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『隕石から生命必須の糖 東北大チーム初検出 起源は宇宙か』 毎日新聞11月19日付朝刊はこう報じている。東北大などの研究チームは、生命に必須の糖を、隕石から初めて検出したとの研究成果を19日付の米国科学アカデミー紀要に論文発表したという。生命の起源が宇宙から飛来した可能性を示す結果で、チームの古川善博・東北大准教授は「宇宙で作られた糖が、最初の生命誕生の材料に使われたのかもしれない」と話しているという。研究チームは、DNAの遺伝情報を伝達する役割を持つ「RNA」を構成する糖「リボース」が隕石から未発見だったことに注目。これまでに多種のアミノ酸が検出されている。オーストラリアに落下した「マーチソン隕石」など炭素質の隕石2種類を砕き、水と塩酸で糖を抽出したという。するとリボースを含む4種類の糖が検出されたという。いずれも地球上の生命が作った糖と異なり、、通常より重い炭素の割合(同位体比)が大きかったという。46億年前の太陽系誕生から間もないころ、小惑星内での化学反応で糖が作られた可能性があるという。小惑星は天体衝突などで破壊され、隕石として地球へ落下したとみられる。一方、リボースは地球上でも化学的に生成されることが分かっている。このため生命の材料物質が地球で作られたのか、あるいは宇宙からもたらされたものかは議論が続いており、古川准教授は「現段階ではどちらが有力かを決めるのは難しい」と話す。また、DNAを構成する糖「デオキシリボース」は、先行研究も含めて隕石からは見つかっていない。初期の生命はDNAを持たずRNAを使って自己複製したという仮説があり、今回の結果はその説を支持する初めての地質学的な証拠ともいえるという。⇒着地点はまだ見えないが、如何に決定的なデータを出すかにかかっている。⇒宇宙に関しては、この種のテーマは尽きないようだ。過去において、月のクレーターの成因が、小惑星衝突などの宇宙起源か月内部のマグマ活動起源かが議論されたことがあるが、現在では両方あるとされている。興味深いことに、天文学者は火山起源に、地球物理学者は宇宙にその起源を求めていたが、お互いが、専門とは異なる側を主張する興味深い議論だった。もしかすると、生命の起源も二つあるのかもしれない。それらが系統史的に議論されれば興味深い。
『新燃岳、噴火警戒レベル2に引き上げ』 毎日新聞11月18日付夕刊はこう報じている。 気象庁は18日午前5時10分、宮崎・鹿児島県境の霧島連山・新燃岳で、火山活動が高まっているとして、噴火警戒レベルを2の「火口周辺規制」に引き上げた。火口から2㌔の範囲で大きな噴石、約1㌔の範囲で火砕流への警戒を呼び掛けている。気象庁によると、17日午後7時ごろから火口直下を震源とする火山性地震が増加し、18日午前6時までに21回観測。地下のマグマや火山ガスの移動などを示す火山性微動は観測されていない。新燃岳の噴火警戒レベルは4月にレベル2から1に引き下げられていた。一連の活動がマグマの活動であるとは見られないようだが、最近、九州地域の活化山で異常現象が頻繁に報告されている。フィリピン海プレートの沈み込みが九州地域の火山下の応力状態の変化に影響を与えている可能性が考えられる。九州地域では、地震活動も含めて、地殻活動に注意を払うべきだろう。
『「始祖鳥」に次ぐ新種鳥類 福井の化石 国内最古 フクイプテリクス・プリマ』 毎日新聞11月15日付朝刊はこう報じている。 福井県勝山市にある白亜紀前期の地層(約1億2000万年前)で2013年に見つかった鳥のほぼ全身の骨格化石について、福井県立大恐竜学研究所などは14日、新種と確認されたと発表した。ドイツで見つかったジュラ紀後期の「始祖鳥」(約1億5000万年前)よりは新しいが国内では最古で、専門家は「鳥の進化を知る上で貴重な発見」としているという。 論文が英科学誌「コミュニケーションズ・バイオロジー」(電子版)で15日公開されたという。学名は「フクイプテリクス・プリマ」。「福井」にラテン語で「翼」を意味する「プテリクス」と「原始的」を意味する「プリマ」を加えたという。化石が見つかったのは13年8月。四肢骨や肋骨など、100個以上の骨が岩石の中で立体的に保存されていた。県立大などのチームがCTスキャンなどを活用して調べたところ、鳥の尾羽の根元近くにある「尾端骨」に突起物があるなど、他の鳥類にない特徴が判明。新種と断定する決め手となったという。骨組織の分析から、化石は1歳未満の若い個体とみられ、翼を広げると約50㌢の大きさで、羽ばたきは得意ではなかったと推測されるという。チームは、ニワトリのように地上で羽ばたきをしていたか、グライダーのような滑空飛行をしていた可能性があるとみている。論文の筆頭著者で県立大・恐竜学研究所の今井拓哉助教(恐竜学)は「白亜紀前期の鳥類の化石は9割以上が中国東北部で発見されており、進化や生態を理解するうえで、他の地域で見つかった意義は大きい。特徴的な尾端骨の一方、3本に分かれた指など恐竜との共通点が多くみられるのも興味深い」と話しているという。化石は15日から県立恐竜博物館(勝山市)で展示されるという。⇒ちょうど「恐竜の世界史」を読んでいる中であったので、特に興味を持った。恐竜から鳥類への進化をつなぐ過程の研究に大きく役立つのではないか。同種の化石の地理的分布がわかればさらに興味深いことが解明されるだろう。今後の研究の進展を期待したい。
