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『島しょ国の被害 共同研究表明へ COP23閣僚級会合』 毎日新聞11月15日付朝刊はこう報じている。開催中の国連気候変動枠組み第23回締約国会議(COP23)は15日午後(日本時間同日深夜)から閣僚級会議が始まる。日本からは中川雅治環境相が会場入りし、途上国への支援策として、アジア太平洋地域の島しょ国の地球温暖化に伴う被害リスクの共同研究などを進める方針を表明するという。COP23は現在、事務レベルでの交渉が行われている。交渉関係者によると、2020年以降のパリ協定の実施指針(ルールブック)作りに各国が意見を出し合い、来年ポーランドで開催されるCOP24でルールブックを決めるための交渉が続いているという。一方、中国は「先進国には歴史的な排出責任がある」と主張。日本などが反発しているという。中川環境相が提案する途上国支援もないよりはましだが、世界から日本に要請されるていのは、大型石炭火力発電の増設・新設を止めることを宣言することではないのか。世界の反応を注目したい。
『地質年代 チバニアン内定 77万年前 磁場逆転の痕跡』 毎日新聞11月14日付朝刊はこう報じている。地球のN極とS極が最後に逆転した痕跡を示す千葉県市原市の地層について、国際地質科学連合の作業部会が、77万年前~12万6000年前(中期更新世)を代表する地層として内定したという。正式認定されれば、中期更新世が「チバニアン」(ラテン語で「千葉時代」)と命名され、地球の歴史を分類する地質年代に「千葉」の名前が刻まれることになる。地質年代に日本にちなんだ名称が付くのは初めてという。チバニアンについては、茨城大と国立極地研究所などが6月、同県市原市の養老川沿いにある地層「千葉セクション」の分析結果を基に、中期更新世を代表する地層として命名を申請したもの。イタリアもイオニア海の近くにある2地層「イオニアン」を申請していたが同連合での1次審査を通過したことを極地研などが13日発表したものである。票が小差なら決選投票になる可能性があったが、部会メンバーの6割以上が日本を支持したため、1回で決着したという。同連合は残る2回の上位部会と総会を経て、来年にもその時代を代表する「国際標準模式地」に正式認定する方針という。内定が覆る余地があるものの「千葉」の名前が地質年代に刻まれる可能性が高いという。正式に認められれば、地学(理科)の教科書にも記述され、地質に関心を持つ生徒が増えることを期待したい。近年、地学を学ぶ学生・生徒が少なくなりつつあるが、この機会に多くの中高大生が地球に目を向けてほしいものである。この77万年前というのは、上述のように地磁気が逆転する時期であり、その前の地磁気学的年代区分は「松山期」と呼ばれ、日本人地球物理学者の名前が冠されており、日本人にとって、今回の認定は、二重の意味で祝福されるべきものと言えるのではないか。
『COP23 「温室効果ガス減でも成長」 米500自治体 パリ協定支持』 毎日新聞11月13日付夕刊はこうj報じている。 米国で500近い自治体が地球温暖化対策のパリ協定を支持し、実際に温室効果ガスを減らしながら経済成長しているとの報告書を企業などのグループが13日までにまとめたという。協定には約1700の企業も賛同し、離脱を表明したトランプ政権に代わり、政府以外の組織で取り組みへの意欲が高まっていると指摘しているという。ドイツ・ボンの気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)の会場で、グループのブルームバーグ前ニューヨーク市長が報告書を公表したという。報告書によると、温暖化対策として排出量取引制度を導入した北東部の9州は、電力部門で2005年から排出を45%減らした一方、経済は成長を続けているという。パリ協定を支持する自治体の人口と国内総生産は、全米の約半分に当たるという。削減目標を掲げた自治体の排出総量は、世界3位のインドと同じで、今後の対策次第で大規模な削減が可能だという(おそらく、トランプ米大統領はこのような詳細なデータについての知識がなく、思い込みでパリ協定に反対しているのに過ぎないのではないかと思われる)。COP23では、米国を含む先進国の短期的な排出削減や資金支援を巡り、途上国から不満が上がっているという。このような一連の事態にトランプ大統領は反論するのか、無視するのか。米国大統領だけが世界から孤立することになるのか。
『ニセコの国定公園で大規模無断伐採 地熱発電の調査業者』 11月12日付のインターネット情報(朝日新聞デジタル)はこう報じている。北海道ニセコ町などに広がる「ニセコ積丹(しゃこたん)小樽海岸国定公園」とその付近で、地熱発電の資源調査をしている業者が、管理する林野庁や道などに無断で樹木を伐採していたことが分かったという。広範囲にわたっており、切られた樹木の本数や面積は判明していないが、自然公園法で保護が求められるハイマツやチシマザクラが含まれているという。地熱資源の調査をしているのは、日本重化学工業と三井石油開発(ともに本社は東京)。日本重化学工業によると今年6~8月、機材の設置場所の周辺や作業路を機械で伐採したという。作業は別会社に委託していたという。自然公園法の規定で、木や竹、公園ごとに保護が必要だとして指定された植物(指定植物)を知事の許可なしに傷つけることを禁じられた区域だったという。違反すれば懲役や罰金の刑も定められている。園外でも伐採には国や道など所有者の承諾が必要だが、その手続きもとられていなかったと言う。にわかには信じられない事象である。自然公園内では、従来、地熱発電のための調査においては、環境保護を前提として、極めて注意深く実施され、監督官庁とも詳細に相談しながら進めてきたのが実情である。今回、伐採作業は別会社に委託したとされているが、関係している発注者はこれまで十分な経験を持っている地熱事業者であり、責任を免れないであろう。報道されていることが事実であれば、関係事業者に明確な説明を求めたい。当該事業者だけではなく、自然公園内で地熱調査を進めている他の事業者にも影響が出かねない。
