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『勤労統計不正 「抽出に変更」伏せて通知 3府県に 厚労省、説明と矛盾 「統計法違反」総務省指摘』 毎日新聞1月16日付朝刊はこう報じている。 厚生労働省が公表する「毎月勤労統計」の東京都内分が本来認められない抽出調査で行われていた問題で、同省が昨年6月に神奈川、愛知、大阪に今年1月から調査する対象事業所リストを通知した際、抽出調査に切り替えると伝えず、従来の事業所数から1割ほどを削除したリストを示していたことが3府県のへの取材で判明したという。同省は今月11日に公表した検証結果で「抽出に切り替える(⇒このこと自体が統計法違反)と連絡していた」と説明したが、調査の実務を担う府県側に秘したまま調査手法を変えようとしていた疑いが浮上したという。⇒嘘に嘘を重ねる厚労省は極めて悪質である(見苦しい。即刻懲戒免職に値する。国民をなめている。しかも、悪意に満ちている。みんなでやっているので誰も処分できない?)。なぜこのようになったのか徹底的に追及する必要がある(第三者委員会などではなく、自ら解明すべきである)。最近明るみに出されている、各省庁での不正、不作為は個々の部署だけではなく、内閣全体に及んでいるようだ。はっきり言えば内閣全体の責任、突き詰めれば責任は内閣の責任者にある。内閣および内閣の責任者の仕事のやり方(指示)が反映されていると考えられる。表層の問題ではなく、かなり本質的な問題である。このような不正・不作為は内閣だけでなく、民間にも広がっている。戦後70年のツケが近年噴出しているとも言える。どうして日本は無責任社会になってしまったのか。見過ごせない問題である。
『月の裏側360度 中国が撮影成功』 毎日新聞1月12日付朝刊はこう報じている。中国の国家航天局は11日、世界で初めて月の裏側に着陸した無人探査機「嫦娥4号」に搭載したカメラで、周囲360度の地形を鮮明に撮影することに成功したと発表したという。写真を通じ、着陸したり周りの地形について、初歩的な分析を行ったことも明らかにしたという。また、11日午前8時の時点で嫦娥4号や月面を走行する探査車、地球と通信するための中継衛星の状態は安定しており、計画通り調査を進めていると紹介したという。送られた映像はかなり鮮明で、探査機の月面上の轍も明瞭である。⇒資源探査も目的としていると思われるが、今後、南極条約のような取り決めが望まれるだろう。月面上で地球各国が資源争いを行うということは地球人の恥だ。「月面条約」が早期に締結されることを望みたい。月面条約ができ、当面は純粋に科学的調査が行われることが望ましいと思われる。資源の問題はその後の課題だが、早急にそれらのプロセスを明瞭化し、各国が批准する必要があるだろう。
『小惑星で水発見? 液体の水でなく含水鉱物 地球の海の起源か』 毎日新聞1月12日付朝刊はこう報じている(なるほドリ 欄)。日本の人工衛星「あかり」が火星と木星の間にある小惑星のうち27個に、水を含む鉱物(含水鉱物)があるとの分析結果をまとめたという。小惑星から届く赤外線の特徴(⇒スペクトル)を調べることで、含水鉱物の有無が特定できたという。このような研究によって地球の海の起源に迫り、さらに、生命発生のプロセスに迫ることができるのではないかと予想され、夢の持てる研究成果だ。今後に期待したい。
『日立、英原発凍結へ 3月期損失 最大3000億円』 毎日新聞1月12日付朝刊はこう報じている。日立製作所は11日、英国での原子力発電所新設計画を凍結する方針を固めたという。来週中にも臨時取締役会を開いて正式に決めるという。事業計画の前提となる国内民間企業の出資協力や英政府の追加支援の見通しが立たないためという。2019年3月期中に最大約3000億円の損失を計上する見通しという。安倍政権がインフラ輸出の柱に掲げてきた「日の丸原発輸出」の頓挫が鮮明になったことになる。このような「死の商人」的事業に日本が関与しないことになったのは大変喜ばしい事態である。日本の電力企業が出資協力を行わなかったことは評価に値する。今後、国内外ともに、原発の新増設は難しいだろう。やがてはフェーズアウトすることになると思われる。原発の唯一の意義を見出すとしたら、原発は急速な経済成長の過渡期においての必要悪であり、今後、必要性が失われ、無言のまま、消え去るだけだ。むしろ、電力会社も政府・官僚も安心するのではなかろうか。自らの責任に帰されることなく、経済という外的環境により、終止符を打つことになったのだから。歴史上の評価として、将来のある時代に、必要悪として生み出された原発の役割の厳しい評価がなされるだろう。二度とそのようなものがつくられないための、あるいは、人類の過酷な過ちの実例として。
