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『もんじゅ後継「ナトリウム型は浪費」 原子力委員長 政府案に異論』 毎日新聞9月22日付朝刊はこう報じている。国の原子力委員会の岡芳明委員長が、廃炉作業の始まった高速増殖炉原型炉もんじゅの後継となる高速炉開発に関し、もんじゅと同じナトリウム冷却型は経済性がなく「無理なものを研究しても予算と優秀な人材を浪費する」との見解を、原子力委のメールマガジンで公開したという。政府が検討するもんじゅ後継機の開発や、フランスと共同研究を進める実証炉「ASTRID(アストリッド)」の計画に異を唱えた形。原子力委の委員長が政府方針に反する立場を公に表明するのは異例である。岡氏は7月発行のメルマガで「高速炉が電力会社で利用されるためには(現在の)軽水炉並みかそれ以下の建設コスト、発電コストである必要がある」と指摘している。「文献を探し、知人の意見も聞いたが、ナトリウム冷却の高速炉では無理」と判断したとしている。過酷事故などに関する多くの研究課題が残る上、詳細設計をする必要もあり、膨大なコストがかかるなど問題点を列挙したという。事情のもっとも良くわかっている専門家の指摘である。政府部内あるいは関連学会などで十分に検討される必要がある。従来の政策の失敗を認めたくないことからくると思われる、「矛盾した政策継続」の政府案はいかがなものか。この際、他の原子力研究者・技術者の心ある発言を期待したい。
『はやぶさ2 探査ロボット投下 リュウグウ表面 移動しながら撮影へ』 毎日新聞9月22日付朝刊はこう報じている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は21日、小惑星探査機「はやぶさ2」が同日午後1時6分、小惑星リュウグウに向けて小型探査ロボット2台を投下したと発表したという。着陸に成功したかどうか、確認作業を続けているという。2台はジャンプして移動する機能を持ち、着陸後にリュウグウ表面の画像撮影などに挑むという。成功すれば、世界で初めて小惑星上で探査ロボットが移動しながら観測活動をすることになるという。JAXAによると、はやぶさ2はリュウグウの北半球の高度約55㍍の地点から2台を切り離した。2台はいずれも円柱に近い形で、直径18㌢、高さ7㌢、重さ約1㌔。光や温度の状況によって自動でモーターを回転させ、跳ねるように別の場所へ移動できるという。小型ロボットの開発に携わった久保田 隆・JAXA宇宙科学研究所研究総主幹は「2台が無事に接地したものと期待している」と話しているという。画像などの詳しい観測データは22日以降に確認できる見通しという。科学的にも技術的にも世界最先端のチャレンジングなプロジェクトであり、是非とも成功してほしいものである。
『次世代加速器に逆風 学術会議「課題多い」』 毎日新聞9月19日付朝刊はこう報じている。研究者や地元経済界が岩手県と宮城県にまたがる北上山地に誘致している次世代加速器「国際リニアコーダー(ILC)」について、日本学術会議の検討会は18日、建設には多くの課題があるとの見解で一致したという。推進側が目指すILCの早期建設は難しい情勢になったという。ILCは、質量の起源である素粒子「ヒッグス粒子」を調べて宇宙の謎に迫るとされるが、建設費は8000億円に上がるという。委員からは「素粒子物理学の最重要課題と言えるか」「建設費が巨額で他分野の支持や理解が得られていない」などと否定的な意見が相次いだという。推進側が強調する地元への経済波及効果についても「算定が荒っぽく、議論がゆがめられている」との批判が出たという。また、大がかりな土木工事や運転段階での安全性も「十分な説明がなされていない」との疑問が出たという。今回の議論を受けて、検討会では改めて意見を聴くなどして、年内には結論を出す方針という。日本でのILC建設の意義はあると思われるが(日本が世界をリードする形で、最重要な先端研究を進めること)、検討会で出た意見は妥当と考えられ、これらに十分な対応ができた段階で、広く国民にも知ってもらう中で、結論を出しても遅くはないだろう。少なくともあと1~2年をかけて、開かれた議論がなされる必要があるだろう。国民への周知という点からも、年内に結論を出すというのは拙速であろう。
『「気候サミット」対策求めて閉幕』 毎日新聞9月16日付朝刊はこう報じている。地球温暖化対策を強化するために米西部カリフォルニア州サンフランシスコで開かれた「気候行動サミット」は14日(日本時間15日)企業や自治体、市民団体などの多様な活動で「脱炭素化」を進めてパリ協定をけん引し、各国政府にも対策加速を求めることを確認して閉幕したという。14日の全体会合では、温暖化対策の重要性を唱えてノーベル平和賞を受賞したゴア元米副大統領が登壇したという。温暖化との関連が指摘される世界的猛暑や山火事、洪水の多発を例に挙げ「危機の犠牲になるのはすべての人間だ」と呼びかけたという。サミットはカリフォルニア州のブラウン知事らが呼びかけ、12日に開幕。温室効果ガス削減策や、経済成長と温暖化対策の両立などをテーマに議論したという。日本からも東京都や横浜市、企業、環境保護団体などで構成する組織「気候変動イニシアチブ」が参加している。政府レベルでは、2020年に始まるパリ協定の詳細な実施ルール作りの交渉期限が今年末に迫っている状況にある。米国トランプ大統領は温暖化対策に後ろ向きであるが、カリフォルニア州やワシントン市は再生可能エネルギー導入に積極的である。特にカリフォルニア州は、日本全体と比較して、面積・人口は比較的近く、また、地震・火山活動も活発で地熱発電の導入も多く、再生可能エネルギー導入に積極的である。わが国は、自然環境・社会環境が良く似ているカリフォルニア州を目標とするのが良いのではないかと思う。わが国もカリフォルニア州を目指して、温暖化対策の先進地になってほしいものである。折から、自民党総裁選が行われているが、現首相はトランプ大統領と同じで、温暖化対策には消極的である。環境問題とくに地球温暖化対策はある意味でわが国が唯一世界をリードできる分野である。新総裁・新政権は地球温暖化対策に積極的であってほしいものである。