『米、州や企業存在感 COP23 パリ協定順守アピール』 毎日新聞11月12日付朝刊はこう報じている。ドイツ・ボンで開催中の国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)の会場で11日、米国の州やNPO、企業などがつくる「非政府」パビリオンのメインイベントが開かれたという。トランプ大統領がパリ協定離脱を宣言し、米政府もCOP恒例のパビリオン出展を見合わせる中、米国人の参加者は「我々は協定を順守する」と訴え、引き続き地球温暖化対策に取り組む姿勢をアピールしたという。パビリオンの名称は「米気候行動センター」。気候変動などに関する国連大使を務めたマイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク州知事が率いる、米国の州やNPO、企業などの連合体「We are still in(それでも私たちはとどまる)」が出展したという。イベントで、ブルームバーグ氏は「米国民の気候変動への取り組みは、(ホワイトハウスのある)ワシントンでも止められない」と強調。COP23議長を務めるフィジーのバイニマラマ首相は「力強い取り組みだ」と歓迎したという。カリフォルニア州のジェリー・ブラウン州知事らも参加し、ブルームバーグ氏らの活動を支える意向を示したという。米国は毎年、COP会場に豪華なパビリオンを作り、自らの気候変動対策をアピールしてきた。しかし6月にパリ協定からの離脱を宣言したトランプ政権は関連予算をカットし、今年のパビリオンの出展を見送ったという。トランプ大統領はもはや仕方ないとしても、追随する米政府高官は退官後、回顧録などで、自分はパリ協定には反対でなかったと書くようなことはやめてもらいたいものだ。米連邦政府の姿勢は困ったものだが、米国の再生可能エネルギー・環境問題において、先進的に米国を引っ張ってきた両州、「ニューヨーク州・カリフォルニア州」の中心的人物が共同で行動を起こせば、米国(あるいは州政府連合)として地球温暖対策に一定の国際貢献が期待されるだろう。米国の民主主義を信じたい。
『次世代加速器縮小 候補地は岩手・一関 国際組織』 毎日新聞11月11日付朝刊はこう報じている。宇宙誕生の謎に迫る次世代加速器「国際リニアコライダー(ILC)」計画について、世界の物理学の国際組織は10日、全長を31㌔から20㌔に縮小することに決め、建設を支持するとの声明を発表したという。縮小で建設費が4割減の5000億円程度になるため、声明は「日本の主導で早期に実現してほしい」としているという。岩手・宮城両県の北上山地が候補地。声明は、ILCを万物に重さを与える「ヒッグス粒子」の工場と位置付け、ヒッグス粒子の精密な研究ができると指摘。だが、縮小で、当初想定した未知の素粒子探しなど一部の実験は難しくなるという(早期の実現をするための苦渋の選択であろう)。ILCは直線型で、関係者によると、20㌔の新計画では岩手県一関市の地下に設置を検討するという。装置の両端から電子と陽電子を放ち、衝突によって飛び出すさまざまな粒子を調べる。日本政府は建設への態度を明白にしておらず、文部科学省の担当部署は「政府として慎重に検討する」としているという。おそらく、規模を縮小したのは経費が大きく、一部の実験を取りやめるという苦渋の選択の中で、建設規模を下げ、建設費問題をクリアーするためだろう。日本の国際貢献という立場からも、国内諸学術分野への影響をできるだけ少なくしながら、進展することを期待したい。
『「受動喫煙 負ける日本」 対策遅れ 研究者が警鐘 英医学誌掲載』 毎日新聞11月11日付朝刊はこう報じている。「日本は受動喫煙を巡る闘いに負けつつあるのか?」 世界4大医学誌の一つとされ、強い影響力を持つ英国の「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」に、こんなタイトルの論説が掲載されたという。国内外の研究者が日本の受動喫煙対策の遅れに警鐘を鳴らし「日本の政治家は今、重大な岐路に立っている」と決断を迫っている。論説では、世界55カ国が公共の場での屋内全面禁煙を法制化して15億人の健康が守られているのに対し、日本は飲食店や職場など多くの場所で禁煙が許されており「規制レベルは最低ランクの位置づけ」と紹介されているという。国民の大多数を占める非喫煙者の声が少数の喫煙者に負けているのが現状だとし、たばこ、外食、娯楽産業の圧力が強く、財務省がJTの33%の株を保有している事実もロビー活動を容易にしている可能性があると指摘している。受動喫煙対策を強化する健康増進法の改正は厚生労働省と自民党が対立したまま見通しが立っていないが、論説は「健康的な国になるのか、喫煙者の楽園になるのかは、首相ら政治家のリーダーシップにかかっている」としている。この問題の発端は、本来医学的な観点にあるが旧勢力の抵抗という形になっている。この問題は再生可能エネルギーの導入とよく似ている。環境的には、再生可能エネルギー導入が望ましいのは明白だが、旧勢力は抵抗を続けている。これらの課題は、本来の医学的・環境的問題というより(その結論はすでに出ており)、一種の社会変革という立場から捉えるのが正しいのではないだろうか。