『「サンゴ移植」実は土砂(⇒埋め立て)区域外 辺野古移設 首相発言不正確(⇒誤りだ)』 毎日新聞11日付朝刊はこう報じている。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡って、安倍晋三首相が6日のNHK番組で「土砂の投入にあたって、あそこのサンゴは移している」と述べたことが波紋を広げているという。実際に防衛省沖縄防衛局が移植したのは土砂投入区域外の一部のサンゴ。首相による「印象操作」と受け取られかねない発言だけに、政府は打ち消しに懸命だという。辺野古埋め立てに関しては、首相は沖縄県民の意向を無視するだけでなく、サンゴの環境保護についても全く理解ができていないことをさらけ出した。恐らくほんとうにそう信じているか(だから悪くはないのだという全くの誤解)、担当者の説明を理解できなかったのだろう。為政者は重大で微妙な政策には真に理解してから発言すべきだ。極めて不用意な発言だ。国会でも、深く考えぬいた見解を出すという経験がなく、アバウトな言い方しかできないのだろう。それにしてもNHKの番組司会者がこの問題に対する首相の誤った見解を即座に指摘できなかった(あるいは事実を認識しておらず、首相の言葉をうのみにした)ことも大いに問題である。事実関係の正確な認識ができていない状態では司会をする資格がない(あるいは、誤りには気が付いていたが、忖度したのか)。内閣、官僚、国会議員のレベルが近年大きく低下している中で、マスコミがこの体たらくでは話にならない。NHKには改めて自覚を促したい。以下に参考のため首相の発言を記す(新聞記事)。「土砂を投入していくにあたって、あそこのサンゴは移している。また、絶滅危惧種が砂浜に存在していたが、これは砂をさらってしっかりと別の浜に移していくという環境の負担をなるべく抑える努力もしながら、おこなっているということだ。」⇒沖縄県水産課や沖縄防衛局の事実認定からすれば、真っ赤なウソである。今後国会で追及されると思われるが、どのような回答するか見ものだ。しかし、これまでの国会答弁を見る限り、(何事も真実を明らかにしたくない首相では)期待はできないだろう。今後の国会中継を注視しよう。
『豪雨降水量1割増 温暖化進行で2030~2050年 海洋研究機構など』 毎日新聞1月10日付朝刊はこう報じている。 地球温暖化がこのまま進むと、2030年~50年ごろに日本のほとんどの地域で、豪雨の降水量が現在より1割以上増すとのシミュレーション結果を、海洋研究開発機構などのチームがまとめたという。温暖化によって激しい気象現象が増えていると考えられるが、早ければ10年後にさらに顕在化すると分析しているという。研究内容は米地球物理学連合の学術誌電子版に9日に掲載されたという。国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の報告書によると、世界の平均気温は産業革命前から既に約1℃上昇している。30~50年ごろに約2℃上がると見込まれている。研究チームはスーパーコンピュータ「地球シミュレータ」を使い、2℃上昇した場合の1年間で最も雨が降った日の降水量を推定したという。日本のほとんどの地域で10%以上増加し、緯度が高くなるほど増す傾向があるという。世界平均でも10%程度増えると予測されたという。チームの渡辺真吾・同機構プロジェクト長代理は「近い将来、温暖化の影響はさらに極端になる可能性がある。こういったシミュレーション結果を防災に生かしてほしい」と話している。⇒このような温暖化の影響予測は地球環境上あるいは防災上、有用なものであるが、5年後、10年後、15年後程度の近未来の結果も公表し、実際に検証を行い、予測の信頼性を自ら確かめ、公表してほしい。過去の記録で十分検証していると思われるが、予測結果がどの程度信頼がおけるものか、自ら常に検証して、公表してほしい。この種の研究では、予測の時点が来ても、予測の精度がどうであったかの公表はないようだ。そのような検証を頻繁に行っていき、公表していけば、市民の信頼が得られ、温暖化防止への寄与も深まるだろう。是非、お願いしたいものである。
『はやぶさ2 着陸は2月 浦島・桃太郎・・・・リュウグウ地形に命名』 毎日新聞1月9日付朝刊はこう報じている。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8日、探査機「はやぶさ2」を2月18日~24日の間に小惑星リュウグウへ着陸させると発表したという。予想以上に起伏が激しく昨年10月に予定した着陸を延期していたが、大きな岩石の少ない2地点のいずれかに着陸できるめどが立ったという。リュウグウの地形に「浦島太郎」などの童話にちなんだ地名を付け、国際天文連合に認められたことも明らかにしたという。2月の着陸では、すでに投下しているターゲットマーカーと呼ばれる目印を頼りに降下し、岩石を採取する。高さ約60㌢以上の岩石に降りると探査機が傷つく恐れもあるが、マーカー近くの2地点には大きな岩がないことが判明したという。地名をつけたのはクレーターや岩などの13地点。直径290㍍と最大のクレーターには「ウラシマ」、南極付近にある最大の岩塊には「オトヒメ」と名付けたという。「モモタロウ」や「キンタロウ」なども採用されている。JAXAの久保田孝・宇宙科学研究所研究総主幹は「着陸に向けたリハーサルを重ねて精度が良くなった。慎重かつ大胆にトライしたい」と意気込みを語ったという。⇒探査機の安全な着陸と、岩石採取の成功を祈りたい。
