地熱情報研究所

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『口永良部島で火山ガス増加』 毎日新聞8月13日付夕刊はこう報じている。気象庁は12日、鹿児島県の口永良部島で火山ガス(⇒SO2放出量?)の放出量が増えていると発表したという。火山活動がやや高まっているとして警戒を呼び掛けているようだ。噴火警戒レベル2(火口周辺規制)は維持するとしている。気象庁が東京大や京都大などと11日に実施した調査で、火山ガスの放出量(⇒SO2放出量?)は1日当たり1600㌧と2015年6月以来、1000㌧以上を観測したという。口永良部島では15年5月に新岳で爆発的噴火が発生し、噴火警戒レベルは最も高い5(避難)となったという。今年4月に2(火口周辺規制)に引き下げられているという。SO2放出量が1600㌧/日とは極めて大きい量である。桜島が活発な連続噴煙を上げる時がSO2放出量が3000㌧/日と言われるから、現在の口永良部島からはマグマからの多量の脱ガスが急速に進んでいることを示している。地震活動の活発化や山体膨張などは観測されていないのであろうか。噴火が懸念される。ただ、現在までのところ、噴火に関する情報は出ていない。
『五輪の暑さ 散水で解消? 都が実証実験』毎日新聞8月13日夕刊はこう報じている。2020年の東京五輪・パラリンピックの暑さ対策に向け、東京都は13日、マラソンや競歩のコースになる皇居外苑の内堀通り(千代田区)で、歩道に散水して路面の温度変化を調べる実験(実験と言えるのか)をしたという。今夏の猛暑を受けて観客向けの対策のために都が初めて実施したという(⇒泥縄もいいところ)。東京五輪の男女マラソンは、暑さ対策のため開始時刻を当初予定より早めて午前7時、競技が4時間程度に及ぶ男子50㌔競歩は全日程で最も早い午前6時にすることになったという。実験は競技開始前の午前4時にスタート。農業で使う穴の開いたチューブを歩道脇に約100㍍敷設して水をまき、午前10時までの30分ごとに路面の温度や気温を測ったという。午前9時の気温は33.5℃。散水した場所の路面温度は28~29℃で安定し、散水しないところより最大4℃程低くなったという。都の担当者は「散水すると路面温度が上昇せず、一定の効果があった」と話したという。全くあきれた実験である。作業中の写真を見ると子供の作業風景である。散水によって、路面温度が下がるのは常識であり、こんな実験を税金で行うとは非常識も甚だしい。本当に実用的な暑さ対策をする積もりならば専門家の指導を受け、系統的な実験を行うべきである。都庁にも都市熱環境の専門家もいるはずだ。このような実験を行うのなら、東京開催が決まった時点で、綿密に実験計画を立て、行うべきだった。また、今頃になって、サマータイム導入を言い出したりして、いったい暑さ対策をどう考えてきたのか。当初から多くの良識(常識)のある人は7~8月開催に危惧を持っていたはずだ。子供だましのような幼稚なことやっても意味がない。根本的な暑さ対策を検討してほしい。泥縄のようなことはすべきでない。こんなことをやっていては、世界に笑われるのが落ちだ。水を使って暑さ対策を考えるのは良いが、実験を行うに当たってはもっと綿密な実験計画を立てるべきだ。
『猛暑 救急出動1~10位更新 東京、1日で3383件 3割が75歳以上、室内多く』 毎日新聞8月11日付朝刊はこう報じている。 東京消防庁は10日、厳しい暑さが続いた7月17日~8月4日で、1日当たりの救急出動が急増し、出動件数の記録の1~10位までがすべてこの期間となったと明らかにしたという。熱中症による搬送に加え、気温上昇で体調不良の訴えが増加したことが影響したと見られるという。同庁によると、統計を開始した1936年以降、出動件数はこれまで2014年12月30日の2806件が最多だったが(⇒原因は?⇒雪転倒であった)、今年7月17日に2900件、23日に3383件と最多を記録したという。7月16日~8月5日の救急搬送者4429人(速報値)のうち、75歳以上の高齢者が約33%を占めたという。場所別でみると、住居や介護施設が45%と最多で、室内で冷房を使わなかったことが原因とみられるという(⇒介護施設で冷房を使わなかったことが原因とはにわかには信じがたい)。同庁は「普段から体調が優れない高齢者は特に暑さの影響を受けやすい。早めの給水と室温管理を心掛けてほしい」と訴えている。⇒地球温暖化対策として、温暖化が避けられないとして、近年「温暖化への適応化」が強調される機運があるが、根本的には「温暖化効果ガス(特にCO2)の削減」が進められなければならないだろう。
『偏西風蛇行で異常気象 今夏の豪雨・猛暑 気象庁が見解』 毎日新聞8月11日付朝刊はこう報じている。 今夏の集中豪雨と猛暑について、気象庁の異常気象分析検討会(会長、中村尚・東京大教授)は10日、臨時会を開き、偏西風が例年になく大きく蛇行したことなどが要因との見解をまとめたという。南側への蛇行は梅雨前線に影響し豪雨を、北側への蛇行はチベット高気圧の張り出しなどに関係して猛暑をもたらしたという。中村会長は地球温暖化も背景にあるとし「一連の現象は異常気象の連鎖」と語ったという。偏西風は、北緯40~45度辺りを西から東に吹く風を指す。気象庁によると、夏季にユーラシア大陸で大きく蛇行することがあり、この波形は「シルクロードテレコネクション」と呼ばれる。今夏は、それが日本上空を流れる偏西風にも伝わったという。西日本豪雨があった7月上旬の4~5日に、偏西風は日本の西側で南に蛇行した。それに沿うようにできた梅雨前線は、勢力が拮抗した北のオホーツク海高気圧と南の太平洋高気圧に挟み込まれ、西日本から東日本にかけて停滞した。