『北海道地震1週間 応援送電 受給一時平衡 謎残る全面停電』 毎日新聞9月13日朝刊はこう報じている。北海道南西部の胆振地方を震源とする最大震度7の地震が発生してから13日で1週間。道内全域が停電する前代未聞の「ブラックアウト」に至った経緯が徐々に見えてきたという。主力の苫東厚真火力発電所(北海道厚真町)に大きく依存する態勢に、需要の少ない時期の被災という悪条件が重なったという。ただ全電源が停止した原因はなお不明で、政府は近く、北海道電力の初動対応が適切だったかも含め、第三者を交えて検証するという。⇒今回の停電事故は当初やむを得ないような報道だったが、天災、人災、システムの問題等および複合原因を含めて、詳細に検証する必要があるようだ。事前の備えが妥当なものであったか、よく検証する必要もあるだろう。
『大型ハリケーン米上陸へ 東海岸 原発停止を計画』 毎日新聞9月12日付夕刊はこう報じている。 大型ハリケーン「フローレンス」が13日にも米東海岸へ上陸する見通しになっているようだ。直撃が予想されるという。ノースカロライナ州などで非常事態宣言が発令され、予想進路にある原子力発電所は運転停止を計画しているという。沿岸地域を中心に100万人以上に避難命令が出るなど市民生活に大きな影響が出始めているという。米ハリケーンセンターによると、フローレンスは11日午後(日本時間12日午前)現在、バミューダ諸島の南を西北西に進んでいるという。規模は5段階で2番目の大きさの「カテゴリー4」。最大の「5」に勢力を強める恐れがあり「命に関わる沿岸部の暴風雨と内陸の洪水」を警告しているという。AP通信によると、フローレンスの進路には6カ所の原発があり、電力会社は暴風開始の2時間前には運転を中止する予定という。CNNテレビが11日に放映した南部各地の幹線道路は避難のため北上する車両ですでに大渋滞になっているという。台風の規模の表現が日本と異なり、また中心気圧や瞬間最大風速の情報がないので何とも言えないが、日本流にいえば「大型の台風で、中心気圧が極めて低く、勢力が非常に強く、大雨をもたらす台風」のようだ。その結果、広範囲に避難命令が出ているようで、第一級の大型で強いハリケーンのようだ。米国には、ハリケーンの予測に特化した「ハリケーンセンター」があるようだ。なお、日本でも「地震火山庁」の設置が関係者間では要望されている。自然災害被害が近年頻発・巨大化する中で、わが国でも、独立した「自然災害対策を担当する官庁」が必要ではないか。
『下がる気温 節電限界 道内電力需要 7割が家庭、店』 毎日新聞9月12日付朝刊はこう報じている。  北海道電力苫東厚真火力発電所(北海道厚真町)の全面復旧が11月以降にずれ込む見通しとなり、道内の家庭や企業は引き続き節電を求められるという。需要の7割を占める家庭や店舗などが十分な節電に取り組めるかが停電回避のカギとなるという。10月から朝晩の冷え込みが厳しくなる道内では節電で暖房利用にも支障が出るのを懸念する声が上がっているという。⇒火力発電所の復旧が遅れている以上、節電要請は致し方ないであろう。しかし、これまで、発電側は緊急事故に対して、リスク管理ができていたのだろうか。リスク分散の考えはなかったのだろうか。なかったことはないと思うが、結果としてリスク分散を軽視したことになる。東日本大震災の時は30%を超える原発がシャットダウンし、計画停電に追い込まれた。今回の場合は、火力発電所1ヵ所で50%を超えていた。緊急の場合は、極めて困難が予想されたはずである。近未来には、電力供給のほとんどは再生可能エネルギーに求めざるを得ないと思われる。。地球温暖化防止、エネルギー供給の安定化を求める場合、将来的にはこうならざるを得ない。その場合でもリスク分散が必要であり、各エネルギー(太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱)がそれぞれ10~20%程度を賄う必要があるだろう。地熱発電も重要な貢献をしたいものである。地熱発電所建設に向けた地熱関係者のいっそうの尽力を期待したい。
