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『伊方2号機廃炉へ 四国電 運転延長、採算とれず』 毎日新聞3月27日付朝刊はこう報じている。 四国電力が伊方原発2号機(愛媛県伊方町、56.6万kW)を廃炉にする方針を固めたことが関係者への取材で分かったという。27日の取締役会で決定し、佐伯勇人社長が愛媛県庁を訪ねて中村時広知事に伝えるという。2号機は運転停止中で2022年には40年の運転期限を迎える。四国電力は1000億円以上の安全対策費をしても(⇒すると)採算が取れないと判断したという。これが原発の置かれた実情だろう。廃炉は東京電力福島第一原発を除いて9基目。老朽原発を巡っては、関西電力が昨年12月、大飯原発1,2号機(福井県おおい町、ともに117万。5万kW)の廃炉を決めている。経済性がなく、活断層(伊方の場合は中央構造線)に近く、一度事故を起こすと長期間の停止が生じる安定供給を満たさない原発はやがて歴史から消え去るだろう。歴史的役割が終了したということか。
『小惑星回避「核検討も」地球接近時 NASA試算 宇宙船なら50回ぶつける必要』 毎日新聞3月28日付朝刊はこう報じている。 地球に衝突しそうな直径500㍍の小惑星をはじいて安全な軌道へ移動させるには、重たい宇宙船を10年間に約50回ぶつける必要があるとの研究結果を、米航空宇宙局(NASA)などのチームがまとめたという。もっと大きな小惑星が飛来したり、地球への衝突直前に見つかったりすると、重いものをぶつけるだけでは対処できない可能性もあり、チームは「核爆弾を検討する必要がある」としている。小惑星衝突というSF映画のような事態(⇒地質時代には現実に生じており、生物の大量死などが知られている)に備え、NASAは2016年に惑星防衛調整室を設置して対策の検討をし始めているが、具体的方法を示すのは初めてという。小惑星を押して軌道を変えるには時間がかかるため、衝突までの期間が短いほど宇宙船を数多く飛ばす必要が生じるという。また、早めの対応が重要という。2135年に地球に衝突する可能性がわずかながら懸念されている小惑星「ベンヌ」にNASAが開発する全長9㍍、重さ8.8㌧の宇宙船「ハンマー」をぶつけて、衝撃で地球すれすれを通過する軌道に変更することを想定している。直径500㍍、重さ8000万㌧のこの天体が地球に衝突するコースをたどった場合、回避するために宇宙船を10年間に約50回前後ぶつける必要があることが判明したという。25年かけて軌道を変える場合は10回程度に減るという。ただ、直前になって初めて衝突しそうがことが分かった場合、チームは「対応が難しくなる」と警告、核爆弾を打ち込み、衝撃で軌道変更させる手法も検討しているという。NASAは16年に打ち上げた無人探査機「オシリス・レックス」を今年後半にベンヌに送り込み、岩石の組成など詳しく調査するという。まことに物騒な話だが、事前の対応検討は必要だろう。ただ、より重要なことは、小惑星の軌道を詳細に計測し、最終的な軌道をより正確に予想することであろう。
『新燃岳で火砕流』 毎日新聞3月26日付朝刊はこう報じている。 噴火活動が続く宮崎県と鹿児島県境の霧島連山・新燃岳(1421㍍)で25日朝、ごく小規模の火砕流が発生したという。昨年10月以降の一連の噴火で火砕流が確認されたのは初めてという。気象庁は噴火警戒レベル3(入山規制)を維持し、火口からおおむね2㌔の範囲で火砕流に、3㌔の範囲では大きな噴石に注意するよう呼びかけている。今回の小規模火砕流の噴出が、一連の活動の終了期の調整的活動を示すのかあるいは今後の噴火活動の継続を示すのか予断を許さないが、注意深い観測が必要であることは確かだ。
『CO2排出量一転増加 昨年世界で325億㌧』 毎日新聞3月25日付朝刊はこう報じている。 国際エネルギー機関(IEA)は、2017年の世界の二酸化炭素(CO2)排出量は16年比1.4%増の325億㌧で、14~16年の横ばいから増加に転じたと発表したという。世界経済が好調で、化石燃料の消費が拡大したため。エネルギー効率の改善が滞っており、「地球温暖化に対抗するパリ協定の目指す水準には、現状の取組みでは不十分だ」と指摘している。発表によると、17年のエネルギー需要は16年比2.1%増。需要の伸びの6割は比較的価格が安かった化石燃料が占めた。CO2を多く排出する石炭火力発電所が主にアジアで増加したため(主に中国・インドが想定される)、エネルギー消費量によるCO2排出量は、14~16年の321億㌧から4億㌧余り増えて過去最大だった。米国や英国、メキシコ、日本では減少した(⇒日本では、環境省の抵抗も一部効果を上げたか?)。特に米国では再生可能エネルギー法が広がり、16年比2500万㌧と世界で最も減らしている。米国の減少は3年連続(⇒トランプ米大統領はパリ協定に背を向けているが、州・各自治体及び先進的企業による努力の結果と思われる)。英国の排出量は16年比3.8%減で、過去約60年間で最も低いレベルだったという(⇒EU離脱問題で、政治的には大きく揺れ動いているが、地球暖化対策は抜かりなく進めているようだ)。
