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2月10日 毎日新聞2月9日付朝刊によると、丸川環境相は8日、林経産相と会談し、全国で相次ぐ大型石炭火力発電所の新設計画について、温室効果ガスの排出規制を導入することで合意したという。発電効率の悪い石炭火力発電所の新設を認めず、電力業界全体に排出削減の仕組みを求めることなどが柱。これまで政府の削減目標達成が難しくなるとして、環境影響評価法に基づいて、石炭火力発電所の新設を「是認しがたい」としてきたが、対策強化を条件に受け入れることになった。合意によると、経産省は省エネルギー法の告示を改正し、発電効率の低い石炭火力をできるだけなくする方針。さらに、電力会社に対し、総発電量に占める再生可能エネルギーや原発などの非化石燃料の比率を44%以上とすることを義務付けるという(まさに、政治的妥協の産物と言える。このあたりが不透明である。再生可能エネルギーにシフトすると明言できないものか。数日前に、オバマ大統領は一般教書のなかで、再生可能エネルギーにシフトすることを明確にしたという。ただ、大統領任期末の政策では迫力に欠けるが。政治は妥協とともに、理念が必要と思われる)。これを踏まえ、大手電力や新規参入する電力事業者計36社は8日、二酸化炭素の排出削減計画を管理する団体を設立した。電力業界は30年度の温室効果ガス削減量を13年度比で1kWhあたり、35%削減する自主目標を掲げており、新団体が、各社に二酸化炭素削減計画や実績値の提出を求め、進捗状況を毎年確認し、経産省に報告するという。これらに関し、地熱発電を推進する立場から言えることは、現在全国各地で進められている地熱発電所建設のスピードをあげ、確実に新規発電所建設を進め、エネルギーミックスに掲げられている目標値(2030年度までに、現在よりプラス100万kW)を確実に達成することであろう。
2月7日 毎日新聞7日付朝刊によると、オバマ大統領は5日、ホワイトハウスで記者会見し、風力や太陽光などクリーンエネルギーの研究開発に対する連邦政府の投資額を2020年までに倍増させると発表したという。9日に議会に提出する17会計年度(16年10月~17年9月)の予算教書に盛り込む。オバマ氏は、「原油安はいつまでも続かない」と指摘。今のうちに、原油に依存しない環境に配慮した街づくりを進めることが重要との認識を示したという。米国は二酸化炭素などの温室効果ガス排出量が中国に次いで、世界で二番目に多い。オバマ政権は、石油会社から1バレルあたり10ドルの新税を徴収し、環境に配慮した次世代交通網の整備に充てることも計画しているという。新税を交通網整備に充てることはともかく、再生可能エネルギーに重点置くというエネルギー政策としては正しい判断であろう。わが国も、今後、石炭火力を伸ばすのではなく、再生可能エネルギーにシフトしていくことを明確に打ち出すべきであろう。
2月2日 日本経済新聞2月2日付朝刊によると、経済産業省は本年4月から、地熱発電の大規模化を促すための新しい補助金制度を創設すると報じられている。まず、国が2万5000kW以上の地熱発電計画に対し、環境配慮等一定の条件を満たせば、重点開発地域に指定し、掘削に対して、補助金の割合を3/4までアップする予定という。2014年以降、新規地熱発電所が日本各地で運転開始しているが、いずれも中小規模(数10kW~5000kW)であり、一方、政府は地熱発電を原子力に代わる電源の一つに位置付け、2030年までに設備容量を現在の3倍(累積設備容量150万kW)にするという目標を掲げており、普及に向けた法整備をするため研究会を立ち上げている。