『「先進国の削減目標 低すぎる」 NGO130団体 不公平と主張』 毎日新聞11月11日付夕刊はこう報じている。過去に排出した温室効果ガスが地球温暖化に与えた影響を考慮すると、先進国が掲げた削減目標は低すぎ、途上国に対して公平性を欠くとした報告書を環境NGOなど130団体でつくるグループが公表したという。産業革命以降、大量の化石燃料を使ってきた先進国には重い「歴史的責任」があると分析しており、目標引き上げの圧力が強まりそうだという。報告書は、大まかなデータがある1850年以降の累積排出量や現在の経済規模を考慮し、温暖化被害回避のため各国が目指すべき削減量を算出。今の目標とどのくらい開きがあるか分析したという(従来、先進国と発展途上国間で、排出責任に関して議論があった。歴史的累積放出量は考慮されてこなかったので、一定の前進と考えられる。ただ、温暖化対策として、先進国が途上国に、対策技術あるいは対策資金を支援することは一定程度、累積責任を緩和するものとも考え得るが)。米国は2030年に国民1人当たり二酸化炭素換算で36㌧減らさなければならないのに、今の目標を達成するだけなら6㌧にとどまる。日本は20㌧、欧州連合(EU)は14㌧削減すべきだが、目標はそれぞれ2㌧、3㌧になっている。中国は現在、世界最大の排出国だが累積排出量は少ないため、求められる削減量は2㌧にとどまり、目標の4㌧を下回る結果になっている。パリ協定は気温上昇を2℃未満、できれば1.5℃に抑えることを目指している。各国はドイツ・ボンの気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)で、目標引き上げの詳しい仕組みなどパリ協定の実施ルールを協議中。18年末までの合意を図っている。このような中で、わが国は大幅な削減目標の引き上げを迫られるであろう。また、今後、大型石炭火力発電所の新増設が見込まれていることから、この点でも明確なメッセージを発信することが必要だろう。COP23で、世界から評価される発信ができるか、岐路に立たされていると言っても良いだろう。
『石炭火力増設の日本に抗議デモ』 毎日新聞11月10日付朝刊はこう報じている。 ドイツ・ボンで開催中の国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)の会場前で9日、二酸化炭素(CO2)排出量が多く、地球温暖化に悪影響を及ぼすなどとして、世界各国のNGOが日本の石炭火力発電所の新増設や海外輸出を名指しで批判する抗議行動があったという。抗議は、石炭火力発電所に反対する日本やフィリピン、ドイツなど各国の環境NGOの共催で行われた。参加したメンバーは「END COAL(石炭を終わらせろ)」などの横断幕を掲げ、「化石燃料での環境汚染をやめろ」とシュピレヒコールを繰り返したという。日本の「FoEジャパン 」は「主要7カ国(G7)で日本は石炭火力への公的支援が最も多い。パリ協定の目標達成に向け、温室効果ガスの削減を進める一方、海外へ石炭火力を輸出しては、結局排出量を増やすだけ。日本の姿勢が国際的に批判を浴びている現状を知ってほしい」と訴えたという。このCOP23の閣僚級会議で、日本の環境相が何らかの発信を行う予定であるが、その内容によっては、日本への圧力がより高まるだろう。環境相はいったいどのような発言をするのだろうか。世界の嘲笑を浴びないことを期待したいが。
『恐竜 今も君臨!? 隕石落下 数百㌔ずれていたら』 毎日新聞11月10日付朝刊はこう報じている。東北大などは9日、6600万年前に地球に落ちた巨大隕石の衝突地点が、実際よりもし数百㌔ずれていれば、恐竜は絶滅せずに現在も繁栄していた可能性があるとする分析結果を英科学誌サイエンティフィックリポーツに発表したという。巨大隕石(直径約10㌔)は、6600万年前にメキシコ・ユカタン半島付近に衝突した。恐竜は約2億年2000万年前から繁栄を誇っていたが、衝突で地中から放出されたすすや硫酸塩の粒が太陽光を遮り、地球が急激に寒冷化したことによって滅んだ。この時、恐竜とともに翼竜類やアンモナイトなど75%以上の生き物が絶滅したとされる。すすは、地中の有機物が燃えて発生する。海保邦夫・東北大教授(地球化学)らは、隕石衝突で発生したすすについて、気象庁のスーパーコンピュータで解析した結果、230~2300テラグラム(テラは1兆倍)の量が高度1万㍍以上の成層圏を覆うと、地球の平均気温が8~10℃下がり、恐竜が死滅すると試算したという。さらに、これだけのすすを放出する可能性のある地層が世界のどの程度あるか分析したところ、実際の落下地点を含めて地球の13%しかなかったことを割り出した。逆に、残る87%のエリアでは直径10㌔の隕石が落ちても恐竜の絶滅は起こらないと考えられるという。その場合は恐竜が現在も繁栄を続けていたと考えられ、今の歴史が変わっていた可能性があるとしている、それは十分考えられるだろう。生命の進化は、非常に長い期間(億年単位)にわたって、非常にゆっくり行われ、安定したプロセスのようにも見えるが、天体起源の一瞬の大激変によって絶滅等が発生するなど、カオス的なところもある。現在の地球は大激変を受けながらも、一見安定な状態にあるが(地球温暖化による極端気象現象の発生が増えつつあるが)、これが長く維持されるかはわからない。地球の変化を多様な視点から見続ける必要があろう。