『姶良カルデラ海底観測 規制委、原発審査に活用』 毎日新聞1月8日付朝刊はこう報じている。原子力規制委員会が2021年度にも、鹿児島県内にある「姶良(あいら)カルデラ」の海底に地震計などを設置し、常時観測を始めるという。極めて大規模な「破局的噴火」に至る過程などを調べ、原発の新規規制基準への適合検査に活用するという。規制委によると、海底での常時観測は国内では初めてという。破局的噴火は、発生頻度は極めて低いが、火砕流で広範囲が壊滅状態に陥る。科学的な観測データがないため詳細は分かっていない。噴出物量は100立方㌔以上で、火山の桜島がある姶良カルデラでは2万5000年前から3万年ほど前に起きたとされる。規制委によると、19年度予算案で予備調査費を計上するという。2年ほど(短くはないか?)の調査後、21年度から地震計や水圧計などを海底に設置し、観測開始を目指すという。常時観測し、マグマの膨張に伴う変化などを捉えたいとしているという(海底に多数存在する噴気孔の温度観測や、やや広域の海底熱流量分布観測なども必要ではないか?)。規制委は「破局的噴火は頻度が低く、研究の蓄積がない。全国の原発の規制に必要な知見を拡充したい」としているという。それにしても、予備調査を2年程度で済ますというのは短期にすぎるのではないか。慎重で用意周到な事前調査を望みたい。
『「日本一暑い街」熊谷 猛暑と共存図る 熱中症対策、啓発急務に』 毎日新聞1月8日付朝刊はこう報じている。昨夏は「災害級の暑さ」に見舞われた日本。埼玉県熊谷市では7月23日に国内観測史上最高の41.1℃を記録し、2007年に続いて2度目の「日本一暑い街」となった。熊谷市が「あついぞ!熊谷」をまちおこしのスローガンに掲げたのは2005(平成17)年度という。市の猛暑日数が28日と当時日本一となった翌年という。・・・それに伴い、熊谷市ではいろいろなイベントが実施されたが、熱中症の死亡者がでたことなどで、この問題を「命に関わる問題」と捉え直し、観光名所での熱中症予防対策や学校での啓発など、政策の軸を次第に「暑さ対策」へとシフトしているという(⇒妥当な政策変更だろう)。熊谷市の暑さを検証するため、気象庁の統計から平成30年間の市内の真夏日(最高気温30度以上)と猛暑日(同35℃以上)の年別推移を示している。89年(平成元)年は真夏日が47日、猛暑日は1日だけだったが、18(平成30年)には真夏日が76日、猛暑日は37日と大幅に増えている。・・・このような傾向は熊谷市だけではなく県内各地に共通する。高温の理由について、①熊谷地方気象台は①埼玉県は関東平野の奥まった位置にあり、冷涼な海風が東京などの大都市でヒートアイランド現象で暖められて入ってくる、②熊谷付近では、山を越えて降りてくる空気が圧縮されて温度が上がるフェーン現象も起きる などと説明している。地形などに大きな変化がないのに猛暑日などが急増した要因は、平成の30年間に一段と進んだ「地球温暖化」があると疑われている。「最も暑い街」の熊谷市と埼玉県には、それに対応した先進的な取り組みが求められているという。それには、同時に温暖化現象・ヒ-アイランド現象の原因等も広く県民・市民(埼玉県だけではない)に周知し、そのための運動を小学生・中学生レベルから広げていく必要があろう。また、冷暖房用に、現在ほとんどの施設・ビル・住宅で使われている「空気熱源エアコン」に変えて、「地中熱利用冷暖房システム」の導入を図ることが有効であろう。自治体は自治体設備に積極的に導入し、普及を図るとともに、民間・個人の導入を支援すべきだろう。その延長上で、地球温暖化を止めるためにも、化石燃料による発電にも明確な姿勢を掲げることが必要だろう。一気には変えられないが、50年~100年を目指しての自治体の取り組み(特に、小中高校生への啓蒙)は極めて重要だろう。
『科学振興 人文・社会も 基本法 抜本改正へ』 毎日新聞1月8日付朝刊はこう報じている。政府は、倫理学や法学などの人文・社会科学を科学技術政策に含めて推進する方針を固めたという。⇒全くまっとうな、政策方針転換である。やっと、「教育は目先のことだけにとらわれてはいけないということを認識」したのか。遅い決断だが、まずは歓迎したい。1995年に成立した科学技術基本法で振興施策の対象外とされてきたが、生命科学や人工知能(AI)の研究が進み、重要性が増してきたことから方針を転換するという(どうやら、動機は不純なようだ)。生命科学や人工知能の分野だけでなく、いずれの科学分野・技術分野においても、研究や技術開発に関与する人たちは豊かな人間性が基盤になければならない。そのためにも、人文・社会科学分野の教育・研究を充実させなければならないと思う。2020年の通常国会で、同法の25年ぶりの抜本改正を目指すという。国会審議を注目したい。政権担当者、官僚、国会議員の科学政策・技術政策・大学教育に関するレベルが分かるだろう。22世紀を目指した議論をしてほしいものである。