1月30日 毎日新聞1月30日付夕刊によると、環境省の地球温暖化に関する有識者会議(座長 大西隆・日本学術会議会長)は30日、2050年までに温室効果ガスの排出を8割減らすとする政府の長期目標について、発電部門からの排出量をほぼゼロにすることなどを求める提言書をまとめるという。国内では、東京電力福島第一原発事故以降、二酸化炭素を多く排出している石炭火力発電の新設計画が相次いでおり、化石燃料への依存を強める電力業界をけん制する狙いがあるという。提言書は、電力部門の温室効果ガス排出量が全体の4割を占める現状を踏まえた上で、「化石燃料への依存を限界まで減らす必要がある」と強調している。そのためには、化石燃料に税金をかける「炭素税」の導入によって、コスト面の優位性を引き下げるとともに、再生可能エネルギーなどの非化石燃料へ切り替えることも求めている。なお、日本は、温室効果ガスの削減目標として、「30年までに13年比26%減」を国際公約し、50年までの目標として80%減らすことも閣議決定している。すなわち、上記の目標値をさらにチャレンジングな数値に高めることを提言するものと言える。
1月29日、平成27年度新エネルギー等導入促進事業調査(地熱発電の推進に関する調査)地熱発電の推進に関する研究会から、公表資料「地熱資源開発に係る現状と対策について」が公表された。なお、同研究会は、昨年7月に作成された長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)において、原子力を代替できる電源として設備容量を2030年度までに約3倍にするとされていることを受け、地熱資源開発の更なる導入拡大を図るため、各方面の関係者からなる研究会として立ち上げられたものであり、地熱資源開発に係る諸課題の整理及びその解決法の模索を行うものである。詳細は、経済産業省資源エネルギー庁HPまで。
1月23日 毎日新聞1月22日付朝刊によると、NASAゴダート宇宙飛行センターの気象学者、ジェイ・ズワリー氏らのチームは、昨年10月、1本の論文を専門誌に発表し、地球温暖化が進行する中で、「南極の氷が増えていること」を発表したという。氷が解けたり氷山になったりして、流出した量より、新たにできた氷の方が多かったという結論である。この結果は、2013年、IPCCの作業部会が出した「過去20年間、グリーンランドと南極の氷床の質量は減少している」と指摘したことと矛盾している。このような食い違いは、地上の観測から氷床全体の増減を知ることの難しさを示している可能性もある。また、南極の地域ごとに、氷床の増減が異なっており、広域の変化を正確に評価することの難しさもあるだろう。現在両機関の推定は異なっているが、複数の研究機関がそれぞれ独自に数値を出していくことは学問的には重要であろう。それとともに、両者の算出方法による結果の違いも十分検討してもらいたいものである。今後も引き続き注目したい。
1月23日 毎日新聞1月21日付夕刊によると、米大気海洋局(NOAA)と米航空宇宙局(NASA)は20日、2015年の世界の平均気温が観測記録の残る1880年以降で最も高かったと発表したという。いずれの分析でも、産業革命が進行した19世紀(記録があるのは最後の約20年分)の平均気温を初めて1℃以上上回った。NOAAの分析では、世界の平均気温は14.8℃で、これまで最高だった2014年を0.16℃上回った。NASAの分析でも14年に比べ0.13℃高かった。なお、日本の気象庁も昨年末、2015年の世界の平均気温が平年を0.4℃上回り過去最高になると発表していた。
1月13日 毎日新聞1月12日付夕刊によると、昨日12日午前3時55分頃、東京都心で初雪が降ったという。平年より9日、昨年より29日遅かったという。また、横浜市でも午前5時50分頃、平年より5日、昨年より18日遅い初雪を観測したという。関東などの上空に寒気が流れ込んで気温が下がり、雲が広がったことによるらしい。東京のこの日(12日)の朝の最低気温は1.9℃(午前6時34分)でこの冬一番の冷え込みになった。横浜でも今冬最低の3.1℃(午前7時5分)を観測したという。当所では、敷地内で1m深地温の測定を2012年5月8日から毎日継続しているが、昨日12日は今冬最低で12.2℃、今日13日はさらに下がり、12.1℃と今冬の最低地温を更新した。朝起きてみると、窓外のあたり一面うっすらと白く、雪と見まごう一面の白い霜降りであった。しかし、2016年1月の地温そのものは、2013年~2015年に比べ、1.5~2.0℃程度高くなっている。当所の地温観測結果は、厳冬期に向かい低下しながらも、近年の温暖化の傾向も示している。