太平洋高気圧などが南から暖かく湿った空気を大量に送り込んで前線を刺激し、西日本で豪雨になったという。一方、猛暑の仕組みはこうだ。日本の西側で、偏西風が北に蛇行し、その縁に沿ってチベット高気圧が張り出した。そして、下層の太平洋高気圧とともに「2層の高気圧」を形成。高気圧内で生じた下降気流が空気を圧縮し、地表の温度が上がったとみられる。さらに、検討会は、異常気象の背景に地球温暖化があるとの認識を示したという。温暖化により大気が含むことのできる水蒸気量が増して、雨雲が生じやすくなり、豪雨につながったと分析。また、普段の気温が年々、高くなってきたことは猛暑を助長したという。今夏の豪雨で、48時間雨量が観測史上最多を更新する地点が続出。一転、猛暑になってからは、埼玉県熊谷市で国内観測史上最高の41.1℃を記録した。検討会の臨時会が開かれたのは、広島土砂災害が議題となった2014年9月以来という。なお、今夏の豪雨と猛暑の仕組みが図解されており、上記の説明はよりわかりやすくなっている。ただ、根本的原因である、「温暖化すると偏西風の蛇行が起きやすくなること」が数値的にも説明できるのだろうか。興味あるところである。
『奄美大島周辺 サンゴ礁半減 加計呂麻島』 毎日新聞8月9日付朝刊はこう報じている。 環境省は、鹿児島県・奄美大島周辺と沖縄県のサンゴ礁を6~7月に調べた結果、奄美大島に近い加計呂麻島で、生きたサンゴの割合が昨夏に比べ半減した場所が確認されたと発表したという。「昨年の高水温で白化現象が起き、死んだと見られる」としている。加計呂麻島の北岸では、昨年8月の調査時は海底に占める生きたサンゴの面積の割合が8割だった。今年6月には多くが死んで、生きているサンゴは4割に激減したという。サンゴは海水温が30℃を超えた状態が続くと、体内に共生し、栄養分などを供給する褐虫藻が抜けて白化する。白化が長く続くと死んでしまい、藻が生えて黒ずんでしまう。人工衛星で各地の海水温を観測している米海洋大気局(NOAA)は、今年8~11月も「やや水温が高く、白化現象に注意が必要」と予測しているという。地球温暖化に伴って、生命が不可逆的な死に至っている一例である。「地球温暖化への適応策」も必要であろうが、やはり「温暖化ガス削減」に向かう必要がある。地球の温暖化はすでにルビコン川を渡ってしまった可能性があるが。
『南海トラフ一斉避難 政府主導の仕組み、導入へ』 毎日新聞8月7日付朝刊はこう報じている。 政府の中央防災会議は6日、南海トラフ沿いでの防災対応を議論する有識者会合を開き、南海トラフ巨大地震発生の可能性が高まっていると判断した場合、政府の呼びかけで住民が一斉避難する仕組みを導入する方針を初めて示したという。住民避難の継続など警戒体制は3日か1週間を基本とし、警戒解除は「地域や企業が個々の状況に応じて定めることが適切」と一律の対応は見送ったという。会合では、マグニチュード(M)8級の地震で静岡県や愛知県など南海トラフ震源域の半分程度に当たる東側で最大震度7の揺れが襲う「半割れケース」を取り上げ、被災を免れた西側での自治体の防災対応を検討したという。過去の地震分析では、東西の片側に連動して逆側でも同規模の地震が3日以内に起きる可能性が高まる。このため、異常現象に基づき気象庁が巨大地震の可能性を発信する「臨時情報」とは別に、政府は災害対策本部の開催に合わせて避難行動の開始を呼びかけ、地域によって防災対応に差が出ないようにする仕組みを導入するという。東側で人命救助など応急対応をする一方、高知県など西側では津波警報が1日程度続いた後、鉄道や空港などの交通インフラを徐々に再開し、電気やガスのライフラインで大きな被害は出なかったとしている。その上で、津波の被害が想定される地域の住民は政府の呼びかけに応じて避難を始め、それ以外の地域では警戒強化を求める方向という。西側が被災すれば、東の地域の呼び掛けることになる。 巨大地震の直前予測は現状では可能ではないが、地震発生の可能性が高まっていると判断される場合、被災をできるだけ少なくするための妥当な行動指針であろう。このような議論がなされるには、そう遠くない将来(~2040年)の巨大地震発生に対して、地震学者が大きな危機感を持っていることを反映しているのだろう。
『下呂で41.0℃ 岐阜・国内2位タイ』 毎日新聞8月7日付朝刊はこう報じている。 日本列島は6日も暑さに見舞われ、岐阜県の3地点で最高気温が40℃超えとなったという。同県下呂市金山で国内観測史上2位タイの41.0℃を記録し、東海地方で1位だった同県多治見市の40.9℃(2007年8月16日)を更新したという。名古屋地方気象台によると、40℃を超えたのはほかに多治見市40.4℃、美濃市40.3℃、名古屋市39.4℃、岐阜市39.3℃。下呂市金山は今年7月23日に埼玉県熊谷市で観測した国内最高の41.1℃に迫る暑さになったことになる(⇒40℃超えは極めて異常と従来考えられていたが、普通のことになりそうだ)。なお、当研究所(埼玉県狭山市)では1m深地温の毎日観測を数年来継続しているが、今年は例年になく、地温は異常な上昇を示しているが、現在今夏2度目のピーク(台風12号接近で一時停滞)に向かって上昇中である。ただし、現在台風13号が関東地方に向けて北上中であり、地温上昇は再び停滞する可能性があるが注目しながら観測したい。なお、1m深地温は地表面から流入する日射熱量と地表面から流出する長波放射熱量・渦拡散熱量・蒸発潜熱量のバランスによって決まるものである。