『北海道インフラ壊滅 厚真 震度7と判明 全道停電続く 5人死亡 4人心肺停止』 毎日新聞9月7日付朝刊はこう報じている。 6日午前3時8分ごろ、北海道南西部の胆振地方を震源とする地震があり、厚真町で震度7を観測したという。また、安平町とむかわ町では震度6強を記録したという。土砂崩れや家屋の倒壊など大きな被害が確認され、道の午後10時現在の集計では5人が死亡、4人が心肺停止の状態で、28人の安否がわかっていないという。一方、安倍晋三首相は関係閣僚会議で9人が死亡したと述べたという。電力や通信、交通インフラなどにも深刻な被害が出ているという。気象庁によると、北海道で震度7を観測したのは、震度階級が改定された1996年以降初めてで、国内では2016年の熊本地震以来6回目(注意:同じ朝刊の別の表では1995年阪神大震災以降6回目となっている。熊本地震以降であれば、3回目である)という(⇒近年の日本列島は大地震の発生回数が極めて多い)。震源は胆振地方中東部で、震源の深さは37㌔、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.7と推定される。・・・・・・・今回の地震は、地盤が東北東方向と西南西方向から押されたことで断層がずれる「逆断層型」とみられるという。震度7の地震発生後、同日午後9時までに震度1~4の地震も計75回発生しており、気象庁は「今後1週間は最大震度6強(⇒震度7?)程度の地震に注意する必要がある」と呼びかけているという。気象庁は今回の地震を「平成30年北海道胆振東部地震」と命名したという。
『軽石層一気に崩壊 今夏の大雨影響か 厚真町土砂崩れ 主要活断層帯を刺激する恐れも 今回のメカニズム』 毎日新聞9月7日付朝刊はこう報じている。北海道厚真町の土砂崩れで崩落した地層について、専門家らは火山噴火による軽石層だと指摘しているという。地震の揺れに弱い性質があり、大雨も影響した可能性があるとも指摘している。一方、今回の地震発生のメカニズムについては以下のように見られている。政府の地震調査委員会は6日、臨時会合を開き、北海道厚真町で震度7を観測した地震は、震源の西約10㌔にある主要活断層帯「石狩低地東縁断層帯」で発生したものではないとの見解をまとめたという。別の断層が最長で南北約30㌔にわたってずれ動いたとみられるという。今回の地震が同断層帯の地震を引き起こす可能性も否定できないと、警戒を呼びかけている。調査委によると、同断層帯は深くても地下20㌔程度までしか伸びていない。今回の震源は深さ約37㌔とそれよりもかなり深く、調査委は今回の影響で地震が起きやすくなったとみられる場所もあるという。調査委・委員長の平田直東京大教授は会合後の記者会見で「(知られている)活断層だけに注意するのではなく、どこで地震が起きてもおかしくない」と話しているという。一方、名古屋大の鈴木康弘教授(変動地形学)は「今回動いた所は石狩低地東縁断層帯に付随してできた別の断層ではないか。地下では想定以上に複雑なことが起こっていると考えられ、断層帯と『関係ない』とまでは言えない」と話しているという。⇒今回の地震では深さが37㌔と通常の地殻内地震に比べてかなり深いのが特徴である。地震が発生した石狩低地帯~日高山脈の領域は地殻熱流量が特に低く、低い地殻温度が予想されるが、このことと震源の深さがと関係しているのだろうか。ちなみに、震源深さの温度は400℃程度が予想される。
『北海道震度6強(実は、その後厚真町の震度データが入手され、最大震度は7に修正された) 2人死亡9人生き埋め 厚真町で土砂崩れ 全道295万戸停電』 毎日新聞9月6日付夕刊はこう報じている。6日午前3時8分ごろ、北海道の安平町で震度6強を観測する地震があった。東隣の厚真町も震度6強だったと見られる(⇒地震発生当初、厚真町の地震データが入手されておらず、このような発表になっていたがデータ入手後震度7に修正された。地震発生後の映像を見ると、厚真町では山崩れでむき出しなった山の斜面が非常に多く見られ、厚真町の地震動の大きさが容易に推察される)。各地で土砂崩れや家屋倒壊など大きな被害が発生し、道庁や道警によると、むかわ町の80代の男性ら2人が死亡したという。厚真町では女性一人が心肺停止となり、9人が生き埋め、14人が安否不明となっているという。また、道内全ての火力発電所が停止し、全295万戸が停電したという。北海道で震度6強を観測したのは、震度階級が改定された1996年以降初めてという。⇒当然震度7も初めてである。家屋が斜面崩壊による土砂に埋没したものも多く、被害の拡大が懸念される。停電については、道内の大規模火力発電所(165万kW)の再開、東北電力・東京電力からの融通により、当初予測より早く復旧する予定だという。市民生活の早い復旧を望みたい。鉄道・空路の被害も大きく、復旧にはもう少し時間がかかるようだ。こちらも早期の復旧を望みたい。自衛隊の投入も25000人レベルになるようだ。
『戦後一番の暑~い夏でした。東日本6~8月 平均気温 平年より1.7℃高く』 毎日新聞9月4日付朝刊はこう報じている。気象庁は3日、今夏(6~8月)の天候のまとめを発表したという。東日本(関東甲信、北陸、東海)の平均気温は平年より1.7℃高く、1946年の統計開始以降、最も暑い夏になったという。西日本(近畿、中国、四国、九州)は1.1℃高く、94年と並ぶ2番目の高さだったという。台風の発生は観測史上最多タイで、同庁は「異常気象が続き、記録ずくめの夏になった」と総括している。気象庁によると、日本列島上空に張り出した上層のチベット高気圧と、下層の太平洋高気圧が「2層の高気圧」を形成し、晴れた日が続いて気温が上がったという。地域別でみると、関東甲信で1.8℃、東海で1.6℃、北陸で1.5℃、東北、近畿、中国、四国、九州北部で1.3℃、平年より気温が高かった。北海道と沖縄は平年並みだった。7月23日には埼玉県熊谷市で観測史上最高の41.1℃を記録。この夏、全国927地点のうち、202地点(⇒21.8%)で過去最高気温を記録したという。