『核製造の企業への融資禁止 りそな、大手銀初の宣言』 りそなホールディングス(HD)は、核兵器を開発・製造・所持する企業に対して融資を行わない方針を定め、公表したという。核兵器製造を使途とする融資を禁止する例はあるが、それ以外の目的であっても該当企業には一切の融資を行わないと宣言したもので、こうした取り組みは国内の大手銀行では初めてという。2017年7月に核兵器禁止条約が国連で採択され、欧州を中心に投融資を禁止する銀行や機関投資家が広がっており、国内でも同様の動きが出てくるか注目されるという。原発輸出・石炭火力発電所輸出と同様な話で、これらの事業は「死の商人」の事業と同じで、倫理的に勧められることではない。今後このような動きを民間事業者、さらに広く市民が支持していくことが必要だろう。
『熊本 震度6弱』毎日新聞1月4日付朝刊はこう報じている。3日午後6時10分ごろ、熊本県和水町で震度6弱を観測する地震があったという。気象庁によると震源は熊本県熊本地方で、震源の深さは約10㌔。地震の規模を表すマグニチュード(M)は5.1と推定されるという。熊本県で震度6以上を観測したのは、2016年4月16日の熊本地震の本震以来。熊本市北区、同県玉東町では震度5弱を観測したという。・・・・・九州電力によると、川内原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)と、玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)で異常はなく、運転を継続しているという。明朝の新聞には詳細が報告されるだろう。
『中国機 月裏側へ着陸 世界初 米と宇宙覇権争い』毎日新聞1月4日付朝刊はこう報じている。中国の無人月探査機「嫦娥4号」が3日午前10時26分(日本時間同11時26分)、世界で初めて月の裏側への着陸に成功したという。中国中央テレビなどが伝えたという。「中国製造2025」の重点課題。中国とハイテク覇権を争い「宇宙統合軍」の創設も表明している米トランプ政権が警戒を強めるのは必至だという。・・・・・探査機は今後、月に存在する次世代エネルギー源のヘリウム3などの資源や地形を調査し、中継衛星経由で地球へのデータ送信を試みるという。純粋な科学的研究であればともかく、所有権の決まっていない月の資源に関することであり、国際的に通用する「南極条約」のような取り決めを早急に行う必要があろう。
『日本、トルコ原発撤退へ 輸出戦略白紙に』 毎日新聞1月4日付朝刊はこう報じている。政府は、三菱重工とトルコで進める新型原発計画について、トルコ政府に大幅な負担増を求める最終条件を提示する方針を固めたという。安全対策費の高騰から採算性が悪化したためだが、トルコが受け入れる可能性は低く、事実上の撤退となる見通しという。日立製作所が進める英国への原発輸出も実現困難な情勢で、両事業が頓挫すれば国内外とも受注案件はゼロとなり、安倍政権がインフラ輸出戦略の柱に掲げる原発輸出そのものが白紙に戻ることになる。・・・・・・政府は安倍首相のトップセールスで原発輸出を推進してきたが、有力視された両国の建設計画が相次いで頓挫しかかっている。⇒むしろ、環境的にも経済的にも破綻している原発事業を輸出するというような「死の商人」の役割を果たすべきでないだろう。英国・トルコへの原発輸出撤退は歴史の必然である。これを契機に国内の原発再稼働・新設も「撤退」すべきだろう。
『史上最も遠い天体に 冥王星の先 米探査機到達』 米航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ニューホライズンズ」が1日未明(日本時間同日午後)、冥王星の先にあり、地球から65億㌔以上離れた天体「ウルティマトウーレ」に到達したという。これまでに探査機が訪れた天体では最も遠いという。探査機は上空3500㌔を猛スピードで通過しながら集中観測し、データを地球に送信。順調なら日本時間3日にも接近時の画像が公開されるという。この天体は、太陽系の惑星で最も遠い海王星のさらに外側を回る「外縁天体」の一つという。46億年前に太陽系が形成された頃の物質が変質せずに冷凍保存されているとみられるが、地上や宇宙の望遠鏡観測では限界があり、謎が多い。NASAのチームは1日、探査機が接近の途上で撮影したウルティマトウーレの画像を公開したという。細長く中央がくびれた「ボウリングのピンのような形」(チーム)で、長さ約32㌔、幅約16㌔。今後20ヵ月かけて接近観測のデータが届く予定で、地形や組成、大気の有無などを調べるという。当初の目的に関することが解明されるのはもちろん、予期していなかった発見を期待したい。