『はやぶさ2が帰路 小惑星リュウグウを出発 地球に採取カプセル落下へ』 毎日新聞11月14日付朝刊はこう報じている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は13日、探査機「はやぶさ2」が地球への帰還に向けて小惑星リュウグウを出発したと発表した。来年12月ごろに地球に近づき、オーストラリア南部の砂漠地帯にリュウグウで採取した物質の入っているカプセルを落下させる。はやぶさ2はこの日午前10時5分、化学エンジンを噴射し、秒速9.2㌢でゆっくりとリュウグウ上空から離脱した。11月18日ごろ、リュウグウの重力が及ぶ範囲を離れ、主エンジンのイオンエンジンの試運転を始める。12月3日以降にイオンエンジンを本格稼働させ、地球までの約8億㌔を航行する。JAXAの津田雄一・プロジェクトマネージャーは「貴重なお土産と、時を忘れるほど夢中なひとときをくれたリュウグウを、ついに出発します」とコメントしたという。⇒万感胸に迫る思いがあるだろう。 はやぶさ2は昨年6月にリュウグウ上空へ到着後、2回の着陸に成功。有機物を含む岩石のかけらを採取できた可能性が高いとみられている。⇒カプセルが無事ソフトランディングし、岩石試料が分析される日を心待ちにしたい。太陽系の起源、生命の起源にどんな貢献がなされるか、注目したい。
『重力波で迫る宇宙の姿 KAGRA完成、年内にも本格稼働 時空のゆがみ観測 地下200㍍ノイズ減 超新星爆発解明も』 毎日新聞11月14日付朝刊の「科学の森」欄はこう報じている。宇宙から伝わる重力波を捉える大型低温重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」が岐阜県飛騨市に今秋完成し、年内にも本格的な観測が始まるという。独自の工夫が凝らされた装置で、従来の天文学では実現できなかった宇宙誕生のなぞに迫る発見が期待されている。「今までの天文学は光や電磁波を使って観測してきた。これから重力波という全く違う宇宙の観測方法が始まる。重力波でなければ見えない宇宙の姿を解明したい」。10月4日、現地であったかぐらの完成式典。計画を進めてきた東京大学宇宙線研究所の梶田隆章所長はこう意気込んだ。重力波は「時空のゆがみが波のように伝わる現象」と表現される。質量(重さ)を持つものは、その重力で回りの時空を伸び縮みさせ、物体が動くと伸縮も波のように宇宙空間に広がる。その波は光速で伝わり、すべての物を貫通する。物理学者アインシュタインが1916年に一般相対性理論で提唱していたが、ゆがみは太陽と地球との距離で水素原子1個分と極めて小さく、直接の観測が困難だった。観測装置の建設は米欧が先行してきた。2015年に重力波を初めて観測し、存在を確認した米国の「LIGO(ライゴ)」とイタリアの「Virgo(ビルゴ)」の役割が大きく、米国の研究者3氏は17年にノーベル物理学賞を受賞した。後発となったかぐらだが、他にはない大きな特徴があるという。まず、建設場所が神岡鉱山跡の地下200㍍のため、地上にある米欧の装置より不要な情報(ノイズ)を生じにくい点だ。地上は風などで常に小さく揺れているが、岩盤の固い地下なら振動は地上の1%程度に抑えられる(⇒精度が2桁上がる)。もう1つの工夫が、レーザー光を反射する鏡に直径22㌢の巨大な人工サファイアを使い、マイナス253℃まで冷却する点だという。冷やすことで、熱による微小な振動の影響も減らす狙いがあるという。すなわち、かぐらは米欧の観測装置より極めて高精度で重力波を観測できるということのようだ。⇒高精度になれば、より多くの重力波を観測できるし、新しい現象も発見できるかもしれない。重力波源を探索するには、観測装置が多ければ精度が高まる。したがって、「かぐら」は国際共同研究の中で、特徴ある役割が果たせるのではないか。大いに期待したい。
『「気候の緊急事態」宣言 世界1万人の科学者』 インターネット情報 共同通信社 2019/11/13 はこう報じている。 「人類は地球温暖化による「『気候の緊急事態』に直面しており、このままでは経済や社会に破局的な影響が生じる」と警告する論文を米オレゴン州立大の研究者がまとめ、趣旨に賛同する153カ国、約1万1千人の科学者が氏名とともに、生態学の専門誌に発表したという。日本からも山本良一・東京大名誉教授らが賛同した。 同州立大のウイリアム・リップル特別教授らは、過去40年間の世界の人口やエネルギー消費、二酸化炭素排出量のほか、航空旅客数や肉の消費量など、人間活動の拡大状況をデータで検証したという。日本列島でも、大型台風による大きな浸水被害など異常気象が頻発している。所沢の気温も1970年代以降上昇を続けている(ただし、最近の7~8年は停滞傾向)。今後かなり強力な温暖化対策を取らなければ、異常気象は増え続けるだろう。