『乾通りで満開の桜 2年ぶり公開』 毎日新聞3月24日付夕刊はこう報じている。 気象庁は24日、東京都心で桜(ソメイヨシノ)が満開になったと発表したという。同日午前、同庁職員が靖国神社(千代田区)の標本木で8割以上のつぼみが開いているのを確認した。一方、桜が見ごろになった皇居・乾通りの一般公開がこの日、始まった。都心の桜の満開は平年に比べ10日、昨年より9日早く、1953年の統計開始以降、2013年の3月22日次ぐ3番目の早さとなった(ただし、今年の冬は例年に比べ寒かったが、その後、急速に温まったことによるらしい。なお、本研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日以来、所内の敷地で1m深地温の連続観測を行っているが、冬季の地温は例年になく低かったが、その後、春に向かい急速に上昇している)。皇居・乾通りは、43本あるソメイヨシノを中心にヒガンザクラなど、さまざまな種類の桜が植えられた並木道。昨年は樹木の植え替え中で中止だったため、春の公開は2年ぶりとなるという。開門前から多くの人が並び、宮内庁は予定より20分早い午前9時40分に開門したという。訪れた人たちは石垣やお堀など皇居ならではの景色も眺めつつ、ゆっくりと歩いていたという。4月1日までの午前10時~午後3時半、坂下門からのみ入門可能。桜の開花から、満開までの約1週間は桜を愛でる、国内最大の年中行事化している。外国人の日本の桜愛好者も多く、テレビのインタビューでは多くの外国人が楽しみ、感銘を受けているようだ。毎年、開花及び満開の時期は、各種の報道も加熱気味であるが、多くの人がこの季節を楽しむのは、日本の良き伝統とも言えよう。開花の時期、満開期などを地温測定結果から小気候的に考察を深めたいものである。
『弥生土器に建物5棟 同じ構造くっきりと 豊作祈る祭儀場か』 毎日新聞3月24日付朝刊はこう報じている。 大阪府茨木市教委は23日、切り妻屋根の高床建物5棟が描かれた弥生時代中期後半(約2000年前)の土器が、中河原遺跡から出土したと発表した。5棟以上の建物が描かれた弥生土器は全国3例目だが、切り妻屋根の建物ばかりの土器は初めて。絵は豊作を祈る祭祀の場を表しているとみられ、市教委は「当時の人々の精神世界を知る上で貴重な発見」としている。市教委が2016年から発掘し、9点の土器を見つけた。接合後の大きさは縦21.5㌢、横25.5㌢。確認された大小5棟の建物はいずれも同じ構造で、V字形の棟飾りを持つ屋根の下に3本の長い柱が書かれていた。中央に配置された建物だけが小さく、左右に張り出した棟を支える柱や、はしごがかけられた建物もあった。5棟以上の建物が描かれた土器は、奈良県橿原市の中曽司遺跡などの例があるが、今回は5棟のほぼ全容がわかるほど明瞭に描かれていたのが特徴。辰巳和弘・元同志社大学教授(古代学)は「棟のそり上がりなどに誇張した表現が見られ、弥生時代の祭儀場を観念的に描いたと考えられる。この土器に稲を入れ、中央に描かれた小さい建物に納めて豊作を祈ったのではないか」と話している。土器は28日から6月25日まで、茨木市立文化財資料館で展示される。近畿地方では、弥生時代に、鉄器などの先進的遺物が、九州と比べて圧倒的に少ないが、弥生時代の生活・文化レベルが、北九州地域と比べてどうであったかを比較する資料になれば、それなりの意義があろう。
『送配電設備 統一へ 経産省、電力会社に要請』 毎日新聞3月23日付朝刊はこう報じている。経済産業省は、東京電力ホールディングス(HD)など電力大手10社に送配電設備の仕様を原則統一することを求めている。太陽光や風力など再生可能エネルギーの大量導入に向けて送配電設備の増強が必要となり、統一することでコストを下げる狙いがあるという。電力10社も応じる方針という。送電線や変圧器、電柱といった送配電設備は、素材などで各社の仕様がまちまちとなっている。経産省は各社に仕様の統一を求めたうえで、電力会社が異なる仕様を導入する場合は説明を求める方針という。仕様が統一されれば、設備の大量生産が可能になり、コスト削減が可能になり、コスト削減が期待できるという。また、このように仕様が統一されれば、いわゆる空き容量問題で垣間見えた、個々の電力会社による恣意的な取り扱いなども是正できるのではないか。