『ゲリラ豪雨素早く予想 モニター2000人 精度に反映 新型レーダー実証実験』 毎日新聞8月7日付朝刊はこう報じている。 新型の気象レーダーでゲリラ豪雨の発生を短時間で予測し、メールで情報を配信する実証実験を、国立研究開発法人「情報通信研究機構」などが始めたという。一般のモニター2000人に、降った雨の情報などを返信してもらい、予測精度の向上を図るという。実用化すれば、河川の水位変化も予測できるようになり、氾濫6時間前に予報を出せるようになるという。チームは昨年11月、さいたま市に、半径80㌔の範囲を観測できる新型気象レーダーを設置している。これまでは上空約2㌔の雲の下層しかとらえられなかったが、新型は16~18㌔上空まで把握できるという。観測に要する時間も従来の5分から30秒までに短縮されるという。モニターには、30分先に一定以上の雨が降る場合、予想降水量を知らせるメールが届くという。気象変化が大きく、かつ短時間に生じる異常気象現象が頻繁に生じるようになっている最近である。有効な防災情報となろう。
『猛暑日256地点 今年最多更新』 毎日新聞8月6日付朝刊はこう報じている。 日本列島は5日、西日本と東日本を中心に高気圧に覆われ、名古屋市で39.9℃、京都市で39.5℃を観測したという。(8月5日)午後7時現在、全国に927ある観測点のうち256地点(⇒27.6%。これまでは20%程度であった)で35℃以上の猛暑日となり、今年最多を更新したという。6日は関東甲信や東海などでは午後から雨や雷雨となる見込みという。当研究所(埼玉県狭山市)では敷地内で2012年5月8日より1m深地温の毎日観測をしているが、現在今夏2回目のピーク(1回目のピークは7月26日)に向かって上昇中である。
『酷暑の中、なぜ地球は20年後に「ミニ氷河期」に突入するのか』 8月5日07時00分文春オンラインはこう報じている(投稿者は鎌田浩毅京都大学教授)。なかなかタイムリーで、リズミカルな文章は引き付けるものがある。近年の地球熱環境問題も簡潔に整理されている。以下、概要を紹介しよう。詳細は文春オンライン及びそこに引用されている鎌田氏の著書をご覧いただくことにする。「連日のように猛暑が続いており、埼玉県熊谷市ではわが国の観測史上最も高い気温となる41.1℃を記録した。これは日本だけのことではなく、アメリカやアフリカでも最高気温50℃以上を観測するなど、この夏は世界的に異常な暑さが続いている。しかし、実は今の地球は「温暖化」ではなく、「ミニ氷河」に向かっているという事実をご存じだろうかという話である。遠い未来の話ではない。早ければ20年後に、である」と。本稿(鎌田氏の投稿原稿)では私(鎌田氏)の専門とする地球科学の観点から、なぜこのような事態が起きているのか、そして今後の予想を述べてみたいとしている。まず、近年の地球熱環境問題として、ローカルには都市のヒートアイランド現象、グローバルには地球温暖化現象のあることを、それらの現象と共にそれらの原因を簡潔に紹介している。そして、上記二つの熱的現象の中間的な時間スケールに関して、今年は過去400年でも最も気温が高くなっていることを指摘している。そして、最後に、『約20年後に「ミニ氷河期」が到来』を以下のように掲げている。こうした猛暑のなか、なぜ現在の地球は温暖化ではなく「ミニ氷河期」に向かっているのだろうかと問いかけている。これには「長期」および「短期」という時間の異なる二つの現象があるという。まず、地球を何十万年という地質学的な時間軸で見れば、現在は氷期に向かっている。今から約13万年前と約1万年前には、比較的気温が高い時期があった。また、平安時代には今より温暖な時期だったが、14世紀からは寒冷化が続いている。すなわち、長い視点で見ると、現代は寒冷化に向かう(⇒これは比較的ゆっくりとした自然現象である)途中の、短期的な地球温暖化(⇒これは人工的原因であり、時間的に極めて急激な変化が特徴)にあるというわけだという。加えて、今後の数十年間の気候は大規模な火山活動などによって寒冷化に向かうと予測する地質学者も少なからずいるという。確かに、20世紀には大規模な火山活動によって地球の平均気温が数℃下がる現象が何回も観測されている。そして次に、短期的な事象について述べている。地球の気温は太陽からのエネルギーに支配されている。こうした太陽の活動が約20年後には現在の60%程度まで減少し、「ミニ氷河期」が到来するという予測があるという。ここで、以上の現象と関係するかもしれない興味深い事実を紹介する。当研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日以来、所内の敷地で1m深地温の毎日観測を継続しており、同時に最寄りの気象庁観測地点(埼玉県所沢市)の日平均気温と比較検討している。まだ限られた期間であるが(約6年4か月)、確かに日平均気温は上昇傾向にあるが、地温(日変化はほとんどない)は下降傾向にあることである。1m深地温は、日射によって地中に入る熱量と、地表面から流出する長波放射熱量・渦拡散熱量・蒸発僭熱量の収支で決まるが、地温が経年的に下がるということは、地中に入る熱量が次第に減っていることを示している。この地温変化のデータの蓄積は数年程度の短期間であり、決定的なことは言えないが、興味ある結果であり、今後も注目して観測を続けていきたい。