『津波陸地遡上13㍍ インドネシア現地調査』 毎日新聞12月30日付朝刊はこう報じている。インドネシアのスンダ海峡で起きた津波を現地調査した東北大災害科学国際研究所の今村文彦教授(津波工学)は29日までに、共同通信の取材に「今回の津波はスピードが速く、瞬間的な破壊力が大きかったのが特徴だった」と説明したという(⇒これまでの津波報道では、遡上高は90㌢とか2㍍以上などと比較的低かったのに比べ、13mというのは如何にも高い。これは速報のあいまいさ及び緊急の科学的調査の必要性を示している)。津波はスンダ海峡にある「アナクラカタウ山」が22日夜に噴火し、山の一部が海に崩落して起きたという。調査では陸地の斜面を駆け上がった遡上高が13㍍にまで達したとみられることが判明。今村教授は「破壊力が非常に大きかったことを示す」と指摘したという。波が押し寄せてから次の波までの間隔が短かったことで津波のスピードが上がり、破壊力を増したと考えられるという(⇒大規模な火山体の崩壊が短時間に複数回発生したことによるのではないか。そこで、津波の重畳が起こったのではないか)。噴火による津波は日本でも起こりうる(すでに、渡島大島火山、雲仙火山の噴火に伴って大災害が発生している)と解説し「火山活動は予測が難しい。発生直後にできるだけ早く津波を検知するシステムを日本でも検討しなければならない」と語ったいう。有効な対策は、本欄でも繰り返し述べたが、適切な数の津波避難塔を海岸近くに建設することであろう。こうすれば地元住民だけでなく、観光客にも注意喚起となろう。
『今夏猛暑 温暖化のせい スパコンで分析 気象研究所など』 毎日新聞12月29日付朝刊はこう報じている。 気象研究所(茨城県つくば市)などの研究チームは、日本の今年の猛暑は地球温暖化の影響がなければ、ほぼ起こらなかったとする分析結果をまとめたという。温暖化が進むと、熱波や豪雨などの異常気象が増加すると予測され、個々の異常気象に温暖化がどう影響しているか分析する研究が進んでいるという。研究では、温暖化が進む実際の地球と、温暖化が起こっていない架空の地球の気温などをスーパンコンピュータで再現して比較したという。研究チームは今回、温暖化なしの場合ケースでは温暖化の原因となる二酸化炭素の濃度や海面水温などを産業革命前のデータを使って計算。日本で今年のような高温が発生する確率を比較したという。温暖化ありのケースでは今年以上の高温は19.9%の確率で発生したが、温暖化なしではほぼ0%だったという。また、今夏の西日本豪雨について、降雨量への温暖化の影響も分析。6月28日~7月8日の東海から九州までの地域全体の平均的な降水量は、1980年以降の気温上昇がなかった場合と比べ、6%程度増えた可能性があることもわかったという。今年は、東日本の6~8月の平均気温が46年の統計開始以降最も高くなったという。温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」では産業革命前からの世界の平均気温の上昇幅を2℃未満にすることを目指すが、既に1℃程度上昇している。チームの今田由紀子・気象研主任研究官は「温暖化が進み1.5~2℃上昇すれば、過去数回しか経験したことがないような猛暑が当たり前になる可能性がある」と指摘しているという。 なお、当研究所(埼玉県狭山市)では2012年5月8日以降、所内の敷地で1m深地温の観測を継続しているので参考に記す。2012年以降の6~8月の平均地温を示すと以下のようである。22.74℃(2012年)、24.24℃(2013年)、24.18℃(2014年)、24.85℃(2015年)、22.89℃(2016年)、22.87℃(2017年)、23.62℃(2018年)であった。ちなみに、過去7年間の平均地温は23.63℃であった。当初のデータは短期間であるが、最高地温は2015年になった。1m深地温は、地表から流入する熱量(日射)と地表から流出する熱量(渦拡散熱量、蒸発熱量、長波放射熱量)との収支によって決まるものである。この辺の差から、何か見えてくるかもしれない。検討を続けるつもりである。
『津波観測 対策急務 インドネシア ブイ22基機能せず』 毎日新聞12月29日付朝刊はこう報じている。インドネシア・ジャワ島とスマトラ島の間のスンダ海峡で起きた津波被害から29日で1週間。地震が観測されず火山噴火で起きた津波を同国国家防災庁は「誰も予想していない」(ストポ報道官)と主張する(⇒この種の発言は、自らの非を認識しており、それを隠蔽するための常套手段である。国によらず、官僚の常套句である)が、インドネシアでは津波警報の態勢が不十分で対策が急務となっているという。津波は海峡にある「アナクラカタウ山」が22日噴火し、山の南西部が海に崩落して発生したとみられているという(⇒1792年の雲仙火山の火山活動に伴い山体東側の眉山が大崩壊し、土砂が東側の有明海に流入、津波を発生し、対岸の熊本地方が大きな被害を受け、住民約1万5000人が死亡した、いわゆる島原大変肥後迷惑と類似現象とみられる)。