『関東甲信越 桜に舞う雪』 毎日新聞3月22日付朝刊はこう報じている。低気圧が発達しながら本州の南岸を移動した影響で21日、関東甲信の山沿いを中心に雪が降った。桜の開花が始まった東京都心などでも雪となった。22日にかけては、上空に寒気も流れ込むことから、東北の太平洋側も含めて雪が降る見込みで、気象庁が大雪や路面の凍結などに注意を呼び掛けている。気象庁によると、山梨県の河口湖では21日午後7時までの24時間に26㌢の雪が降ったほか、長野県の軽井沢町や上田市で11㌢、栃木県日光市でも10㌢の降雪を記録。低気圧は22日にかけて前線を伴ったまま、本州の南岸から東北の三陸沖に進むと見られている。22日午後6時までの24時間予想降雪量は、いずれも多い所で、甲信で30㌢、関東北部の山沿いで25㌢など。東北は太平洋側の山沿いで40㌢、平地で20㌢。日本海側の山沿いで30㌢、平地が15㌢。東北で予想される最大風速(最大瞬間風速)は太平洋側で15㍍(30㍍)、日本海側で13㍍(25㍍)。地上気象は、20℃を超える日がある一方、積雪があったり、不順であるが、当研究所(埼玉県狭山市)敷地内で行っている1m深地温の連続観測結果からは、本年1月31日に今季の最低地温7.64℃を記録後、着実に上昇を続け、本日3月22日には11.40℃に上昇している(上昇割合は0.0752℃/日)。確実に春に向かっている。
『「脱炭素社会」を2040年ごろまでに 環境省が「考え方」』 毎日新聞3月21日付朝刊「くらしナビ・環境」欄はこう報じている。  環境省は、地球温暖化の原因とされる温室効果ガス排出の「長期大幅削減に向けた基本的考え方」を公表したという。2020年以降の国際枠組み「パリ協定」に基づく50年までの排出削減計画「長期戦略」の策定に向け、遅くとも40年ごろまでに脱炭素社会の実現を目指すという。また、炭素税や排出量取引などカーボンプライシング(炭素の価格付け)の導入や日本の脱炭素技術の海外輸出など、国内外で排出削減に貢献するよう促している。長期戦略を巡っては、16年に日本で開催した主要7カ国(G7)首脳会議で、パリ協定の実施期間が始まる20年までに策定することを申し合わせている。このうち、ドイツ、フランス、カナダ、米国は既に長期戦略を国連に提出済み。日本は16年に閣議決定した地球温暖化対策計画で「50年までに80%の排出削減を目指す」と定めたが、カーボンプライシングの導入を巡って政府内(⇒特に環境省と経済産業省か。そこで、首相の指導力が必要とされるが、残念ながら、首相の見解が見えない。むしろ消極的か?)で意見の隔たりがあるなど、具体的な議論は滞っている(⇒環境省の頑張りが必要。世界の動向・将来の方向を正しく判断すれば答えは自明である)。さて、「基本的考え」では、グローバル企業を中心に脱炭素化が急速に進む中、日本の技術を世界中に普及させることで、世界の脱炭素化をリードし、国際競争力の強化にもつながると強調しているという(⇒画餅の感強し。国内的にも方向が不一致で、また、国際的にも、日本の考えは理解されていないと思われる。むしろ、消極的と見られている)。また、地域ごとに再生可能エネルギーの普及を進め、住宅の脱炭素化や車の電動化と合わせ、循環型の地域社会作りにもつながると指摘している(⇒インパクトが弱い。環境省はその考えを強力に推し進めるべく、本腰を入れるべきである)。中川雅治環境相は長期戦略の策定に向け、「4月以降の早い時期に政府全体での協議の場を設ける」としている(⇒現状では、笛吹けど踊らずになりかねない)。一方、経済産業省は国のエネルギー政策の基本方針を定める「エネルギー基本計画」の改定作業中で、長期戦略の協議は同計画の改定後に本格化する見通しという。環境省も経産省も、世界の動向・将来の方向をしっかり見据え、過ちの無い選択をしてもらいたい。
『今どきの歴史 沓形遺跡(仙台市) 防災に役立つ考古学へ』 毎日新聞3月19日付朝刊はこう報じている。やや長いが、非常に興味深いので、紹介したい。 仙台市若林地区の沓形(くつかた)遺跡。第1次発掘調査の報告書は2010年3月に発行された(⇒東日本大震災発災の約1年前)。 弥生時代中期に(2000年前ごろ)、太平洋から約2㌔(現在は4㌔)内陸に位置していた水田が津波を受けて廃絶したと、そこには明記されている。収録された写真を見ると、白っぽい砂で広範囲に覆われている。これこそ海から運ばれた砂、津波堆積物である。報告から1年後、東日本大震災が起こった。こんな経緯を知れば、「過去に大津波があったことを、もっとしっかり伝えてほしかった」と、誰しも考えたくなる。事実、震災直後に開かれた考古学の緊急フォーラムでは、「何か自分にもできることはなかったのか」と、当地の研究者が悔恨を口にしている。 自然と人間の営みの交点に展開される考古学は、なぜ歴史からの警告を活かせなかったのか。そもそも可能だったのか。発掘調査に携わり、報告書の編著者でもある斎野裕彦・仙台市文化財課専門委員に聞いた。「大変なことだという感じはありました。それで、本当に津波なのか、とれるだけデータをとって調べた」。見つかった砂の層が津波によるものかどうかの判定は実は簡単ではない。由来は海か川か。海の砂だとして、津波と高潮の区別はつくのか。沓形遺跡では、付近の海岸の砂の基礎研究をもとに、砂層の分布の広がりなどから津波堆積物と判定できた。しかし、と斎野さんはいう。