『政府、温暖化対策急ぐ 長期戦略策定へ初会合』 毎日新聞8月4日付朝刊はこう報じている。 政府は3日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」で掲げた目標を達成するため、温室効果ガスの大幅な排出削減に向けた長期戦略を検討する有識者懇談会(座長・北岡伸一東大名誉教授)の初会合を首相官邸で開いたという。日本は主要国の中で長期戦略の策定が大幅に遅れており、経済成長にもつなげる具体策を検討して今年度中に提言をまとめる方針という。懇談会には安倍晋三首相も出席し、「もはや温暖化対策は企業にとってコストではなく競争力の源泉だ。国際潮流をけん引できるビジョンを示してほしい」とあいさつしたという(⇒これまでの安倍首相の地球温暖化問題に関する取り組みの姿勢から言って、首相が地球温暖化問題を真に理解し、真剣に取り組むとはとても考えられない。残念ながら官僚の作文を読んだだけだろう。しかし、読まざるを得ない状況に追い込まれていることも確かだろう)。この有識者懇談会には学識経験者(非常に重要な役割である。国際的に通用する、十分科学的な見解を展開してほしい)のほか経団連の中西宏明会長、トヨタ自動車の内山田竹志会長ら計10人が参加し、非公開で議論されたという。パリ協定の締結国は長期戦略を2020年までに国連に提出する必要があり、主要7か国(G7)で未提出なのは日本と(⇒政情不安定な)イタリアだけという。⇒ある意味で日本が国際貢献できる唯一の課題が「地球環境問題」と言えるが、これさえも世界の後塵を拝しているのが現状である。国のリーダーの責任は誠に大きい。日本政府は2年前に温室効果ガスを50年までに80%削減する目標を定めたが、環境省と経済産業省で二酸化炭素(CO2)排出量の取引導入などで意見が合わず、たなざらしになっていた。⇒政府のリーダーが決断すべき問題である。ほんとうに上述の「あいさつ」どうりであればとうの昔に決断すべきであった。こんな状況の中で「国際潮流をけん引できるビジョン」と発言するのは笑止千万である。来年6月に大阪市で開催する主要20か国・地域(G20)首脳会議までに策定したいとの焦りががあるという(⇒おそらくその程度の認識であろう。とても国際潮流をけん引できるわけはなく、残念ながら後についていくだけだろう)。さらに、懇談会の議論で重視する経済成長との両立を急ぐ背景に、急速に普及する再生可能エネルギーの関連産業で日本企業の存在感が低下していることがあるという(⇒政府の消極的な政策の結果である)。経産省によると、太陽光パネルや風力発電機など従来の低炭素化技術では既に世界シェアの上位を中国や欧米勢が席巻。国内外の投資家が環境や社会、企業統治への取り組みを重視する「ESG投資」の観点から、日本企業の得意とする石炭火力発電への投資を引き揚げる動きも加速しているという(⇒とても信じられない発想である。どこからそのような発想が生まれるのか不思議である)。政府は長期戦略を定めて脱炭素化技術を支援することで、再エネ関連産業の競争力をつなげたい考えだという。世界レースの中で周回遅れの日本が、この程度の貧弱な意気込みでは世界から離されていくだけで、到底「けん引」することはできないだろう。政策・人事の抜本的改革が望まれる。
『猛暑なぜ 岐阜で40℃超え 2層の高気圧 列島覆い空気圧縮』  日本列島は2日も広く高気圧に覆われ、東海や関東を中心に気温が上昇し、岐阜県多治見市で40.2℃を観測した。全国で40℃を超えたのは、埼玉県熊谷市で史上最高の41.1℃を観測するなどした7月23日以来。全国927観測地点のうち、194地点(20.9%)で35℃以上の猛暑日となったという。2日に最高気温が40℃を超えたのは多治見市だけだったが、岐阜県美濃市で39.8℃、名古屋市などで39.6℃、東京都心で37.3℃になるなど厳しい暑さになった。西日本豪雨の被災地を見ると、岡山県倉敷市で35.7℃、広島市安佐北区で35.4℃だったという。日本列島に高温をもたらす気象条件は、8月に入っても崩れていない。気象庁によると、7月にフィリッピン沖で多発した積乱雲が偏西風を北に押し上げた。偏西風は日本の北で、北方向に蛇行。そのヘリに沿ってチベット高気圧が張り出し、下層の太平洋高気圧とともに「2層の高気圧」を形づくって広く日本列島を覆っている。2層の高気圧の内部では下降気流が生じることで空気が圧縮されて熱を持ち、地表面の温度が上がっている。気象庁の予測では、少なくとも今月中旬までは厳しい暑さが続く見込みという。⇒台風12号の通過で一時的に気温は低下したが、その後再上昇し、今季2度目の夏を経験することになるようだ。
『プラ素材から温室(⇒効果)ガス 米大チーム確認 太陽光での劣化原因』  毎日新聞8月3日付朝刊はこう報じている。日常で使われるプラスチック素材の多くが、太陽光で劣化する過程で温室効果ガスのメタンなどを排出してることを米ハワイ大の研究チームが確認し、米科学誌プロスワンで1日発表したという。プラスチックごみによる海洋汚染が国際問題となる中、研究チームは気候変動抑止の観点でもプラごみ対策は重要だと強調している。研究チームは市場に流通する複数のプラ素材を太陽光に長期間さらすなどの実験を行い、包装や雑貨など汎用性の高いポリエチレンで最も多くメタンとエチレンの排出を確認したという。メタンは二酸化炭素に次いで地球温暖化に及ぼす影響が大きな温室効果ガスだ。またレジ袋などに使われる低密度ポリエチレンでは、海で拾ったごみでも同様な検証を行い、新品に比べて量は落ちても排出を続けることを突き止めた。波などで破砕されても温室効果ガスを出し続けることが示唆されるという。これまで気候変動対策では、環境中に流出したプラごみから出る温室効果ガスの影響は考慮されてこなかった。研究チームは「今回の結果は、とりわけ使い捨てのプラスチック製品の生産を根源から絶つ必要性を示す更なる証左だ」と指摘している。業界団体の「プラスチック・ヨーロッパ」によると、2016年の世界のプラスチック生産量は3億3500万㌧で1950年に比べて200倍近くになり、今後20年でさらに倍増するとの予測があるという。欧米を中心に使い捨てプラ製品削減に向けた動きが急速に広がっている。⇒便利なものはその反面環境問題を起こすことが少なくない。冷媒用フロンしかり。石炭火力による二酸化炭素しかり。蓄積することによって問題を起こす物質には注意が必要だ。やはり、「持続可能」であることが重要な判断ポイントであるようだ。
