては記録的な真夏並みの高温が見込まれるという。まだ暑さに体が順応していない時期のため、水分・塩分の補強が必要だという。いよいよ早目の夏がやってきたようだ。地球温暖化に伴って、高温指標は早目にやってくるということか。
『6~8月気温 ほぼ平年並み 関東甲信』 毎日新聞5月25日付朝刊はこう報じている。気象庁は24日、関東甲信の6~8月の3か月予報を発表した。7,8月は太平洋高気圧の本州付近への張り出しが弱く、前線や湿った空気の影響を受けやすい。6月は前線や湿った空気の影響を受けにくい。向こう3か月の気温はほぼ平年並みの見込みという。各月の予報は次の通り。▽6月 前線の影響を受けにくく、平年に比べ曇りや雨の日が少ない。▽7月 前線の影響を受けやすく、平年に比べ曇りや雨の日が多い。▽8月 前線の影響を受けやすく、平年に比べ晴れの日が少ない。⇒温暖化が進行する中で、はたして予報が当たるか。
『(埼玉)県内 全地点で真夏日 今年初 熊谷は31.8℃』毎日新聞5月25日付朝刊(埼玉県版)はこう報じている。日本列島が広範囲にわたり高気圧に覆われ、気温が上昇した24日、県内の(気象庁)観測地点8カ所すべてで最高気温が30℃を超える真夏日となり、今年最高を記録した。熊谷地方気象台によると、同日の熊谷市の最高気温は31.8℃、鳩山町31.6℃、越谷市31.5℃、寄居町31.3℃、秩父市30.8℃、久喜市30.7℃、所沢市30.4℃(当地狭山市最寄りの気象庁観測点)、さいたま市30.2℃-と、いずれも平年より6~7℃高く、7月下旬並みの暑さとなったという。熊谷市が初めて真夏日となった時期を比較すると、7月に国内観測史上最高の41.1℃を観測した昨年の初観測日(観測史上最速タイの4月22日)より1カ月遅い。しかし、同気象台は、今後数日間、県内の広い範囲で真夏日となり、5月としては記録的な高温となるところもあるとする「高温に関する県気象情報」も発表したという。情報は、26,27両日は35℃以上の猛暑日となる可能性があるとして、水分補給などの暑さ対策や熱中症予防などの健康対策を呼び掛けている。3か月予測では今夏の異常高温は出されていないが、それなりに暑くなるようだ。当研究所で2012年5月18日以来つづけている1m深地温の動向も興味ある。
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