『シリア、パリ協定署名へ COP23 加盟国・地域で最後』 毎日新聞11月9日付朝刊はこう報じている。 ドイツ・ボンで開催中の国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)で7日、シリアが2020年以降の地球温暖化の国際枠組み「パリ協定」に署名すると明らかにしたという。同条約に加盟する197カ国・地域で最後の参加を表明をしたことになる。一方、トランプ米政権はパリ協定からの離脱を宣言しており、米国が同協定に背を向ける唯一の国になった。COP23の会合でシリア代表団が「責任を果たす」とパリ協定署名の意向を表明し、共同議長も「歓迎する」と応じたという。なお、パリ協定は昨年11月に発効している。米政権は離脱を表明しているが、パリ協定は、署名後一定期間は離脱できず、その間米国は協定内にとどまっている。しかし、一人の大統領の考えでこうなるとは、米国の民主主義あるいは国民の良識はどうなっているのか。明らかに、米国大統領制の欠陥と思われる。
『驚きの古代生物 化石発見』毎日新聞11月7日夕刊は、2件の記事を掲載している。1つ目は「鋭い歯 新種草食恐竜 南仏で 植物切り刻む効果」。刃物のような大きな歯を持った白亜紀後期(約7300万年前)の新種草食恐竜の化石を南フランスで発見したと、ベルギーなどの研究チームが英科学誌サイエンティフィックレポーツに発表したという。アジアや北米で化石が見つかった類似の恐竜は数100本もの小さな歯を持ち、植物をすりつぶすようにして食べていたが、この新種は鋭い少数の歯でざく切りに食べていたと見られるという。真鍋真・国立科学博物館標本資料センター長(古生物学)は「欧州では歯を少なく、大きくするという全く逆の進化があったことに驚いた」と話しているという。今回見つかった新種は。主に二足で歩く「鳥脚類」の一種と見られ、「マテロノドン・プロビンキアリス」と命名されたという。上下の歯がかみ合わさることで、植物の硬い繊維を切り刻む効果があったと考えれる。葉が大きく繊維質の古代ヤシ類のような植物を食べるため、このような形に進化した可能性があるという。 もう一方の記事は「魚の祖先か 最古の大型動物 中国・5億年前の地層で」と報じられている。中国南部の雲南省にある5億年余り前のカンブリア紀の最も初期の地層で、長さが30㌢近いミミズのような形をした動物化石を発見したと、磯崎行雄・東京大教授(地質学)と中国・西北大のチームが6日付の英科学誌に発表したという。生物の進化が爆発的に進み、現在の動物の原型が一挙に出そろった「カンブリア爆発」が起きた最も早い時期に出現した最古の大型動物として注目されるという。化石が見つかったのは雲南省昆明に近いリン鉱山跡。浅い海底で堆積した地層が露出しており、チームは約20平方㍍の広さの地層面に約50個の化石を確認したという。磯崎教授は「魚などの祖先に極めて近いと考えられる。更なる大型動物化石の発見が期待できる」と話している。磯崎教授によると、カンブリア爆発は約5億5000万~5億1000万年前に3段階で起きたと考えられ、最終段階には体長1㍍を超えるアノマロカリスなど大型動物が現れた。より古い段階では1~2㍉以下の微小な殻の化石しか見つかっていなかった。 以上、数千万年~5億年前の化石の話である。近年身の周りのいろいろのものが急速に変化し続けているが、たまには、数億年前のゆっくりとした生物進化に思いを馳せることも良いのではないか。
『インド首都 大気汚染深刻 視界不良に』 毎日新聞11月8日付朝刊はこう報じている。インドの首都ニューデリーで大気汚染が悪化している。冬になると風がやみ、野焼きの煙や車の排ガスなどが滞留したためと見られている。7日は朝から空気が白く濁り、地元メデアによると、視界は200㍍以下まで悪化したという。デリー首都圏(州)当局の観測データによると、ニューデリー市内では7日午前、微小粒子状物質PM2.5の濃度が1立方㍍当たり815マイクログラムに達し、インドの基準値(60マイクログラム)の13倍を超える地点もあったという。日本基準値は35マイクログラムであるから、その23.3倍となり、そのすさまじさが実感される。これはやがて、乳幼児・小児への健康被害などに反映される可能性があろう。世界保健機関(WHO)が2016年に公表した報告書によると、ニューデリーのPM2.5の年平均濃度は北京の約1.4倍で、世界3000都市のうち11番目に高かったという。地元メディアによると、インドでは15年だけで50万人以上が大気汚染により死亡したとする研究もあるという。すでに大きな健康被害が出ているようだ。中国から日本へのPM2.5の飛来が、ここ数年来日本でも話題になっているが、地球全体が、CO2だけでなく、PM2.5にも汚染されているということになる。