『列島、猛暑続く 熱中症対策を』 日本列島は2日も高気圧に覆われて気温が上昇し、名古屋市で36.6℃を観測するなど厳しい暑さになったという。午後にかけて最高気温が35℃以上の猛暑日になる地点が増えたと見られるという。前橋市や埼玉県熊谷市では39℃に達すると予想されている。気象庁は小まめな水分、塩分の補給や冷房の適正な使用など熱中症対策を呼び掛けている。気象庁によると、特に関東甲信、東海では日本海からの気流が山を越える「フェーン現象」の影響で気温が高くなりそうだという。また、気温の上昇に伴って東日本や西日本で大気の状態が不安定になり、山沿いを中心に局地的に雷を伴った激しい雨が降る恐れもあるという。他に2日の予想最高気温は、甲府市、岐阜市、名古屋市、京都市が38℃、福島市、兵庫県豊岡市大分県日田市が37℃など。一方、台風12号は鹿児島・奄美諸島の西の東シナ海に停滞している。今後は発達しながら中国大陸に進む見通しという。九州南部、南西諸島は引き続き雷雨や突風に注意が必要だという。2日午前9時現在、中心の気圧は990hPa、最大瞬間風速30㍍という。⇒今年2回目の夏が到来しつつある。
『韓国でも41℃ 観測史上最高』 毎日新聞8月2日付夕刊はこう報じている。 韓国気象庁によると、韓国では1日、全国で気温が上昇し、北東部の江原道洪川では同国で観測史上最高の41℃を記録したという。ソウルでも史上最高となる39.6℃。多くの地域で35℃超を記録し、気象庁は猛暑が長期化するとの見通しを示し熱中症や農作物の被害に注意を呼びかけたという。(韓国)気象庁によると、これまでソウルの観測史上最高気温は1994年7月の38.4℃だったという。40℃以上は、42年8月に南東部大丘で40.0℃を記録したのが、これまで唯一だったという。⇒韓国は地理的に日本に近く当然であるが、日本と同様な猛暑状態にあるようだ。
『7月の気象 記録ずくめ 東日本 平均気温 最高更新 西日本太平洋側 降水量 平年の倍』 毎日新聞8月2日付朝刊はこう報じている。  気象庁は1日、7月の天候まとめを発表したという。平均気温は東日本(関東甲信・東海・北陸)で平年より2.8℃高く、1946年の統計開始以降、最も暑い7月となったという。西日本(近畿・中国・四国・九州)は1.6℃高く、2位タイの暑さだったという。一方、豪雨や台風の影響で降水量は特に西日本で多く、太平洋側は平年の2倍だったという。竹川元章予報官は「豪雨と猛暑は30年に1度発生する確率が低いという意味で、異常気象」と総括している。気象庁によると、猛暑をもたらしているのは太平洋高気圧とチベット高気圧の「2層の高気圧」という。7月23日には埼玉県熊谷市で観測史上最高の41.1℃を記録。1か月間で全国927の観測地点のうち、108地点で過去の最高気温を記録した。また、14~26日は全国の100地点以上で、最高気温が35℃以上の猛暑日が続いた。月間の日照時間は東日本の日本海側で平年比179%となり、観測史上、最も長かったという。西日本は全体で平年比130%だったという。月間降水量は、西日本豪雨や異例の西進ルートをたどった台風12号の影響などで特に西日本で多かった。いずれも平年比で。近畿は225%、山陽(岡山、広島)216%、四国210%など。西日本豪雨に見舞われた5~8日は、広島市や岐阜県高山市など、124地点で48時間雨量が観測史上最多をを更新したという。8月に入っても猛暑は続いているが、気象庁によると、日本上空に張り出したチベット高気圧の影響で中旬ころまでは続く見通しという。一方、太平洋高気圧が弱まって南から暖かく湿った空気が入り込みやすくなるため、局地的に天候が急変することがあるという。 なお、本日の「地熱研ニュース」でもふれたが、2012年5月8日以来当研究所(埼玉県狭山市)敷地で行われている1m深地温の観測結果は例年にない異常な変化を示しており、今年は1m深地温の変化から見ても異常だったことが良くわかる。なお、1m深地温は、地表面から流入する熱(日射)と地表面から流出する熱(長波放射・地表面における渦拡散・地表面における蒸発僭熱の流れ)のバランスから決まるものである。台風12号に伴って地温は低下傾向となったが、8月に入って地温は再び上昇を始めた。今年は、2度目の夏がやってくかもしれない。
『富士山噴火・・・都心降灰10㌢ 気象庁が推計 政府、対策検討へ』 毎日新聞7月30日付朝刊はこう報じている。 江戸時代に発生した富士山の大規模噴火(宝永噴火)を、現代の実際の気象状況に当てはめて降灰量を推計したところ、東京都心部でも10㌢以上積もる可能性のあることが気象庁気象研究所のシミュレーションで分かったという。経済活動に大きな影響が予想され、政府は今秋までに中央防災会議に有識者検討会を設置し、気象研の推計も参考に富士山の降灰対策に本格的に乗り出すという(⇒都心への降灰は今から10年以上前にも指摘されたことであって、その間、今日まで対策は実質的には何も行われてこなかったことになる)。 火山灰は1㍉以上で道路が覆われ、5㍉積もると鉄道が運行できなくなるという。気象研の新堀敏基主任研究官は1707年12月に発生した宝永噴火の噴煙の高さや継続時間の推定値と、気象庁が2015~17年に解析した日々の風向きや気圧などの詳細なデータを用いて推計。1096の降灰パターンを導き出し、東京大手町はうち3%の36パターンで降灰量が10㌢を超えたという。全パターンを重ね合わせた最大降灰量の分布図も作成し、神奈川県のほぼ全域と、静岡、山梨、東京の3都府県の一部で30㌢~1㍍に達する可能性があったという。千葉県のほぼ全域や埼玉県の一部などは最大10~30㌢と見積もられたという。降灰の範囲は季節で異なり、冬は季節風の影響で東方向に集中。夏は全方位に降る傾向となった。春や秋に多い、富士山から北東方に風が吹くケースでは都心に厚く積もることになる。気象研は約15年前にも同様の試算を実施したが、日ごとの気象状況までは考慮せず、都心の降灰を数㌢程度と推定したという。実際の宝永噴火も都心の降灰は数㌢程度だったとされている。新堀主任研究官は「各地の最大降灰量の確率を新たに見積もることができた」と話しているという。政府はこれまで大規模噴火に対する具体策を検討してこなかったが、大きな被害が予想される富士山をモデルケースに除灰対策などを考案する方針だというが随分おっとりしたものだ。⇒現在は宝永噴火の時代に比較して、社会インフラが劇的に変わっている(通信機能、輸送機能、建築物等)。「災害は技術の進歩とともに進化する」と言われる。想像力を十分働かせて対策を立てることが本質的に重要である。単なるお役所的机上プランは何の意味もないであろう。むしろ、被害を増やす方向に作用することが懸念される。
