2022年3月29日 九州大学mailマガジン Qdai-mail 通信 第541号(2022年3月29日配信)は九大、北大や民間企業等22団体と連携し「資源系教育コンソーシアム」~資源系分野の人材育成への貢献に期待~を開始 と報じている。 この度、北海道大学大学院工学院と九州大学大学院工学府は、17社の民間企業および5つの公的機関と連携して、「資源系教育コンソーシアム」を設立する。概要は以下のようなものである。北大大学院工学院と九大大学院工学府は、2017年度に日本初の資源工学に関する共同教育課程(共同資源工学専攻、修士課程)を開設し、資源国からの留学生と日本人学生の協働教育をベースにして「鉱物資源の安定供給・確保の中核を担うエキスパート」の育成に努めてきた。今回は、新たなフェーズの取り組みとして、17社の民間企業および5つの公的機関をメンバーに迎えた「教育コンソーシアム」を設立し、資源系人材育成プログラムの更なる発展を目指している。本コンソーシアムは、産官学の協力体制の下、社会が求める資源系人材の持続的育成のためのサポートシステムを構築するという。その内容と意義は以下のようなものである。本コンソーシアムは、わが国の資源系人材育成のための教育システムを強化・充実させることを目的としており、学生の海外派遣や企業インターンシップなどを支援するとともに、企業からの専門家を迎えた講義などを実施して、資源工学分野における新たなキャリア・リカレント教育システムを構築することを目的にしている。また、資源に関する情報の共有・アップデートのためのワークショップ・シンポジウムなどを随時開催し、関連企業と大学スタッフの交流強化を図ることにしている。参画企業には資源関連企業のみならず、建設関連企業、商業・貿易関連企業および情報通信関連企業などが名を連ねており、これらの企業群は資源系学生の潜在的な就職先となっている。⇒おりしも、ロシア軍のウクライナ侵攻に伴い、これら資源国の開発・生産・流通システムにも大きな影響を与え、資源不足や高騰など国際的な問題となっている。このような新たな「資源系教育コンソーシアム」から輩出する学生は、各種天然資源の開発・生産・流通システムにおいて、国内だけでなく、世界に貢献することを期待したい。時宜にかなった新しい資源系大学院生の人材育成プログラムである。