『世界平均気温 観測史上2位か』 毎日新聞11月8日付朝刊はこう報じている。今年の世界の平均気温は、観測史上最高となった昨年に次いで高くなるという見通しを、世界気象機関(WMO)が発表したという。昨年の高温をもたらしたエルニーニョ現象が起きていない中での高い水準で「地球温暖化の傾向が続いている」と警告したという。WMOは9月までのデータを分析。産業革命前と比べた気温上昇は1.1℃に達しているという。パリ協定は、温暖化の深刻な被害を避けるため気温上昇を2℃未満に抑える目標を掲げるが、すでに半分進行したことになる。13~17年は世界平均で観測史上最も暑い5年間になると見られるという。なお、当研究所では2012年5月8日から、所内で1m深地温の連続観測を行っているが、年平均地温は17.47℃(2013年)、17.37℃(2014年)、17.70℃(2015年)、17.40℃(2016年)となっている。また年最高地温は28.30℃(2012年)、28.59℃(2013年)、28.64℃(2014年)、28.72℃(2015年)、26.11℃(2016年)、25.15℃(2017年)となっている。年平均地温・年最高地温は最近2年間ほどは低下傾向とも見られる。1m深地温は地球温暖化だけでなく、ヒートアイランド現象の影響も受けているので分離する必要がある(残念ながら現在までには分離ができていない)。今後も観測を続けながら、分析を続けたい。
『米、温暖化認める報告書 メディア「政策と矛盾」と批判』 毎日新聞11月4日付夕刊はこう報じている。 トランプ米政権は3日、「地球温暖化は進行しており、人類の活動以外の原因は見当たらない」と結論付ける全米気候評価報告書を公表したという。これまで政権は温暖化について「人類の活動との関連は議論の余地がある」として温室効果ガス排出規制を緩和する政策を進めており、米メディアから「矛盾している」との批判が上がっているという。報告書は米大気海洋局(NOAA)に設置された諮問委員会が作成したが、トランプ氏は8月、専門家15人で構成する同委員会を解散。米メディアによると、報告書の内容は大幅な変更を迫られるとの憶測が飛び交っていたが、政権高官らがほぼ無修正で公表することを決定したという。報告書によると、地球の平均気温は過去115年で1℃上昇。大気中に放出される二酸化炭素(CO2)の量は増加し続けており、過去数千万年で最も高い濃度になろうとしている。米国では温暖化の影響により、激しい降雨や洪水、自然発生した山火事などの被害がすでに発生しているとした。トランプ政権はこれまで、オバマ前政権が導入した温室効果ガス排出規制の撤廃を決めたほか、温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱も表明。環境保護局(EPA)や内務省のホームページから、温暖化に関する情報を削除するなど温暖化対策に後ろ向きの措置をとっている。米国の大統領権限がいかに強いと言っても、非科学的な大統領の個人的信念が通るものかと思っていたが、政府高官が正常化したと言えようか。まだ、アメリカに良心が残っていたというべきか。
『COP23 パリ協定 実施指針を協議 あす開幕 米抜き 協調なるか』 毎日新聞11月5日付朝刊はこう報じている。2020年以降、すべての参加国・地域に地球温暖化対策を課す「パリ協定」の具体的な実施方針(ルールブック)を話し合う国連気候変動枠組条約第23回締約国会議(COP23)が開催する。トランプ米大統領がパリ協定離脱を宣言してから初めての締約国会議で、来年の合意を目指すルールブック作りがどこまで進むかや、「米国抜き」でも各国が温暖化対策で足並みがそろえられるか焦点という。注目したい。
『クフ王の墓 未知の空間 名古屋大など発見 王の埋葬室か』 毎日新聞11月3日朝刊はこう報じている。 エジプトの首都カイロ近郊にある世界最大の石造建築、クフ王のピラミッドに未知の巨大空間が存在することを、名古屋大などが参加する国際研究チームが発見し、2日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表したという。考古学の専門家は「王の埋葬室の可能性もある」と指摘。ピラミッドの構造解明につながることが期待されるという。チームは昨年、ピラミッド北側に未知の空間があることを明らかにしたが、今回はより中心部に近くて広いという。チームの森島邦博・名大特任助教(素粒子物理学)は「空間の詳しい構造や用途はわかっていないが、ピラミッドの建造方法などを解明する手掛かりになる」と話しているという。チームによると、新たに確認された空間は全長30㍍以上。中心部付近にある「王の間」に続く「大回廊」と呼ばれる空間の上方、地上60~70㍍の位置にあるという。幅1~2㍍、高さ8.6㍍の大回廊とほぼ同じ大きさの断面積があるという。チームには名古屋大のほか、高エネルギー加速器研究機構(つくば市)やフランスの研究者らが参加。宇宙から降り注ぐ宇宙線から生じ、物質を通り抜けやすい性質を持つ「ミュー粒子」を利用して、エックス線写真のように内部を透視する調査を行った。名古屋大は特殊なフィルムを使った観測装置を設置。2015年12月からフィルムを通過したミュー粒子を測定すると、空間がない場合よりも飛んでくるミュー粒子が多い場所があり、未知な空間があることが示されたという。なお、当研究所では、地熱探査の一手法である「水銀探査法」を用い、弥生時代後期~古墳時代前期の古墳調査を開始したが、最初のターゲット福岡県朝倉市の恵蘇八幡宮円墳(斉明天皇の御陵山、あるいは邪馬台国の女王卑弥呼の墓ではないかとの推測が行われている)の調査を9月中旬実施した。