『温室ガス削減費用 10分の1に圧縮 京大チーム試算 2050年時点 年5.3兆円 再エネ導入費安く』 毎日新聞11月12日付朝刊はこう報じている。 地球温暖化対策で、温室効果ガスの排出を80%削減する日本の長期目標を達成するためには、達成目標の2050年時点で年約5兆3000億円のコスト負担が必要とのシミュレーション結果を、京都大などの研究チームがまとめたたという。過去の複数のシミュレーションより最大で10分の1に圧縮されたという。チームによると、この5年で太陽光発電パネルや蓄電池など再生可能エネルギー導入コストが劇的に下がった状態を反映したという。藤森真一郎・京大准教授(環境システム工学)は「企業や個人に負担を強いるが、経済的に十分に実行できることを示している」と説明しているという。世界各国の温暖化対策は来年、共通ルールの「パリ協定」がスタートし、産業革命前からの気温上昇を2℃未満(すでに1.1℃上昇したとの見積もりあり)に抑えることを目指す。各国は25~30年と50年に達成する目標をそれぞれ掲げ、長期的な大幅な削減には二酸化炭素(CO2)を大量に排出する石炭火力発電などからの脱却や、電気自動車の導入など、企業や個人の取り組みが必要になる(⇒当然である)。今回のシミュレーションによると、50年に温室効果ガスを10年比で80%削減しようとすると、全発電のうち太陽光と風力の割合を計約50%に高める必要があるという(特定の電源に過剰に依存すると、それが途切れた時、計画停電などのリスクが生じざるを得ない。福島原発事故後、当時30%を占めていた原発の寄与が0になった時のことを思い起こすべきだ。今後、地球温暖化に伴う超大型の台風の来襲や大規模火山噴火の発生等が予測され、その場合、太陽光・風力は一気に壊滅する可能性を想定すべき。望ましいのは、五大再生可能エネルギーが、それぞれ10~20%程度をシェアし、リスク分散することであると思われる)。再生可能エネルギー(⇒のうち、太陽光・風力)は発電量の変動が大きく、安定供給にはリチウムイオン電池などの蓄電池を大量導入することも欠かせない。低炭素への転換が困難な鉄鋼業界などは、CO2の排出量に応じて課される炭素税の負担が比較的多くなるという(⇒やむを得ない。さらに、石炭火力発電は停止、あるいは大きな炭素税をかけるべきだ)。個人では電気調理器や電気自動車への買い替え、家の断熱化(⇒特に重要である。それとともに、地中熱利用冷暖房システムの導入が求められる)などが必要となる。こうしたコストは30年代から生じ、ピークを迎える50年にはGDP(国内総生産)予測の0.8%(約5.3兆円)を占める。過去の複数のシミュレーションでは同2~8%だったという。論文は英電子科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載されたという。⇒2050年~2100年にわたる電力供給は再生可能エネルギーに頼らざるを得ない。その際、各再生エネルギーが10~20%程度をシェアするのが望ましい。なお、我が国には多量の地熱資源が眠っている。地熱発電に関わる立場からすれば、地熱発電関係者は一層の努力が必要だろう。なお、石炭火力・原発は消滅する方向に政策を誘導すべきだろう。
『停電抑制へ「地産地消」配電免許 大手以外にも 再生エネルギー想定』 毎日新聞11月9日付朝刊はこう報じている。 経済産業省は8日、大手電力がほぼ独占してきた配電事業について、免許制度を設け新規事業者の参入を認める方針を示した。再生可能エネルギーなどで生み出した電力をその地域内に供給する事業者を想定しており、電力の「地産地消」を進めることで災害時に遠方からの電力供給が途切れるリスクを軽減させるものである。災害に強い電力システムを議論する同省の有識者会合で示し、大筋で了承されたという。参入基準など免許制度の詳細は今後詰めるという。開始時期は未定。配電事業は電気事業法に基づき国が参入規制を設け、東京電力パワーグリッドなど大手電力10社を「一般配送電事業者」と認可しているほか、東京・六本木ヒルズ一帯のビルなど特定の消費者向けに配電を行う業者も「特定送配電事業者」として認めている。経産省はこれに加え新たな免許を設ける方針だという。業者は特定地域で大手電力の配電網の一部の譲渡・貸与を受けて配電事業を行う。災害で大規模停電が起きた際などには、大手電力に頼らず、地域の太陽光発電などで生み出した電力を地元に供給する役割を担うことになる。⇒3.11の停電時等、地熱発電所の発電機能は正常に働いていたが、周辺送配電線が利用できないために、せっかく発電された電気が送れない状況が生じており、そのようなときの代替送配電線が利用可能になれば、災害時に有効となろう。地熱発電は十分そのような対象になりうる。そのような体制がとられれば、地熱発電所建設での地域合意も得られやすいのではないか。そのような配電事業者が果たして現れるか。地熱業界も主体的に考えるべき課題であろう。