「もっと大きな問題として、当時、このあたりの人の頭にあったのは、来るとしたら宮城県沖地震だ、と」。 1978年にマグニチュード(M)7.4の地震に見舞われた宮城県では、2000年代になり、同様のM8、津波3mクラスの地震が差し迫った危機として警戒されていた。防災システムの整備も、全てその想定の下で進められていたという。だが、東日本大震災ははるかに規模が大きかった。 「考古学の成果が1カ所であっても、1年、2年で防災システムが変わるものではなく、同じような例が複数出てきて、説得力をもつということだったと思う」。歯がゆさも残るが、斎野さんの述懐は、宮城県沖地震に呪縛された当時の雰囲気を伝えるものと思う。 何も、考古学だけが警鐘を鳴らせなかったというわけではない。現実の防災システム構築に関してはより近い位置にいる地質学・地震学系の研究でも、現海岸から4㌔の内陸で津波の跡が確認されていた。それが活かされたとは言えない。政治も行政もメディアも、最新の研究に反応できなかった。震災前、仙台市議会で沓形遺跡が取り上げられているが、施策にはつながらなかった。報道向け発表に接したメディアからも、議論の発展はうかがわれない。 「同じ対象に対して、別々の研究がバラバラに仙台平野で行われていたんですね」と斎野さんが振り返る。研究者に向けた言葉ではあるが、行政やメディアも含め、情報を知り得たあらゆる機関・個人の教訓となろう。  もちろん、震災後は変わったはずだ。過去の自然災害について、地震学、火山学、地質学、文献史学、考古学、民俗学など自然・人文科学の個別の学問を超えた総合的研究の必要性が強調されるようになった。 斎野さんも研究状況を調べ始めた。定年退職・再任用をはさんで博士論文にまとめ、昨秋、『津波災害痕跡の考古学的研究』(同成社)として出版した。諸分野が連携する土台をつくるためだ。特に、人の活動を扱う考古学については、災害の具体的な姿を明らかにできる特徴を力説する。  しかし、今も連携は不十分だと感じている。研究実態の検証、さらには告発の書でもあるのだ。 「(諸科学の)複数のデータで精度を高め、描かれる歴史の姿を大事にしないと、本当の防災にはならないと思う」。  本書の気になる指摘を一つ。現在、東日本大震災をベースに防災対策が進んでいるが、2000年前の地震はそれより大きかった懸念があるという。 改めて、心して用心する必要があるということであろう。 このような書籍が発行されていることを、筆者(当研究所 江原)は残念ながら知らなかったが、毎日新聞に紹介されている記事の内容に対しては、全面的に賛同できる。筆者も同様なことを考えている。 それぞれの学問分野では、限られた人材、機材、時間のなかで、資産を特定の分野に振り分けざるを得ない。そして、個々の研究者はその専門分野の研究に専念せざるを得ない。ここに隘路がある。そこでは、個々の研究者に任せざるを得ないが、その分野だけでなく、広く周辺分野も統括できるリーダーが必要であると思われる。 身近なところから考えて見る。最近、草津白根山で突然噴火が発生し、多くのけが人が出ただけでなく、死者も出た。草津白根山は大学や気象庁によって観測は行われていたが、その噴火が予想されるターゲットは、今回の噴火地点(本白根山)ではなく、現在活動的な湯釜火口の方であった。火山学関係者のほとんどすべてが次の噴火は「湯釜火口」と見なし、本白根山を含めた草津白根火山全体を見ることをしていなかった。全く虚を突かれた状態であった。これは東日本大震災前、「宮城県沖地震」に専門家・市民もあげて注目していたのと状況が似ている。結果論として指摘できるが、事前には個々の研究者レベルでは、そこまで思い至らなかったということだろう。止むを得ない点もあるが、同様な事象が発生したことは確かで、大きな反省材料である。 もう一点指摘したい。筆者は火山噴火予知研究の経験もあるが、その後、長きにわたって、地熱発電に関する研究を行って来た(主に地下構造の解明と地下における熱と水の流れの解明)。その経験から言うと、地熱発電所を建設する過程では、多様なデータを取得する。そして、それらは、火山防災や地すべり防災にも大いに貢献できる。今後、地熱技術者にとって、もちろん地熱発電所を建設することが第一義であるが、保持している防災データ等を広く地域に活かして行くことを考えるべきではないか。そのような地道な努力は、地域住民に評価され、結果として、地熱発電所の建設が地域の人々に受け入れられ、地熱開発が進むことにも寄与するのではないか。 