『資源機構、ガス持ち込めず 801億円出資 カナダの液化設備中止 検査院指摘』 毎日新聞7月28日付朝刊はこう報じている。独立行政法人「石油天然ガス・金属鉱物資源機構」が支援する資源エネルギー開発を巡り、計約801億円を出資してカナダのガス田の権利を買い取ったプロジェクトが、液化設備ができず日本にガスを持ち込めずにいることが、会計検査院の調べで判明したという。同機構は日本の資源エネルギー確保のため、石油公団と金属鉱業事業団事業の一部を引き継ぐ形で2004年に設立したものである。国のエネルギー対策特別会計などから出資された資金を元に、損失のリスクを肩代わりして石油や天然ガスの開発・生産に必要な出資や債務保証を行っている。検査院によると、機構は12~13年、カナダでの天然ガス開発プロジェクト2件について、ガス田の開発・生産までの権利を買い取る形で計約801億円を出資。しかし、輸送をするために必要な液化プラントを建設するはずだった別会社がエネルギー価格の下落を受けて事業を中止し、日本にガスを持ち込めなくなってしまったという(⇒代替案はないのだろうか?)。検査院は「液化設備などについても情報収集を行っておきべきだった」と指摘したという。機構は16年度までに、計50社に累計約5463億円を出資し、うち23社(出資額累計約1053億円)については商業開発の可能性が低いとして事業終結・清算しているという。検査院はペルシャ湾岸地域でのエネルギー開発についても、紛争などでホルムズ海峡が閉鎖された場合に輸送が困難になるため、広域の交換協定などを結ぶなど対策を取っておくべきだと機構に指摘したという。機構の広報担当者は「真摯に受け止め、検討していきたい」とコメントしたという。海外からの資源輸入に関しては、資源を発見し取り出す上での科学的・技術的課題だけでなく、予測困難な、その時々の世界の政治的あるいは経済的状況にも影響を受け、リスクが大きいのはやむを得ないところがあることを国民も十分認識しておく必要があるだろう。会計検査院が指摘するように、「今後、液化設備などについても情報収集を行っておくべきだった」という指摘を受け止め、十分原因を追求するとともに、今後もエネルギーの安定的供給確保のため、供給国を多様化するなどしてリスク分散を図ってほしい。同時に国内(周辺海域を含めて)での資源の確保にも尽力してほしい(現実にはわが国の周辺では大規模な資源存在の確率は高くはないが)。
『火星 氷床の下に湖? 生命発見期待高まる 伊などチーム 無人探査機観測』 毎日新聞7月26日付夕刊はこう報じている。 火星の南極にある分厚い氷床の下に液体の水で満たされた湖がある証拠を、火星を周回中の欧州宇宙機関(ESA)の無人探査機「マーズ・エクスプレス」による観測で見つけたとイタリアなどのチームが25日、米科学誌サイエンスに発表したという。氷床下の湖は地球の南極やグリーンランドにもあり、微生物が見つかっている。火星にも同様な湖があれば、生命発見の期待が高まるという。今回の調査によれば、厚さ約1.5㌔の氷床下に幅約20㌔の湖があるという。チームは2012~15年、探査機のレーダーで氷床に向け電波を照射。底の岩盤に当たって反射してくる電波を分析して、氷床の内部構造や厚さを調べた。湖があると見られる領域では電波の反射に他とは違う特徴がみられ、液体の水面で反射したと結論付けたという。専門家によると、氷床の底の温度は推定で零下70度近く。重い氷床の圧力と火星の岩石に含まれる塩分の影響で、水が凍る温度が零下75度近くまで下がり、液体の水が存在できるのだという。身近な惑星から、生命が発見できる可能性があるらしい。
『日本の科学研究力「選択と集中」が招く低迷』 毎日新聞7月26日付朝刊はこう報じている。 この問題に関しては本欄でも度々論じているが、標記朝刊で社説として報じられている。その内容にはほぼ同意できるので全文紹介したい。 『日本の科学研究力の低迷を示すデータが相次いで発表されている。このままでは、政府が掲げる「科学技術立国」も幻と化すのではないか。今年の科学技術白書によれば、2013~15年に発表された日本発の論文数の国際シェアは4位、質の高さの目安となる被引用数が多い論文のシェアは9位だったという。03~05年はそれぞれ2位と4位だったが、中国や欧州に抜き去られたことになる。この間、日本の科学技術関係予算はほぼ横ばいだが、米国や中国、英独などは大きく伸ばしている。英科学誌ネイチャーは昨年、「科学界のエリートとしての日本の地位が脅かされている」と警告した。厳しい財政状況の中、国立大学の基盤的経費である国の運営費交付金は、04年度の法人化後に1500億円近く減った。若手研究者の職探しも難しく、不安定な身分を嫌う学生が博士課程に進まなくなっている。こうした中、政府が力を入れてきたのが、分野を選択して短期的に集中投資し、社会にイノベーションを起こす戦略だ。特に内閣府が主導する大型研究プロジェクトが目立つ。