『太古火星の水に塩分 金沢大など 地球の海水の3分の1』 太古の火星には水があったと推測されているが、金沢大と東京工業大などの研究チームは、米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「キュリオシティ-」のデータから、約35億年前の火星の水に含まれていた成分などを明らかにしたという。地球の海水の3分の1程度の塩分のほか、ミネラルなども含まれ、生命の存在も可能だという。論文は10月25日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに掲載されたという。金沢大の福士圭介准教授、東工大の関根康人教授らは、過去に湖があったとされる火星赤道近くのゲールクレーターの底部で、キュリオシティが採取した堆積物のデータに着目した。放射性廃棄物の地層処分研究で用いられる地下水の水質推定手法を応用して解析。スメクタイトと呼ばれる粘土鉱物の隙間に、周囲の水が含む成分の痕跡が残る性質を使い、約35億年前のクレーター湖の水質を復元したという。その結果、水は中性で、塩分は地球の海水の3分の1程度で、「味噌汁」やラーメンのスープくらい」(関根教授)だったという。マグネシウムなどのミネラルも多く含まれ、生物がいた場合に利用できるエネルギーもあったっという。研究チームは、同クレーターに微量の塩分を含んだ水が流入し、蒸発する中で100万年以上をかけて塩分が濃縮されたと推定している。福士准教授は「この手法で、生命にに適した環境が火星の広範囲にあったのか、いつどのように失われたのかを知ることができる」と話している。⇒「もの」を捕まえる化学的手法の確かさを感じる。はやぶさ2が小惑星リュウグウから採取した岩石・土壌の帰還後の分析が待たれる。
『米、パリ協定離脱通告 温暖化対策 大統領選争点に』 毎日新聞11月6日付朝刊はこう報じている。 トランプ米政権は4日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を通告する文書を国連のグテレス事務総長に提出したという。この日から手続きが始まり、1年後の来年11月4日に正式に離脱する。協定の下での対策は来年1月に始まるが、世界第2位の温室効果ガス排出国が事実上参加しない状態でスタートすることになる。⇒トランプ大統領が今後自らの考え方を変えることはないと思われるので、米国大統領選挙でのアメリカ国民の良識に期待をせざるを得ない。
『西日本豪雨「温暖化が一因」 気象庁が初の見解』 毎日新聞11月6日付朝刊はこう報じている。世界気象機関によると、すでに世界の平均気温は産業革命前より1.1℃上昇。気象庁気象研究所(気象研)などは、昨年7月の日本の記録的な猛暑は温室効果ガス排出増に伴う地球温暖化の影響がなければ起こりえなかったと分析している。気象庁は昨年の西日本豪雨について、個別の豪雨災害では初めて温暖化が一因との見解を示している(他の異常気象と言われているものも、個々に分析すれば、同様の結果が得られるだろう。すなわち、温暖化の影響は、すでに、物語ではなく、科学的真実であることが証明されつつあるということだ)。欧州連合(EU)の地球観測プログラムは、今年7月が観測史上最も暑い月になったと発表。熱波、北極圏や高緯度地帯での大規模な森林火災など、温暖化との関連が指摘される異常気象、災害が今年も世界各地で発生している。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は今年9月に、100年に1回程度だった大規模な高潮などが、海面上昇により今世紀半ばには年1回以上発生するようになると警告している。日本への影響も甚大だ。気象研によると、平均気温が産業革命前より4℃高くなった場合、最大風速59㍍以上の猛烈な台風が日本の南海上を通る頻度は増加するという。⇒最近の日本列島およびその周辺を襲う台風災害を見ていると、すでに現実化していることが実感される。
『米、パリ協定離脱正式通告』 毎日新聞11月5日付夕刊はこう報じている。 トランプ米政権は4日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を通告する文書を国連のグテレス事務総長に提出したという。この日から手続きが始まり、1年後の来年11月4日に正式に離脱する。協定の下での対策は来年1月に始まるが、世界第2位の温室効果ガス排出国が事実上参加しない状態でスタートすることになる。温暖化対策に否定的な(単に理解できないだけ)トランプ大統領は就任5か月後の2017年6月、協定離脱を表明したが、規定により発効(16年11月4日)から3年経過しないと離脱手続きを開始できなかった。ポンペオ米国務長官は4日の声明で「協定の下では米国の労働者や企業、納税者が不公平な経済負担を強いられる」と離脱の理由を改めて説明したという。⇒あきれてものが言えない。アメリカ(トランプ政権)は明確に文化的には4等国以下(幼稚園児)だ。