『都心 桜咲く 平年より9日早い』 毎日新聞3月18日付朝刊はこう報じている。気象庁は17日、東京都心で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表したという。平年より9日早く、昨年より4日早い(⇒当研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日より、所内敷地で1m深地温の連続観測を行っているが、今年の冬は例年になく低温であったが、一方、地温の上昇率は例年になく速く、このような地温変化(もともとは、気温変化に準じている)が桜の開花を早めることに関係するのだろうか。地温の時間的変化と小気候の変化の点からも興味深い。午後2時半ごろ、同庁職員が千代田区の靖国神社境内の標本木で、開花の基準となる5輪の花が咲いていることを確認したという。周囲にいた市民から歓声や拍手が起き、早速カメラやスマートフォンを向けていたという。同庁によると、日本列島はこの日、各地で晴天に恵まれたが、気温はあまり上がらず、都心の最高気温は12.1℃と3月上旬並みだった。満開までは1週間から10日程度かかる見込みという。本格的な桜の季節ももうすぐだ。
『恐竜の卵 化石で暖め方解明 名古屋大など 環境適応力示す』 毎日新聞3月17日付朝刊はこう報じている。巣の化石から、恐竜がどのように卵を温めていたかを推定する方法を確立したと、名古屋大などのチームが英科学誌サイエンティフィック・リポーツに発表したという。温度などの周辺環境に応じて温め方を変えていた可能性が高いという。恐竜の卵や巣の化石は世界中で発見されているが、卵の温め方ははっきりしなかった。チームは恐竜に近いワニや鳥で、周囲の熱を利用する種を調査。巣の素材が土や植物の場合は主に植物の発酵熱で、砂は太陽光や地熱(何と世界最初の地熱利用?)で卵を温めていた。この結果を基に、恐竜の巣の化石192個を分析。頭が小さく、首が長い竜脚形類の一部の巣は主に砂岩で見つかったため、砂の中で太陽(光)熱や地熱を利用していたと推定している。草食恐竜のハドノサウルス類の巣は、主に泥岩から見つかっているため植物の発酵熱を利用していた可能性があるとしている。チームは卵を抱えた状態で化石の見つかったことのある、鳥類に近い肉食恐竜トロオドン科の巣についても分析。化石は泥岩と砂岩からほぼ同じ割合で発見されており、どんな環境でもふ化していたと考えられることから卵を抱いて温めていたことが裏付けられたという。名古屋大博物館の田中康平特別研究員は「温め方の違いを利用し、恐竜の生息域の解明につなげたい」と話しているという。新たな発見に基づいて、合理的な推論を行い、謎(真実)の解明を行うという、科学の基本的プロセスである。ここに研究者の醍醐味と喜びがある。今後の進展を期待したい。最近、深宇宙(言い換えれば宇宙の誕生期)の観測的発見が続いているが、地球上の太古の生物環境の発見も興味深い。研究者の自由な発想に基づく研究の進展を期待したい。近年、日本の若手研究者にとって、パーマネントのポストを得るのは難しく、研究をつづける上で多くのストレスがあるとの指摘がなされているが(今回の研究者も特別研究員であり、パーマネントのポストではない可能性がある)、困難な環境が切り開かれ、研究生活が保障されることを期待したい。
『地震波は水の影響を受けない』 3月15日nature ダイジェスト版はこう報じている。地球の上部マントルにおける地震波の速度と減衰の水平方向の変化を用いて、その根底にある性質を調べることができる可能性があるという。構造的に結合した水は、そうした地震波測定に大きな影響を及ぼすと考えられている。C.Clineたちは今回、これを調べるため、地球の地表下にあるありふれた鉱物であるカンラン石の地震波特性に対する水の影響を評価し、地震波の速度と減衰は、水含有量の影響をほとんど受けないことを立証しているという。地震波特性に大きな影響を及ぼしているのは、水含有量ではなく、課された酸化還元条件とそれに伴う欠陥の化学的性質のようであり、地球上部マントルに見られる低速度層や高減衰構造の原因は、水含有量の増加ではないことが示されたという。⇒もしこれが本当なら、いろいろな分野に影響を与えるだろう。これまで、地震波から捉えられた上部マントル中の水は、上昇し、地殻・上部マントルでの熱と水の流れのモデルに組み込まれている。場合によっては、従来の考え方を大きく変えるかもしれない。注目していきたい。
『ホーキング博士死去 76歳 車いすの宇宙物理学者』 毎日新聞3月15日付の朝刊はこう報じている。 難病を抱えながら、宇宙の始まりやブラックホールに関する独創的な理論を発表し、「車いすの天才物理学者」として著名な英国のスティーブン・ホーキング博士が14日死去したと、英ケンブリッジ大学が発表したという。76歳だった。ホーキング氏は、英オックスフォード生まれ。ケンブリッジ大大学院在学中に、全身の筋肉が徐々に衰えて動かなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断された。1974年、強大な重力のため光さえ出てこられないと考えられていたブラックホールが、エネルギーを放出しながら縮み、最後には消滅してしまうという常識外れな理論を提唱。宇宙の始まりなどを考える宇宙論に大きな影響を与えた。世界的ベストセラーになった88年の著書「ホーキング、宇宙を語る」などで一般の人にも宇宙の謎を解明する魅力を伝え、世界的に知られた。近年は宇宙旅行や地球外生命探査に関心を示す一方、地球温暖化や人工知能の軍事利用に警鐘をならした。まさに、「巨星落つ」という感じか。天は健康な身体は与えてくれなかったが、並外れた知性を与えてくれたというべきか。アインシュタインに続く、世界中で最も名の知られた、かつ尊敬された、そして多くの人に親しまれた物理学者と言えよう。晩年に、地球温暖化問題(特に米トランプ大統領のパリ協定離脱に関連しての発言もあった)にも発言されたことは、地球環境問題に関心を持つ者として、特に強い感銘を受けた。ご冥福を心から祈りしたい。