1月6日 毎日新聞1月6日付夕刊によると、昨年2015年12月の平均気温は東日本を中心に全国19地点で同月として統計開始以来最高を記録したという。1月に入っても暖かさは続き、5日は東京・千葉・埼玉などで、最高気温が15℃を超えるなど各地で3月下旬から4月上旬並みになっている。なお、これに関連する記事に関してはすでに本欄でもたびたび報告している。
1月6日 毎日新聞1月6日付朝刊によると、地球温暖化が進んで干ばつなどで河川の流量が減り、また、冷却用の河川水や海水の温度が上がると、冷却水を必要とする火力発電所・原子力発電所・地熱発電所の稼働に、水力発電所以上に影響が出るとの試算結果を、欧州の研究チームが4日の英国科学誌ネイチャー・クライメート・チェインジ電子版に発表したという。今世紀末には、火力・原子力・地熱の発電量が20世紀末と比べ、最大で約2割落ち込むという(記事では、火力・原子力について記述されており、地熱に関する詳細な説明はない)。地熱を含め、火力・原子力発電では、発電の効率を上げるためには、冷却塔出口の冷却水温度を下げることが必要だが、この温度が上がることにより、発電効率が下がってしまうことによる。地熱発電の場合、冷却水は、海水や河川水を使わず、地下から生産した蒸気の凝縮水起源の冷却水によりタービン出口側の蒸気を冷却しているので、火力や原子力ほど地球温暖化の影響が直接効かないと思われるが、地熱の場合、熱的落差が小さいので、一定の影響を受けるだろう。現在でも、夏と冬では熱効率が異なり、夏の発電量は冬の発電量より小さいが、将来的には、地球温暖化による発電効率の低下も考慮する必要があるということか。
1月5日 毎日新聞1月5日付朝刊によると、昨年2015年12月の北日本と東日本の降雪量が、統計がある1961年以降、最少を記録したことがわかったという。東日本では、12月の平均気温も46年に統計を取り始めて以降、最も高かったという。気象庁によると、月平均気温は平年に比べて東日本で1.9℃、北日本で1.6℃高く、宇都宮、甲府、静岡、横浜などでは過去最高を記録した。降雪量も少なく、北海道は平年比48%、東北が同23%、関東甲信は3%、北陸と東海は2%にとどまった。気象庁は、エルニーニョ現象や北極周辺の大気の流れの影響で、偏西風が日本列島付近で北に蛇行して寒気の南下が弱まった結果、気温が上昇し、降雪量も少なくなったと見ている。いろいろな現象が、温暖化を示し、また、その時期が早まっているようである。身の回りの諸変化にも注意深くありたい。
1月4日 毎日新聞1月4日付朝刊によると、寒気が南下せず暖かい空気が南から流れ込んだことなどから、日本列島は3日、広い範囲で気温が上昇し、東京で平年より6.1℃高い、16.2℃を記録するなど、各地で3月下旬から4月上旬並みの暖かさになったことを報じている。気象庁によると、東北から中国・四国地方にかけての22カ所の観測点で、1月としては統計を取り始めて最も高い気温を更新した。なお、当所では敷地内で1m深地温を2012年5月8日以降、毎日継続観測しているが、2015年12月27日以降、2016年1月4日まで、順調に地温は低下している。なお、2016年は、同期間において、2013年、2014年、2015年に比べ、いずれも地温は高温となっている(0.6~1.2℃程度)。
2016年1月1日 毎日新聞1月1日付朝刊によると、2015年は1年を通じ高温が続き、大型エルニーニョの影響と指摘している。気象庁によると、12月中旬の平均気温は、北日本で3.4℃、東日本では3.3℃それぞれ平年より高く、1961年の統計開始以来最高値を記録したという。札幌市は、12月26日にやっと最高気温が0℃未満の真冬日となり、1876年の観測開始以来最も遅かった。2015年は、年間を通じても、西日本が2年連続で冷夏になったのを除けば、全国的に平年より高温となった。2015年の日本の平均気温は、平年より0.63℃(速報値)高く、1898年の統計開始以降で4番目の高さ。