『氷解 群がる大国 グリーンランド二つの商機』 毎日新聞11月5日付朝刊はこう報じている。 強大な氷山の一角が地鳴りのようなごう音を立てて崩れ落ち、猛烈なしぶきとともに海面を打った。デンマーク自治領グリーンランドの西部、イルリサット。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されたフィヨルド(氷河による浸食で作られた入江)を9月下旬に尋ね、地球の異変を目のあたりにした。欧州を今年の夏に襲った記録的な熱波は、北極圏にも達した。グリーンランドでは真夏でも10℃を超えるのはまれだが、この7月は連日20℃前後を記録。ひと月だけで琵琶湖7杯超にあたる1970億トンもの氷解水が海に流れ出たという。北極圏は気候変動の影響が顕著に表れる地の一つだ。氷解は過去数100年で例のない速度で進んでいるとされる。日本の6倍の面積を誇り「世界最大の島」と呼ばれるグリーンランド。先住民族のイヌイットを中心に約5万6000人が暮らしているという。面積の8割は平均2㌔の厚さの氷床に覆われているが、それが完全に解ければ世界の海面が約7㍍上昇する。グリーンランド天然資源研究所(GINR)ノジョセフィーヌ・ニマンド環境鉱物部長は「北極圏の自然環境はかって無い速度で変化している。科学者として予測不能な将来が恐ろしくなる」と語っている。一方、気候変動は、北極圏の政治環境も大きく変えようとしている。米メディアは8月、トランプ大統領がグリーンランドを「買収」する意向があると報じた。背景にあるのは、北極圏にもたらされようとしている二つの商機らしい。資源開発と新たな貿易航路だ。米地質調査所(USGS)によると、北極圏を覆う氷の下には地球上で未発見の天然ガスの30%、石油の13%が眠る。金、ダイヤモンド、亜鉛、ウラン、レアアースなど未開発の鉱物資源も豊富とされる。氷解により、資源の採取が可能になりつつある。また、海上を覆う氷の消失で、北極圏を通る新しい商用定期航路が確立されれば、パナマ運河やスエズ運河を経由しないことで紛争などによる地政学的リスクを軽減できる。航行日数削減なども期待される。デンマーク側はトランプ氏の買収案を拒否。ただ、米国は2020年にグリーンランド南西部ヌークに領事館を半世紀ぶりに再開設し、関与を強める方針だという。気候変動は大国間の新たな火種となるのか。⇒幼稚園児レベルの頭脳の指導者には困ったものだ。頭の中で、温暖化と北極圏の鉱物資源がつながっていないのだろう。北極圏で鉱物が新たに商用開発される頃には、地球温暖化がさらに強まり、また既存の港は海面上昇で使えず、それどころではないだろう。人類の生存が緊急課題として議論されるだろう。幼稚園児には困ったものだ。折から、TVでは米国が「パリ条約」から正式に離脱すること(国連に離脱を通告)になったと報じている。幼稚園児が好物を与えているのは、米国の一部の保守派のみだ。アメリカ国民はいつ目を覚ますのか。
『現代人 起源はアフリカ南部 豪などのチーム ミトコンドリア分析』 毎日新聞10月30日付夕刊はこう報じている。 現代に生きている人類(現生人類)の祖先は20万年前にアフリカ南部で生まれたとの分析結果を、オーストラリアなどの国際研究チームが28日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表したという。当時は大きな湖と緑豊かな自然が広がっており、そこが祖先にとってゆりかごのような存在となったとみられるという。現在は乾燥したボツワナ・マカディカディ低地の周辺で、祖先たちは13万~11万年前ごろまで生活。植物の分布が拡大するのに合わせて南と北へ拡散をはじめ、6万年前にはアフリカを出て世界中に広がったとみられる。チームは、細胞内のミトコンドリアと呼ばれる小器官に含まれるDNAを約1200人分、調べたという。言語グループの位置関係や過去の気候を合わせ、人類集団の移動コースや人口規模を復元したという。最も古い現生人類の出現場所を巡っては、化石や遺伝子解析の結果を基に、アフリカ東部だとする説と南部だとする説が提唱され、論争が続いていたという。⇒現生人類の起源はアフリカということはすでに確立された仮説ともいえるが、その中でもアフリカ南部だとする説の可能性が高まったようだ。DNA分析とさらに当時の気候環境や地理的環境の復元との総合化によって明らかになったようだ。考古人類学の面白さが強く感じられる。
『量子コンピューター 「5~10年で商業化」』 毎日新聞10月29日付朝刊はこう報じている。 量子コンピュータが現在のスーパーコンピュータ-より速く計算できることを示す「量子超越性」の実証に成功したと発表した米グーグルなどの論文の著者の一人、ジャーロッド・マクレーン博士が28日、毎日新聞の取材に応じたという。「今回の実証で量子コンピュータの実現に近づいた。5~10年で商業化することができると私は考えている」と見通しについて語ったという。グーグルなどの研究グループは23日付けの英科学誌ネイチャーに、スパコンでは1万年かかっていた特殊な計算を、3分20秒で解くことができたと発表した。それに対して、量子コンピューターのライバル社、米IBMの研究者らは同社のブログなどで「同様の計算は2日半あれば、スパコンで格段に正確にできる」「スパコンにも強みがあり『超越性』という言葉は誤解を招く」などと異議を唱えていたという。この日、マクレーン氏は東京都目黒区の東京工業大で講演したという。多目的に使えるコンピュータに作るのには時間がかかるが、誤りを減らす仕組みを作れば、医薬品の開発などある種の用途に役立つ量子コンピュータを近い将来実現できるとの見方を示したという。その後取材に応じたマクレーン氏は「IBMが2日半あればできるといっているのは推定であってシュミュレーションしたわけで(⇒スパコンで1万年かかる計算をすることはできない)はない。量子コンピュータの方が格段に速く計算できることは証明できた」と反論。「量子コンピュータがスパコンよりすべてにおいて優れているわけではないが。一つの『超越性』が実証できたので、将来はより多くのことでスパコンを上回っていくだろう」と語ったという。⇒最速のコンピュータを目指すというのは人類の挑戦としても興味深い。ただ、計算が早いことを求めて、汎用コンピュータを時間をかけて作るよりも、目的を特化した(医薬品の開発とか、気象・気候変動予測など)、超高速コンピュータ(スパコン・量子コンピュータを含めて)を目指すのが賢いのではないか。『NO 1を目指すより、Only 1を目指す』ともいうべきか。日本のコンピュータ科学・技術の目指す方向ではないか。
