2021年8月9日 11:30~13:30 自然エネルギー財団Webinar「2030年持続可能なエネルギーミックスはどうあるべきか」に参加した(本来は8月5日15時~17時に開催されたものであったが、来客のため視聴が不完全であったので改めて視聴)。総合司会 大野輝之 自然エネルギー財団 常務理事。以下の4題の講演後、総合ディスカッション(モデレーターは 高橋 洋 都留文科大学 地域社会学科 教授)。
1)政府のエネルギーミックス案は世界をリードできるのか 大林ミカ 自然エネルギー財団 事業局長。2)自然エネルギーの可能性:太陽光発電と風力発電を中心に 木村啓二 自然エネルギー財団 上級研究員。 3)原子力発電の行き詰まり 大島堅一 龍谷大学政策学部 教授。4)石炭火力を問う 平田仁子 気候ネットワーク 国際ディレクター/理事
政府の第6次エネルギーミックスは中身がないまま、菅首相が2050年カーボンニュートラル突然打ち上げたことから始まってたもので、今回の6次エネルギー基本計画で初めて中身が出された。しかし、原発と石炭火力を温存したままで、数値合わせをしたもので、実現性に欠け、とても世界をリードできるものではなく、世界と逆行していることが明らかにされた。石炭火力延命は世界の動向に全く反しており、原発もコスト的に、将来を含めて全く問題にならず、世界の動向とはまったく相いれないものである。また、実現しない将来技術に賭けるという将来展望に全く欠ける状態になっている。政府の提案は、実現しない目標、世界の動きとは完全に背を向けた方向となっており、すぐ行きつまり、近いうちに抜本的に変えざるを得ないことになろう。REの行き方は、世界の潮流を把握しながら、限定された政府目標とはかかわりなく、再生可能エネルギー100%を目指すということだ。REの中で、太陽光発電・風力発電が進展していく中で、地熱発電の立ち位置が難しくなっている。最低限政府の2030年度目標は達成しなければならないだろう。地熱発電事業者の一層の尽力を期待したい。