地域別では、平年に比べ、北日本で1.1℃、東日本で0.8℃、西日本で0.3℃、沖縄・奄美で0.5℃高かった。こうした傾向の一因として、気象庁は地球温暖化に加え、14年夏から続く、エルニーニョ現象を挙げる。実際、同現象は世界規模で影響を及ぼしたという。2015年の世界の年平均気温は平年より、0.4℃(速報値)高く、1891年の統計開始以降過去最高になる見込み。世界の年平均気温が、過去最高を更新するのは2014年に続いて2年連続で、同現象の発生期間と重なる。気象庁気候情報課の竹川元章予報官は「2015年はエルニーニョ現象の影響が大きく働いた1年だったといえる」と話している。なお、当地熱情報研究所では、所内の敷地で、2012年5月8日から、1m深地温を毎日継続観測しているが、年最高地温は、年々上昇し、かつ、最高に達する時期が年々早まっている傾向を見出している。また、12月中旬の地温に関して言えば、2015年は、2012年、2013年、2014年のいずれの地温より高温であり、最近の気温の上昇を反映していると考えられる。
12月31日 毎日新聞12月30日付朝刊によると、全国の都道府県の8割以上で、過去10年に米や果樹に地球温暖化の影響と見られる品質低下などの被害が確認されていることが、見日新聞のアンケートでわかったという。一方、被害軽減策の「適応計画」を策定済みか、策定予定の自治体は約半数しかなく、対策が遅れている実態が明らかになった。
12月25日 毎日新聞25日付朝刊によると、政府は来年度(平成28年度)予算案を決定したと報じられている。地熱発電において、掘削などの調査費補助が100億円に拡大した(前年度80億円)。なお、再生可能エネルギー全体では、前年に比べ、138億円増の1363億円になっている。
12月22日 毎日新聞22日付朝刊によると、気象庁は21日、今年の世界の平均気温が平年値を0.4℃上回り、1891年の統計開始以降、過去最高になる見通しだと発表したと報じている。日本の平均気温も平年を0.63℃上回り、1898年の統計開始以降、4番目の高さになった。気象庁は、温室効果ガスによる地球温暖化や、南米ペルー沖で続くエルニーニョ現象が原因と分析している。世界の平均気温が過去最高を更新するのは、2014年に続き2年連続。100年当たりでは世界は0.71℃、日本は1.16℃上昇しているという。この差の一定部分はヒートアイランド現象によるものがあると思われる。その差は0.45℃と世界の平均気温の上昇分より小さいが、それは日本全体で見るからであり、東京などの大都市地域ではヒートアイランド現象による気温上昇の方が高い可能性が十分考えられる。当地熱情報研究所では、気温上昇を反映した1m深地温の観測を関東地方を中心としてはじめているが、そのあたりも明らかにしたい。
12月16日 毎日新聞12月16日付朝刊によると、経済産業省の有識者会議は15日、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の見直し案をまとめたと報道されている。それによると、太陽光発電で目立っている、高い買取価格で国の認定を受けたまま発電しない事業者の認定を原則として取り消す。今後新制度では、高めの買取価格で認定を受けたまま、電力会社と契約していない事業者の認定を取り消していくことになる。また、家庭用以外の大規模太陽光発電の価格決定では、入札制度を導入するという。適正な太陽光発電の導入と適正な買取価格を目指すものと言えよう。一方、太陽光に比べ時間がかかる風力や地熱などは、2~5年先の買取価格を示すという。事業者があらかじめ買取価格を予想しやすくして新規参入を促す。地熱発電の場合、リードタイムの比較的短い中規模(数千kW級)あるいは小規模(数十~数百kW級)の場合は、妥当とも思われるが、リードタイムが10年以上と長い大規模(万kW級)の場合、現状では4年程度の環境アセスの半分程度への短縮化を進める等の支援策の強化も必要である。世界3位という屈指のポテンシャルを持つ、わが国に恵まれた地熱資源である。質的貢献だけなく、量的貢献も行うためには、大規模地熱発電導入のための効果的な施策が必要であろう。