今夏の猛暑日の地点数の合計は、2010年の5014地点を上回る6479地点(1.29倍)だったという。台風は6~8月に計18個が発生し、51年の統計開始以降、94年と並んで最多。また、北日本(北海道、東北)の日本海側と西日本の太平洋側、沖縄・奄美では、台風や前線の影響で記録的な大雨になる日があった。中でも沖縄・奄美の降水量は平年の177%で、観測史上最多だったという。7月に豪雨に見舞われた西日本の太平洋側は平年の133%だったという。  ⇒なお、当研究所(埼玉県狭山市、関東甲信)では敷地内で1m深地温の連続観測を2012年5月8日以降行っているが、6~8月の平均地温は、22.74℃(2012年)、24.24℃(2013年)、24.18℃(2014年)、24.85℃(2015年)、22.89℃(2016年)、22.87℃(2017年)、23.62℃(2018年)である。2012年~2017年の3か月平均地温は23.63℃、2018年の3か月平均地温は23.62℃であり、両者はほとんど同じである。この違い(気温と地温)は、地温は、地中へ入る日射熱量と地中から放散される渦拡散熱量・蒸発潜熱量・長波放射熱量の収支によって決まるので、このような差(気温と地温)が生じることは十分考えられる。また、2018年の平均値と比較した地温が最近7年間の平均値であるので最近7年間は温暖化の影響が入っている可能性が考えられる。
『南海トラフ新規観測 高知-九州 空白域解消へ 23年度完成』毎日新聞9月3日付朝刊はこう報じている。 切迫する南海トラフ地震に備え、政府の地震調査研究推進本部は、高知県と九州をつなぐ海底ケーブル方式の地震・津波観測システム「N-net」(エヌネット)の整備案をまとめたという。文部科学省の来年度予算の概算要求に約32億円を計上し、2023年度の完成を目指しており、総工費は約200億円を見込んでいる。Nは南海トラフをローマ字表記した際の頭文字。海底での観測により、緊急地震速報に用いる地震波は最大で20秒、津波の高さは約20分、早く検知できる見込みという。⇒この効果は大きいだろう。住民の避難に生かす。文科省などによると、高知県の室戸岬沖から日向灘に約900㌔のケーブルを2本を張り巡らし、計40の観測地点に揺れを検知する地震計や、津波の高さを測る水圧計を設置するという。地震前に異常な地殻変動を捉える可能性がある「ひずみ計」などの導入も検討するという。海底観測網は、防災科学技術研究所が「S-net」を東日本大震災をきっかけに北海道沖-千葉県沖の日本海構沿いに整備し、運用中。南海トラフ地震の想定震源域では静岡県沖から室戸岬にかけて、ケーブル式海底地震計の気象庁の観測システムや防災科研の「DONET」(デューネット)が運用されている。ただ、室戸岬沖から日向灘は空白域で地震本部は早急な整備が必要と判断したという。新システムを運用予定の防災科研の青井 真・地震津波火山ネットワークセンター長は「整備されるのは巨大地震の発生がほぼ確実なエリア。防災力の向上につながる」と話しているという。⇒近年、海底観測網の整備により、予想震源域の固着域にスロースリップが次第に収斂していく現象が度々捉えられており、南海トラフ地震発生の準備段階と理解されており、空白域の海底観測ネットができるだけ早く整備されることを期待したい。整備未了時点で、巨大地震を迎えることが無いように。
『猛暑 蚊も夏バテ 35℃以上吸血意欲低下 来月はご注意』 毎日新聞8月31日付夕刊はこう報じている。 厳しい暑さが続いた今年の夏、あまり蚊に刺されなかったと感じている人も多いのではなかろうか。専門家に聞くと、やはり気温が35℃以上の猛暑日には蚊の吸血意欲がなくなるとのこと。虫よけスプレーや殺虫剤などの売れ行きも落ちていたようだ。9月以降も蚊は潜んでおり、暑さが和らいだ際は警戒が必要のようだ。「この夏は蚊に刺される回数が少ないと感じる」。福岡市中央区の市動物園で動物相談員を務める斉藤政勝さん(70)は語ったという。木々に囲まれ、水場もある園内では例年蚊が多く、飼育員らはスプレーや蚊取り線香などで対策を講じてきた。しかし、今年は刺される回数が少ないと飼育員の間でも話題になっているという。蚊の研究を進める害虫防除技術研究所(千葉県八千代市)は、厳しい暑さが蚊に影響を与えているとみる。白井良和所長は「35℃以上という極端な高温では、蚊の吸血意欲がなくなる」と指摘している。さらに、蚊の幼虫が育つ水溜りが強い日射しで干上がった可能性もあり「成虫になる蚊が少なかった」と分析している。気象庁のデータによると、7月1日~8月30日の61日間で、福岡県久留米市は44日、大分県日田市は42日、岐阜県多治見市は38日、群馬県館林市と埼玉県熊谷市は32日と各地で猛暑日は多かった(ちなみに当研究所(埼玉県狭山市)の最寄りの気象庁観測点所沢では17日である。狭山市も例年になく今夏は暑かったが、上には上があるものだ)。熊谷市で7月23日に国内で観測史上最高気温の41.1℃、日田市でも8月13日に39.9℃を記録している。厳しい暑さで蚊の動きが鈍ったせいか、虫よけスプレーや殺虫剤などを販売するアース製薬(東京都)は、今年の7月までの売り上げが前年同期比で約5%落ちたという。広報担当者は「暑いほど売り上げが伸びる経験があったのに」と驚いているという。別のメーカーも殺虫剤などの売り上げが減少し「外出を避けるなど人の行動が変化したのも売り上げ減の一因ではないか」とみている。しかし、アース製薬によると、ヤブ蚊として知られる「ヒトスジシマカ」は越冬できないため、卵を残そうと例年9月末ごろに吸血意欲が高まるという。猛暑を抜け出し、気温が25~30℃に落ち着けば,人を刺す行動も活発化するとみられるという。害虫防御技術研究所は「蚊が多そうな場所では肌の露出を避けるなど引き続き警戒してほしい」と呼びかけているという。今夏の猛暑は、熱中症が多発した人間だけではなく、身近な生物にも大きな影響を与えているようだ。