『火山活動 収束の方向 新燃岳 小さな噴火には警戒 予知連発表』 毎日新聞3月14日付朝刊はこう報じている。  噴火活動が続く宮崎、鹿児島県境の霧島連山・新燃岳(1421㍍)について、火山噴火予知連絡会(会長・石原和弘京都大名誉教授)は13日、「溶岩や火砕流が居住地域に達する可能性は低く、火山活動は収まりつつある」とする見解を発表したという。一方で、「数週間から数カ月は現在のような小さな噴火活動が繰り返される可能性が高い」とし、監視と警戒を呼び掛けた。予知連によると、溶岩の噴出は9日ごろにほぼ終息したと見られる。9日以降は噴出した溶岩内部で火山ガスの圧力が高まり、爆発的噴火を起こしていると考えられる。火口から約2㌔の範囲で大きな噴石が飛散し、約50㌔離れた鹿児島市中心部でも体に感じる程度の空気の振動「空振」があった。火山ガス(SO2?)の1日当たりの放出量は7日に3万4000㌧に達し、その後は約1000㌧(と急激)に減少しているという。気象庁は噴火警戒レベル3(入山規制)を継続している。石原会長は「2011年の最大の噴火を上回るような兆候はないが、監視の継続は必要だ」と話している。われわれの経験は短時間のものであり、十分な余裕を持った監視活動が必要であろう。
『揺らぐ原発再稼働 安全対策 高コスト 伸びる再生エネ 新増設可否 政府あいまい』 毎日新聞3月11日付朝刊はこう報じている。7年前の東京電力福島第一原発事故以降、原発を取り巻く環境は大きく変わった。政府は規制を強化したうえで原発を「重要なベースロード電源」と位置付け、再稼働を推進してきたが、再稼働した原発は5基にとどまる。この間、再生可能エネルギーの普及と価格低下が進み、将来は「主力電源」となる可能性が出てきた。電力会社にとって、原発の位置づけは揺らぎ始めている(⇒電力会社こそ再生可能エネルギーに全力で取り組むべきだ。そうでなければ、電力供給からやがては退陣するほかないだろう。自らの会社の将来を正しく慮るべきだ)。先週、野党4党が国会に「原発ゼロ法案」を国会に提出した。この際、政府・与党は、国民に分かりやすく説明すべきだろう。これまでの、国会等で水面上の議論を避け、すべて水面下で押し進めるというやり方は改めるべきだろう。世界の動向ともかけ離れ、将来世代へ責任を押し付けるという政策の選択はもはやないはずだ。
『「原発ゼロ法案」提出 立憲など4党 希望、民進両党は同調せず』 毎日新聞3月10日付朝刊はこう報じている。立憲民主、共産、自由、社民の4党は9日、「原発ゼロ基本法案」を共同提出した。法施行後5年以内に全原発の廃炉を決めることが柱という。
『新燃岳 爆発的噴火 噴煙4500㍍ 警戒4㌔に拡大』 毎日新聞3月10日付夕刊はこう報じている。 噴火活動が続く宮崎、鹿児島県境の霧島連山・新燃岳(1421㍍)で10日午前1時54分、爆発的噴火があった。噴煙は一連の噴火で最も高い約4500㍍に達し、大きな噴石が約1.8㌔まで飛散した。午前4時27分にも爆発的噴火があり、気象庁は火山活動がさらに活発化する恐れがあるとして、警戒範囲を火口周辺のおおむね3㌔から4㌔に拡大した。噴火警戒レベルは3(入山規制)を継続している。午前1時54分の爆発的噴火では、約50㌔離れた鹿児島市中心部でも体に感じる程度の空気の振動「空振」があった。噴煙の中での放電現象「火山雷」も観測された。新燃岳の山体が隆起する傾斜変動も見られており、火口直下のマグマの蓄積速度や量が増加している恐れがある。また、火口の北西側で9日に確認された溶岩流は非常にゆっくりとした速度で10日も続いている。鹿児島、宮崎両県によると、けが人や建物被害は確認されていない。4㌔圏に人家はなく、最も近い居住地域は鹿児島県霧島市の5㌔圏の2地域という。警戒範囲拡大を受け、鹿児島県は10日、災害警戒本部を設置したという。気象庁は大きな噴石が火口からおおむね4㌔、火砕流が2㌔まで達する可能性があるとしている。風下側での小さな噴石や火山ガス、空振によるガラスの破損などにも警戒を呼び掛けている。今月1日の噴火以降、新燃岳での爆発的噴火は9日までに計95回観測されていた。より小規模の噴火も頻発している。比較的大きな地震の頻発、山体中央部の膨張、微動の発生、多量のSO2ガス放出量等を考慮すると、地表近くに多量のマグマが蓄積されている可能性があり、連続的な噴煙が長時間停止するとさらに大きな爆発的噴火となる可能性がある。総合的な観測から判断する必要がある。また、霧島硫黄山の噴気活動も再び活発になっており、火口周辺だけでなく、火山体を広域的に、注意を払う必要があろう。