『大雨 千葉で9人死亡 河川氾濫 土砂崩れ 福島でも1人死亡 前線と台風 次々』 毎日新聞10月26日付夕刊はこう報じている。 記録的な大雨で土砂災害や河川氾濫が相次いだ千葉県では26日、新たに土砂崩れ現場から遺体が見つかるなどして、県内3市で9人が死亡、茂原市で2人が行方不明となっているという。同市や佐倉市などで浸水が続いており、県警や消防などは行方不明者の捜索や排水作業に当たっているという。福島県相馬市でも1人が死亡、1人が行方不明となっている。⇒今回の豪雨被害は、極端な集中豪雨によるもののようだ。なお、海面温度の上昇など地球温暖化が極端気象現象を起こしたことも大きな原因のようだ。埼玉県内でも、川越市などで浸水被害があり、東京湾に流れ込む荒川の支流の氾濫が原因のようだ。越辺川に高麗川が流入し、それに家の前の入間川が流入した辺りの低地で浸水被害が生じたようだ。本流の荒川は氾濫しなかった。他県での氾濫も同じような状況だ。
『火山噴火予知連絡会の会長に就いた九州大教授 清水 洋(ひろし)さん』 毎日新聞10月24日付朝刊の「ひと」欄はこう報じている。その研究人生・人柄が的確に紹介されているので紹介したい(筆者江原もよく知っており、共同研究をしたこともある)。天体観測が好きな少年だった。大学院で地球物理学を専攻(東北大学。前橋市出身)。助手を公募していた、九州大島原地震火山観測所(長崎県島原市、現・九大地震火山観測研究センター)に手を挙げた。研究室に籠り、黙々と観測データなどに向き合う日々が性に合っていた。「記者と話すのも得意ではなかった」。 そんな寡黙な火山学者の転機は平成最初の大規模火山災害。死者・行方不明者43人を出した1991年6月の雲仙・普賢岳の大火砕流だ。普賢岳のふもとで研究に没頭していた「象牙の塔」での生活は一変した。火山の専門家として直面した大火砕流。研究室を飛び出して関係機関との調整に当たり、避難指示や警戒区域の設定など難しい行政判断にも助言した。多くの犠牲者が出た災害に判断の難しさを痛感。「観測結果は住民の生死につながる」。あの時から強く胸に刻む。日本は111の活火山がある「火山大国」だが、研究者が約100人しかおらず、足りていない。戦後最悪となった2014年の御嶽山の噴火を受け、国もようやく重い腰を上げた。倍増を目指して人材育成に予算をつけ、火山専門家を志す学生も増えているという。「あと10年たてば引退する研究者が続出する。それまでに防災力を高める人材を育てたい」。噴火リスクを判断する火山噴火予知連絡会の会長に7月に就任以降、国内外を飛び回る日々を送る。人見知りだった若手研究者の面影はない。⇒学識・人格ともに優れた清水教授であるので、今後10年にわたる、火山噴火予知・火山防災・火山教育のリーダーとして、大きな力を発揮されることを心から期待したい。
『太陽系の衛星最多 土星に 米国チーム 新たに20個発見』 毎日新聞10月24日付朝刊はこう報じている。 米ハワイ島の国立天文台すばる望遠鏡を使って、土星の周りを回る衛星を新たに20個発見したと、米国のカーネギー研究所などのチームが発表したという。これで土星の衛星は合計82個となり、木製の79個を上回って太陽系で最も衛星の多い惑星となった。新たな衛星のほとんどは、軌道の分析などから、衛星同士の衝突や、外から飛来した天体の衝突で生じた可能性があるという。土星の衛星は、直径約5150㌔の「タイタン」や、表面を覆う氷の下の海に生命が存在する可能性が指摘されている「エンセラダス」などが知られている。発見された20個の衛星はいずれも直径約5㌔。2~3年程度の周期で土星を回っており、ほとんどが似たような軌道をたどっていたという。チームのスコット・シェパード氏は「衝突により粉々になった衛星の破片は、衝突前の天体と同様の軌道にとどまる傾向がある。土星周辺で衛星の激しい衝突が生じていることを示す」と説明しているという。一方、国立天文台によると、土星や木星の周辺には発見されていない衛星がまだ多く存在する。このためどちらにより多くあるかは不明という。木星は地球との距離が近く、直径約1㌔と土星より小さい衛星が見つかっており、カーネギー研究所が2018年に12個を(⇒新たに?)確認しているという。⇒太陽系内、さらに惑星引力内という限られ宇宙空間内でも、宇宙物質(天体)の激しい衝突現象が生じているようだ。これは惑星としての地球もそのような衝突にさらされているということであり、長い目で見ると、地球も人類もはかない存在であるということか。