『巨大銀河に星の産声 国立天文台など観測』 毎日新聞8月31日付夕刊はこう報じている。地球から124億光年のかなたで、「モンスター銀河」と呼ばれる巨大な銀河が爆発的に星を生み出す様子を初めてとらえたと、わが国の国立天文台などの研究チームが30日付けの英科学誌ネイチャーに発表したという。誕生から十数億年の初期の宇宙で、巨大銀河がどのように作られたかを解明する手がかりとなるという。モンスター銀河は、地球が属する天の川銀河の1000倍ものペースで星が生まれる巨大銀河。星の材料となるガスを大量に含み、周囲が濃いちりやガスに覆われているため、光が銀河の外まで届かず、可視光では詳しい観測が難しいという。チームは、2017年10~11月に南米チリにある電波望遠鏡「アルマ」を使い、しし座付近にあるモンスター銀河が発生する電波を観測し、ガスの分布などを調べたという。従来は銀河の中心部にガスが集まり、星が形成されていると考えられていたが、このモンスター銀河では中心部以外にも2カ所、ガスが集中している場所が確認でき(想像図が掲載されている)、銀河全体で活発に星が作られていることが分かった。チームの但木健一・日本学術振興会特別研究員(銀河天文学)は「今後もガスがどのように分布するかを調べ、銀河の成り立ちを明らかにしたい」と話しているという。若手研究者の今後の研究進展を期待したい。今夏の地球はグローバルに猛暑に見舞われたが、宇宙深部では想像を絶する物凄い現象が進行しているようだ。
『富士山噴火 対策見直しへ』 毎日新聞8月31日付朝刊の気象・防災欄はこう報じている。富士山の噴火に備えたハザードマップの改定作業が今年度から始まっているという。これまで知られていなかった富士山噴火の痕跡が近年、次々と見つかっており、国や山梨、静岡、神奈川3県などは2020年度中にも中身を更新する予定だという。マップには、最新の研究に基づいた富士山の火山現象の予測が記される予定で、地元自治体が講じている現在の噴火防災対策は、大幅な見直しが必要になる可能性があるという。「新しい事実が判明している。改定によって影響を受けるであろう避難計画についても、学術的にどこまで助言ができるか、関係機関を交えながら議論を進めていきたい」。山梨県富士山科学研究所の藤井敏嗣所長は、最新の調査結果を盛り込んだマップ改定の重要性を説いているという。調査研究が進むにつれて、新しい事実が発見されるのは科学の常であるが、富士山の場合は都心に近く、噴火災害が社会・経済等に与える影響も大きく、また研究者も比較的多く、このようなハザードマップの改定が行われやすい。しかし、地方の活火山においては、この分野の研究者がいる地元大学や研究機関がなく、火山活動史が明らかになっていないものも多い。地方大学あるいは県レベルの自治体には、まず火山学者(特に火山地質学者)を置き、長期間安心して地域の火山研究に専念できるような体制を作ってほしいものである。災害が生じてからでは遅い。多くのフィールド調査が必要な火山地質学の研究には時間と人手がかかる。成果がすぐには見えないこの種の研究には支援ができないというのでは、火山防災(広く自然災害)の実現は望めない。「災害は忘れたころにやってくる」寺田寅彦の言葉は重い。先行して準備をしておく必要がある。
『極地の氷床は急激に増減か 3万年前の海水面分析』 毎日新聞8月30日付朝刊はこう報じている。 南極大陸や北極圏の氷床が気温の変化によって従来の推定より急激に増減する可能性があると、東京大などの研究チームが英科学誌ネイチャーに発表したという。オーストラリア北東部沿岸にある世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフ沖合で掘削したサンゴの化石の層を使い、過去3万年間の海水面の変化を分析したという。サンゴは種によって生息する深度が異なるため、化石の層を調べると過去の海水面の位置が推定できる。チームはグレートバリアリーフ沖合の計30地点を掘削。海水面の変化から、氷床の変動を調べた。その結果、最も寒かった約2万年前の直前の約1000年間で海水面が約17㍍低下していたという。従来は約1万年間で約20㍍低下すると推定されていたが、その10倍近いスピードで氷床が成長したと考えられる。一方、1万7000年前や1万4000年前には氷床が急激に減った可能性があるという。東京大大気海洋研究所の横山祐典教授(古気候学)は「地球の気候は大気中の水蒸気量や二酸化炭素濃度、海流による熱循環などの微妙なバランスで成り立っており、一つが崩れれば連鎖的に変化して急激な氷床変動につながることが裏付けられた。地球温暖化の進行は、想定より急な海面上昇が起こる可能性がある」と指摘しているという。一つの異常現象の発生により、それがもとで他の現象に正のフィードバックがかかり、加速度的に進行することは十分考えられるだろう。