同庁は28日、ジャワ島西端のバンテン州とスマトラ島南端ランプン州の沿岸部で少なくとも計426人が死亡し、23人が行方不明になったと明らかにしたという。同国気象庁は火山噴火由来の津波のため津波警報が出せなかったという(⇒官僚機構の縦割り制度の究極の弊害である)。国家防災庁によると、地震由来の津波なら現行システムでも地震発生後2~5分で警報を出せるという(⇒責任逃れのたわごとに過ぎない。官僚はどうして、うそを平気でつくのか)。しかし、国内の津波観測ブイ22基は、破壊や盗難、保守管理の予算不足のため、2012年から機能していないという(⇒今回の災害に関する、インドネシアの関係官庁のおかしな発言のもとはここにあるようだ)。すでに先日も書いたが、津波発生プロセスがどうであろうと、避難用の高い津波防災塔を一定数造るのが効果的だろう。
『千葉の石炭火力撤回 中国電・JFE  環境省「歓迎」』 毎日新聞12月29日付朝刊はこう報じている。 原田義昭環境相は28日の会見で、中国電力とJFEスチールが千葉市中央区で建設予定の石炭火力発電所の計画を中止したことについて「脱炭素へ向かう国内外の潮流の中、石炭への厳しい流れを受けたものではないか。高く評価したい」と歓迎したという。⇒環境相はCOP24に出席し、世界の潮流を認識したのか。弱小官庁であっても、国民を味方につけて、国内の潮流を強めてほしいものである。両社が共同出資する「千葉パワー」は27日、出力107万㌗の石炭火力発電所について、「建設費が高くなり、採算が見込めない」(原発に次いで、石炭火力も経済性が成り立たないことになった。いわゆる3.11以前は、この二者の発電コストが最も安いと経済産業省は進めたが、時代が全く異なってきたことを実感する)として計画中止を発表したという。天然ガス火力の計画を検討するという(⇒天然ガスを使っても温暖化対策にはそう寄与しないことを認識すべき)。石炭火力発電は地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量が天然ガスに比べ約2倍多いことから、英国やカナダなどは既に撤退を表明している。⇒妥当な判断だろう。しかし、日本では東日本大震災後のエネルギー不足や燃料費の安さから石炭火力の新増設が相次ぎ、今も(⇒新増設予定が)30基以上ある。一方、今年に入って、計画中止や変更が相次いだという。Jパワー(電源開発)が兵庫県高砂市での更新計画を断念。四国電力は仙台市内で計画していた住友商事と共同の新設から撤退し、住商は燃料をバイオマスへと変更したという。環境NGO「気候ネットワーク」の桃井貴子さんは「日本も世界の流れに気が付き始めたと言える」と話しているという。一方、再生可能エネルギー発電を大量導入していくことを同時に進める必要がある。当研究所が関係する地熱発電の増加も期待されている。関連事業者のいっそうの尽力を期待したい。
『列島 年越し寒波 各地大雪の恐れ』 毎日新聞12月28日付朝刊はこう報じている。日本列島は27日、上空が寒気に覆われ、北日本を中心に厳しく冷え込んだという。秋田県横手市では、45㌢(午後6時時点)の積雪を観測したという。週末にかけ、日本列島上空に今冬一番の寒気が流れ込むと予想され、気象庁は警戒を呼び掛けている。気象庁によると、北日本の日本海側や北陸、東日本から西日本の日本海側を中心に大雪となる恐れがあるという。28日午後6時までの予想降雪量は多いところで、北陸80㌢、東北、関東甲信70㌢、北海道、東海50㌢、中国45㌢、近畿40㌢となっている。年始は、晴れる日が多くなるという。⇒なお、当研究所(埼玉県狭山市)では2018年以降、所内で1m深地温の観測を継続しているが、本年12月8日以降、1m深地温は連続して低下を続け、日射により地中に入る熱量よりも、地中から流出する熱量の方が多いことを示している。なお、2015年は、2012年以降夏も冬も地温はこれまでも最高であったが、今季の寒波到来の2018年12月は、2015年よりも地温は低いようである(0.5℃~1.5℃)。
『「公費で自動車業界支援」 財務省、産学連携の内閣府批判 基礎研究にカネ回らず 「本来民間の範囲」 研究開発費、外部へ支出』 毎日新聞12月27日付朝刊(科学の森欄)はこう報じている。すでにこの種の問題は本欄で何度も論じているので詳述しない。内容を詳述しなくても、タイトルだけでも何が問題かが分かるであろう。大学の基礎研究費が減る中で、民間へかなりの金額が流出している。大学の研究力の低下が取りざたされているが、基盤的校費の削減が続いていることを忘れてはならない。両者の相関は明らかである。短期的な観点から、高額な予算を配分することは将来に禍根を残すことになる。文科省は大学における基盤的研究費を継続的に増加させるべきである。それなしには、大学の研究力がどうかとの議論は許されない。