『東日本 きょう大雨 台風20号影響 被災地へ』 毎日新聞10月22日付朝刊はこう報じている。 台風20号は21日温帯低気圧に変わったという。その後も前年を伴って北上する見込みで、近畿地方から東日本の太平洋側を中心に大気の状態が不安定となり、22日かけて非常に激しい雨が予想されるという。気象庁は、記録的な大雨をもたらした台風19号の被災地では少ない雨量でも洪水の危険が高まるとして、河川の増水に警戒するよう呼び掛けている。温帯低気圧は21日午後6時現在で四国沖にあり、時速30㌔で北北東へ進んでいる。22日午後6時までの24時間に予想される雨量は多い所で、東海300㍉、関東甲信150㍉、東北・北陸80㍉。また、マリアナ諸島付近にある台風21号は21日、非常に強い勢力に変わった。23~24日かけて小笠原諸島近海に接近し、日本の東の海上を進む見通しだという。台風19号による新たな死者も出た。宮城県警によると、丸森町中島で20日、成人女性の遺体が見つかったという。行方不明になっている女性(54)とみられるという。毎日新聞の集計で死者83人、行方不明者は9人となったという。⇒台風15号、19号に続いて、20号、21号の日本列島上陸が懸念されたが、その可能性はなくなったようだ。
『台風19号 各地でトラブル 雨漏り 満員 寒い 豪雨で「パンク」再び 自治体 主に地震想定』 10月20日付毎日新聞朝刊はこう報じている。12日上陸した台風19号の影響で河川の氾濫や土砂崩れが相次ぎ、一時は全国で23万人が避難所に身を寄せたという。だが、水が入り込んで使えなくなったり、想定を超える住民が逃げ込んで満員となったりする避難所もあったという。同様のトラブルは過去の災害でも起きており、課題が改めて浮き彫りになっている。⇒災害に遭ってみないと、災害対策の問題点がなかなか浮かび上がってこないが。避難場所についても今回の台風19号はいろいろな問題を明示したようだ。「災害は忘れたころにやってくる」を肝に銘じ、今回の反省を十分行い、温暖化に伴い、今後ますます災害頻度が増し、また、災害強度も強くなると十分予想され、「備えあれば憂いなし」で、日常的にも十分注意しておくことが肝要だ。
『強大台風 年に数回 温暖化 上陸増える恐れ』 毎日新聞10月20日付朝刊はこう報じている。 上陸直前まで非常に強い勢力を維持した台風19号は東日本を中心に大きな被害をもたらしたが、地球温暖化が進めば19号を上回る強大な台風が年に複数日本に上陸する危険性が指摘されている。このままのペースで温暖化が進むと、今世紀末には世界の平均気温が現在より3℃ほど上がるとされている。気象庁気象研究所の予測によると、平均気温が3℃以上高くなると「スーパー台風」と呼ばれる最大風速59㍍以上の台風の発生数は地球全体で3割ほど減る。その一方、海面水温の上昇などにより日本の南海上のを猛烈な台風が通る頻度は増加するとみられ、日本列島への影響が懸念されるという。日本ではまだスーパー台風の勢力を保って上陸した例はないが、坪木和久名古屋大教授(気象学)のシミュレーションによれば、20世紀末より約2℃上昇すると、スーパー台風のまま本土に接近・上陸する台風が1年間に複数発生するようになるという。平均気温が1℃上昇すると、大気に含まれる水蒸気量が7%増える。温暖化が進むと、台風だけでなく前線などによる豪雨でも一度に降る雨の量が以前より増えることになる。昨年の西日本豪雨も温暖化の影響で降雨量がかさ上げされ、多大な被害をもたらしたとの指摘がある。国土交通省によると、国と都道府県が管理する河川のうち、氾濫する恐れのある水位を超えた河川数は、2014年は83河川であったが、16年は368河川、18年は10月末時点で475河川と年々上昇しているという(⇒氾濫災害発生の確率が確実に高まっている。このような数字を広く国民に周知する必要がある)。国交省の検討会は今年、現在より約1℃上昇すると洪水の発生頻度が約2倍、3℃以上上昇すると約4倍になるとのシミュレーションを公表している。木本昌秀東京大教授(気象学)は「今後気象災害がより顕著にひどくなるのは間違いない。堤防などのハード面には限界がある。避難勧告が出てから準備しては遅く、普段から心づもりをしたり、近所の人とコミュニケーションを取ったりすることが大事だ」と話しているという。⇒自然災害に対しても、自分の命は自分で守る(災害弱者に対しては十分対応することを前提とした上で)が原則であり、各個人は自ら置かれた状況の中で、命を守るために最善の努力をすべきで、さらに、前述の木本教授の指摘を取り入れれば、かなりのレベルの防災対策となるであろう。
『光合成で酸素 仕組み解明』 毎日新聞10月18日付朝刊はこう報じている。植物が行う光合成のうち、水分子が分解されて酸素ができる仕組みを明らかにしたと、岡山大などの研究チームが発表したという。論文が18日、米科学誌サイエンス電子版に掲載されるという。反応は約20個のたんぱく質などでできた複合体が仲介するが、どのように反応を進めるか不明だったという。チームは「人工光合成の実現に向けて重要な情報になる」と強調しているという。⇒今後の展開次第だろう。「反応の仕組みが明らかになったため、太陽光を利用して水を分解し、有用な化学物質を作り出す反応を人工的に起こせるようになる」興味深い研究のようであるが、現時点で評価は難しいと思われる。将来、工業化できればノーベル賞級に進化できるか?