『ハイパーカミオカンデ検討 ニュートリノ観測精度向上』 毎日新聞8月26日付朝刊はこう報じている。文部科学省は、2度のノーベル物理学賞につながる成果を出した「カミオカンデ」、「スーパーカミオカンデ」(岐阜県飛騨市)に続く、次世代ニュートリノ観測施設「ハイパーカミオカンデ」の建設に向けた検討を始めるという。素粒子のニュートリノを観測し宇宙誕生の謎に迫る大型施設で、完成すれば3度目のノーベル賞も期待されるという。来年度当初予算の概算要求に調査費として数千万円を盛り込むという。「スーパー」の近くに予定の次世代施設では、円筒形の巨大水槽の内側に光センサー(光電子増倍管)を並べ、飛来したニュートリノと水が衝突して出るわずかな光を検出し、ニュートリノの性質を調べるという。基本構造は同じだが、ハイパーカミオカンデでは「スーパー」の5倍以上、約26万㌧の水をため、約10倍のデータがとれて精度も上がるため、新たな成果の可能性も高まりそうだという。ニュートリノの詳しい性質が分かれば、宇宙誕生時に通常の物質と同数あったとされる「反物質」が消滅した謎の解明につながるという。宇宙の成り立ちを説明する新理論が予言する「陽子崩壊」という未知の現象が見つかる可能性もあるという。いずれも成果が出れば、ノーベル賞受賞は確実とされているという。建設は東京大などのチームが担うが、建設費だけで675億円かかる見通しで、文科省は費用を抑えるため、各国に負担を求める仕組みなどを検討するという。カミオカンデは、超新星爆発でできたニュートリノを初めて観測し、02年の小柴昌俊・東京大特別栄誉教授のノーベル物理学賞受賞につながった。また、スーパーカミオカンデを使ってニュートリノに質量があることを初めて証明して、梶田隆章・東京大宇宙線研究所長が15年にノーベル物理学賞を受賞している。概算要求が認められ、ハイパーカミオカンデの建設に向けた検討が始まることを期待したい。このところ不祥事が続いた文部科学省であるが省を挙げて取り組み、名誉挽回を期してもらいたい。ニュートリノ物理学はわが国が世界をけん引する研究分野であり、国が積極的に支援すべきと考えられる。同時に、ハイパーカミオカンデへ配分される多額の研究費が、他の基礎科学分野への資金支援に影響が出ないような配慮も期待したい。
『エアロゾルのベールに隠された脅威:火山噴火の研究から、気候工学による太陽光の遮蔽が作物にもたらすリスクが明らかになった』 8月25日版の Natureハイライトはこう報じている。ピナツボ火山とエルチチョン火山の噴火を自然実験として用い、温暖化する地球を気候工学的に緩和しようとする試み(太陽光を遮蔽する)は、実現できないと示唆する結果になったという(詳細を知りたい方は、原著論文参照)。大規模な噴火をする火山では噴火前に継続的に地下にエネルギーが蓄積されており、ここから熱抽出を行い、発電等の熱利用を行いながら、噴火を緩和する火山工学的な研究の方が将来的に魅力あるのではないか。
『温暖化対策の長期戦略 脱炭素化促すビジョンを』 毎日新聞8月25日付朝刊社説はこう報じている。 政府の有識者懇談会が、パリ協定に基づく地球温暖化対策の長期戦略に関する議論を始めたという。温室効果ガスを2050年に8割削減するという長期目標の実現に向け、基本的な考え方を来春までに提言するという。温暖化の脅威が現実化する中、世界は化石燃料への依存をから脱却する「脱炭素化」に大きく舵を切っている。再生可能エネルギーの大胆な導入目標を設定するなど、技術革新や社会の構造転換を促す明確なビジョンの提示が戦略には必要だという。大規模な投資の効果などで、世界では、太陽光や風力の発電コストが火力発電並みかそれを下回る水準になっている。石炭など化石燃料への投資の撤退を表明する投資家や企業も相次いでいる。気候変動や社会貢献への取り組みを重視して投資先を選ぶ「ESG投資」も拡大の一途となっている。だからこそ世界の主要企業では、使用する電気を100%再生可能エネルギーで賄うことを誓約する「RE100」や、パリ協定に沿った科学的な温室効果ガスの削減目標を設定する「SBT」などの取組みが進んでいる。米アップル社が取引先の企業にも再エネ利用を促すなど、その対象は国境を越えて広がっている。日本には、優れた環境技術を持つ企業が多い。国内の再生エネの拡大が遅れることで、日本企業の評価が下がるとすれば残念だ。それでは海外からの投資も伸びない。安倍晋三首相は有識者懇で「温暖化対策は企業にとってコストではない。競争力の源泉だ」と述べたというが、おそらく官僚の作文で、首相自身は用意された文章を読んだだけと思われる。(⇒もともとその気は全くなく、化石燃料は現状どうり(さらに石炭火力は増やす)、原発は議論を避けながら再稼働を狙うのが本音であろう。長期ビジョンの全くない首相の限界であろう)。だが、政府が先月閣議決定したエネルギー基本計画では、石炭火力を重要なベースロード電源と位置付ける一方で、各国が再生エネの導入などで野心的な戦略を競う50年目標の設定を見送ってしまっている。30年後を正確には見通せないためというが(単なる言い訳に過ぎない)、首相の発言と矛盾しないか(⇒全くの矛盾である。矛盾に気が付いていないとは思えないが、それを押しつぶしての論理破綻である)。パリ協定に沿い、脱炭素化の方向性を示すのが政府の役割だろう(⇒当然である。しかしながら、全くの後ろ向きの首相の考えを忖度している官僚や有識者懇に期待することは全くできないであろう。ビジョンのある清新なリーダーの出現を待たざるを得ないが、残念ながら、まだ数年はかかりそうである。日本国民にとっては大きな損害である)。政府は有識者懇の提言を受け、来年6月に大阪で開催する主要20か国・地域(G20)首脳会議までに長期戦略を策定するという。議長国として環境分野をリードするためにも、意欲的な戦略を打ち出してほしいと述べている。しかし悲しいかな期待は全くできない。有識者懇の識者には、せめて自らの孫子に負担をかけない選択して頂きたいものである。