『新燃岳で溶岩流確認 火口内にも変化、噴煙3200m』 毎日新聞3月10日付朝刊はこう報じている。活発な噴火活動が続く宮崎と鹿児島県境の霧島連山・新燃岳(1421㍍)で9日、火口北西側から溶岩が流れ出た。火砕流は確認されていない。午後4時ごろには2日ぶりに爆発的噴火があり、噴煙の高さは3200㍍まで上昇。大きな噴石が火口から約800㍍先まで飛んだ。気象庁によると、9日午前10時10分ごろ、溶岩が火口北西から流れ出ているのが確認された。同庁は9日、連続噴火が同日午前1時45分に停止したと発表したが、活発な火山活動は続き、火口内にたまった溶岩があふれ出たと見られている。国土地理院は9日、衛星写真の解析の結果、火口内の地形変化が7日の直径約550㍍から約650㍍に拡大したという。専門家は、地形変化を溶岩ドームと分析している。 さらに10日今日のNHKテレビも引き続く噴火を放映しているが、10日午前2時前には、今回の一連の噴火活動の中で、最大の爆発的噴火が発生し、噴煙高さは4500㍍に達し、また大きな噴石が火口から1.8㌔まで飛散していることを報じている。10日午前9時過ぎ現在、気象庁の火山カメラは、頻繁な爆発的噴火を映し出している。噴煙高さの増加、噴石飛距離の伸び、火口内堆積のマグマ(溶岩ドーム形成)の増加、火口外へのマグマの流出、山体膨張等を考慮すると、今後さらに噴火活動が強まる可能性がある。噴火警戒レベルは依然とレベル3(入山規制)が維持されているが、一歩進んで、レベル4(避難準備)になる可能性もあり、引き続く観測の強化が必要だろう。
『環境省、炭素税報告書案を了承』 毎日新聞3月10日付朝刊はこう報じている。 地球温暖化の原因とされる二酸化炭素(CO2)排出に課金し、企業の排出削減を促す「カーボンプライシング」について、環境省の有識者による検討会は9日、導入を促す報告書案を大筋で了承したという。今春以降、政府が本格的に検討する、2050年の温室効果ガス排出大幅削減に向けた「長期戦略」の策定にも影響しそうだという(⇒当然反映すべきだろう)。報告書案では、50年に80%の排出削減を目指す日本の目標達成について「現行施策の延長上では極めて難しい」と指摘。世界経済が脱炭素化に向かう中、日本が「潮流に乗り遅れるのではないか」と懸念を示している。その上で、「炭素税単独、または排出量取引との組み合わせを検討すべきだ」と提案している。国内排出の4割を占める電力部門での対策が急務だと名指ししたという(⇒当然である)。
『新燃岳に溶岩ドーム 専門家「火砕流の恐れも」』 毎日新聞3月8日付夕刊はこう報じている。 国土地理院は7日、爆発的噴火が続いている宮崎・鹿児島県境の霧島連山・新燃岳(1421㍍)の火口の内側に、円形に盛り上がった直径約500㍍の地形変化を確認したと発表したという。専門家は、噴火による新たな溶岩でできた「溶岩ドーム」としている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の陸域観測技術衛星「だいち2号」のレーダー画像を基に分析。国土地理院によると、昨年10月末にはなかった盛り上がりを確認し、3月6日には直径約450㍍、7日には同約550㍍に拡大していた。中田節也・東京大教授(火山地質学)は、火口の内側に地下から出てきたマグマが厚みを持って固まった溶岩ドームができたと指摘。既に2011年の噴火で出た溶岩で火口が浅くなっており「溶岩があふれて流れ出すと、火砕流を引き起こす可能性がある」としている。今後も、地下からマグマが供給されると(大量のSO2ガスの放出が観測されていることも、その可能性を示していると言える)、爆発的噴火だけでなく(噴石への対策が必要)、火砕流にも注意を払う必要が出てきそうだ。引き続く観測が必要である。
『活発な噴火活動続く 新燃岳 噴煙一時3000㍍』 毎日新聞3月7日付夕刊はこう報じている。 宮崎と鹿児島県境の霧島連山・新燃岳では7日も活発な噴火活動が続き、同日朝までに計29回の爆発的噴火が観測された。噴煙の高さも一時、約3000㍍まで上がった。気象庁は噴火警戒レベル3(入山規制)を維持し、火口から約3㌔の範囲で大きな噴石などへの警戒を呼び掛けている。気象庁によると、爆発的噴火は6日に18回、7日は午前9時までに11回観測された。同日午前0時ごろに、50㌢㍍以上の大きな噴石が火口から約900㍍先まで飛散したほか、午前6時過ぎには噴煙の高さが一時約3000㍍まで上がった。火口には盛り上がった溶岩が確認されている。気象庁は、火口から約3㌔の範囲に大きな噴石が、約2㌔の範囲に火砕流が達する恐れがあるとして警戒を呼び掛けている。また、風下では小さな噴石が風に乗って遠くまで飛ぶ可能性があり、降灰で車がスリップする恐れもある。同庁は「飛散する小さな噴石や車の運転に十分気を付けてほしい」と呼びか掛けている。昨日・今日の爆発的噴火を見ていると、しばらくは活動が継続するであろう。