『米の月探査に日本参加 基地建設で技術協力』 毎日新聞10月18日付朝刊はこう報じている。内閣府の宇宙政策委員会は17日、米国が2024年までに目指す月面着陸計画への参加を決めたという。政府は年内にも正式に米国に伝達するという。月を周回し、宇宙飛行士が拠点にする小規模基地の建設で技術協力する方針だが、実際に日本人宇宙飛行士が月周回軌道や月面を目指すことができるかは現時点では不明という。25年以降に本格化する月周回基地建設や将来的な火星探査への参加については、計画が長期化し膨大な費用負担が発生する恐れもあるとして、保留するという。⇒こんな腰の引けた参加表明では、米国からも疑問を持たれるだろう。独自の科学的な成果は得られず、基地建設での費用を負担することになるだけではないか。一部の下請けをやるだけなら、日本は的を絞った独自の戦略を練るべきではないか。
『猛暑対策 限界あらわ 五輪マラソン(⇒競歩も)札幌で実施へ ドーハ危険続出(で)IOC方針転換 遅い判断現場にツケ 強化再考 選手ら困惑』 毎日新聞10月18日朝刊はこう報じている。東京五輪の猛暑対策でマラソンと競歩の会場を札幌市に移す案を国際オリンピック委員会(IOC)が発表したことを受け、大会組織委員会の森喜朗会長は17日、東京都内で取材に応じ「やむを得ない」と受け入れる考えをを示したという(残念ながら、自分の責任を全く感じて内容だ。よく会長が務まるものだ)。会場変更は確実な情勢で、組織委とIOCが30日から3日間、東京都内で開く調整委員会で正式合意されるという。開幕まで300日を切っての変更は見通しの甘さを露呈した格好で、準備のやり直しに伴う大会開催費の膨張が懸念される。本番コースを想定して練習してきた選手からも不平が漏れる(特に日本人選手)。⇒当然だろう。思慮と決断力のないトップを抱えた、組織(国、国内組織委、IOC、東京都など)の典型的な体たらくだ。被害を受けるのはアスリート・応援客を含めた現場だ。ただ、アスリートファーストが実現したのは良かったのではないか。本来は日本がこれをリードすべきであった。責任逃れと決断力のなさだ。日本の組織の典型と言えなくもない。
『台風死者4割住宅内 車で移動中3割 避難遅れ深刻』 毎日新聞10月18日付朝刊はこう報じている。台風19号による死者77人のうち、住宅内や避難中に亡くなった際の状況が判明した64人について毎日新聞が分析したところ、住宅内で水や土砂に覆われて死亡したのは27人で4割超を占めた。また、少なくとも3割近い17人が車での移動中に死亡していた。総務省消防庁によると、19号の通過中、最大で9都県の210万人(13時午後1時時点)に避難指示が出されたが、台風接近前の避難の大切さを物語っている。⇒実は筆者(江原幸雄)の住む埼玉県狭山市(自宅すぐ前に荒川の支流入間川あり)も台風中心が付近を通る気象庁予報があったので、自宅で気圧の変化を計るとともに、時折2階のシャッターを開けては、入間川の水位の上昇を目視観測をつづけた。気圧は12日午前7時997hPaから急激に下がり続け、午後9時過ぎに最低値962hPaに達し(翌日の新聞の台風進路図を見ると、ちょうど12日午後9時ごろ、台風中心が当地付近に重なっている。台風の中心気圧は955hPaか少し高かったと思われる)、それ以降急激に気圧は上昇し、13日午前7時には997hPaまで上昇した(回復した)。12日午後9時ごろ、台風の中心近くが当地に接近し、離れていったと判断した。同時に入間川の水位を見ると、河川敷およびそこの低木は荒れ狂う濁流の下に水没していた。しかし、土手まではまだ余裕があった。当地にはすでに大雨特別警報が出ていたが、この時点(午後9時過ぎ)ではあたりは真っ暗で、まだ風も雨も強く、外に出ることは困難であったので、避難用品一式を入れたデイパックを準備して、自宅2階でやり過ごすことにした。幸運にも近くで入間川の氾濫もなかった(下流で支流が集まっている川越市で氾濫し、高齢者施設などが孤立した)。今回の台風では、個人的には特に被害はなかったが幸運に過ぎないということではなかったか。大雨特別警報が出た、まだ明るい時期に避難すべきであったかもしれない。次回はこの経験を活かしたい。温暖化によって、台風が急速強化され、大型化していくのは、明らかである。
『マラソン 札幌検討 IOC 東京五輪 暑さ対策 競歩も』 毎日新聞10月17日付朝刊はこう報じている。国際オリンピック委員会(IOC)は16日、2020年東京五輪の暑さ対策でマラソンと競歩の会場を東京から札幌に移す代替案を検討していると発表したという。大会中に気温が東京よりも5~6℃低いことなどを理由に挙げており、IOCのトーマス・バッハ会長は「選手の健康は我々の最大の関心事。新たな提案はいかに深刻に懸念しているかの現れ」とコメントしたという。⇒全く同感である。万難を排して、猛暑の東京から移すべきだ。アスリートファーストを掲げている以上、選手のことを最も重要に考えるべきだ。事ここに至った原因は日本の組織委員会をはじめ、日本側にある。日本への招致を目指したきれいな「カラーパンフレット」にはオリンピック開催時期をアスリートに最もふさわしい気候と嘘で塗り固めた責任は大きいだろう。また、安倍首相が招致の会場で「福島第一原発事故」を制御されている(under control)と世界に向けた大嘘がその根底にあるのではないか。また、東京都の暑さ対策もおざなりなものであった。過去の新聞報道に出ていたが、ワイシャツ姿の東京都職員がシャワーの効果を演じて、そのパフォーマンスを報道陣に見せた程度だ。国、組織委員会、東京都およびそれを鵜呑みにしてきたIOCのいい加減さが、ドーハの世界選手権を見て初めて露呈し、問題視したようだ。ごまかし続けてきたが、事ここに至ってはどうにもならなくなったということだろう。責任問題はオリンピック後にすることにして、ここはアスリートファーストに徹して、万難を排して、東京から(提案されている札幌等に)移すべきだろう。東京で行えば、ランナーに死者が出ることも十分想定される状況だと認識すべきだ。
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