「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」では、14年度から5年間で自動運転技術など11課題に約1580億円を投じたが、目立った成果は出ていない。内閣府の他のプロジェクトも同様だ。そもそも「選択と集中」がイノベーションにつながるとは限らない。どんな研究や発想が画期的な成果をもたらすかを予測することは難しいからだ。だからこそ、幅広い分野の基礎研究に資金を投入し、長期的に研究の目を育んでいく必要がある。日本の科学技術研究予算は英仏などに比べてまだ多い。予算の過度な選択と集中が、多様な研究の土台を揺るがし、若手研究者の意欲を低下させてはいないだろうか。政府が6月に閣議決定した統合イノベーション戦略では、文部科学省の科学研究費補助金(科研費)を若手に重点配分する方針などを打ち出した。方向性は理解できるが、科研費の採択審査では、短期的な成果にとらわれない評価が必要だ。将来を担う若手が活躍しやすい環境を確保しない限り、日本の研究力の低下は続くだろう』。全く、同感である。財政難のなか、短期的に「選択と集中」に投資し、基盤的経費を削減する。新任官僚の思いつきのような「課題」を短期間でとっかえひっかえしてもじっくりとした研究は生まれない。現在の「選択と集中」システムを継続する限り、また、若手研究者が夢を持って研究に集中できるような環境を整備することなしには、問題は解決しないだろう。官僚は反省すべきである。自らの過ちを認め、方針転換すべきだ。
『北極圏、高温顕著 世界各地に熱波』 毎日新聞7月26日付朝刊はこう報じている。 世界気象機関(WMO)は24日、熱波が今月、世界各地で拡大し、北欧の北極圏では中旬に30℃超の高温となったほか、アイルランドや韓国でも記録的な高温を観測したと発表している(テレビでも報道されている)。日本では埼玉県熊谷市で41.1℃の国内最高気温を記録し、韓国各地で35℃超の高温となったとしている。欧州では北欧の北極圏での高温が顕著で、ノルウェー北部バルドウフォスで17日に33.5℃、フィンランド北部ケボでも33.4℃を観測したという。アイルランドでも各地で最高気温が25℃超の日が5日以上続く高温を観測したほか、英国でも6月から7月にかけて記録的な少雨となったという。ギリシャでも7月23日に気温が38℃に達し、強風もあってアテネ近郊で大規模な山火事が発生したという。なお、当研究所(埼玉県狭山市)では、2012年5月8日以降、所内の敷地で1m深地温の観測を行っているが6月中旬以降上昇を続け、本日7月26日の地温は、観測開始以来の最高地温26.65℃(7月26日における)を記録した。ただ、日上昇率は7月26日は0.11℃/日で、それ以前の日上昇率0.2~0.4℃よりやや低下を始めた。これは最寄りの気象観測点所沢における、平均気温の変化に対応している。なお、所沢観測点の日最高気温は7月23日に39.8℃を記録している(その後低している)。7月24日以降、当地では周辺草むらで虫の鳴き声が目立ち始め、昨夜初めてエアコンをかけずに寝ることができた(30℃を超えなかったが、熱帯夜ではあったようだ)。ここ2日ほど、当地は曇天で日射はさほど強くない。一方、現在台風12号が本州に向かっており、週末(28~29日)関東地方に上陸する予想もある。台風一過で季節が変わるか?
『米・アフリカ50℃超 世界各地で異常高温』 毎日新聞7月24日付朝刊はこう報じている。 日本で記録的な猛暑が続く今夏、世界各地も異常な高温に見舞われているようだ。世界気象機関(WMO)によると、米カリフォルニア州や北アフリカで50℃以上を観測したという。北欧の北極圏では30℃超えを記録し、森林火災も発生したという。米国では7月、カリフォルニア州デスバレーで52℃、ロサンジェルス近郊チノで48.9℃に達したという。アルジェリアのサハラ砂漠では51.3℃を記録したという。オマーンの首都マスカット近郊では6月、最低気温が42.6℃までしか下がらなかった日があったという。熱波はスカンディナビア半島の北極圏にも及んでいるという。ノルウェーのバルドフォスで33.5℃、フィンランドのケボで33.4℃を観測したという。スウェーデンでは約50カ所の森林火災が報じられたという。カナダでは、ケベック州で高温多湿により高齢者を中心に死者が相次いだ一方、氷点下1℃になったり雪を観測したりした地域もあったという。WMOは「温室効果ガスの濃度上昇に起因する長期的な傾向に一致している」と指摘しているという。テレビ報道で、南極氷河の海中への大規模な流入と崩壊の映像も流されており、まさにグローバルで異常気象が発生している。世界は温暖化防止へ一致して進めるか。米国トランプ政権が鍵である。日本も温暖化防止で、欧州と協力して、世界のイニシアチブを取るべきではないか。ある意味で日本で唯一の国際貢献ができる分野ではないか。
『熱中症死の疑い93人 6日間 30都府県 (埼玉県)熊谷41.1℃ 史上最高』 毎日新聞7月24日付朝刊はこう報じている。 日本列島は23日にも猛烈な暑さに見舞われ、埼玉県熊谷市で午後2時23分、(わが国)観測史上最高の41.1℃を記録したという。これまで1位だった高知県四万十市の41.0℃(2013年8月12日)を、約5年ぶりに更新した。また、毎日新聞の集計では、岐阜県多治見市で40.7℃を観測した今月18日以降、23日までに全国で熱中症とみられる症状で亡くなったのは、少なくとも30都府県で93人に上ったという。この猛暑は2週間ほど続く見通しという。気象庁によると、23日に全国で最高気温が40℃を超えたのは熊谷市、東京都青梅市(40.8℃)、岐阜県多治見市(40.7℃)、山梨県甲府市(40.3℃)の4市。東京都内では観測史上初めての40℃超えとなったという。