12月13日 毎日新聞12月13日付朝刊によると、パリで開催中のCOP21において、1997年京都議定書以降18年ぶりに、温暖化対策の新枠組み(パリ協定)の合意が採択される見通しという。さらに、本日午後7時のNHKニュースではすでに合意されたと報じている。新枠組みの主な骨子は以下の通り。(1)産業革命前からの気温上昇を2℃未満に抑える。さらに、1.5℃未満になるよう努力する。(2)できるだけ早く世界の温室効果ガス排出量を頭打ちにし、今世紀後半に実質ゼロにする。(3)2023年から5年ごとに世界全体の削減状況を検証する。(4)全ての国に削減目標の作成・提出と、5年ごとの見直しを義務付ける。(5)温暖化被害軽減のための世界全体の目標を設定する。(6)先進国に途上国支援の資金拠出を義務付けるが、他の国も自発的に拠出することを勧める。(7)先進国は現在の約束よりも多い額を途上国に拠出する。以上、法的強制力を含む強い合意とはならなかったが、先進国・途上国・新興国間で意見の違いがあったが、ともかく、参加全196カ国・地域が合意したことは価値があろう。問題は、合意の今後の実効性である。わが国は、さらなる削減目標の上積みとともに、途上国支援の増額を求められている。日本の地熱関係者にとっては、新規の地熱発電所の、より早期の、確実な建設が要請されているといってよいだろう。
12月9日 毎日新聞12月9日付夕刊によると、パリで開催中のCOP21において、新興国(途上国の中でも経済成長が著しく、温室効果ガスの排出が増えている中国、ブラジル、南アフリカ、インド、メキシコなどの新興国)も途上国の温室効果ガス削減対策費を分担する可能性が出てきたという。これまで、新興国は、自国への投資も必要なため、途上国支援の余裕はないとしてきているという。新興国の意図がどこにあるにせよ、途上国側への支援が増えるのは歓迎すべきことだろう。また、もう1つの焦点になっている、各国の削減目標を5年おきに見直す際の検証制度の義務付けについても、議長国のフランスは楽観的な見通しを持っているという。毎年モニタリングを確実に行い、削減目標実現が見込まれない場合は、早めの勧告をする体制が必要であろう。問題は罰則を科すことではなく、確実に削減を実現していくことである。
12月8日 パリで開催中のCOP21では、連日、先進国側と途上国側との合意が困難との報道が続いているが、毎日新聞12月8日付夕刊によると、2020年以降の途上国側への温暖化対策資金の規模について、現行から上積みすることで大筋合意したと報道されている。また、気温上昇を抑える目標に「産業革命後で2℃未満」と「1.5℃未満」を併記することでもほぼ一致したという。削減数値目標達成の法的義務化をしないまでも、5年ごとにモニタリングを強化するなど、COP21開催前の予想よりも、前進した合意が実現されそうであり、最終合意の中身に期待したい。わが国も、対策資金の上積みとともに、削減目標の上方への修正が求められるだろう。わが国の地熱発電に求められることは、現在調査中の各地点で、調査をいっそう進展させ、確実に新規発電所をより早期に建設していくことである。
12月1日 毎日新聞1日付朝刊によると、11月30日、2020年以降の地球温暖化対策を話し合うCOP21がフランスのパリで開幕したと報道されている。1997年に採択された京都議定書以来となる合意を目指す新枠組みは、途上国を含むすべての国の参加が目標となっている。問題は、現在各国から提出されている目標を合わせても、産業革命以降の温度上昇を2℃以内に抑えることが困難なことである。大事なことは、先進国がいっそうチャレンジングな数値を挙げることとともに、発展途上国の温室効果ガス削減対策に関する技術・資金の支援を先進国が積極的に行うことを表明することであると思われる。会期は12月11日までであるが、実効性のあるチャレンジングな合意ができるか見守りたい。パリ連続爆破事件の直後だけに、安全で円滑に会議が進行できるか見守りたい。
