毎日新聞2024年5月29日付夕刊特集ワイドは『金融緩和 黒田日銀の大罪 円安と物価高「波状攻撃」いつまで? 「2%目標」庶民と乖離』と報じている。円安が続く。スーパーで、たまの外食先で、値札とフトコロ具合をはかりにかけ、ため息をつく人も多かろうと指摘する。いったいどうして? いつまで続くの? 処方箋は? そんな疑問をぶつけるべく、専門家を訪ね歩いた記が報告されている。毎日記者が訪ねた専門家とは、第一生命研究所主席エコノミスト熊野英生さん、元大蔵官僚で経済学者、野口悠紀雄一橋大名誉教授、元モルガン銀行東京支店長の経済評論家、藤巻健史さん(参院議員)であり、現在日本の有数の経済通であるが、いずれも黒田東彦前日銀総裁に「大罪」があるとしている。黒田氏を日銀総裁に任命し、10年間も自由にさせた安部元首相には大「大罪」があると言えるだろう。黒田前日銀総裁は日銀天皇といわれたように他人の意見をほとんど聞かず、専制君主のごときであったようだ。黒田日銀政策は、当時、識者から、副作用が大きく、懸念が発せられており、現在その通りになっている(そういう黒田氏が今年の春の叙勲で瑞宝大綬章を受賞しているのはなぜだろうか。国民に貢献するどころか、国民を苦しめている張本人だ。国による叙勲とは国民に貢献するより、時の政府に貢献することのようだ)。黒田総裁の後を襲ったのは、東大経済学部長を経験した日本有数の経済学者植田氏であるが、壊れた日銀の立て直しに苦労しているようであり、日銀再生には同程度あるいはそれ以上の長期間がかかるのではないか。当分の間、国民は物価高にあえぎ続ける。