『大雨で新たに津波恐れ インドネシア 火山活動続く 火山島半分近く消失』 毎日新聞12月27日付朝刊はこう報じている。インドネシア中部ジャワ島とスマトラ島間のスンダ海峡で発生した津波で、インドネシア国家防災庁は26日、津波が押し寄せた範囲は、両島海岸線の約310㌔の長さに及んだと明らかにしたという。インドネシア気象庁は噴火で崩壊したアナクラカタウ山で火山活動が続いているうえ、大雨による崩落で津波を引き起こす危険があるとして沿岸部の住民に避難を呼びかけているという。これまでに430人が死亡、159人が行方不明になっているという。同気象庁は25日に会見し「火山活動に加え、大雨で山が崩落しやすくなる危険性がある」として、住民に海岸から500㍍~1㌔以上離れるよう求めたという。アナクラカタウ山はここ数カ月、火山活動の活発化が観測され、火口付近の立ち入りを禁止していたという。被災地では国家防災庁などが住民の避難を支援しているが、断続的な大雨の影響で度悪露が冠水したり、がれきの除去が進んでいないため避難に時間がかかったりしている地域のあるという。同庁のヌグロホ報道官は「地元自治体と協力しながら住民を避難させているが、たどり着くのに数時間かかる地域もあり、早く避難を終えたい」と話したという。現地は大雨の影響で避難はかなり困難なようだ。また、大雨で再び山体が崩壊して、再度津波が心配されているようだ。また、火山島の半分近くが消失した。インドネシア・スンダ海峡で22日発生した津波で、日本の国土地理院が噴火前後の衛星観測データを比較したところ、2㌔四方の火山島の半分近くが噴火後に消失していたことが判明したという。地球観測衛星「だいち2号」の観測で、大規模な山体崩壊が津波を起こしたことを裏付ける結果となったという。地理院は衛星を運用する宇宙航空研究開発機構(JAXA)に、スンダ海峡にある火山島アナクラカタウ周辺の緊急観測を依頼したという。8月と今月24日の解析結果を比べると、噴火後には火山島の南西部がなくなっていたという。22日の大きな噴火で、山頂の直径200~300㍍の火口部分を含めて山体が崩れ落ちたとみられるという。この山体崩壊で海に大量の土砂が流入し、津波が発生したとされるという。地理院の小林智勝・主任研究官は「これまでに衛星観測で捉えられたことがない規模の大きな山体崩壊」と驚いているという。この火山は1883年に巨大噴火を起こし、近くの改定に痕跡が残っているという。⇒火山活動に伴う大規模な山体崩壊とその土砂の海中への流入により津波が発生し、対岸地域で大災害が生じたことになるが、これは日本の雲仙火山が1792年の火山活動に伴い、東側の眉山が大崩壊し、土砂が有明海中に流入し、対岸の熊本県で、津波による死者が1万5000人規模に達した災害によく似ている(島原大変肥後迷惑の言葉が残されている)。今後、多くの研究者により、詳細な比較研究が行われるだろう。津波災害発生のプロセスが解明され、今後この種の災害に備える対策が提案されることが望まれる。
『不明128人 懸命な捜索 インドネシア津波 死者373人「72時間迫る」』 毎日新聞12月25日付夕刊はこう報じている。 インドネシア・ジャワ島とスマトラ島の間にあるスンダ海峡で起きた津波で、捜索救助当局は25日も行方不明者の捜索を続けている。生存率が急速に下がるとされる「発生から72時間」が25日夜に迫っており、ジャワ島西部バンテン州とスマトラ島南端ランプン州の沿岸部で救助に全力を挙げているという。国家災害対策庁によると、行方不明者は128人。同庁のストポ報道官は「多くの被災者が倒壊した建物のがれきの下にいるとみられる」と述べ、重機と人員がさらに必要だと訴えているという。津波発生後、被災地では断続的に雨が降り続いているようで、救助を待つ被災者の体力を奪っているとみられるという。同庁によると、犠牲者373人のうちバンテン州パンデグラン県の死者が267人と集中。海辺のリゾートで休暇中の観光客に多くの犠牲者が出たという。現在も、必死の捜索が続けられていると思われるが、当面捜索に全力が注がれ、その後に、津波発生の原因(メカニズム)と津波発生後の発災までのプロセスが解明され、今後の同種の災害への対策に使われるような、調査・研究が行われることを強く期待したい。
『総崩れの原発輸出 官邸・経産省の責任は重い 成長戦略にはなりえず 脱(⇒原発)依存への転換が急務』 毎日新聞12月25日付朝刊はこう報じている。安倍政権が「成長戦略」の柱に据える原発輸出事業(これは国家と企業が死の商人化していることの証でもある)が、総崩れの様相を呈している。⇒このような愚策は当然であるが、国際的にも認められず、経済的にも全く成り立っていない。東京電力福島第一の事故後、各国の安全基準が厳格化して建設コストが高騰したほか、反原発の意識も高まったことなどが原因だという。⇒正当な指摘だろう。原発輸出事業は事実上破綻としたと言わざるを得ないとしている。原発を巡る環境が激変したにもかかわらず、輸出の旗を振り続けた経済産業省と首相官邸の責任は重い。