『新燃岳で爆発的噴火 7年ぶり 気象庁 火砕流警戒呼びか掛けけ』 毎日新聞3月7日付朝刊はこう報じている。 6日午後2時半ごろ、宮崎と鹿児島県境の霧島連山・新燃岳で爆発的噴火が起き、噴煙は一時2300㍍まで上がったという(その後の噴火で3000mに達したようだ)。新燃岳の爆発的噴火は2011年3月以来7年ぶり。気象庁によると、爆発的噴火は少なくとも4回あり、宮崎、鹿児島両県の広範囲で降灰が確認されている。同庁は、噴火警戒レベル3(入山規制)を継続し、火口から約3㌔の範囲で大きな噴石が、約2㌔の範囲で火砕流が達する恐れがあるとして警戒を呼び掛けている。6日午後6時現在、火口外で大きな噴石などは確認されておらず、けが人などの被害も確認されていない。新燃岳は5日夜から火山性微動や噴煙量が増加。6日朝から空振を伴う振幅の大きい地震も観測されたという。爆発的噴火は午後2時半ごろから繰り返し起き、午後2時45分ごろに噴煙は一時高さ約2300㍍まで上がったという。上空から確認したところ、火口内に溶岩が確認された。降灰の影響で、鹿児島空港発着の78便は6日欠航したという。7日も一部で欠航するという。気象庁の火山ライブカメラを見ると明るくなっても噴煙噴出部あるいは雲が赤くなっており(火映現象か)、マグマが地表まで到達していることを示している。噴煙が連続的に噴出している限り、マグマ内の圧力が急激に上がることはなく、噴煙噴出が休止するとむしろ要警戒である。山体膨張、地震活動等と総合的に判断することで一定の判断ができるだろう。
本日3月6日霧島連山新燃岳火口から大きな爆発的噴火があったようだ。噴煙高さは最大3000m程度、火口内の複数の箇所から爆発が発生している模様である。また、溶岩も流出しているようである。気象庁のライブカメラでも現在噴火が続いているのが観察できる。霧島連山では、最近、新燃岳だけでなく硫黄山でも噴煙活動が活発化していた。今後の活動予測は難しいがさらに大きな噴火の可能性も否定できず、注意深い観測が求められるだろう。
『回転するドーナツ 4700万光年先 超巨大ブラックホール周辺』 毎日新聞3月6日付夕刊はこう報じている。 地球から4700万光年離れた渦巻き銀河の中心で、超巨大ブラックホールの周囲をガスがドーナツ状に取り巻いて回転している様子を観測したと、国立天文台などのチームが米天文学誌アストロフィジカル・ジャーナル・レターズに発表したという(記事には2枚のカラー写真が添えられている。鮮明な回転するドーナツが示されている)。超巨大ブラックホールが銀河に与える影響の解明が期待されるという。超巨大ブラックホールは、質量が太陽の数10万~数億倍のブラックホールで、ほぼすべての銀河の中心にあると考えられている。超巨大ブラックホールに向かって落ち込んでくる物質の影響でブラックホールの周囲からは高速ガスなどが噴出されて銀河の進化に影響を与えるとされるが、実態は分かっていないという。チームは、南米にあるアルマ電波望遠鏡を使い、くじら座の方向にあるM77銀河中心のブラックホール(太陽の約1000万倍の質量)の周辺を観測し、物質を飲み込んで成長しているブラックホールを取り巻くドーナツ状のガス雲を確認したものである。半径は約20光年で、回転していたという。2月下旬以来、本欄でも紹介してきたが、たて続けに、天文学で大きな発見が続いている。これは偶然であるのか、あるいは天文学が飛躍的に成長を続けていることの一断面なのか。
『日本の海 CO2削減に貢献 干潟・藻場など 年間173万㌧吸収』 毎日新聞3月6日付朝刊はこう報じている。 沿岸の藻場やマングローブ林など日本の海の生態系が、年間173万㌧もの二酸化炭素(CO2)を吸収しているとの初の試算を、大学や国の研究機関で作る研究会がまとめたという。海の生き物を育む「ゆりかご」として知られる藻場などが、温室効果ガスであるCO2を大量に取り込んでいることから、研究会は「地球温暖化対策の上でも重要」と指摘している。研究会は国内外の既存の研究論文を元に、国内の藻場やマングローブ林、干潟の面積とそれぞれのCO2吸収量を計算した。その結果、2013年時点で総面積は29万㌶あり、年間173万㌧を吸収していると試算した。一方で、国内の藻場は水質悪化や埋め立てなどで急速に減っている。研究会座長の佐々木淳・東京大教授は「試算をきっかけに藻場の保全・再生を進めてほしい」と話しているという。日本の年間CO2排出量10億トンに比べれば小さいが、このような小さなものでも積み上げていく必要があろう。また、生物多様性の観点から、藻場あるいは干潟の維持は特に必要なことだろう。
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