その結果、円墳の中心部に見事な長円状の高異常帯を検出した。埋葬者が誰かは特定できていないが、高貴な人物が水銀と共に埋葬されている可能性が高い。今後、古代史の展開と総合し、検討を進めたい。 なお、11月5日のインターネット情報(AFP=時事)では、この大きな空洞の発見について、エジプト人考古学者らは4日、この発見発表を批判する声明を発表したという。同プロジェクトを監督するスキャンピラミッド科学委員会のザヒ・ハワス(Zahi Hawass)委員長によれば、「これは新しい発見ではない」という。ハワス委員長によれば、ギザの大ピラミッドはもとから空洞だらけで、空洞が見つかってもそれが直ちに秘密の部屋の存在や新発見につながるものではないという。今回、名古屋大ほかのチームは学術的内容をまず学会レベルで議論する前に、マスコミ発表したようだ。研究者として、成果の発表には注意すべきだろう。同様な問題が日本の考古学研究者の一部にも蔓延しているとの指摘がある。特に、邪馬台国近畿説論者に多いようである。学会発表(学術論文発表)より、センセーショナルにマスコミ発表する方が早いとの批判がある。研究者の倫理に関わるものである。他山の石としたい。
『石炭火力「許されない」 環境相が抑制強調』 中川雅治環境相は2日の会見で、石炭火力発電所の新増設計画を進める日本を国連環境計画(UNEP)が批判していることについて、「私は石炭火力に対し極めてネガティブ(否定的)。経済性の観点での新増設は絶対に許されない」と述べ、計画の抑制に努める姿勢を強調したという。今後、環境影響評価(アセスメント)などに基づき、経済産業相に意見した上で計画変更を求めるという。中川環境相はドイツ・ボンで今月中に開催されるCOP23に出席し、発言するようであるが、石炭火力発電所の建設抑制を明確に打ち出さない限り、ちまちました提案をいくら述べても決して評価されないだろう。ここは環境相・環境省の決断が試される。はたして、どこまで踏み込めるか。
『削減達成でも3℃上昇 温室効果ガス 今世紀末 国連予測 石炭火力依存の日本名指し』 毎日新聞11月1日付夕刊はこう報じている。世界各国が掲げる温室効果ガスの排出目標を達成しても、地球温暖化が進んで今世紀末の気温上昇が3℃に達し、深刻な被害が生じる恐れがあると警告した報告書を国連環境計画が1日までに発表したという。政府に加え、企業や自治体の早急な対策強化の必要性を強調し、排出量が多い石炭火力発電を推進する国として日本も名指ししているという(当然である。先日も本欄で書いたが、環境相がCOP23で演説するようだが、どうやら世界の動向と全くミスマッチの内容を堂々と発信するようである。世界から、尊敬を受けることなく、嘲笑を浴びるだけだろう。その際でも良いが、十分世界の動向を認識し、その結果を、国会で十分発言してほしいものである)。2020年から始まる「パリ協定」では、台風の強大化、干ばつ、生態系の破壊といった温暖化の悪影響を避けるため、産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑えることを目指している。各国は自ら削減目標を設定し、国連に提出している。報告書は、このままでは今世紀末に気温が3℃上昇すると予測。30年時点で、各国の削減目標に加え、日本の年間排出量の10倍程度を追加で減らさなければ、2℃未満に抑えることは極めて難しいと分析している。米国がトランプ大統領の予告通り20年にパリ協定を離脱すると、見通しはさらに暗くなるという(世界各国は、残念ながら、このことをすでに織り込み済みだろう)。一方で報告書は、今ある技術を普及させることで、十分な削減量を確保できると指摘している。具体策として、太陽光や風力など再生可能エネルギーの導入や省エネ家電の拡大,森林破壊を止め、植林を進めることを挙げている。石炭火力発電所の建設計画を進める国として中国やインドと共に日本を挙げ「新規建設をやめ、既存の施設も早期に閉鎖することが極めて重要だ」と強調しているという。極めて当然である。環境相はCOP23で恥をかかないためにも、国際情勢を十分認識し、さらにチャレンジングなわが国の目標を世界に発信すべきだろう。そうでなければ、おそらく世界から厳しい目を向けられるだろう。ちまちました演説をやっても仕方がないと思える。はたして歴史的な発信ができるか。COP23を見守りたい。
『温暖化対策 島国との連携強化 日本、COP23で表明へ』 毎日新聞10月31日付朝刊は こう報じている。内容は昨日朝刊の記事とほとんど同じである。追加事項に、「11月15,16日に開かれるCOP23の閣僚級会合で中川雅治環境相が途上国や研究機関などに表明し、各国や研究機関に参加を呼び掛ける」とある。中川環境相は30日の会合で「日本のビジョンをCOPの場で発信し、気候変動対策に貢献したい」と話したというが、途上国支援は良いが、世界が日本に求めているのはそういうことではないと思われる。大型石炭火力発電増設をやめ、新たにチャレンジングなCO2削減プログラムを示し、国際的に先導することではないか。ちまちました個別的提言では、世界から無視されるか、嘲笑を買うことになるだろう。中川環境相に果たしてそれだけの認識と覚悟はあるか。