⇒当然の指摘だが、経産省・官邸にはその認識が全くない。ないというより、無視したいのだろう。自らの過ちを認めたくはないがために。一方、「もう限界だ」。日立製作所の中西宏明会長が、会長を務める経団連の定例記者会見で、日立の英国での原発新設計画について、継続は困難との認識を表明したという。この責任を全く感じておらず、責任を取ろうともしない経済産業省と官邸は退陣すべきだ。国民の内閣支持率は40%を切り、株価も大幅に下がり続け、2万円台を切り1万9343円(25日9時19分に前日比4.4%減822円の低下)、頼みの財界からも見放され、国際関係においても、ロシア、中国、韓国ともうまくいかず、拉致問題も手をつけず、言葉だけは、「寄り添う」と言っている。沖縄辺野古問題も県民の意思を完全に無視し続けている。借金財政には何の改革もなく、100兆円を超えるバラ撒き放漫予算をつける。当面は参議院議員選挙しか頭にないようだ。さらに、国会では、「丁寧な説明をする」といいながら、十分な準備も説明もなく、強行採決を続け、自信の無さを反映する閣僚の薄笑いがテレビでは放映されている。すでに終わりの始まりである。不誠実な政権の早期の退陣を望みたい。日本の再生のために。
『うなる音 突然津波 リゾート宿泊客パニック 火山島の噴火で山体崩壊原因か』 毎日新聞12月25日付朝刊はこう報じている。インドネシア中部ジャワ島とスマトラ島間のスンダ海峡で発生した津波で、国家防災庁は24日、両島での死者は少なくとも373人、行方不明者は128人と発表したという。津波は火山島アナクラカタウ(⇒火山島の一部 小クラカタウの意味、最近のクラカタウ火山の活動の中心である)の噴火が引き起こしたと見られている。予想だにしなかった「地震なし津波」に襲われたリゾートの人々が犠牲になったという。まだ、行方不明者の数も多く、早期の不明者の発見等の救助・復旧が望まれる。一方、大津波発生のメカニズムと被害の発生に関する調査研究が望まれることである。被災者の方々には心からお見舞いを申し上げたい。
『噴火で津波 222人死亡 インドネシア840人負傷』 毎日新聞12月24日付朝刊はこう報じている。12月22日午後9時27分(日本時間22日午後11時27分)ごろ、インドネシア中部ジャワ島、スマトラ島間のスンダ海峡で津波が起き、両島の沿岸部で少なくとも222人が死亡、28人が行方不明となり、840人以上が負傷したと、国家防災庁が23日明らかにしたという。同庁や気象庁によると、スンダ海峡のクラカタウ山の噴火に伴い海底地滑りにより、最大で90㌢の津波が発生したとみられる。高潮と重なり、2㍍の高さの波が押し寄せた可能性があるという。地震は起きなかったという。家屋約560棟とホテル9棟が大きな被害を受けたという。また、犠牲者はさらに増える可能性があるという。駐インドネシア日本大使は「これまでに邦人被害の情報はない」としている。地元メディアによると、ジャワ島西部バンテン州のビーチでは津波発生時に国内の人気バンドがコンサートを行っていたという。SNSに投稿された映像では、ステージ後方から津波が一気に押し寄せ、演奏中だったバンドメンバーや観客を襲う様子が映っていたという。メンバ-の1人とスタッフが犠牲になったという。ビーチ観光地として人気のバンテン州パンゲグランには、クリスマスの連休で多くの観光客が音連れていたとみられる。海岸沿いには観光客相手の軽食店などが建ち並んでいたが、津波で流され、がれきが散乱していたという。海岸そばで軽食店を営むザイナル・ウディアンさん(25)によると22日夜、閉店作業中に1㍍ほどの高波が2度押し寄せてきたという。「津波は何の前触れもなく突然来た。観光客が戻ってこなければ商売を変えるかもしれない」と肩を落としたという。火山活動に伴う津波被害に関しては、わが国でも1792年、雲仙火山の活動活発化に伴い眉山が崩壊し、土砂が有明海中へ流入し大津波が発生し、対岸の熊本で1万5000人規模の死者がでた「島原大変肥後迷惑」という言葉が残されている。また、1771年北海道南西沖の渡島大島火山の噴火活動で津波が発生し大勢の人が被害をこうむったことがある。この時は降灰や地震があったようである。死者1467人という(大島周辺や青森県を含めて)。この地震の原因として、海底の地殻変動あるいは渡島大島火山体の海中への崩壊が考えられているが詳細は不明である。火山災害は、直接的な噴火によるもの以外に、津波を励起し、それによる被害も大きいものがある。火山がある海岸地域はこのような災害発生の可能性を日頃から認識しておく必要がある。今回の災害はインドネシアの火山活動に伴う津波災害であり、原因が詳細に特定され、今後の防災に役立ててほしいものである。筆者は九州大学在職時代、火山・地熱調査の折、同地を訪れたが、海中の火山島(アナ・クラカタウ)を望んだ経験があり、犠牲者には特に哀悼の意を表したい。
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