また、この日は広島市安佐北区で36.0℃、岡山県倉敷市で35.2℃となるなど、西日本豪雨の被災地でも厳しい暑さが続いたという。全国927観測地点のうち、35℃以上の猛暑日になったのは今年最高の241地点(26.0%)だった。熱中症の疑いで亡くなったのは、9府県の12人だったという。連日の暑さの要因は、気圧配置にある。気象庁によると、「日本の東海上から張り出している太平洋高気圧の勢力が今月上旬から衰える気配がなく、さらに、その上空をチベット高気圧が覆う「高気圧の2層構造」が続いていることによる。加えて、23日に40℃を超えた熊谷市と青梅市など関東地方の内陸部では、乾いた風が山から吹き降ろす際に熱を帯びて気温を上昇させる「フェーン現象」も猛暑に拍車をかけている」という。気象庁は同日、猛暑についての異例の記者会見を開いた。少なくとも8月上旬までは同じような暑さが続くと予想しているという。なお、当研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日以降、敷地内で1m深地温の観測を行っているが、本日24日、観測以来の7月24日の最高地温(26.32℃)を記録した。日射による地中への熱の異常な流入が依然と継続している。
『猛烈な暑さ続く』 『都内で「逃げ水」』 毎日新聞7月23日付夕刊はこう報じている。日本列島は23日も高気圧に覆われ、東北南部から九州北部にかけての広い範囲で午前中から気温が上がり、日中の最高気温は35℃以上になりそうだという。気象庁は各地に高温注意情報を出し、こまめに水分を取るなど熱中症への対策を呼び掛けているという。午後には一部の地域で大気の状態が不安定となり、雨や雷雨となる場所もある見込みという。各地の予想最高気温は岐阜、名古屋の両市が39℃、前橋、さいたま、甲府の各市が38℃、京都市が37℃。岡山市は36℃、広島市、松山市は34℃と予想されており、西日本豪雨の被災地でも厳しい暑さとなりそうだという。なお、本日7月23日午後のテレビでは、埼玉県熊谷市で41.1℃というこれまでの最高気温を示したことが、テロップで流されている。なお、『逃げ水』に関しては以下の記事がある。JR東京駅(東京都千代田区)から皇居に通じる行幸通りでは、朝から強い日射しが降り注ぎ、「逃げ水」現象が見られたという。⇒地表面が強く熱せられることから、地表近くの空気が膨張し屈折率が変化し、一種のプリズム状態となり、水面が存在するように見える。近づいても水面はその場所には水がなく、さらに遠方に見え、「水が逃げるように見える」ことから「逃げ水」と呼ばれるようである。いずれにしても、強い日射が生じたときに起こる微気象現象である。
『猛暑日最多237地点 熱中症や海山事故で死者』 毎日新聞7月23日付朝刊はこう報じている。  日本列島は22日にも広い範囲で高気圧に覆われ、各地で猛烈な暑さが続いたという。岐阜県郡上市で最高気温が39.8℃となって過去最高と並んだほか、名古屋市千種区や愛知県豊田市でも39.5℃になったという。東京都千代田区も今年最高の35.6℃を記録。35℃以上の猛暑日となった地点は、午後4時現在で237地点(25%超)に上がって今年最高となり、全国に927点ある観測地点の約4分の1を占めた。埼玉県によると、暑さによる熱中症とみられる症状で川越市の男性(78)と吉川市の女性(67)が死亡したという。山形県や京都府では、スポーツ大会に参加していた中学生が熱中症の症状を訴え、大阪府八尾市では、住宅火災で出動した消防隊員や警察官が熱中症の疑いで病院に運ばれたという。22日、海や山での事故が相次いだという。共同通信の午後8時段階のまとめでは全国で8人が死亡、29人がけがをしたという。なお、当研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日以来、所内の敷地で1m深地温の観測を続けているが、本日7月23日は26.12℃に達し、7月23日の地温としては、2012年以来の最高地温を記録した。今日から季節は、二十四節季では「大暑」に入り、わが国固有の七十二候では「大暑の初候」に入り、桐が初めて花を結ぶとある(桐の実がなり始める)。夏を乗り切りたいものである。
『猛暑日179地点 伊勢崎で38.1℃』 毎日新聞7月22日付朝刊はこう報じている。 日本列島は21日も高気圧に覆われ、東北から西日本の広い範囲で朝から気温が上がり、京都舞鶴市と鳥取市で最高気温38.2℃を観測するなど、35℃以上の猛暑日になる地点が相次いだ。気象庁は各地に高温注意情報を出し、熱中症予防対策を呼び掛けた。暑さは22日も続く見通し。気象庁によると、21日午後5時までの最高気温は両市のほか、群馬県伊勢崎市で38.1℃、兵庫県豊岡市、埼玉県熊谷市、群馬県館林市で38.0℃となるなど全国927観測地点のうち179点(19.3%)で猛暑日となったという。西日本豪雨の被災地は、岡山県高梁市35.9℃、広島県府中市36.4℃、愛媛県大洲市35.6℃となったという。東京都心は34.9℃だったという。当研究所(埼玉県狭山市)では所内の敷地で、2012年5月8日から1m深地温の観測を行っているが、本日7月22日の地温としては、観測開始以来最高の25.94℃を記録した。ちなみに過去の7月22日の地温は以下のようである。2012年(23.83℃)、2013年(25.88℃)、2014年(24.06)、2015年(25.17℃)、2016年(23.54℃)、2017年(24.75℃)であった。7月22日に過去最高地温を示していた2013年には、年最高地温が28.59℃(8月22日)であり、今夏はまだまだ厳しい暑さが続きそうである。
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