『CO2濃度 過去最高に 昨年の世界平均』 毎日新聞10月31日付朝刊はこう報じている。世界気象機関(WMO)は30日、地球温暖化をもたらす二酸化炭素(CO2)の2016年の世界平均濃度が、403.3ppm(ppmは体積比100万分の1)で、過去最高を更新したと発表したという。15年比での増加幅(3.3ppm)も過去最大となったという(このことは、削減の努力以上に、大幅に排出が多いことを示している)。このペースで増加すれば2030年には450ppmに到達してしまう。WMOは「これまで以上に抜本的な排出削減が必要だ」と指摘している。11月上旬にはドイツ・ボンでCOP23が開催されるので、絶好のタイミングの発表と言える。わが国の追加の削減策の強化が求められる可能性が一段と強くなった。CO2は主要な温室効果ガスの一つ。世界平均濃度は、各地の観測結果を基に算定している。産業革命前(約278ppm)から一貫して増加が続いており、45%上回る水準となっている。過去10年の増加ペースは年平均2.21ppmと、こちらも近年上昇傾向となる。このペースで上昇すれば2040年には450ppmに達してしまうことになる。現在のCO2排出速度が続けば、今世紀末どころか、2030~2040年にはCO2濃度が450ppmを超えてしまう。COP23では世界に向かって警告が発せられるのではないか。昨年発効した、地球温暖化対策の国際枠組み 「パリ協定」では、気温上昇を産業革命前に比べ、2℃未満に抑えるため、今世紀後半には温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目標としている。この達成には、濃度を450ppm以下に抑える必要があるが、かなり難しい状況にあると言えよう。まさに抜本的な対策が望まれる。COP23で果たしてどこまで踏み込めるか。
『温室効果ガス 排出量の算出支援 COP23 対途上国 日本表明へ』 毎日新聞10月30日付朝刊はこう報じている。途上国の地球温暖化対策を進めるため、11月6日からドイツ・ボンで始まる国連気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)で日本政府が打ち出す支援策の概要が分かったという。温室効果ガス排出量の算出精度向上や温暖化に強い農作物の開発、防災のための技術支援などが柱という。近く相手国を選定し、来年度にも複数の国と事業を始めるという。昨年発行した地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」では、参加各国は自国の温室効果ガス排出量削減目標を提出し、削減努力をすることが義務付けられている。削減目標の基礎データとなる排出量は、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のガイドラインに基づき、化石燃料消費などの統計を基に算出する場合が多いが、途上国では統計や算出方法が未整備で、このガイドラインが使えないことも多く、誤差が大きいと指摘されているという。日本は2009年から運用している温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の観測データなどを使い、IPCCのガイドラインによらず高い精度で排出量を算出しているという。COP23で政府が表明する途上国支援策「気候変動対策支援イニシアチブ2017」では、いぶきの観測データや各国のエネルギー事情などに応じて排出量をより正確に推定できるノウハウを途上国に提供し、算出手法構築を支援するという。また、削減目標を達成するための効果的な取り組みについても助言するという。さらに、途上国は温暖化の影響がより大きいため、日本での研究を応用してアジア太平洋地域の途上国の気候変動予測や温暖化への対応策をまとめるほか、島しょ国でのサイクロンなどのリスク評価手法の研究も支援するという。このような発展途上国支援策をすすめることに異論はなく、着実に進めてほしいものである。しかし、日本に課せられているのは、国内の排出対策を一層進めることである。電力会社等が、経済的観点から大型石炭火力発電所増設などを求めているが、世界の方向とは逆行しており、COP23では諸外国から強く指摘されるのではないか。日本はCOP23において、既に提出している削減計画よりももっと意欲的な提案をすべきであろう。この方がよほど諸外国から評価されるであろう。日本政府は、COP23においては、最近の国際動向の正しい理解のもとで、世界をリードする議論をしていくべきと思われる。発展途上国支援策だけでは心もとない。
『細胞内でエネルギー生産 硫黄呼吸 哺乳類も ヒト生命維持に不可欠』 毎日新聞10月28日付朝刊はこう報じている。哺乳類の細胞が、酸素だけでなく、食物に含まれる硫黄を使った呼吸(硫黄呼吸)をしていることが分かったと、赤池孝章・東北大教授(生化学・微生物学)らの研究グループが27日付の英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表したという。硫黄呼吸は原始的な細菌だけが行っており、進化の過程で失われたと考えられてきたが、ヒトなどでも生命維持に不可欠だという。細胞レベルでは、呼吸はエネルギーを作り出す活動を指す。生物は細胞内にあるミトコンドリアで、主にブドウ糖と酸素からエネルギーを作って利用している。