『フェーン現象か 新潟40.8℃』 毎日新聞8月24日朝刊はこう報じている。 日本列島は23日、北陸や東北を中心によく晴れ、新潟県胎内市で40.8℃を記録するなど各地で気温が上がったという。同県三条市で40.4℃、上越市でも40.0℃を観測したという。24日も35℃以上の猛暑日になると見られ、気象庁は水分補給などの熱中症対策を呼び掛けている。気象庁によると、8月下旬に気温が40℃以上になるのは国内の観測史上初めてという。これまでは2007年8月17日に岐阜県多治見市で観測された40.8℃が1年を通じて最も遅い40℃台だったという。新潟県内などでは日照時間の長さに加え、南や東からの風が山を越えて温度が上がる「フェーン現象」が起きた可能性もあるという。
『台風 発生最多ペース 67年39個を 上回る早さ 高温の海・渦強める季節風』 毎日新聞8月22日付夕刊はこう報じている。台風が過去最多ペースに迫る勢いで発生しているという(⇒8月中の発生頻度や現在2つの台風が日本列島に襲来しそうな状態を見ると、誰もが今年は台風が多いなと感じていることと思う)。今年は台風20号が8月18日に発生し、20個に達する早さは統計の残る1951年以降、2番目という。8月中旬には史上初めて台風が5日間連続で発生している。台風が生まれる海域の海面水温が平年より高いことに加え、台風と同じ反時計回りの渦を強める風が吹いていることが原因とみられている(記事中には台風が多数発生するメカニズムを説明するカラー図が掲載されている)。台風は、フィリッピン沖など北西太平洋や南シナ海上にある最大風速34ノット(毎秒約17㍍)以上の熱帯低気圧。気象庁によると、今年は7月末までに平年を上まわる12個が発生し、8月12日~16日には5日連続で15~19号が発生している。20号に達するのは71年の8月8日に次ぐ過去2番目の早さとなったという。台風の発生数が最多だった年は67年の39個で、この年は8月25日に20号が発生しているという。今年は8月に入り、台風が量産される条件がそろったという。フィリピンのはるか東方沖で海面水温が約30℃と平年より0.5~1.0℃高くなり、積乱雲が発生しやすい状態になっている。さらに、インドなどに雨をもたらす季節風「アジアモンスーン」が平年より強く西から吹き、太平洋高気圧の縁を流れる東風と合流して、台風のもととなる反時計回りの大気の渦ができやすくなった。大陸から吹く偏西風も影響しているという。太平洋上で大きく蛇行し、蛇行部分で生まれた反時計回りの渦が南下して台風発生のきっかけになっているという。8月末には大気状況が変わる見込みと言われるが、台風の発生ペースが落ちるかはわからないという。⇒⇒⇒今年は台風の発生数が多いという事実とその現象の説明は分かったが、温暖化するとこのような状況が発生することを、気候・気象の数値モデルから予測できないものか。そのような予測が今後広く公開されることを期待したい。
『明日の最高気温は東京44℃です 環境省が2100年温暖化予報』 毎日新聞8月22日朝刊はこう報じている。 環境省は、今世紀末に地球温暖化が極端に進んだ場合の気象予測をまとめた動画「2100年 未来の天気予報」をウェブ上で公開したという(筆者江原は残念ながらまだ見ていない)。動画では気象予報士が架空の「明日の最高気温」を伝え、東京で44℃、大阪では43℃などと予想しているという。最高気温30℃以上の真夏日が東京で年間に100日余り。那覇では180日以上に達するとしているという。また、極端な大雨や干ばつなど、温暖化に伴う被害や影響についても解説しているという。これらの予測は、従前の温暖化対策しかない場合、産業革命前からの世界の平均気温が最大4.8℃上昇すると予測した国連の気候変動に関する政府間パネルの試算結果を加味したという。今年6月には温暖化に伴う災害などへの備えを強化する「気候変動適応法」が成立している。今後、環境省が主導し、自治体などが科学的知見に基づく計画作りを進めるという。同省は「動画を活用し、温暖化の脅威について理解を深めてほしい」としているという。「明日の最高気温が44℃」と予測されるとびっくりするが、2100年には普通になるかもしれない。当研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日以来、所内の敷地で1m深地温の測定を続けているが同時に最寄りの気象庁観測点所沢の気温の推移をウオッチしている。この間の所沢の気温の上昇率は+0.11℃/年の割合である。2100年まで直線的に温度が上昇するかは不明だが、単純に2100年まで延長すると、約+9℃となる。現在の猛暑日の温度35℃に9℃をプラスすると44℃になる。東京の2100年の最高気温44℃はそう珍しくなくなるかもしれない。CO2放出量削減が進まなければ。それまでに人間の温度耐性がそのような高温に適応できるようになっているかが大きな問題である。⇒⇒⇒早速、環境省の動画を覗いてみよう。
