2024年3月19日(火)13:30~16:50に地熱技術開発株式会社主催の2023年度第2回地熱研究会(ハイブリッド)のオンラインに参加した。講演は3件あり、1.熱水系の比抵抗造に関する考察(産総研 招聘研究員 高倉伸一氏)、2.光ファイバーDASによる超臨界地熱資源探査技術開発(エンジニアリング協会 主席研究員 笠原順三氏)3.山葵沢地熱発電所開発における貯留層モデリング(電源開発(株)火力エネルギー部 地熱技術室顧問 中西繁隆氏)であった。1,2は地熱発電開発における重要な探査技術である比抵抗法および光ファイバーDASによるによる断裂貯留層検出の最先端技術の紹介であり、今後の断裂型貯留層開発に大きく期待を持たせた。3は、新規大型地熱発電所である秋田県山葵沢発電所(46MW)開発における、断裂型地熱貯留層の検出とそれに基づく、持続可能な発電を目指した貯留層モデリング技術の開発の紹介であった。発電開始後約5年が経過しているが、安定した発電を継続しているようだ。地熱発電開発における最重要要課題、「断裂型地熱貯留の正確・精細なモデリング」とそれに基づいた貯留層モニタリングが、持続可能な発電に欠かせないことが改めて確認された。地熱発電技術は進展を続けている。これらの経験を活かし、わが国の地熱事業者のみなさんは、2030年目標「150万kW実現」にいっそう邁進してほしい。