研究グループはヒトやマウスのミトコンドリアを詳しく調べ、アミノ酸の一種のシステインと硫黄が酵素の働きによって結びついて活性化し、エネルギーを生み出していることを見つけたという。硫黄呼吸をできなくしたマウスの寿命は約10日しかなかったという。硫黄は酸素のように常に外から取り入れているわけではなく、食物に含まれる硫黄を体内でリサイクルしながら使っているという。心臓や骨髄など酸素を大量に使う器官は酸欠になりやすく、こうした器官で硫黄呼吸は重要な働きを担っているとみられる。硫黄呼吸は、地球上にまだ酸素がなかった30億年以上前に、古細菌などの生物がエネルギーを得るために獲得した仕組みとされている。赤池教授は「古代の生物が持っていた呼吸が、忘れ去られながらも使われ続けてきたことは驚きだ」と話しているという。この研究は、常識を疑う中で、地道な研究を通して実現されたもので、価値ある研究と思われる(もちろん正当な評価は、その分野の専門家によってなされるが)。地熱地域からも、硫黄を含むH2SやSO2が放出されているが、多量に吸えば健康被害を生ずるが、適度な量(微小量)を取り入れることは、心臓や骨髄などには効果的であるかもしれない。
『温暖化「猛烈な台風」増 気象研究所など 日本南海を通過』 毎日新聞10月27日付夕刊はこう報じている。 地球温暖化が進むと、台風など世界中で発生する熱帯低気圧の数は減るが、日本の南海上を通過する猛烈な台風が増えるとのシミュレーション結果を、気象研究所(茨城県つくば市)などの研究チームが26日発表したという。この地域では、海面水温上昇のほか、大気循環が台風を発達させやすい状態になることが、原因とみられるという。研究チームによると、地球温暖化対策の有効な対策を取らない場合、今世紀末の世界の平均気温が3℃上昇した場合、世界の熱帯低気圧の年間発生数は現在より33%減少。米国のハリケーンで上から2番目に強い「カテゴリー4」以上(風速59㍍以上)に相当する猛烈な台風も13%減る結果になったという。日本の南海上から米ハワイ、メキシコの西海上にかけての北太平洋では、猛烈な台風が増加。日本の南海上では、現在10年に3回程度から5回程度に増えるという。強い風雨は広範囲に及ぶため、チームの吉田康平研究官は「日本列島への影響も大きく、温暖化防止や台風への警戒を強める必要がある」と指摘しているという。最近の日本列島への台風の来襲を見ていると(太平洋沿岸をかすめる昨週および来週と続く台風だけでも)、既にその影響が出ているのではないかとも見られる。
『予兆分析 最短2時間 南海トラフ地震 来月から臨時情報』 毎日新聞10月27日付朝刊はこう報じている。気象庁は26日、南海トラフ巨大地震につながる恐れのある地震や異常現象を観測した場合に専門家で作る検討会でそれを評価し、「南海トラフ地震に関する情報」を発表することを明らかにしたという。普段より大規模地震発生の可能性が高まっていると判断すれば、観測から2時間で臨時情報を出すという。11月1日から始めるという。政府が、東海地震の予知を前提にした大規模地震対策特別措置法に基づく防災対策を見直すことを受け、暫定措置として運用するという。拙速ではないか。これは既に短期的地震予知・地震予測は、現状では科学的に無理との研究者の提言からきていると思われるが、このようなあいまいなものを作っても実効性がなく、現場に混乱をもたらすことになるのではないか。地震予知・予測を含めた、逐次的な地震発生過程はまだ分かっておらず、科学としては初期段階にあり、実用を議論するのはまだ無理ではないか。科学の古典的発展段階論(今も通用すると思われる)からすれば、科学には、現象論の段階、実体論の段階、本質論の段階(現象の物理的かつ数学的予測が可能な段階。天気予報などはこの段階に入っている)があるが、地震予知・予測の科学は、まだ、現象論の域を出ていない。中途半端な段階で、予測を議論するよりも、基礎研究にもっと力を入れるべきではないか。そうでないとこれまでと同じ轍を踏むことになるのではないか。急がば回れである。国家100年の計で進めるべき事項と思われる。
『北日本太平洋側 12月以降雨多め 気象庁・3か月予報』 毎日新聞10月26日夕刊はこう報じている。気象庁は25日、11月から来年1月までの3か月予報を発表したという。北日本(北海道・東北)の太平洋側と西日本(近畿、中四国、九州)の日本海側で12月以降、降水量が平年並みか平年より多いと予想されている。気象庁によると、偏西風が日本上空で北西から南東に流れるため、北日本付近は低気圧の影響を受けやすい。一方、東日本(関東甲信、北陸、東海)以西では、大陸からの寒気がやや流れ込みやすくなるという。このため、12月以降、北日本太平洋側と西日本日本海側では、曇りや雨、雪の日が増える見込みという。北日本の日本海側では、降雪量は平年並みか平年より少ない予想だという。当研究所(埼玉県狭山市)では、2012年5月8日より1m深地温の毎日観測を行っているとともに、最寄りの気象観測点(所沢)との比較を行っているが、雨が多い季節(気温上昇期)には両者は似た変化が生じ、雨が少ない時期(気温下降期)には両者の違いが鮮明になる傾向を確認しているが(降水が土壌の熱拡散率に影響を与えていることが原因か?)、すでに、最近の降雨の影響も見られ、今後どのような雨の降り方をするか注意深く見守りたい。
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