『えっ 雪化粧 北海道・黒岳 1か月早く』 毎日新聞8月17日付夕刊はこう報じている。北海道上川町にある大雪山系の黒岳(1984㍍)で17日、初雪が観測されたという。黒岳でロープウェイを運行する「りんゆう観光」(本社・札幌市)によると昨年(9月28日)より1カ月以上早く、観測記録が残る1974年以来最も早かったという。山頂から約700㍍の距離にある避難小屋「黒岳石室」の管理人が17日午前1時前に確認し早朝には小屋周辺がうっすらと白くなったという(写真掲載あり)。これまでに一番早い記録は2002年の8月21日で、平年は9月18日だという。当研究所では2012年5月8日から敷地内で1m深地温の観測を継続しているが、年平均地温が高まるにつれて、最高地温を示す日が早まる傾向が得られているが、温暖化が進行すると、季節変化が早まるのだろうか。
『屋久島町長が口永良部島視察 一部住民避難』 毎日新聞8月16日付夕刊はこう報じている。火山性地震の増加で一部住民が島内で避難している口永良部島(鹿児島県屋久島町)の状況を視察するため荒川耕治町長が16日、定期船で島を訪問したという。気象庁は15日に噴火警戒レベルを4(避難準備)に引き上げており、引き続き警戒を呼び掛けている。町によると、口永良部島には65世帯105人が居住しており、約20人が公民館に避難しているという。火山性地震が増加し、SO2放出量が1日1500㌧程度ということは、マグマが上昇しながら地震を起こし、同時に急激な脱ガスが進行していることを示している。引き続く警戒が必要だろう。
『米、太陽探査機打ち上げ コロナの謎 解明へ』 毎日新聞8月14日付朝刊はこう報じている。米航空宇宙局(NASA)は12日、太陽の周りにある高温のコロナを直接調べる無人探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」を米フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げた。太陽の表面温度は6000℃なのに、上空に広がる大気層のコロナが100万℃の高温に及ぶことが謎とされている。探査機は特殊な断熱材で覆われており、太陽の上空600万㌔まで接近。コロナの中を飛行して、撮影などの調査を行うという。太陽の周りを楕円軌道を描いて回りながら、地球や金星の重力も利用して太陽に近づくという。11月ごろに到達し、7年間観測する予定だという。打ち上げには大型ロケット「デルタ4ヘビー」が使われたという。純粋に科学的目的がミッションと思われるが、地球温暖化対策に有効な画期的発見がなされるかもわからない。このような当面すぐ役立ちそうもない研究が行えることも人類の素晴らしさだろう。
『五輪 暑さ対策手探り 観客の熱中症どう防ぐ 東京都 新たに散水実験 専門家、効果に疑問』毎日新聞8月14日朝刊はこう報じている。「散水実験」については、毎日新聞の昨日夕刊にも報じられていて、本欄でも泥縄的で、子供的思い付き実験を酷評したがその背景が今日付朝刊に報じられている。記録的猛暑を受け、東京都が2020年に東京五輪・パラリンピックで実施する観客向け暑さ対策の見直しに乗り出したという。熱中症を防ぐため、13日には初めてマラソンコースの歩道に散水し、路面の温度を抑える実験をした。大会組織委員会や国も対策を検討しているが、専門家からは「効果は限定的」の声が上がっているという。当然だろう。小学生並みの意識と感覚で行った泥縄的な何かで、意味のあることが生まれるとは考えにくい。単なるパフォーマンスであり、税金の無駄使いである。背景は以下のようなことらしい。『「さまざまな対策を一つ、二つくらいグレードを上げて(とても、グレードを上げたとは言えず、むしろ下げたとしか言えない。東京都のレベルもこの程度か)取り組んでいかなければならない」今月3日の記者会見。小池百合子知事は20年東京大会の暑さ対策を見直すよう関係部局に指示したことを明らかにしたという。その10日後、都は急きょ、マラソンや競歩もコースになる皇居外苑(千代田区)の内堀通りの歩道で実験を始めたものであるらしい。農作業で使う穴の開いたホースを約100㍍這わせ、消火栓の水をまいて路面の温度や気温が下がるかを検証したという。路面は最大で4℃ほど下がった一方、気温は散水しない方が低い地点もあった。日傘の効果も試したが思うような結果は出ず、都の担当者は「曇り空だったことや、実験に集まった人の多さで気温は左右されたかもしれない」と困惑した表情を見せたという⇒まさに小学生以下である(なお、小学生でも科学的素養のある子どもは、もっと賢明なことを考えるだろう)。1964年東京五輪は10月に開催されたため、暑さ対策の必要はなかった。20年大会が真夏に実施されるのは、秋は米国のプロスポーツなどと競合し、国際オリンピック委員会(IOC)が重視する放映権料収入に影響が出るためだという。⇒究極の商業主義オリンピックである。国内オリンピック委員会(JOC)が、暑さ対策にどれほど真剣に対応したのかわからないが、IOCの意向を忖度したのだろう』。したがって、暑さ対策にはJOCに責任があるだろう。ところが、JOCは最近、突如サマータイムの実施を言い始めた。JOCはこれまでも多くの不手際があったが、取り仕切る高齢者の存在が問題だろう。人事一新を図らないと今後も問題が噴出するだろう。
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