11月22日 毎日新聞11月21日付朝刊によると、経済産業省は20日、水素活用や節電技術などエネルギー分野の投資拡大を後押しする「エネルギー革新戦略」の策定に着手したという。革新戦略では、中小企業や新築住宅の省エネ促進のほか、エネルギー効率の高い次世代自動車の普及を後押しするとしている。また、水素の製造・貯蔵技術や水素発電の実用化にも取り組むという。
11月22日 毎日新聞11月21日付朝刊によると、20日まとめた東京都の環境基本計画案(中間まとめ)について、再度掲載している。その中で、舛添東京都知事が「大都市である東京が自ら高い目標値を示すことでCOP21の成功を後押ししたい」と強調したという。高い目標を掲げ、それに向かって大きく前進を目指すという姿勢は評価されるだろう。それとともに大事なのは、目標値の確実なモニタリングである。この種の数値は、発表されるときは勢いが強いが、その後どうなったかの追跡が弱い。モニタリングによって、目標値の実現度合いを確実に検証し、実現するための修正行動が的確に取られていく必要がある。
11月22日 毎日新聞11月20日付夕刊によると、東京都は、地球温暖化対策で、二酸化炭素など温室効果ガスの排出量を2030年までに00年比で30%程度削減する目標を掲げた環境基本計画改定案の中間まとめ案を公表したという。この数値は、国の目標数値を大きく上回る内容となる。一方、政府は今年7月、東日本大震災後の原発停止で温室効果ガスの排出量が拡大した13年と比べ「30年までに26%削減する」との目標を打ち出している。13年比で換算すると、都の削減目標数値は国を12%上回る38%になる。このような数値が各国、各地域で発表されているが、基準年が微妙に違う。特に、過去において温室効果ガスの多い年を基準とする場合は問題である。これは見かけの削減目標を大きく見せようとする意図が明らかである。温室効果ガス削減の議論が始まったのは1990年の京都会議であり、国際的あるいは国内的議論にあいまいさを残さないために、1990年の数値と比較することにするのが混乱が少ないのではないか。
11月22日 毎日新聞11月19日付朝刊によると、日米欧などの先進国が参加するOECDはパリで17日開かれた作業部会で、一部の石炭火力発電所の輸出規制を導入することで基本合意したという。発電効率が低く、二酸化炭素(CO2)の排出量が多い石炭火力を途上国などに輸出する際、政府系金融機関を通じて行う公的融資が原則禁止になる。月内に最終合意になる見通し。安倍政権は石炭火力の輸出を推進してきたが、日本が得意とする高効率型は対象外となっており、規制の影響は限定的と見られている。
11月17日 毎日新聞11月17日付朝刊によると、環境省などが16日、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」による二酸化炭素(CO2)濃度測定の結果、今年7月までの2年程度の年平均気温が398.2ppmに達したと発表したという。これまで地表面の濃度が公表されてきたが、衛星を使い、地表から上空約70kmまでの大気全体の濃度が明らかになったのは初めてという。年平均2ppmずつ上昇していることも分かり、2016年6月頃には400ppmを超える見込み。「いぶき」は09年に打ち上げられ、地表面で反射した太陽光を使ってCO2濃度などを観測している。地球全体の約1万3000地点のデータを収集・解析しているという。このようなグローバルな観測で、大気中のCO2をモニタリングしていくことは、極めて重要であろう。「いぶき」の観測結果について、環境省の担当者は、「世界の気温上昇を産業革命前に比べ2℃未満に抑えるためには、450ppm以下にする必要があるとされる。危機感を共有してほしい」と話したという。現状の増加スピード2ppm/年のペースで上昇していけば、25年後に、450ppmを超えることになってしまう。テロ事件で揺れるパリで、今月から来月にかけて開催されるCOP21で効果的な合意ができるか、注目したい。
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